梓「先輩!そろそろ練習しますよ!」
いつものように美味しい紅茶と甘いお菓子、楽しいおしゃべりでティータイムを満喫した私は、
いつもどおり、先輩方に声をかけた。
というか、私が言わないと練習しようとしないのはどうしたものでしょうか…
最近じゃあ澪先輩もなにも言わないんだよね。
律「え~、もうちょっといいじゃんか~」
これは律先輩。
部長のあなたが率先して練習しようとしないのはいかがなもんでしょうね?
唯「そーだそーだ!」
これは唯先輩。
すぐさま律先輩のノリに悪乗りするのはダメですよ!?
律先輩と唯先輩が駄々をこね出すとやっとここで澪先輩が動き出して一喝。
練習が始まる…と言うのがいつもの流れだ。
梓「もう…練習しないからいつまでたってもミスが多いんですよ!」
ここまでいつも通りなのも逆に癪にさわるので、私は軽く文句を言ってみた。
もちろん本気で愚痴を言ったわけじゃなく、ちょっとしたお小言のノリ。
だけどそれに反応しちゃった先輩がいる。
律「ほほぉ……梓はいっぱい練習してるから、ミスなんてしないんだ~」ニヤリ
梓「うっ… な、なんですか…そのにやけ顔は…」
律先輩がこんな表情をする時はきまって、厄介な事を思いついた時だ。
律「よーし、それなら勝負しようぜ!勝負!」
ほらね…
梓「はい? 勝負って一体何を…?」
律「だからさ、今からみんなで一曲演奏して、誰が一番ミスが少なかったかを勝負するんだよん♪」
梓「えと、意味が良くわかんないんですけど…」
澪「…というか、そんなことしてどうすんだよ?」
律「ふふん…そりゃもちろん! ミスが一番多い奴には
罰ゲームを受けてもらうんだよ」
紬「ど、どんな罰ゲームなの?りっちゃん!?」
律「ん~そだな…一番ミスした奴は一番ミスの少ない奴の言う事を
一つ聞かなければいけない ってのはどうだ?
今日はもう時間もすくないから、明日の部活中ってことで。」
唯「おお! それ、いいかも!」
梓「ちょ!そんな罰ゲーム、嫌ですよ!」
澪「そ、そうだぞ 律!」
律「はは~ん…みおしゃんとあずさちゅわんは普段から”練習”してるはずなのに、
自信がないんでちゅね~」
澪「うっ…」
梓「そ、それは…」
なるほど、そうきましたか律先輩。
でも確かに私や澪先輩は普段から家でも練習してるし、部活で合わせるときでもミスは少ない。
負ける要素は特にないからここで怖気づく必要なんて無いはず…なら!
梓「わ、分かりました…受けて立つです!」
澪「ええっ!梓まで?」
梓「私が勝ったら、みなさんには明日、お茶もケーキもせずに練習をしてもいますからね!」
律「いや、みんなじゃなくて誰か一人になんだが…」
梓「え? あ、そっか、すいません……じゃあ、いいですね? 唯先輩っ!」
唯「えっ!なにゆえそこで私っ!?」
梓「え?だって…」
律「まぁ唯だな」アハハ
澪「律も人のこと言えないだろ!」
律「えぇっ?」
まんまとハメられた気がしないでもないけど、仕方ないよね。
唯先輩にはもっともっと練習してもらって上達してもらいたいですから。
せっかく才能あるのに、伸ばさないともったいないですよ。
それに…ギター弾いてる唯先輩、すごくカッコイイし…///
ヨヨヨっと泣き崩れる演技をしている唯先輩にムギ先輩が近付く。
紬「唯ちゃん、唯ちゃん…」チョイチョイ
唯「なにぃ~ ムギちゃん??」
紬「あのね……………」ナイショバナシ
唯「うんうん…」
紬「………………………………………」ナイショバナシ
唯「……ほんと!? 私やるよ!がんばるよムギちゃん!!」ダキッ
そう言って満面の笑みでムギ先輩に抱きつく唯先輩。
ムッ…そうやってすぐ誰かれ構わず抱きつくのはどうかと思いますよ?
