【名前】牙野 弐弧(きばの にこ)
【性別】女
【年齢】17
【性格】常に何かに怯えるように周囲を窺う、自己肯定感の極端に低い少女。口癖は「ふええええ……」。誰かに強く出られるとすぐに萎縮し、涙目になってしまう。しかし、その気弱さは敬愛する『姫』に身の危険が迫った時、あるいは自身の”居場所”が脅かされると判断した瞬間に霧散する。感情の箍が外れ、姫の脅威となる対象を排除するためだけの、冷徹で無慈悲な戦闘マシーンへと変貌する。その忠誠は信仰に近く、姫からの理不尽な仕打ちさえも「自分が必要とされている証」と歪んで解釈し、至上の喜びと感じる。
【容姿】小柄で華奢な体躯。手入れの行き届いた長い黒髪をサイドテールにしている。服装は、動きやすさを重視した暗色のメイド服風チャイナドレス。最大の特徴は、痛々しい身体の欠損。えぐられた左眼は眼帯で隠され、失われた左腕の袖に至ってはだらりと垂れ下がったまま。これらの傷は彼女にとって姫への忠誠を証明する勲章であり、隠す必要のないものだと考えている。気弱な表情とは裏腹に、残された右手は武器を握り続けたことで硬く、節くれ立っている。
【神禍】
『寵愛者牙狼(プリンセス・フェイバリット)』
思想:私の“居場所”を、誰にも渡したくない。
姫への忠誠心、すなわち「姫の隣という居場所を失うことへの恐怖」をトリガーとする領域型自動報復能力。
弐弧が『姫』の半径1キロメートル以内、かつ自身の視界内にいる時、神禍は常時発動状態となる。この領域内に『姫』または弐弧自身に対して明確な敵意・殺意を抱いた者が侵入した場合、弐弧の意思を介さず、残された右腕が狼の顎のような黒いオーラを纏い、最短最速で対象の喉笛を噛み千切りにいく。
普段の気弱な人格とは完全に切り離された、純粋な「脅威排除システム」。彼女が負傷で動けなくなっていても、腕だけが勝手に動き、敵を屠る。
「居場所を渡したくない」という切実な願いは「物理的な縄張りを侵す者を殺してでも排除したい」と解釈され。
その結果、他者を救う余地の一切ない、姫の側という聖域(サンクチュアリ)を侵犯する“害虫”を自動で“掃除”するためだけの殺戮能力として発現した。
彼女自身の意思さえ介在させないことで、躊躇いや油断といった人間的な弱さを排し、より確実な殺害性能を担保している。
【詳細設定】
『姫』が率いるカルト教団〈紅罪楽府〉において、彼女の身の回りの世話と護衛を担う側近(自称)として暮らしている。姫の気まぐれな暴力や理不尽な要求を甘んじて受け、そのたびに身体の一部を失ってきた。
しかし、彼女にとってそれは姫の関心を引けている証であり、自身の存在価値そのもの。教団の他の信者が姫に近づくことすら、自らの“居場所”を脅かす行為と捉え、強い警戒心と嫉妬を抱いている。
>>143自称No.7『啓蒙』 / エックハルト・クレヴァーに対しては「鬱陶しいので死んでください~~><」と思っている。
全球凍結が始まる少し前、弐弧は日本有数の武道宗家の家に生まれた。しかし、天才的な才能を持つ兄とは対照的に、彼女には一切の才能がなく、稽古では常に兄からの苛烈なしごきと嘲笑の対象だった。
両親からも「出来損ない」「牙野家の恥」とネグレクトされ、屋敷の中で“いない者”として扱われた。誰からも愛されず、必要とされず、「自分には価値がない」「ここに自分の居場所はない」という絶望が彼女の心を支配していた。
食事や衣服に不自由はなかったが、家族との会話はなく、誕生日を祝われた記憶もない。学校にも通わせてもらえず、ただひたすら道場で、才能ある兄の「サンドバッグ」として無意味な稽古を強いられる日々。
この頃に受けた暴力と、それから身を守るために無意識に覚えた体捌きが、皮肉にも現在の戦闘能力の礎となっている。彼女にとって、凍結前の世界は「自分がいなかった世界」であり、何の未練もない。
全球凍結による混乱の中、家は崩壊。生きる術もなく彷徨っていた時、偶然『姫』と出会う。ボロボロの姿で怯える弐弧を見た姫は、面白い玩具を見つけたように笑い、気まぐれのままに手を差し伸べた。
生まれて初めて誰かに「必要とされた」その経験が、弐弧にとって世界の全てとなった。姫の隣こそが、人生で初めて得た自分の“居場所”。この場所を失うくらいなら、何度でも死んだ方がましだ――その強烈な執着が、彼女の思想の根源となった。
それが、人類滅亡をもたらす”災禍の尖兵”となる事を意味するとしても。
『第二崩壊』が産んだ”青ざめた馬の騎士”、 『第十崩壊』が従えた”『晴』の勇者”、『第六崩壊』が引き寄せた”第七崩壊更新者”に続く、災禍に惹かれた外れ値の禍人たちの一人。
四人目として確認された、”災禍の尖兵”である。
最終更新:2025年06月17日 00:40