【名前】ノア・ゴフェルウッド

【性別】男

【年齢】16

【性格】強固な信念に裏打ちされた、謙虚ながら揺らがず堂々とした少年。年齢不相応なほどの落ち着きを見せるが、一方で自分の信念に盲目的な面もあり、やや自己犠牲的。

【容姿】白髪混じりの赤毛の、小柄な少年。左肩からは細い林檎の木の枝が生えており、周辺の皮膚は樹木質になっている。雪中迷彩の防寒装備付きの軍服を着て、持ち運びやすく改造した狙撃銃を担いでいる。肩口には枝が引っかからないよう手製の加工がある。また、服のあちこちに、断熱の袋に入れた樹木(主に林檎)の種子やそれを封じた銃弾を仕込んでいる。

【神禍】
『終末の日の植樹(ドゥームズデイアップル)』
思想:全てが徒労に終わる可能性がずっと高いこの凍土の世界だけど、それでも正しいことをしたい。
「樹は明日切り倒される時でも、それでも空に枝を伸ばすんだ。例え世界が滅ぶとしても、行いの価値は不滅だと僕は信じてる」
「だから、僕は今日も林檎の木を植えるよ」

樹木の種を育てる能力。
ノアの能力を受けた樹木の種は急速に発芽、成長し、周囲に栄養があるならそれを吸収する。
(別に栄養がなくても成長はする)
樹木の成長の速度や傾向は、ある程度ノアがコントロール可能。
また、発芽能力を失った種には効果がない。全球凍結下では地表の種子は冬を耐えられずほとんどは発芽能力を失っているため、基本的には希少な温度管理され保存された種子のみが対象。

戦闘では、種を単体で設置し生やした樹木を遮蔽やトラップとして用いることもできるが、ノアは主に林檎の種数粒を封じた非貫通性の弾丸を用いて使用する。この弾丸を受けるとノアの能力で種子が発芽、相手の肉体を栄養に樹木が急速に成長し、対処されなければ最終的に林檎の木に栄養を吸われるか、成長した根で致命的な部位を損傷し死亡する。

より一般的な用途として、果樹を育てることで果物を食料として生産することが可能。木材は希少な熱源にもなる。

また、ノアはかつての戦闘で左肩に負った重傷を治療するため、自分の体に林檎の苗木を植えている。
傷は塞がり、またやろうと思えば身体能力の強化にも使える媒体にもなったが、ゆっくりと苗は成長しており、身体能力の強化に使えばなお成長は促進される。
既に苗木を摘出することは出来ない程度に癒着しており、例え幸運にも生き延びた所でいずれはノアは一本の林檎の木になる。
それでも、ノアは最後まで正しいと信じた行動を取るつもりだ。

【詳細設定】
スヴァールバル世界種子貯蔵庫。
北極圏ノルウェー領・スヴァールバル諸島に位置する、あらゆる種類の破滅──気候変動、自然災害、あるいは核戦争など──から植物の絶滅を防ぐべく、100万種以上の植物の種子が温度管理され保存される現代の"方舟"である。
ノア・ゴフェルウッド少年は、今や最後の一人となったこの"方舟"の番人だ。

ノアの出自は、全球凍結の初期に、国連により保護された果樹農家の子である。
幼いノアの正しいことをしたいという子供らしい信念は、強力な神禍の発現と切迫した世界の状況によりあまりにも早く叶えられた。
幼いとはいえ善良かつ従順で、食料生産を可能にし戦闘にも貢献できる神禍の持ち主をただ後方に置き守るには、世界の状況はあまりにも過酷だった。

短期間の戦闘訓練を施されたのち、ノアが命じられたのは、スヴァールバル諸島の防衛であった。深刻な氷河期の到来で、世界中の植物が枯死し、種子すら発芽能力を失っている今、僅かな未来への希望を守るためには、世界中の種子が保存されている"方舟"を十二崩壊のような者の手に陥とす訳にはいかなかった。

非常に過酷な氷河期の極圏環境で、ノアは少数ながら精鋭の防衛隊と交流し、仲を深める。ベテランの軍人や傭兵揃いで年齢差は大きかったが、彼らはノアを息子のように可愛がった。
一方で軍人としての指導は厳しく行われ、特にノアは射撃に高い適性を示した。

世界が滅びの色彩を濃くする中、防護隊は最後まで"方舟"の守護という役目を果たす。
厳しい極圏の吹雪を越えてくる十二崩壊の走狗と、激しい戦いを繰り返しても。
ノアの家族の避難する街が戦いに巻き込まれ、音信不通になっても。
国連組織が崩壊し、孤立無援となっても。
──戦いの末に残った兵士が、ノアだけになっても。
それでも、まだ"方舟"は保たれている。
未来への希望の種は、保たれている。
今や、それにどれほどの意味があるのか分からなくとも。

林檎の樹の少年の信念は、なお折れていない。
たとえ"方舟"を守ったところで、もはや人類を救うことなどできなくとも、それでも善い行いの価値は損なわれることがないと信じている。
──そうでなければ、死んでいったみんなは何のために。

いずれ来たる最後の日まで、ノアはそれでも林檎の樹を植え続ける。

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最終更新:2025年06月11日 15:03