紬「うふふ、頑張ろうね、唯ちゃん!」
唯「うん!私、負けないよ、あずにゃん!」フンス!
ムギ先輩の入れ知恵にすこぶるやる気を出した唯先輩。
あ、なんか嫌な予感がするな…
…それに、何か忘れているような気がしたけど…なんだっけ?
かくして明日の罰ゲームをかけた演奏勝負が始まる事になった。
お題はふわふわ時間。
無難なチョイスではあるが、演奏しなれた曲だけに油断は禁物。
判定に関しては先ほどから一人ゆったりとお茶を飲み、雑誌を読んでいた
さわ子先生にゆだねられた。音楽教師だし適任だ。
…って、さわ子先生居たんだ…
一同定位置に着く。
ライブでもないのにピンと緊張した空気が漂う。
大丈夫…いつも通りやればいいだけなんだから…
律「よ~し、いくぞ!」
澪「おう!」
紬「お~~~っ!」
唯「うん!」フンス!
梓「は、はい!」
律「1、2、3、4!」
♪ジャジャジャジャジャッジャッ
律先輩のスティックがリズムを刻む!
唯先輩の出だしはスムーズだ。上手ですよ、唯先輩♪
すると、唯先輩はちらっと私を見て、にっこりとほほ笑んでくれた。
その笑顔に私は不覚にもときめいてしまったのだ。
そのため一瞬出遅れてしまう。
梓「あっ!」
いけないいけない、いきなりミスしてしまうなんて…
もうこれ以上間違えないように気を引き締めなきゃ。
ふわふわタイムも中盤に差し掛かる。
今のところミスが目立つのは律先輩だ。
澪先輩も緊張しているせいだろうか、いつもよりミスしていた。
ムギ先輩はさすがですね…いつもながらに綺麗な旋律を奏でていた。
この人は緊張する事がないのだろうか…
そして唯先輩…
私の予想に反して唯先輩は絶好調。
ギターソロも難なく弾きこなし、ミスらしいミスは私が聴いてる限りでもほとんどなかったのだ。
そこでやっと思い出した。
唯先輩は本番で実力を発揮するタイプという事を。
本気になった唯先輩には私でもかなわないのだ。
いや、でも…なにもこんな時に本気にならないで下さいよ…
それにしても唯先輩のギターはすごかった。
演奏中だというのに私は思わず聴き惚れてしまった上に、
唯先輩の演奏に負けまいと余計力がこもった。
それがいけなかったのだろう、更にミスを重ねる結果になってしまったのだ。
♪ジャジャッジャジャッジャァーーーーンッ!!
唯「ふぅ…っ!」
律「よっしゃーーーっ!!」
澪「よし」
紬「うふふっ」
梓「くっ…」
演奏し終えた五人がそれぞれ違う感嘆を漏らす。
というか律先輩には悪いですけど、その反応はおかしいですって。
律「さわちゃん、どうだった?」
唯「ねぇねぇ、私ぃ~、結構よかったんじゃない?」
さ「そうねぇ、唯ちゃんがんばったわね」
唯「えへへ///」
さわ子先生から褒められ、珍しく唯先輩が照れている。
さ「じゃあ、結果発表するわよ」
そう言うとさわ子先生は、ホワイトボードに結果を書きだしていく。
☆1位 唯ちゃん
・2位 ムギちゃん
そうですよね、唯先輩が一位なのは私も素直に認めます。
すごく上手だったし、それにカッコよかったもん…
だけどムギ先輩の2位はアヤシイです。
演奏前の唯先輩とのやり取りもそうですし、わざとミスしましたよね?
