梓「ん?これかな…」
唯「あず~にゃん~」ダキッ
梓「もう止めてくださいよ」
唯「だって
あずにゃんが可愛いんだもん」
唯「あずにゃんが可愛いから罰として逮捕します」
梓「えっ」ガチャ
梓「手錠…」
唯「私の手にもかけて…逮捕しました!」
梓「どうしたんですか?これ」
唯「家にあったから持って来ました」ビシッ
梓「そうですか。じゃあ外してください」
唯「えー」
梓「えー、じゃありませんよ」
梓「まだ授業があるのにこんな格好でいられる訳ないじゃないですか!」
唯「わ、分かったよ」
唯「…」ガサガサ
唯「あっ…ない」
梓「何がですか?」
唯「鍵がない…」
梓「…」
唯「…」
梓「な、無いんですか!」
唯「ここに入れておいたはずなのに」
唯「どうしよう…」
梓「と、とりあえずこのままじゃ授業に出れませんから帰りましょう」
唯「うん…」
梓「唯先輩の家に行きましょう」
唯「何で?」
梓「唯先輩の家から持って来たの物なら鍵の予備が唯先輩の家にあるかもしれません」
唯「おぉーなるほど」
梓「それと唯先輩…」
梓「手錠を繋いでる部分は何かで隠しましょう」
唯「えっ」
梓「えっ、じゃありません」
梓「歩いてる人に見られたらどうするんですか」
唯「そ、そうだね」
唯「タオルでこうして…」
唯「これで良いかな?」
梓「はい、良いと思います」
梓「唯先輩の家に急ぎましょう」
唯「うん」
梓「何とか唯先輩の家に着きましたね」
唯「
これからどうしようっか?」
梓「手錠はどこにあったんですか」
唯「物置部屋にあったよ」
梓「なら物置部屋の中を探して見ましょう」
梓「予備の鍵があるならおそらくそこにあると思います」
唯「じゃあ、あずにゃんこっちに来て」
唯「物置部屋はこっちだから」
梓「はい」
梓「物が色々ありますね…」
唯「物置部屋だからね」
唯「私はここを探すからあずにゃんはそっちを探して」
梓「唯先輩…」
唯「そっか、手錠で繋がってるから別々に探せないね」
唯「一緒に近場を探そう」
梓「はい…」
唯「…」ガサガサ
梓「…」ガサガサ
唯「あっ」
梓「あ、ありましたか?」
唯「私の小さい頃のアルバムだ」
梓「ゆ~い~先輩~」
唯「まあまあ、あずにゃんちょっと見てみてよ」
梓「もう…」ペラッ
梓「(可愛い!)」
梓「(唯先輩の小さい頃ってこんな感じなんだ…)」ペラッ
梓「(こ、これ凄く可愛い!)」
梓「(唯先輩は小さい頃でも可愛いかったんだ…)」
梓「…」ジィー
唯「あずにゃん?」
梓「ハッ…さぁ探しますよ」
唯「どうだった?小さい頃のアルバム」
梓「よ、良かったと思いますよ」
唯「良かった~」
唯「あずにゃんに小さい頃のアルバムを前から見せたいと思ってたんだ」
唯「見せられて良かったよ」ニコ
梓「そ、そうですか…(可愛いさは昔と変わりませんね…//)」
梓「それより鍵を探しますよ」
唯「そうだね」
梓「唯先輩ありましたか?」
唯「ううん、ない」
梓「これだけ探してないと予備の鍵はないかもしれませんね…」
唯「あずにゃん、このままだったらどうなるの?」
梓「どうなるって外れるまで唯先輩と
ずっと一緒に暮らす事になりますよ」
唯「あずにゃんと一緒か…良いかも」
梓「良い訳ないじゃないですか」
唯「だってあずにゃんと一緒ならいつでもあずにゃん分が補給出来るよ」ダキッ
梓「は、離れてください」
唯「離れたくても繋がってるから離れられないよ」
梓「うっ…//」
唯「あずにゃん~」ギュウ
梓「せめて抱きつくのは止めてください」
唯「やだよ、いつもあずにゃんすぐに逃げちゃうんだもん」
唯「今日はあずにゃん分をたっぷり補給します」ギュウ
梓「ず、ずるいです//」
唯「えへへ」
唯「…」
唯「…」
梓「唯先輩どうしました?」
唯「と、トイレに行きたい」
梓「行けばいい…ほんとですか!?」
唯「う、うん」
梓「あの、その、我慢してください」
唯「そんなの無理だよ、あずにゃん」
唯「行くよ」
梓「ちょ、ちょっと唯先輩」
唯「は、入るよ」
梓「ま、待ってください」
梓「一緒に入る訳にはいきません」
唯「入らないでどうやってするの」
梓「と、扉を少しだけ開けてそのすき間から腕を伸ばすのでその間にしてください」
唯「分かった…こっそり覗かないでね」
梓「な、何言ってるんですか!!//」
唯「…」
梓「…」
唯「…」ジャー
唯「終わったよ」
唯「あずにゃんも今のうちにトイレに行ったら?」
唯「行ける時に行った方が良いよ」
