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imTimeコントロール
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目次
時刻コントロール
時刻(imTime)コントロールは、12時間制と24時間制の両方に対応した時刻入力インタフェースを提供します。ここでは、時刻コントロールの特長などについて説明します。
特長
柔軟な書式設定
Format、DisplayFormatの2つのプロパティを使用することで、入力と表示の2つの動作に分けた書式設定が可能です。西暦と和暦の両方の表示に対応し、書式内にリテラル文字列を含めることも可能です。また、Format、DisplayFormatに設定する書式は、コントロール内容の状態に合わせてさらに2種類指定することができます。
文字の自動フィルタリング
実在しない時刻が入力されると、正当性検査によってその入力はキャンセルされます。ValidateModeプロパティを使って、正当性検査を無効にすることもできます。その場合にも、実在しない時刻を入力したままフォーカスを移動させると、InvalidValueイベントが不正値であることを通知してくれます。また、時刻入力で使用可能な文字種のフィルタリングも自動で行われ、自由度の高いエラー処理が可能です。
有効範囲の指定
MinTimeプロパティとMaxTimeプロパティを使用してコントロールに入力可能な時刻範囲を指定できます。範囲外の時刻が入力されると、フォーカスが移動する直前にInvalidRangeイベントが発生し、開発者はそこで適切な処理を行えます。
データベースとの接続
DataSourceプロパティを介して、ADOデータコントロールを含めたデータベースとの接続機能を提供します。また、InputMan Proならではの機能として、コントロールの内容にリテラル文字列が含まれていた場合に、DataPropertyプロパティにより、それらをデータベースに保存するかどうかを指定できます。
ショートカット機能
実行時の操作性向上のため、ショートカットキーを提供します。Keyプロパティを介して参照されるKeyオブジェクトの各種プロパティを使用すると、コントロールに対するナビゲーションをカスタマイズできます。任意に割り当てたキーを押すことにより、フォーカス移やカレットの移動、コントロール内容のクリアなどが行えます。
スピン機能
時刻をタイピングせずにすばやく入力するためのスピンボタンを提供します。Spinプロパティを介して参照されるSpinオブジェクトを使用することで、[↑]キー、[↓]キーの押下や上下の矢印ボタンのクリックによる時刻の増減が行えます。時刻の増減は、時、分、秒単位で行うことが可能です。
オブジェクトモデル
時刻コントロールは最新のActiveXテクノロジを利用して設計されており、Microsoft社の仕様に準拠して作成されたActiveXオブジェクトです。ここでは、時刻コントロールのオブジェクトモデルを紹介し、その中に含まれる各種オブジェクトの機能について簡単に説明します。
オブジェクト構造
時刻コントロールは、次に示すオブジェクト構造を持ちます。


imTimeオブジェクト
imTimeオブジェクトは、時刻コントロールの最上位に位置するオブジェクトです。imTimeオブジェクトを介することで時刻コントロールのすべての機能にアクセスできます。
Captionオブジェクト
Visual Basicのラベルコントロールと同様の機能を提供するオブジェクトです。ラベルコントロールを貼り付ける手間が省けます。
Keyオブジェクト
コントロールのナビゲーションをカスタマイズするためのオブジェクトです。キーボードの操作性を向上させることができます。
Spinオブジェクト
スピン機能を提供するオブジェクトです。コントロールの内容をすばやく変更するためのスピンボタンを利用することができます。
imTimeコントロールプロパティ一覧
InputMan ProのimTimeコントロールがサポートするカスタムプロパティを示します。Visual Basic標準のプロパティについては、Visual Basicのマニュアル、またはオンラインヘルプを参照してください。
名称 | 説明 |
AlignHorizontal | 表示テキストの水平方向の配置を設定 |
AlignVertical | 表示テキストの垂直方向の配置を設定 |
AMPM | 現在の時刻の値が午前か午後かを参照 |
Caption | Captionオブジェクトを参照 |