そのワンツーの二人の先輩は手と手を取り合って飛び跳ねていた。
唯「やった!やったよ、ムギちゃん!!」
紬「よかったね、唯ちゃん!すごく上手だったわよ~」
唯「えへへ、ありがとね、ムギちゃん
ムギちゃんのキーボードもすっごく良かったよ?」
紬「わぁ、ありがと~唯ちゃん!」
なんだこのふわふわ空間は…
もともとふわふわな二人がじゃれ合うと、このような甘ったるいくすぐったい空気になるのだ。
梓「ゆ、唯先輩、とってもよかったですよ!」
唯「ほんと~!? あずにゃんに褒められるとすっごく嬉しいよぉ~」ギュゥッ
唯先輩はそういうと笑顔全開で私に抱きついてくる。
”喜びを全身で現す”ってこういう事なのかな?なんて思いながら、
私は唯先輩のされるがままに抱きつかれる。
うん、今日も温かくていい匂いです。
律「あれぇ~、梓が抵抗しないなんて珍しいな」
梓「ゆ、唯先輩の演奏が素晴らしかったので、と、特別に
ご褒美ですよ!///」
唯「わぁ~い!あずにゃん大好き~!!」ギュゥゥッ
梓「へ! な、何言っちゃってんですか!///」
紬「あらあら梓ちゃん、顔真っ赤よ~?」
梓「うにゃぁぁぁ!!」
澪「はぁ…何やってんだか」
律「こいつらはほっといて…さわちゃん、続き続き!」
さ「わかったわ じゃあ次ね…」
律「ふふっ、澪は結構ミスってたからな!3位はもらった!」
澪「…そんなわけあるか!」
さわ子先生が3位を書き出す。
・3位 澪ちゃん
律「なっ!」
澪「ふふん!どーだ律、いったとおりだろ~
っていうかお前、ほんとに自分のミスの多さに気づいてないのか?」
律「あ、あの、えっと…」
梓「そうですよ、律先輩! ドラムはリズムの要なんですから、もっとしっかりしてくれないと困ります」
律「くっ…だが梓! 今回はお前も大きな事言えないんじゃないのかな~?」
梓「うっ…そ、それは…」
そうだった。3位に私が入っていないと言うことは、律先輩との最下位争いというわけだ。
確かに今回はミスを連発してしまったため、正直4位も自信がない。
さ「じゃあ、どうしようかしら ん~…最下位発表しちゃいま~す!」
ゴクリ…
息を呑む私と律先輩。
×5位 梓ちゃん
!!!!!!!
なんてこと!よりによって私が最下位!?
梓「そんな…」
律「あっぶねぇ~!」
梓「さ、さわ子先生! な、何かのまちがいですよね? 私、そこまでひどかったですか?」
さ「ん~そうねぇ… りっちゃんといい勝負だったけど、りっちゃんは後半持ち直してたのよね?
逆に梓ちゃんは焦ったのかしら? 後半行くほどずれてたわよ?」
梓「ううっ…」
確かにそうなのだ。
唯先輩がありえないほど完ぺきだったのでつい力んでしまい、
そこからは全然自分のギターが出来なかったのを覚えている。
遊びの演奏とはいえ、こんなにもミスしてしまった自分が情けなく、落ち込む。
すると唯先輩が傍に寄ってきて私を優しく抱きしめてくれた。
唯「大丈夫だよ、あずにゃん…今日は緊張しすぎちゃっただけだからね?
普段の演奏なら絶対誰が何と言っても、あずにゃんが一番上手なんだから!
だからそんなに落ち込まないで? ね?」
唯先輩が私を慰めてくれる。
温かく腕に包み込むように抱かれ、落ち着かせてくれようと、そっと髪を撫でてくれる。
先輩の温かさ、優しさが全身に伝わり、なんとか私は気持ちを持ち直すことが出来た。
こんな時でも優しくしてくれるんだなって思うと、胸がドキドキする。
梓「唯先輩・・・あ、ありがとうございます もう、平気ですよ?」
唯「ほんと?」
梓「はい! 唯先輩のおかげですよ」
唯「よかった~」
梓「えへへ… でも、私もこんな事で緊張してるようじゃまだまだですね」
さ「…で どうするのりっちゃん? 罰ゲームは?」
律「…空気読めよ、さわちゃん…」
あ、そうだった…唯先輩の優しさに浮かれてて、罰ゲームあったの忘れてた…
さ「えっと… 1位唯ちゃんで5位が梓ちゃんだから、唯ちゃんが梓ちゃんに何か命令できるのね?」
唯「やった~!! あ、でも…」
唯先輩は素直に喜ぼうとしていたが、あわてて動きを止めて私を見る。
私に気を使ってくれたのだろう。
梓「気を遣わなくてもいいですよ、唯先輩
ミスした自分の為にも、罰は甘んじて受けますから」
唯「そ、そっか~ じゃあね…」
とは言ったものの、唯先輩の事だ。多分私にとってはかなり屈辱的な事を要求してくるに違いない。
ずっと抱きつかせろとか、猫耳と尻尾つけて過ごせとか…はっもしかして…ちゅ…ちゅーしてとか!
