C-8/6-2

シナリオ 8月6日(月曜日)・その2

 父からの電話


※食堂

奏「ねぇせえらちゃん、調味料どれ?」

せえら「………」

奏「ねぇ、せえらちゃん」

せえら「……え」

奏「調味料どれ使えばいいの?」

せえら「あ、ああ、これにはこの調味料ですわよ」

奏「そなんだ。ありがと」

せえら「いいえ」

奏「………」

せえら「なに見てますの?」

奏「なんか元気ないし」

せえら「そ、そんなことにゃーです」

奏「ほんと?」

せえら「ええ、カナちゃんに嘘はつきませんわ」

奏「そだよね」

せえら「ええ」

奏「それじゃ、準備しよ!」

せえら「そうですわね。そろそろ集まってきますわ」

奏「早くしないとリオが怒るよ」

奏「夕食ないじゃないっ!って」

せえら「ですわね」

寮長「あ、八十記さん」

せえら「あら寮長」

奏「寮長も手伝ってくれるの?」

寮長「いえ、八十記さんにお伝えしようと」

せえら「なんですの?」

寮長「今、寮の方にお家から電話がありましたよ」

せえら「あら、珍しいですわね」

寮長「かけなおして欲しいって言ってましたから、
よろしくお願いします」

せえら「分かりましたわ、では少し」

奏「うん」



※スチル?
※とるるる

せえら「………」

せえら「なんの用かしら」

せえら「……あ」

せえら父「もしもし」

せえら「お父様でしょうか? せえらです」

せえら父「ああ、せえらか」

せえら「先ほどお電話があったと聞いたのですけれど」

せえら父「んむ、お見合いの日が決まったんでな、それで電話したんだ」

せえら「……え?」

せえら父「んん? メイド長から聞いてないのか?」

せえら「いえ……なにも」

せえら父「まったく……まぁ、いい。
父さんから言う事にしよう」

せえら「………」

せえら父「せえら?」

せえら「あ、はい」

せえら父「父さんの知り合いの西園寺さんは知ってるな?」

せえら「え、ええ、たしかお父様と取引なさってる」

せえら父「うん、そうだな。そこの一人息子とお見合いだ」

せえら「わ、私がですか?」

せえら父「そうだ。ま、お見合いと言っても、顔合わせみたいなものだ。
せえらはまだ結婚は出来ないしな」

せえら「そ、そうですよね。私はまだ結婚なんて」

せえら父「まぁ、すぐに出来る年になるからな。
早い内から知り合っていた方が何かと良いだろう」

せえら「お、お父様、私は……」

せえら父「ああ、そうだ。お見合いは九日だから、当日の朝には家に帰ってきなさい」

せえら「そ、そんな……」

せえら父「せえら、心配しなくてもいいぞ。
西園寺さんの息子さんはなかなか男前だしな」

せえら「そ、そうではなくて、お父様、私」

せえら「ん? どうした? お見合いが嫌なのか?」

せえら父「は、はい……」

せえら父「はは、それも大丈夫だ。
最初で最後のお見合いになるからな」

せえら「え……」

せえら「卒業したら、すぐだな」

せえら「え?」

せえら父「はは、それじゃ九日にな。おやすみせえら」

せえら「あ……」

※つーつt-

お父様からの電話の内容に、言葉を失ってしまう。

私がお見合い……

いつか、そういうことがあるとは聞かされていたけど、
こんなに唐突に訪れるなんて思っていなかった。

いえ、お父様もお母様も冗談で言ってるんだって思ってた。

それなのに……
お見合いするだけじゃなく、結婚する事がもう決められてるなんて……

私は……私はお見合いなんてしたくない。
好きな人がいるのに、どうしてお見合いなんか……


 Back    Next




タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2010年08月13日 20:48
ツールボックス

下から選んでください:

新しいページを作成する
ヘルプ / FAQ もご覧ください。