シナリオ 7月4日(水曜日)・その4
三限目
……ため息が自然と漏れる。[lr]
原因は、さっきの授業。[plc]
わめき散らす莉緒と、それにのっかかる他の生徒で
また授業崩壊。[plc]
いや、莉緒たちだけのせいにしちゃいけない。[plc]
そこをまとめられなかったぼくも駄目だ。[lr]
もっと厳しく! この授業こそは![plc]
そう強く意気込んで臨むこの時間の授業は、世界史だ。[l]
内容は中世ヨーロッパ。[plc]
中世ヨーロッパといえば、非科学的な神や悪魔を信じていた時代。[plc]
あの子たち、特に莉緒がその事で騒いだりしなけりゃいいけど……[plc]
真緒「それじゃ教科書開いて。今日やる所は~魔女狩りの所だな」[plc]
芽衣子「魔女……狩り」[plc]
真緒(………)[plc]
真緒「……あ、ああ、この時代は暗黒時代といってもいいな。[l]この魔女狩以外にも色々な」[plc]
真緒「さて、魔女狩りなんだけれども、
当然魔女なんて存在してるはずはないよな」[plc]
せえら「そうですわね。では、なぜこんなことを始めたんですの?」[plc]
真緒「うん。それなんだけど、よく言われるのは民衆の不満のはけ口から始まったとされてるんだ」[plc]
真緒「伝染病、食料危機に政治の腐敗。色々理由はあると思う」[plc]
せえら「……そうなんですのね」[plc]
真緒「魔女裁判なんてほんとお粗末なもので、裁判にかけられたら
ほとんど助からなかったんだ」[plc]
奏「なにそれ! 酷いし!」[plc]
真緒「だよな。[l]そんな魔女裁判を利用して、自分よりも綺麗な人や裕福な人を貶めようとしたりした結果、どんどん広がっていったわけだ」[plc]
寮長「………」[plc]
真緒「後、よく言われる事だけど、女性同士の妬みや嫉妬も
魔女狩りが広がった大きな原因の一つとされてるな」[plc]
和「ふう……これだから女は怖いぜ。[l]
キミもそう思うだろ?」[plc]
真緒「そ、そうだな。でも、時代が時代だからな」[plc]
真緒「みんな疑心暗鬼だったんだと思う。娯楽も無かった時代だしさ」[plc]
芽衣子「………」[plc]
奏「センセ、時代が時代ってどういうこと?」[plc]
北上が聞いてくる。[lr]
さっきの授業の不機嫌さは残って無いようだ。[plc]
真緒「ああ、この時代っていうのは今と比べて科学が発達してないよな」[plc]
奏「うん」[plc]
真緒「だから、神様の存在やその他の人外の存在を、大多数の人が信じていたんだ。[l]日本だってそうだぞ。山の神様、川の神様とかね」[plc]
奏「ふーん」[plc]
せえら「神様以外のものってなんですの?」[plc]
真緒「それは……」[plc]
莉緒を見る。[lr]
黙って教科書を見ているだけだ。[lr]
大丈夫……だよな。[plc]
真緒「ああ、悪魔とか妖精とかそういったものだな。[l]日本だと天狗や鬼なんかがそうかな」[plc]
せえら「今でもいるって信じてる人はいるんじゃねーですの?」[plc]
真緒「ま、この頃よりは大分減ったけどいるだろうね。うちのクラスなんか特に」[plc]
寮長「………」[plc]
奏「センセは信じてるの?」[plc]
真緒「ははっ、いるわけないない。ありえないよ」[plc]
莉緒「………」[plc]
芽衣子「………」[plc]
莉緒と岸岡が何か言いたそうに見てくるが、
気づかない振りをしておこう。[plc]
奏「ユニコーンとか、角がロックでカッコいいんだけどな」[plc]
真緒「そうだな。いればいいけど、残念ながらいないと先生は思うよ」[plc]
芽衣子「………」[plc]
莉緒「よく言うわね! 白々しい!!」[plc]
真緒「り、莉緒?」[plc]
莉緒「私の名前を呼ばないで!!」[plc]
芽衣子「寺井莉緒、また魔王様の邪魔をする気か」[plc]
莉緒「ふん。神様を信じてないですって?[lr]
自分は魔王のくせに笑わせるわね」[plc]
芽衣子「魔王様を馬鹿にするとは……許すまじ」[plc]
莉緒「やるき!?」[plc]
芽衣子「望む所」[plc]
真緒「…………だめ、か」[plc]
この授業も崩壊か……[plc]
最終更新:2010年07月18日 01:13