ウィンドフレーム




効果モンスター 
星4/風属性/鳥獣族/攻1800/守 200 
風属性の通常モンスターを生け贄召喚する場合、 
このモンスター1体で2体分の生け贄とする事ができる。 


いわゆるフレーム系のダブルコストモンスターなのだが、登場した時は対応するモンスターがいない。
現在でも、対応するモンスターが始祖神鳥シムルグしかいない。
一応、レオ号にも対応しているがそちらは使用不可カード。
よって、このカードはシムルグ専用のサポートカードと言える。

だが、先に出ていたカイザー・シーホースなどでさえ使用感がよくなかったのに、出せる最上級がバニラなフレーム系はもっと使いにくい。
例として、カイバーマンは通常召喚1回でブルーアイズを出せるが、ダブルコストモンスターは通常召喚を2回使用する必要がある。そしてフレーム系なら古のルールで出したほうがまだマシ。
このカイバーマンですら、ファンデッキ寄りの【ブルーアイズ】でないと使用に恵まれないのである。
そして、他にフレームは3種類あるが、どれもリクルーター対応。ウィンドフレームは攻撃力がすこし高過ぎた。

出せるモンスターの種類も大幅に差があり、シムルグしか出せないこのカードを使えば、相手にシムルグを投入しているという情報アドを与えてしまう。
さらに、ライバルとなる暴風小僧もリクルーターに対応している上、風属性最上級のダブルコストになれるので効果の幅も段違い。
シムルグにしか使えないこのカードの存在自体が恥ずかしいくらいだ。

しかし、筆者は思う。
このカードは単純な効果からはとても読み取れない、可能性に満ちたカードだということを……

このカードの真骨頂は、デッキにシムルグが入っているという情報アドを相手に与えられること。
暴風小僧を使えば、相手は「ああ!それってヒューガ?それとも神鳥シムルグ?」と悩むものの、「それって除去すればいいかな」と思ってしまうので意味がない。
だが、ウィンドフレームの場合は「ああ!それって始祖神鳥シムルグ?」としか思わないので、相手の的をシムルグに絞らせることができる。
「こいつはウィンドフレーム。シムルグしか出せない生き物さ」と言えば間違いなく相手はシムルグのことを気にしてしまう。

まず、始祖神鳥シムルグについて簡潔に説明しよう。
1.手札では通常モンスター。
2.風属性をリリースして出すと相手のカードを2枚バウンス。
3.風属性のアドバンス召喚に使えるコストを減らせる。

1の効果はウィンドフレームに対応していることを示す。
しかし、シムルグは場だと効果モンスター。バニラ最上級しか出せないフレーム系にもかかわらず、効果モンスターを出せてしまう。
ホーリーフレーム白き霊龍を出せるが、あれは【ブルーアイズ】でこそ輝くカードなので、フレーム系の中で突出していることになる。

2の効果はもちろん強力だ。相手はバウンスを警戒してエースの召喚がしにくくなる。
さらに、一刻も早くシムルグ対策をしたくなるため、攻撃や除去もこちらに誘導できる。
しかも、こちらのデッキに"シムルグが入っていなくとも"、この隠された効果は使える。
相手はそれを確認するすべがほとんどないので、見えないシムルグに怯え、プレイングに制限をかけられる。

3の解説をする前に、wikiで始祖神鳥シムルグのページを見て欲しい。
ご覧の通り、効果の対象になるのはテーマや半上級ばかりで旨みが少ない。
しかも、効果が強力な風帝ライザー疾風鳥人ジョーに限ってアドバンス召喚でないと効果を発動できないのだ。
かといって最上級を入れれば事故とつきあうことになるし、ほかの最上級を入れるならデッキに入れるのも暴風小僧でいいだろう。
この効果で評価できるのはシムルグをシムルグでリリースできる程度で、あまり有用な効果とは言えない気がする。

だが、この効果も逆に使用することができる。
相手はこの効果の存在を知っていても、そのしょぼさまでは知らないはずだ。
まず、ウィンドフレームを見てシムルグを連想する。となると、こちらのデッキにはシムルグ以外にも上級が多数積まれているという認識が生まれる。
この裏をかいて、2で書いたのを発展させてシムルグも上級も入れない下級中心の構築にしよう。
どうせ脱出奈落を使うなら、下級よりもシムルグや上級だ。だが、なかなか出てこない……と相手は思い、除去を使うタイミングに悩む。
さいわい、風属性も鳥獣族も魔法・罠の除去に優れているため、発動を逃したカードをおいしくいただければ心理的アドバンテージも増加するだろう。

また、世には大量の専用サポートカードがある。
たとえば、デスガエルを見れば死の合唱もけもけを見れば怒れるもけもけ見ればシムルグを警戒するだろう。
だが、そういった専用サポートカードはあまり強くなかったり、強力でも専用構築でないと使えなかったりする。

ウィンドフレームとシムルグは違う。
デスガエルがなければ死の合唱は腐る。怒れるもけもけを警戒させるためにブラフでもけもけを入れても役に立たない。
そもそも、専用サポートはそのカードと対応するカードがなければ意味をなさないのだ。
しかし、シムルグがなくとも、ウィンドフレームは攻撃力1800のアタッカーとして活用できる。
ダークとホーリーリクルーターに対応しているせいではモリンフェンにすら殴り殺され、ガイアの守備力2000など今の環境ではややマシ程度。
暴風小僧とは比べるまでもなく強いうえに、デザートストームなどで強化すればちょっとしたランク4にも勝てる。
しかもこちらは鳥獣族。ゴドバのコストにすれば腐ることはない。
おまけに、本来の効果自体はまったく役に立たないので、スキドレされてもヴェーラー握られても怖くない。攻撃力が200低い幻のグリフォンのようなものである。
なお、全般的にシムルグを採用しなかった時の話題ばかりしていたが、そちらの強さについては今更言うまでもないだろう。

登場した時は「効果に対応するカードないじゃん」とバカにされ、シムルグが登場しても「シムルグにしか対応してないじゃん」とバカにされてきたこのカード。
しかし、今は「シムルグにしか対応していないからこそ、効果を使わなくても使えるカード」と言える。
「風属性の通常モンスターを生け贄召喚する場合、このモンスター1体で2体分の生け贄とする事ができる」の文章からは読み取れない、数々の隠された効果を秘めているのだ。
ようやく手に入れた効果を使って、シムルグを大暴れさせるか?それとも、あえて使わずに相手にプレッシャーをかけるか?それぞれ何枚ずつ入れるのか?マッチ戦ではどう使う?
こうした風属性らしいつかみどころのない存在こそが、ウィンドフレーム最大の魅力だろう。
12スレ目 523 : 名も無き決闘者@無断転載禁止2016/06/18(土) 01:13:37.29 ID:lyt9Q6Qe0
  • 真っ当なのきたな
  • 推敲したはずなのに今改めてみると色々とひどいな
    >たとえば、デスガエルを見れば死の合唱、もけもけを見れば怒れるもけもけを見ればシムルグを警戒するだろう。
    ってなんだよ
    • ええんやで
      最終的に怒れるもけもけとシムルグを共存させることができれば
      あと評価乙
    • 【もけもけシムルグ】誕生の瞬間である



最終更新:2019年12月29日 14:16