・批判
広井良典『持続可能な福祉社会』(ちくま新書)
ここでついでながら広井良典(>>244)に物言いをつけておきたい。
広井は環境主義者なのだが、
福祉志向と環境保護主義が何の葛藤もなく両立するかのような甘さが感じられる。
また地域的な環境保護と全地球的な環境保護が
トレードオフになるような局面にも無頓着のように見える。
加藤尚武も、反成長主義・定常社会志向という点では広井とほぼ同じ立場だが、
環境保護と貧困問題をどうバランスさせていくかには意識的だ。
また反成長主義の論拠として、日本の長期不況の原因とも絡めて
「世界的な消費の飽和」などと言ってるのもトホホだな感じ。
現に貧困があるのに飽和してるわけがない。
広井の経済学の理解が一知半解的であるのは、まぁ広井だけの問題じゃないんだろうけど。
薬師院の『日本とフランス二つの民主主義』を最初に推薦したのは俺だが、
これもそういう意味では広井に近いトホホ感があるのは事実。
もちろんこういうのはどうせ少数意見だろうから広井を外せとは要求しない。
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