鉄壁の布陣




永続魔法 
自分フィールド上のモンスター1体を選択して発動する。 
自分フィールド上にモンスターが2体以上存在し全て守備表示の場合、 
選択したモンスターの守備力は700ポイントアップする。 
選択したモンスターがフィールド上から離れた時、このカードを破壊する。 


2スレ目 24 : 名無しプレイヤー@手札いっぱい。 : 2008/08/18(月) 18:50:20 ID:g1xtUjvr0

このスレを見ているような人間なら、ある程度はコンマイ語を扱えることだろう。
例えば「時」と「場合」の違い。前者はタイミングを逃し、後者は逃さないということは一年生でも知っている。
しかし、遊戯王OCGの誕生したその時から「時」と「場合」で使い分けられていたかといえば、そういうわけでもない。
その真偽は判断しかねるが、タイミングを逃すという概念は《暗黒魔族ギルファー・デーモン》と《リーフ・フェアリー》の無限ループが発端となり生まれたというのは有名な話である。

さて「タイミングを逃す」と同じほどに重要とされるコンマイ語の概念に「対象を取る」がある。
対象を取る、取らないという概念も古くから存在はしてはいたが、その違いが明確にテキストに記されるようになったのは随分と後になってからである。
どこが転換点かは調査途中だが、例として第5期末のカード、《ダーク・アームド・ドラゴン》のPTDN版のテキストには「選択する」とも「選ぶ」とも書かれていない。テキスト上では対象を取るのか取らないのか判別できず、今思えば非常に不便なものだった。
しかしご存じの通り、今のテキストは「選択」と「選ぶ」で使い分けられており、どころか「フィールド上のカードを1枚を選択して発動できる」などとご丁寧に書かれているカードも少なくない。便利な世の中になったものである。
――ここで思い返して欲しい、《鉄壁の布陣》のテキストを。

自分フィールド上のモンスター1体を選択して発動する。(以下略)

驚くことなかれ。
何とこれは「THE LOST MILLENNIUM」でのテキストである。
現在のテキストルールと、何ら変わりのない文章で記されていることがわかるだろう。

そう。
《鉄壁の布陣》こそ現代カードのテキスト書式の先導者。遊戯王史の万葉集。遊戯王の今を築き上げた偉大なるカードの一枚なのである。

先に挙げた《ダーク・アームド・ドラゴン》は、その「力」で遊戯王史に名を刻んだ。
対戦ゲームである以上「力」のあるカードが名を残すのは仕方のないことであろう。

だが忘れない頂きたい。
その陰で、「文化」という形で遊戯王を支えたカードの存在を。
6スレ目 311 :名無しプレイヤー@手札いっぱい。:2013/01/27(日) 15:42:45.87 ID:Fvh+HflU0


最終更新:2018年07月14日 17:03