古典SF映画の傑作 -- PKA 2006-04-16 11:40:57
1950年代は映画史上でも重要な傑作SF映画が多数制作された時期ですが、本作はそのブームの終期に制作された作品です。さすがに特撮のチープさは否めませんが、英国紳士(一応、H.G.ウェルズ本人という設定らしい)が時空間を旅して見た末世の姿から現代を批判する、という原作のスタンスをきちんと保っており、ある意味アクション映画であり特撮先導型の作品でありながら、独特の荘厳さを持った不思議な雰囲気の作品に仕上がっています。先に書いた通り、50年代は(主に社会不安とシンクロした、地球侵略系の)SF映画が豊作だった時期であり、この時代の作品を見てみるのであれば、まずは本作を試してみるのがベストでしょう。あと、リメイク版やタイムトラベル?あたりのパチもので失望した人も、タイムマシン映画そのものに失望する前にお試しあれ。(映画的に出来がいいとは言い難いリメイク版も、個人的には嫌いではないですが・・・)