【名前】ジーザス(コードネーム)※本名は不明。出生記録や過去の身元は一切存在しない。
【性別】男
【年齢】おそらく30代前半(正確な年齢は不詳)
【性格】感情に乏しく、倫理や共感といった概念が欠落している。だが、それは冷静さではなく、“人間としての設計ミス”のような異物性から来る。唯一心を動かされるのは「他者が死に際に放つ絶叫」や「命の終焉に生じる静寂」。彼にとってそれらは芸術であり、純粋な快楽である。殺しを仕事ではなく「作品作り」として捉えている芸術家気質の殺人者。
【容姿】白いロングコートを常に纏い、どこか神父のような雰囲気を意図的に演出している。髪は銀色で、目は薄い灰色。顔立ちは中性的で整っているが、表情に人間味がまるでないため、異様な印象を与える。銃器を携帯していないように見えて、実際は手ぶらで現場に赴くスタイルを好む。
【神禍】
『受胎せし黙示の銃(アポカリプティック・チャイルド)』
思想:人間の“終わり”こそが、もっとも純粋な真理である。ならば自分は、その終焉を産み出す存在でなければならない。
ジーザスの神禍は、“己の内から銃を創造する能力”。それはまるで神が天より火を与えるかのように、彼の手の中で一瞬にして構成される。銃は形状も性能も任意で、時に古典的なリボルバー、時に対戦車ライフル、時に物理法則を超越した“ありえない”銃器となる。
ジーザスが銃を作る瞬間、彼には「誰をどう殺すか」が完全に見えており、それに最適化された殺意が具現化している。まるで“運命に組み込まれた死”のように、ジーザスの弾丸からは逃れられない。
【詳細設定】
”ジーザス”
。それはコードネームにすぎず、彼の本名も、記録も、過去の痕跡すら残されていない。だが一部の裏社会の住人は、「生まれなかった男」と呼ばれることもある。
氷に覆われたこの世界が、まだ“死にかけていた頃”。
ジーザスは、旧世界の地下に設けられた極秘の対心理兵器実験施設で育成された。人間の悲鳴や死の表情に生理的快楽を感じる異常者――というより、そのように“設計された”存在だった。
彼の役割は、凍結戦争の囚人や反乱者から情報を引き出す「尋問官」。ただし尋問は目的ではない。恐怖による支配の象徴として“公開処刑”を芸術的に行うための存在。
だが、戦争が終わり、世界そのものが氷に沈みゆくと、施設は閉鎖され、通信は断たれ、命令系統は崩壊した。
兵士たちは凍死し、研究員は発狂し、機械は沈黙した。
最後に残ったのは、誰もいない静寂と、それを歩く“死の器”だけ。
その沈黙の中で、ジーザスは自らの存在理由を再定義した。
「人間は死ぬときに最も純粋な音を発する」
「その音こそが、この凍りきった世界に残された唯一の“熱”である」
「ならば、自分は――その火を撃ち抜く者であるべきだ」
以来、彼は生き残った人々の間に現れ、誰に命じられるでもなく殺しを始めた。
だがそれは衝動ではない。選別された死だ。
“静寂の中で、最も美しい音を出す魂”を探し、その終焉を「作品」として完成させていく。
神禍『受胎せし黙示の銃(アポカリプティック・チャイルド)』は、まさに彼のその異常な思想が具現化したもの。
銃とは、“魂に撃ち込まれる問い”であり、
弾とは、“終わりを導く答え”だ。
死んだ者は凍りつき、沈黙する。だが、その直前にだけ、氷を砕くような“叫び”が生まれる。
それを聞くためにジーザスは殺す。
その音にだけ、彼は心を揺らす。
この世界に残された最後の火薬の音。
それを「祈り」と呼ぶ男。
――救世主(ジーザス)。
最終更新:2025年06月01日 15:22