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社会科学部・・・
本学部の先駆性のひとつは学問の学際化・総合化を目指してきたことです。今でこそ一般的になりましたが、学際性を学部理念の一つに掲げたころには、それはまだ説明を要することばでした。いうまでもなく、法学、経済学、政治学などの学問分野を横断し、複数の視点から複合的・多面的にものごとを理解する姿勢を意味しますが、本学部では社会科学の諸分野だけでなく、人文科学、自然科学も含めたより広い見地から、総合化を追求してきました。それは、この三領域が隣接、連続あるいは重複しているがゆえに、人間の営為を考察するために、学問の境界は意味をもたないからです。
一個人が複数の学問分野のスペシャリストになることはまず不可能です。ではどのように学際化・総合化を追求できるのでしょうか?二つの次元が考えられます。各領域の専門家に比べれば、浅い知識になるかもしれませんが、それぞれの学問分野の本質的な部分を理解することはできます。そのうえで、各自のテーマにとって特に重要であると思われる分野について専門性を高めれば、個人のレベルで、広い視野をもちながら、なおかつ深く物事を掘り下げて考察することが可能になります。また、専門を異にする複数の人たちが特定のテーマについて共同で取り組むことによって、グループのレベルでも、学際的な研究を進めることができます。
このように、学生一人ひとりの勉学と共同研究(例えばゼミナールなど)という二つの次元での教育と学びを通して、学際的な視座をもった人物を育て、社会に送り出すことが本学部の使命であると考えます。なぜこのような人材育成が必要なのでしょうか? それは現代社会が直面する諸問題がきわめて複合的であり、その根源的要因をつきとめ、解決へと導くためには、多角的視点が不可欠だからです。
最終更新:2014年04月01日 00:58