【名前】郭 琪琪(グォ・チーチー)
【性別】女性
【年齢】16
【性格】無感情に見えるが、冷静なだけ。感情を殺して生き延びてきたため、人懐っこさや優しさは表面に出ない。指示には忠実だが、内心では他人の矛盾や虚飾を冷ややかに見ている。嘘を見抜く眼を持つが、嘘で守られるものも知っている。
【容姿】黒髪をきつく結い、動きやすいボディスーツの上に古びたコートを羽織る。細身ながら筋肉は引き締まり、無駄のない動作を好む。目は細く、常に何かを見透かすような無表情をしているが、笑うと年相応の面影が垣間見える。

【神禍】
『重力歪曲点(グラビティ・ワープポイント)』
思想:誰にも自分の重心を決めさせない。

一定範囲内の空間に対し、重力の方向・強度を自在に操作する。対象を地面に叩きつける、天井へ吹き飛ばす、あるいは重力の無い空間を一時的に作り出すことも可能。対象は自身以外でも物体でも可。ただし、使用者の精神集中が必要なため、長時間や同時多重使用にはリスクを伴う。

重力という絶対法則をねじ曲げる力は、「誰にも縛られない自分」を希求した結果の歪んだ具現化である。

【詳細設定】
郭 琪琪は、上海近郊のスラム出身。
生まれた瞬間から世界は彼女に選択肢を与えなかった。5歳のとき家族を飢餓で失い、拾われた先がチャイニーズマフィアの殺し屋育成機関だった。物心ついた頃には、人の死に鈍くなる訓練と、感情の切除が日課になっていた。

彼女が11歳のとき、全球凍結が始まり、組織は崩壊。
荒廃した中国内陸部を彷徨っていた時に、ある武装集団に拾われる。
当初は戦力として利用されるだけだったが、やがて彼女の戦闘能力と冷静さは評価され、護衛・略奪任務などで一線を任されるようになっていった。
神禍が発現したのは全球凍結から半年後。襲撃された交易路で仲間が無惨に殺される中、彼女は一人“抗う”ことを選んだ。選ばされるのではなく、自分で選ぶ。その瞬間、空間に歪みが生まれ、敵は圧壊した。

全球凍結の数か月前、護衛任務中に「指示に従った結果、味方を死なせた」。それは彼女の友人だった。
命令に従うことでしか存在できなかった自分の「重心」が初めてぐらついた。その夜、琪琪は「自分の重さ(生き方)は自分で決める」と誓った。
それが神禍の芽になったのだろうか。

それ以来、彼女は自分を押し潰そうとするすべての力に抗うため、この神禍を磨き続けている。
一見すると戦闘マシーンのような存在だが、今も時折、物陰で壊れた小さな人形を修理し続ける姿が目撃される。その人形は、幼少期に母親から与えられた唯一の記憶の残骸だという。

琪琪は現在、武装集団の護衛兼傭兵として各地を巡っている。しかしそれは以前とは違い、報酬と引き換えに働く“契約”としてであり、自らの意思で動いていると感じている。物資の乏しい世界で、彼女は「生きるために人を殺す」ではなく、「生きるために生きる」ことを覚えようとしている。

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最終更新:2025年06月03日 15:34