響きライブラリー

木村敏

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木村敏

「BOOK著者紹介情報」より
  • 1931年、旧朝鮮生まれ。1955年、京都大学医学部卒業。京都大学名誉教授、河合文化教育研究所主任研究員。専攻、精神病理学。1981年に第3回シーボルト賞、1985年に第1回エグネール賞、2003年に第15回和辻哲郎文化賞受賞

時間と自己

木村 敏

世界は「今」の中にしかない。「今」と「ある」と「私」は一つの出来事。

2007.12
高校生のときに読んで、深い感銘を受けました。日常の何気ないことを眺めながら、ここまで思考を深められるのかと。そういう意味では分析手法は現象学的です。「時間」と「自己」についての考えが深まったと同時に「現象学」というものも腑に落ちたような気がしました。そもそも現象学なんていうのは「私がいる」「私はいる」ということを深く認識するところから始まるような気がします。
  • 中公新書 (1982/01)
  • ISBN-10: 4121006747
  • ISBN-13: 978-4121006745
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自己・あいだ・時間
―現象学的精神病理学

木村 敏
2008.1
内容(「BOOK」データベースより)
精神の病態を一時的な疾患としてではなく人生全体の示す歴史的な歩みとして位置づけ、独自の思想を重ねてきた著者の代表的論考のかずかず。自己と他者の「あいだ」の病態として捉えられてきた分裂病を、「時間」の病態として、現象学的な思索を展開する。とりわけ鬱病者の“あとのまつり”的体制に対し、分裂病者が“前夜祭”的な時間体制をもつという新しい構図は世界的に大きな波紋を広げた。他者や世界との「あいだ」、自己自身との「あいだ」の歴史性における患者の生のあり方を追究した本書は、精神病理学と哲学を自由に横断する独創的な学問的達成であるといえよう。
  • ちくま学芸文庫 (2006/05)
  • ISBN-10: 4480089691
  • ISBN-13: 978-4480089694



「木村敏 著作集」全8巻


日本が生んだ巨大な知性。

2006.1
彼は特に晩年はほとんど臨床からは離れていたなんて噂も聞いたのですが、現場から引き出された存在論、患者を理解するために必要だったからこそ体系的に構築された理論には無視できない存在感があります。むしろ、この存在感があるからこそ、彼が本当に真摯に臨床に取り組んだことが良く分かる、そんな感じです。
一冊約7000円、全8巻。読み応えは充分。
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