【名前】ティティヴィラス(本名不詳)
【性別】女性
【年齢】19歳
【性格】快活で口数が多く、常に物語めいた調子で話す。だがそのテンションの裏には冷徹な分析眼と、世界に対する根深い不信が潜んでいる。自らの存在を演技として成り立たせている少女。
【容姿】薄い灰色のコートに赤いチェックのスカートを合わせ、古い時代の少女探偵のような帽子を被る。ボロボロだがどこか統一感があり、「キャラクターを演じている」意図が透けて見える。眼鏡はレンズが片方欠けており、代わりに拡張鏡を針金で取り付けている。
【神禍】
『脚本なき密室(スクリプトレス・ルーム)』
思想:すべてには筋書きがあるはずだ。
対象の行動・言動・記憶を一時的に「筋書き」へと書き換える能力。ただし、対象が抱く“自己の整合性”を破壊しすぎると神禍が暴走する。強制的な催眠や錯覚のように使うことも可能で、虚構を現実に侵食させる力を持つが、制御には極めて高い知性と冷静さを要する。
極寒と暴力に支配された無秩序の中で、ティティヴィラスは「全ての事象には理由がある」という信念にすがることで狂気から逃れた。その信念が歪に拡大され、「現実を物語の一幕に変えてしまう力」として神禍が発現。彼女は他者の意識すら書き換える“作者”となり、世界に仮初めの秩序を与えることで、自己の崩壊を防いでいる。
【詳細設定】
ティティヴィラスは元々、平凡な少女だった。ミステリー小説が好きで、日常の中に“謎”を探すことで退屈を埋めていた。全球凍結が発生したのは彼女が14歳のとき。家族は凍死、逃げ込んだ都市部は略奪と暴力の巣窟となっていた。追い詰められた彼女が選んだ生存戦略は、“日常を失った世界の中で、あえて日常的なロールプレイを続けること”だった。少女探偵を名乗り、推理口調で世界を観察し、自分自身が物語の登場人物であると信じることで正気を繋いだのだ。
神禍を自覚したのは、全球凍結から半年後。凍死寸前の状況で、かつて自分がノートに綴った“探偵日誌”の筋書き通りに、目の前の略奪者が崖に足を滑らせて死んだ。その瞬間、彼女の中で「物語は現実を律することができる」という確信が生まれ、それが能力として結晶した。
以後、ティティヴィラスは“探偵としての筋書き”に則って行動し、自らの観察と脚本によって周囲の行動や思考に影響を与えて生き延びてきた。だが彼女の行為は他者にとっては“洗脳”にも近く、その罪悪感を自覚するたびに彼女の人格はひび割れる。だがそれでも彼女は語るのだ。「これはただの物語。誰も本当には傷ついていない」と。
全球凍結が始まり、家族を失い、殺し合いの現場を幾度も目撃したティティヴィラスは、「すべての出来事には意味がある」と信じなければ心が壊れてしまうと感じた。自分や他人の行動に理由がなければ、存在の耐えがたい空白に呑まれてしまう――そうして生まれたのが“筋書き”という思想だった。
各地の集落を転々としながら、自らを「少女探偵」と称しては事件の解決を持ちかけ、食糧や情報と交換している。その言動は芝居がかっていて胡散臭いが、極寒の地で5年も生き延びた実績が、誰にも否定できない“現実の証拠”として彼女の肩書きを支えている。彼女の目的は、物語の結末を“見届けること”にある。
最終更新:2025年06月03日 15:34