【名前】ミレナリア・イオアンニス
【性別】女
【年齢】17
【性格】混沌・中庸。受動的。人よりも動植物と話すのを好み、概念にすらも話しかける不思議ちゃん。人が嫌いというわけでもないが、加害・殺傷行為には「自然の成り行き」として受け入れている。
【容姿】東欧系。銀に近い水色のセミロング。桔梗紫の瞳に健康的な肌。自然色の服を着ていることが多い。能力のため蝶よ花よと愛でられていたため、身なりは清潔で肉付きもよい。
【神禍】『少女庭園・揺籃の獣檻(グラスケージ・マゴグ・ミレニアム)』
思想:「人ではない友達が欲しい」「言葉を持たない子達ともお話がしたい」
───ゴグにのみ反応する特殊な脳波を発して対象を支配する、対ゴグ特化能力。
本質的にはテレパシーに近いが、自我が崩壊したゴグに作用する事で、実質的に操作能力に変化したと推測される。
従える数に制限はない。ゴグの位置や数もある程度把握できる。効果範囲は半径2キロ。
無意識化でゴグと感情をリンクさせており、常にゴグを引き寄せている節がある。
ゴグと意思疎通をしてると主張しているが、どこまで本当かは定かではない。破壊衝動も共有してしまい心が壊れているとの説もあるが真相は不明。
ゴグには元の神禍が暴走状態で機能しているため、事実上複数の神禍を保有す軍団を所持するにも等しい。世界の支配も可能な神禍だが、思想面でも頭脳面でも適性はなく、若干宝の持ち腐れ。
完全なゴグ化でないと支配は不可能だが、神禍に飲まれかけた禍者との交信は可能。
禍者が根幹とする思想を失う事で起こる自壊現象であるゴグと交信し、無力化できる彼女は、神禍の秘密……神禍そのものへの干渉……を解き明かす存在ではないかと目されている。
【詳細設定】
昔から、人以外と話をするのが好きだった。
動植物、道具や機械、空に雲に水に太陽───世界のあらゆるものに声をかけては、意思が通じ合ってるかのように笑う。
幼子らしい空想の産物だったのか、地球凍結前から神禍の萌芽が発現していたかわからないが、後にそれは真実となる。
地球凍結が始まり周囲の人間が次々と神禍に目覚める中、ミレナリアだけは何ら異能らしき片鱗を見せなかった。
避難場所にゴグの群れが襲来した時、ミレナリアだけはゴグに襲われる事なく、むしろ守るように寄り添い、跪いたのだ。
───食料の備蓄が尽きかけていた施設では口減らしが予定されており、無能力のミレナリアもその対象に選ばれていた。極寒の外に連れ出される直前、彼女の「救難信号」を受け取ったゴグが一斉に攻め入ったのが事の真相と判明。一転して街の守護神と讃えられる。
上等な衣食住が保証され、能力を独占しようとする輩も半ば自動的にゴグにより排除され、元の暖かな生活を取り戻す。
金銭も食料も要求しない『労働力』であり『兵隊』を手に入れた街は全球凍結後類を見ない復興を遂げ、苛烈な生存競争にもカルト思想にも染まらない健全で平穏な楽園、千年王国(ミレニアム)を築いた。
当然、神禍───それも魔獣に築かせた楽園が永遠の国なはずがない。
自分達こそ最後の審判を超え神に選ばれた民と奢る住人。法政が崩壊したのをいいことに秩序復興のもと侵略を画策する上層民。
一度目の当たりにした終末で崩れた倫理は、恐怖を塗り潰すように禁忌と悦楽に耽けり、千年王国は背徳のソドムとゴモラに堕ちた。
政治には関わらずゴグ達と戯れるミレナリアは、動植物が生息圏を失い滅多に見なくなってしまった中でようやく出会えたたくさんの「寂しいお友達」が消費される事に心を痛めていた。
よって「頑張ってください」と書き置きを残して獣だけ連れて外を出ることにした。都市の末路は言うまでもない。
以降は数を減らしては増えるゴグと共にあてもなく旅をしている。
端から見れば恐ろしい悪魔の軍団にしか見えないが、自衛以外に人間世界に危害を加えた事はなく、頼まれれば人助けすらしている。
しかし終末思想が蔓延る凍土世界でその一団はあまりに刺激的で、恐怖を煽ってしまっていた。
事実にそぐわぬ伝聞と妄想はやがて存在しない大悪を造る。『背徳都市(バビロン)』。地上の忌まわしい者たちの母、獣を支配せし大淫婦と。
ミレナリアの名はゴグを遠ざける魔避けの呪文、護符として密かに伝わりつつある。
ゴグと離れ離れにされ、会場にもゴグのいないバトルロワイアル。儀式では真っ先に犠牲者になるしかないと思われるが……?
最終更新:2025年06月08日 23:30