梓「そうですね」
梓「唯先輩…覗かないでくださいよ」
唯「大丈夫だよ」
梓「…」ガチャ
梓「…」
梓「って唯先輩、何で一緒に入ってるんですか!?」
唯「えっ、そうしないと出来ないでしょ」
梓「わ、私みたいに腕を伸ばしてくださいよ!」
唯「そ、そうだった」
唯「あずにゃんはこんな時でもいつも通りだね」ガチャ
梓「…」
梓「…」
梓「(まったく唯先輩は…)」
梓「(…見たかったのかな//)」
梓「(な、何考えてるんだろ私)」ジャー
梓「終わりましたよ」
唯「あずにゃん良い知らせだよ」
梓「良い知らせ?」
唯「うん、憂から電話がかかって来てね」
唯「手錠の事を聞いたらあの手錠はお父さんの知り合いが作った物なんだって」
唯「お父さんの知り合いの人のところに鍵があるって」
唯「憂がこれから取りに行ってくれるから明日には外れるよ」
梓「そうですか…良かったです」
唯「もうこんな時間だから夕飯でも食べよう」
梓「夕飯があるんですか?」
唯「うん、ハンバーグが作ってあるって憂が言ってた」
梓「ハンバーグ…」
唯「ハンバーグ駄目?」
梓「いえ、そうじゃなくてこんな状態ですからお箸を使うのは大変かと思いまして」
唯「大丈夫だよ」
梓「?」
唯「はい、あーん」
梓「あ、あーん」モグモグ
唯「美味しい?」
梓「お、美味しいですよ」
唯「良かったー」
梓「(でも恥ずかしい…//)」
唯「お互いに食べさせあえば問題ないよね」
梓「(も、問題はあると思います//)」
唯「あずにゃん、私にもちょうだい」
梓「あ、はい。どうぞ」
唯「あずにゃん、あーんだよあーん」
梓「あ、あーん…//」
唯「うんうん」モグモグ
梓「(やっぱり問題はあると思います…//)」
唯「ハンバーグ美味しかったね」
唯「ご飯を食べたらお風呂だけど…」
梓「これじゃあ上着を脱ぐ事ができませんね」
唯「あずにゃんと一緒にお風呂入りたかったけど残念だよ」
梓「…」
梓「…//」
唯「お風呂に入れないともう寝るだけだよ」
梓「早いですけどもう寝ましょうか?」
梓「憂が鍵を持ってくるのは明日ですし他に出来る事もありませんから」
唯「そうだね」
梓「…」
梓「(やっぱりこうなるよね…)」
唯「えへへ、あずにゃん」ギュウ
梓「何で抱きつくんですか」
唯「だってあずにゃんと一緒に寝るんだよ」
唯「抱きついて寝ないと損だよ」
梓「何ですかそれ…」
唯「あずにゃん気持ち良いよ~」
梓「もう…」
唯「毎日これが出来るなら私、外れなくても良いよ」
梓「それだと私が困ります」
唯「そう…あず…」
唯「zzz」
梓「寝っちゃった」
梓「…」
梓「…」
梓「ごめんなさい唯先輩」
梓「実は鍵は私が持ってるんです」
梓「憂が唯先輩が手錠を使ってイタズラをするって聞いてましたから」
梓「鍵を隠したらもっと近付けると思ったんですが…」
梓「やっぱりずるかったですかね」
梓「いつもの私と変わらなかったみたいでしたし…」
梓「…」
唯「私に近付いた感想は?」
梓「唯先輩はやっぱり唯先輩でした…」
梓「えっ?」
梓「ゆ、唯先輩起きてたんですか!?」
唯「うん、いつも夜はギー太の練習してるからこんな時間じゃ寝れないんだよ」
梓「あの…き、聞いてましたよね?」
唯「聞いてたよ」
唯「あずにゃんが鍵持ってるんでしょ」
梓「…はい」
唯「あずにゃん手錠外して」
梓「…分かりました」ガチャ
唯「あずにゃんのも外した?」
梓「はい」
梓「その…怒ってますか?」
唯「怒ってないよ」
唯「手錠をかけたのは私だからね」
唯「あずにゃんは悪くないよ」
唯「でもね。あずにゃん…」
梓「はい」
唯「手を出して」
梓「手ですか?」
唯「鉄の鎖に頼らなくてもこうやって」ギュウ
唯「手を握るだけで人にもっと近付けるんだよ」
梓「!」
唯「えへへ~」
唯「じゃあこのまま寝よう」
梓「はい…」
終わり
おまけ?
梓「ところで唯先輩、さっきは何で寝たふりしてたんですか?」
唯「あずにゃんが寝たらイタズラしようと思ってました」ビシッ
梓「唯~先輩~」ギュウ
唯「あ、あずにゃんそんなに強く握ったら痛いよ」
梓「もう…」
終わり
- 手錠はいいね。 -- (あずにゃんラブ) 2013-01-08 02:51:47
- こち亀だと両さんと大原部長だといがみ合うが、唯梓だとほのぼの~(^^) -- (名無しさん) 2013-03-06 14:48:11
最終更新:2011年07月09日 00:53