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日本の食糧問題を考える

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日本の食糧問題を考える

伊藤元重
内容(「MARC」データベースより)
「食料」問題を、「経済」問題との関連から捉えなおす。日本の「食料」にかかわる補助金、WTOなどの政策、流通上の経済的問題、さらに雪印、日本ハムのBSE(狂牛病)問題に関して、「消費者」として分析する。

税調会長に?働き盛りですな。

2007.1
がっぷり四つに組んだレポート。私はベットに入って眠るまでの間、本を読むのが好きなんですが、この本はその用途には適しません。覚醒してしまうのです。食糧問題を「考える」となってますが、食料を「どうすりゃいいんだ」っていう問題意識に裏打ちされてる訳ですから熱い訳です。カーッとなられると読んでる方は引いちゃいますが、そこは学者さんですから、出来るだけ思い込みなし、データに基づいて冷静にやる要請があります。その綱引きの結果、全編が穏やかな熱気を帯びてそれがずーっと続く。言語的確、意味了解という調子で、とても眠くはなれません。

そんな折、東大大学院教授である著者は政府税制調査会の委員だったそうなんですが、本間正明氏(官舎で愛人と同棲により辞職)の後任として会長に格上げ予定であります。働き盛りですな。え、違う人になりそうなの?

目次
消費者の視点から見る食料問題
第1部 行きづまる食料政策
  • 誰がための農業予算―補助金と公共事業
  • 農業を弱体化させた農業政策―農地法と食管法
  • 農業交渉は何を目指すのか―ウルグアイ・ラウンドと日本)
第2部 変わる食料の現場
  • 「消費者主権」時代における青果物流通のあり方
  • 食料流通における農協の役割
  • 「食」の巨人、外食産業
  • 加工食品の開発輸入
  • 日本とタイの間の鶏肉貿易―CPグループのケース
第3部 日本の食料は大丈夫か
  • 安全性への挑戦
  • 日本の食料安全保障
    • 食料の安全保障は消費者に保障されているのか
    • 食料の不安は解消するか?

  • NTT出版 (2002/10)
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