【名前】
レイ・マンフレッド

【性別】

【年齢】
38歳

【性格】
表面上は皮肉屋で無関心を装っているが、根は寂しがり屋で愛情に飢えている。誰かに選ばれたい、必要とされたいという欲望を心の奥底に抱えており、それを素直に表現することができず、破壊的な形でしか人と関わることができない。自己嫌悪と虚無感に囚われながらも、完全には過去を断ち切れず、心のどこかで贖罪を求めている。

【容姿】
痩せぎすで顔色が悪く、常に眠たげな目をしている。顎髭は無精に伸び、髪も整っていない。古びたロングコートとブーツを身につけ、まるで過去の亡霊のような雰囲気を漂わせている。左腕には細かい傷跡が無数に刻まれており、薬物依存の痕跡が隠されている。

【神禍】
『懺悔を焼き尽くす剣(インクエスト・イン・フレイム)』
思想:「愛されなかった自分を、せめて力で証明したい」

巨大な業火をまとった剣を生み出し、対象の「罪の記憶」を引きずり出して焼き尽くすことができる。剣は実体と幻影の中間のような存在で、本人の精神状態に比例して炎の威力と範囲が変化する。罪を自覚し、悔いるほどに剣は強く、深く燃え上がる。
ただし、この神禍は「他者の罪を焼く」ふりをしながら、実際にはレイ自身の罪悪感を昇華するための行為に過ぎない。相手が赦しを乞おうが悔いようが、レイの心がそれを「赦せない」と判断すれば、炎は止まらない。

【詳細設定】
レイ・マンフレッドは、幼少期から父親に無視されて育った。存在を認めてもらえない孤独の中で、それでも父の一言、ひとつの視線を求めて生きていた。だが、父親は突如、他人の少年を養子に迎え入れる。その少年に「息子」の座を奪われた瞬間、レイの心は深く、静かに壊れていった。
どれだけ努力しても、自分は“最初から息子ではなかった”のだと痛感した彼は、やがて薬物に手を出し、自堕落な生活を送るようになる。唯一、父に会う理由は金をせびるためだった。そんな関係しか築けなかったことに、自分でも失望していた。

そして、ある日。
老いた父の家で、レイは養子と激しく口論になった。憎しみと嫉妬のぶつかり合い。子どもじみた罵声の応酬の末、それを見ていた父は、激しいストレスと悲しみで心臓発作を起こし、その場で死亡する。

その瞬間、レイの心に芽生えたのは「恐怖」だった。自分が殺したようなものだ、という罪悪感と、再び何もかもを失うという恐怖。
咄嗟に彼は嘘をつく。「養子が父を殺した」と。
それにより、本来なら養子が受け取るはずだった遺産の全てを、自らの手に収めた。
だが手にしたのは金でも贖罪でもなく、虚無だった。
金で満たされることも、酒や薬で忘れられることもない空っぽな現実。父の死によって、ようやく完全に「ひとり」になったことを、遅れて知った。
それ以来、レイは定期的に父の墓を訪れるようになる。誰にも言えない罪と、向き合いたくない過去を抱えながら。
墓前に立つたびに、彼は胸の奥で問いかける。
「お前の本当の息子は、俺じゃなかったのか?」
答えはない。
だが、それでもレイは墓に通い続ける。
それが、たった一つ、彼に残された「赦されたい」という願いの証だから。

その深い罪悪感と自己否定の感情が、神禍『懺悔を焼き尽くす剣(インクエスト・イン・フレイム)』として具現化した。
剣を振るうたびに他人の罪を焼いているように見えて、実はレイは自分自身を焼き尽くしたいのだ。だが、それすら叶わない。

彼の剣は「誰かに赦してほしい」と叫ぶ心の延長線であり、その炎は、誰よりも彼自身を裁いている。
今もずっと。きっと永遠に。

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最終更新:2025年06月01日 15:22