どどどどどうしよう…もしそんなこと言われたら私…
で、でも、そうゆうルールだったら仕方ないよね…でも、でも…
唯「そうだね~ あまりあずにゃんに負担になっちゃうのはかわいそうだから~」
梓「…えと…お手柔らかに…」
紬「唯ちゃん、頑張って!」ツヤツヤ
えと…ムギ先輩がなぜそんなにいい笑顔なんでしょうか?
唯「じゃあ…『一週間の間、私のことを ”唯” って呼んで!? あ、お話する時に敬語使っちゃダメだよ!』」
梓「……なんだ、そんな事でいいんで……
…って! ええええーーーーっ!!」
唯「うわっ、驚き過ぎだよ、あずにゃん!」
ええっ? 唯先輩を呼び捨て!? 敬語禁止!? え? え?
いやいや、そもそも私、後輩ですよ?
後輩が先輩を呼び捨てっていったいこれ、どんな罰ゲーム!?
…って、罰ゲームだった!!
律「へぇ~唯にしちゃ、普通すぎる命令だな」
澪「でも梓は真面目な子だから、いくら唯でも難しいんじゃないかな?」
梓「いや、無理無理、むりですって! 後輩が先輩を呼び捨てにするなんて、
そんな失礼な事出来るわけないじゃないですか!」
律「お、ホントだ! 意外と精神的にきつい罰ゲームかもしれんな」
律先輩と澪先輩は、唯先輩の提案には意外にも高評価らしい。
っていうか、助けてくれる気は無いんですね…
紬「ゆ、唯ちゃん!! ぬるいわ!ぬるすぎるわっ!!」
唯「ふえっ!? ム、ムギちゃん!?」
紬「いい、唯ちゃん! これは唯ちゃんが梓ちゃんに、あ~んな事やこ~んな事を出来」ムグムグムググ
律「はーい、ムギちゃんはすこ~しだまってましょーね~」
律先輩に口を押さえられたムギ先輩はひとまず放って置く事にします。
梓「すいません、唯先輩、ちょっとそれはマナー的にも難しいんで、他のにしてもらえませんか?」
唯「え? これでもあずにゃんが疲れちゃわないようなの選んだんだけどなぁ~」
梓「そ、そうなんですか? あの、参考までに他のってどんなのですか?」
唯「んとね、『一週間、あずにゃんを抱き枕にしたい』 っていうのと…」
梓「…やっぱりそうゆうのもあったんですね…」
唯「あとは、『一週間、あずにゃんから抱きついて来てほしい』 ってのと~」
梓「…ふぇっ! わ、私から抱きつくなんて、そ、そんなのできるわけ無いじゃないですか!」
唯「あとね~、『一週間…』」
ん…あれ?
先ほどからの唯先輩の提案には、どれにも共通した違和感を感じた。
梓「って、ちょ、ちょっと待ってくださいっ! なんでどれも ”一週間” って付いてんですか!?」
唯「え?一生とかのがいいの?」
梓「バカですか!?」
唯「ひ、ひどいっ!」
梓「ひどくないです! っていうか、罰ゲームは”明日の部活中” って約束ですよ?」
唯「え? あ、あれぇ~? ねぇりっちゃん、そうだっけ?」
律「えっ? あ~どうだったっけ?」
澪「なんで言いだしっぺのお前が忘れてるんだ…
確かに明日の部活中って話だったよ、唯」
梓「ほらあっ」
唯「あ、ごめん… じゃあそれでいいけど…
でも…他のなんて思いつかないよ~…ねぇあずにゃん…最初のじゃダメなの?」
唯先輩は意見を全部拒否されて困ってしまったようで、私を上目遣いに見上げて来る。
あ~、かわいいなぁ、もう!