ClipMode | クリップボードへのデータのコピー方法を設定 |
CurrentField | 現在のフィールドの位置を示す数値を参照 |
CursorPosition | フォーカス取得時のカレットの位置(フィールド)を設定 |
DataProperty | データソースと連結するときのコントロールのデータ属性を設定 |
DisplayFormat | 時刻の表示書式を設定 |
DisplayText | コントロールがフォーカスを持たないときに表示されている文字列を参照 |
EditMode | 編集モードを設定 |
EditModeStatus | 現在の編集モードを参照 |
Enabled | コントロールの有効/無効を切り替える |
ErrorBeep | エラーの発生時にビープ音を鳴らすかどうかを設定 |
Format | 時刻の入力書式を設定 |
HighlightText | テキストの選択方法を設定 |
Hour | Valueプロパティの時刻から時の値を参照 |
Hour12Mode | 12時間制の範囲を設定 |
IMEMode | デフォルトのかな漢字変換システム(IME)モードを設定 |
Key | ショートカットキーの動作を定義するKeyオブジェクトを参照 |
Margin??? | データ入力領域の上下左右のマージンを設定 |
MaxTime、MinTime | 入力可能な時刻の最大値/最小値を設定 |
MidnightMode | 午前0時の表示方法を設定 |
Minute | Valueプロパティの時刻から分の値を参照 |
MoveOnLRKey | 矢印キーによるフォーカスの移動方法を設定 |
Number | 長整数型の書式で時刻の値を設定 |
PromptChar | プロンプト文字を設定 |
ReadOnly | コントロールを読み込み専用にするかどうかを設定 |
Second | Valueプロパティの時刻から秒の値を参照 |
SelLength、SelStart、SelText | 選択するテキストの文字数/開始点または選択されているテキスト文字列を設定 |
ShowContextMenu | コンテキストメニューを表示するかどうかを設定 |
ShowLiterals | 入力中にリテラル文字列を表示するかどうかを設定 |
Spin | Spinオブジェクトを参照 |
TabAction | [Tab]キーによるフォーカス移動の対象を設定 |
Text | 時刻の値をリテラル文字列もすべて含む文字列形式で設定 |
ValidateMode | 入力中の正当性検査モードを設定 |
Value | 処理の対象となる時刻を設定 |
ValueIsNull | Valueプロパティの設定値がNullかどうかを参照 |
Version | コントロールのバージョンを参照 |
imTimeコントロールイベント一覧
InputMan ProのimTimeコントロールがサポートするカスタムイベントを示します。Visual Basic標準のイベントについては、Visual Basicのマニュアル、またはオンラインヘルプを参照してください。
名称 | 説明 |
DBError | データベースからの取得値が有効範囲外、または無効であった場合に発生 |
EditModeChange | 編集モードを切り替えたときに発生 |
InvalidInput | 無効な文字が入力されたときに発生 |
InvalidRange | 有効範囲外の時刻が入力されたままフォーカスを移動したときに発生 |
InvalidValue | 無効な時刻が入力されたときに発生 |
KeyExit | キーボード操作でフォーカスを移動したときに発生 |
MouseEnter | マウスカーソルがデータ入力領域上に置かれたときに発生 |
MouseExit | マウスカーソルがデータ入力領域外に出たときに発生 |
SpinDown | スピン操作でコントロールの値を減少させたときに発生 |
SpinUp | スピン操作でコントロールの値を増加させたときに発生 |
imTimeコントロールメソッド一覧
InputMan ProのimTimeコントロールがサポートするカスタムメソッドを示します。Visual Basic標準のメソッドについては、Visual Basicのマニュアル、またはオンラインヘルプを参照してください。
名称 | 説明 |
AboutBox | コントロールの情報をダイアログに表示 |
ClearControl | コントロールの内容をクリア |
Refresh | コントロールを再描画 |
添付ファイル