シナリオ 8月5日(日曜日)・その5
噂話は食堂で
※食堂
奏「ねぇ、センセどうしちゃったの?」
芽衣子「うむ……」
奏「酷いよあんなの」
莉緒「ええ、最低よ!」
芽衣子「最低だと?」
莉緒「あなただって見たでしょ? あんな魔王様がいいわけ??」
芽衣子「それは……」
和「しかし、どうしちまったんだぜ」
寮長「ええ、でも無理してやっている感じでしたけど……」
和「演技だったのかい?」
寮長「分かりませんが、私にはそう見えたんですよね……」
芽衣子「あれは演技……さすがだ」
莉緒「え、演技なの? さすがは魔王ね、騙されたわ」
奏「それなら良いんだけど、どうして突然あんな風になっちゃったの?」
和「そうだなぁ、その辺りが分からないな」
和「ん? そういやいたな」
和「だが、それがどうかしたのか?」
寮長「不良の真似をしている先生の側に、
八十記さんのメイドさんがいる」
寮長「うーん」
和「たしかに、怪しいな」
奏「あ! そういえば!」
莉緒「なによ奏」
芽衣子「どうしたのだ?」
奏「センセとメイド長って、最近よく見る」
莉緒「そ、そう言われればそうね」
芽衣子「………」
奏「昨日だったかな? アタシさ、喉渇いて夜中に食堂へ行こうとしたの」
莉緒「それがどうしたのよ?」
奏「センセの部屋の前通った時にね、メイド長の話声が聞こえた気がする」
芽衣子「な、なんだと」
莉緒「な!?」
和「メイド長に食われちまったのか……」
寮長「そんなことはないんじゃ……」
和「いや、分からないぜ。
メイド長は美人だし、年も近いだろ?」
寮長「え、ええ、たしかに」
和「いつの間にか、恋に落ちてってやつかもしれないな」
寮長「ですけど、それと今日の先生が関係してるんでしょうか?」
和「そうだな……
あくまで推測だが、自分好みの男にするためにメイド長が調教してるとか、か?」
奏「ちょ、調教!!」
芽衣子「な!!」
莉緒「ま、真緒くんが!!」
和「いや、想像だぜ?」
寮長「うーん、違うような気がしますけど」
莉緒「そ、そんなの絶対違うわよ!」
奏「そうだよ!」
芽衣子「認めぬ……」
和「俺も違うと信じたい」
寮長「………」
莉緒「もやもやするわね。ちょっと奏!」
奏「なに?」
莉緒「せえらに聞きなさいよ!」
奏「え? センセとメイド長のこと?」
莉緒「そうよ、せえらなら知ってるでしょ?」
奏「そうかも知れないけど、聞きにくいし」
芽衣子「北上さん、心配しなくてもいいみたいだ」
奏「どゆこと?」
芽衣子「八十記さんがそこにいる」
せえら「………」
奏「せえらちゃん? 聞いてた?」
せえら「………」
奏「あ……」
最終更新:2010年08月13日 20:35