梓「ホワイトデーか……唯先輩にチョコ渡してからもう一ヶ月経つんだね」
梓「唯先輩、ありがとうって受け取ってくれたけど、結局私の気持ちには気付いてくれなかったな……」
梓「そうだよね、ただの後輩だもんね、私……でも」
梓「やっぱり期待しちゃうよ……唯先輩、どんなお返ししてくれるのかな」
唯「あずにゃーん!」
梓「(きたっ!)ゆ、唯先輩。どうしたんですか、こんなところに呼び出したりして」
唯「うん、チョコのお返ししようと思って」
梓「そ、そうなんですか?べ、別に部活時間でもよかったじゃないですか」ドキドキ
唯「うんーでも、
あずにゃんと二人きりで渡したかったから」
梓「(そ、それって……)だから昼休みの音楽準備室なんですね」
唯「そゆこと!それじゃ――」
梓(いよいよだ……唯先輩)
唯「はいっ、あめちゃん!」サッ
梓「え……?」
唯「えへへ、去年と同じあめちゃんだよっ」
梓「(あめ一個……だよね、そうですよね。やっぱり唯先輩にとって私は……)あ、ありがとうございます」
唯「あ、だめだよあずにゃん、とっちゃ。
これからが本番なんだから」ヒョイ
梓「え?」
唯「ちょっと待ってね……ひょいっと」ハムッ
梓「え、先輩が食べちゃってどうするんですか?」
唯「ほい、あずにゃん。あめちゃんあげるよ」
梓「えっ――んむっ」
唯「んっ――…ん」ムチュー
梓「(え、な、なに?何で私先輩にキスを……ひゃっ!な、何か口に……入って……)んんっ――!?」
唯「んー……」チュルリ
梓「(やぁ……なにこれ……甘くて、痺れて……)んぅ……」ポー
唯「……ん」スッ
梓「……ぷはっ……はぁ、はぁ……ゆ、ゆいせんぱ……なにを……っ」クタリ
唯「あめちゃん、甘いでしょ?」
梓(あ……いつの間にか……私、口移しされたんだ……さっきまで先輩が口に含んでた飴……)
梓「あまい……です……あ」
唯「えへへ、くたってなってるあずにゃん、かわいい~」ギュー
梓「にゃぅ……だ、ダメです、今ギューッとされたら……ホントに力が……」
唯「いいよ~あずにゃん。いっぱい甘えちゃっていいから」
梓「
ゆいせんぱい……ぃ(あったかくて、きもちいい……とけちゃいそう)」
唯「よしよし、あずにゃん」
梓(先輩……すごく優しい笑顔。いいんですか、本当に甘えちゃって……素直に、なっても)
梓「いいんですか……ほんとに、いっぱいあまえちゃいますよ……」
唯「うん……遅くなったけど、これが私の答えだから」
梓「え……」
唯「大好きだよ、あずにゃん」
梓「え……?うそ、ほんとに……?」
唯「もう、こんなことまでして、嘘つかないよ~……ね、あずにゃん、まだあめちゃん、食べるよね?」ヒョイパク
梓「へ……あっ――」ムチュー
唯「……んっ……えへへ、これで信じてくれた?」
梓「ゆいせんぱ……ぃ。わたしも、わたしもです……ずっと、すきでした」
唯「……そっかぁ……あずにゃん、両想いだね。うれしいよ、あずにゃん」
梓「あ……(唯先輩、顔真っ赤……本当に嬉しそう……ホントなんだ……ホントに、夢みたい)」
梓「せんぱい……でも、あめにこはおおいです…ょ」
唯「あ、そ、そうだよね。ごめん、調子に乗っちゃった」
梓「だから……ぁ。いっこ、かえします」
唯「へ……んぅ……っ!?」ムチュー
梓「……ん(先輩、飴よりもずっと甘いです……ずっとこうしていたいな)……ぷは……っ」
唯「んぅ……もうあずにゃん、私まで力抜けちゃったよ……」
梓「ゆいせんぱい、かわいい……もう、がまんできないです」」ギュッ…ドサッ
唯「え……ひゃっ!も、もう、いきなりだきついたらびっくりするよぅ」
梓「ゆいせんぱい、ゆいせんぱい……っ」
唯「ふふ、あまえてくるあずにゃん、かわいい……」
梓「せんぱい……もっと、もっとしてもいいですか……?」
唯「うん。だいじょうぶだよ、あずにゃん。あめちゃん、まだいっぱいあるから……無くなるまで、いっぱいしよ」
梓「ゆいせんぱい……っ」