【名前】パンデモニウム(本名:不明。自称であり、周囲もそう呼ぶ)
【性別】男
【年齢】29歳
【性格】寡黙で、感情を表に出すことは少ない。必要最低限の言葉しか発さず、その眼光は常に獲物を定める獣のように鋭い。代理決闘という血生臭い稼業に長年身を置いているため、他者との間に一線を引いており、容易には心を開かない。
【容姿】長身痩躯だが、全身が鍛え上げられた筋肉で覆われている。凍てつく世界を生き抜いてきた証として、顔や身体には無数の古い傷跡が刻まれている。特に左の目元には大きな斜めの傷があり、時折疼くように瞬きをする癖がある。髪は無造作な黒で、常にフード付きの分厚い防寒コートを羽織り、その下には動きやすさを重視した継ぎ接ぎの革鎧を着用。腰には年季の入った戦闘ナイフと、依頼に応じて使い分けるためであろう複数の武器を携行するためのベルトやホルスターが見える。その佇まいは、常に死と隣り合わせの緊張感を漂わせている。
【神禍】
『血戦代行人(サブスティチュート・ブッチャー)』
思想:争いは代理され、強者が弱者を喰らい終結する。
他者(個人または集団)からの「代理の渇望(明確な言葉でなくとも、強い殺意や復讐心、守護願望など)」を感知し、その「代理人」として立つことを自身が選択すると発動。対象の敵対者に対する自身の五感、身体能力、そして振るう全ての攻撃手段の殺傷能力が飛躍的に増強される。特に、渇望の源となった感情(怒り、憎しみ、恐怖、絶望)が強烈であるほど、能力の増幅率も高まる。
【詳細設定】
パンデモニウム――「万魔殿」の名を自ら名乗るこの男の本名は、彼自身ももう覚えていないか、あるいは捨てたのかもしれない。全球凍結という未曾有の大災害に見舞われる以前、彼はどこにでもいる、ただの青年だったのかもしれない。だが、世界が一変し、秩序が崩壊し、力こそが正義となった時、彼は生き残るために、そしておそらくは誰かを守るために、その手を血に染めることを選んだ。
全球凍結直後の混乱期。彼は大切な家族(あるいは恋人、友人)を、食料を奪おうとした暴徒たちの手で無残に失った。目の前で繰り広げられる理不尽な暴力に、彼はなすすべもなかった。もしあの時、自分が彼らの代わりに戦えるだけの力があれば、と血の涙を流した。その強烈な無力感と怒り、そして「誰かがこの悲劇を代理し、力で終わらせるべきだ」という歪んだ願望が、彼の神禍の根源的な思想を形作った。
彼が「パンデモニウム」と名乗るのは、自らが引き受ける争いの醜悪さ、そしてその中で振るう力の禍々しさに対する自嘲であり、同時に、この混沌とした世界で秩序(たとえそれが血塗られたものであっても)をもたらす存在としての覚悟の表れでもある。彼は報酬として食料や燃料を得るが、それ以上に、争いを終わらせるという行為そのものに、歪んだ存在意義を見出している節がある。
凍結後5年間、彼は数えきれないほどの代理決闘をこなし、多くの命を奪い、そして多くの命を(結果的に)救ってきた。その過程で、人間不信は深まり、感情は摩耗し、かつての彼が持っていたであろう純粋な理想は、極寒の大地の下に凍り付いてしまった。それでも、彼は歩みを止めない。なぜなら、この絶望的な世界で、彼の神禍を求める声が絶えることはないからだ。そして彼自身もまた、血の匂いが染みついたその生き方以外を知らないのかもしれない。
最終更新:2025年06月03日 15:33