そんな表情するのは反則ですってば。
梓「うっ……私の分のケーキを貰うとか、そういったのじゃダメなんですか?」
唯「だ、だめだよ! あずにゃんがケーキ食べられないなんて、そんなのかわいそうだよ!」
梓「…えと、ずっと抱きつかれたりする私はかわいそうじゃないんですかぁ?」
唯「え? かわいそうなの?」
梓「…まぁいいです……というか、どうして唯先輩は私に呼び捨てにされたいんですか?」
唯「だ、だって…その…あずにゃんにさ ”唯” って呼んでもらえたら、もっと仲良くなれると思ったんだ」
とたんにもじもじし出す唯先輩。
理由を聞かされた私はとたんに頬が紅潮し、動機が早くなってしまう。
梓「(…そんな風に言われたら断れる訳ないじゃないですか…)」ボソボソ
唯「え? なに?」
梓「な、なんでもないです!……わ、わかりました…そこまで言うのでしたらそれでいいです…」
唯「ほ、ほんと? いいの?」
梓「は、はい! で、でも…あの……
そんなに上手く出来ないかもですから、多少は目をつぶってくださいね?///」
唯「うん、もちろんだよ!」
この日はこれ以上の練習は無理そうだったから、適度にキリをつけて帰ることになった。
律先輩、澪先輩、ムギ先輩と別れ、唯先輩と二人並んで帰路に着く。
梓「それにしても今日の唯先輩のギター、ほんとに上手でした ビックリしましたよ」
唯「えへへ、ありがと♪ ムギちゃんがお話してくれたから、なんか張りきっちゃってね~」
梓「そういえばムギ先輩、唯先輩に何か入れ知恵してましたねぇ…
何言われたんですか?」
私は当然の疑問を唯先輩に訪ねてみた。
唯「えっと…んとね…? ムギちゃんからはね、
一番上手にギター弾けたら、あずにゃんがたくさん誉めてくれる って
そういわれたんだ だからがんばったの」
そうだったのか…
私はてっきり、ムギ先輩は唯先輩に
”唯先輩が勝ったら私を好き勝手にできる” 的なことを吹き込んだと思ってたけど
どうやら違ったようだ。
そっか…私に誉めてもらいたい一心であんなすごい演奏をしたんだ… やだ私、すごく嬉しいかも。
私は足を止めた。
それに気づいた唯先輩も足を止め、私を振り返る。
唯「どしたの あずにゃん?」
梓「…あの… 唯先輩… 少しだけ屈んで貰えますか?」
唯「へ? あ、いいけど?」
言われたとおり少しだけ膝を曲げる唯先輩。私と同じくらいの高さになる。
私はその唯先輩の頭に手を乗せ、いつも先輩が私にしてくれるように優しくなでた。
唯「あ、あ、あずにゃん?///」
突然頭をなでられて驚いているみたい。
しかも、普段撫でている相手…私からだから、余計にびっくりしちゃったのかも。
唯先輩のふわふわの髪の感触を楽しむように撫で、先輩を誉めてあげる。
梓「唯先輩… とっても素敵な演奏でした やっぱり唯先輩は凄いです」
唯「えへへ… あずにゃんに誉めてもらえるとやっぱり嬉しい♪」
梓「ふふ… でもほんとは、もっと真面目に練習してもらいたいんですよ?
せっかくギターの腕、上達してるんですからね?」
唯「うん、あずにゃんが一所懸命教えてくれるからね? ありがとね、あずにゃん」
梓「///いえ…そんなことは…///
あの、明日は罰ゲームではありますけど、唯先輩に喜んでもらえるようにがんばりますから、
その… 楽しみにしててくださいね///」
唯「うん!」
再び家へ向かって歩き出す私達。
さっきより歩く速度をゆっくりにしたことに、先輩は気いてるのかな?
To be continued.
最終更新:2012年03月25日 00:31