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棒倒し - (2007/05/27 (日) 18:06:03) の1つ前との変更点

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「……おいおい、神父。お前が大声で呼ぶから囲まれちまったじゃねえか。」 「私は一人だけって言ったんだけどね…全く人の話を聴かない連中だね。」 敵に周りを囲まれた一人と一羽。 「そりゃ、俺達侵入者だから…放っておくわけにはいかねえだろ? だからこんなに来たんだよ。絶対お前が悪い。」 「いやいや…普通『一人だけ来い!』って言われれば一人だけ来るのが常識でしょ?」 「おまえな…敵陣の中で大声で自分達の存在アピールするバカが何処にいるんだよ。 あぁ…忘れてた、此処似居るんだよな。その『バカ』が…」 「カラス。焼き鳥にされたいのかな?」 「焼けるんなら焼いてみろ。棘付き鉄球しか振り回せないくせによ。この筋トレ神父が。 いまどきの神父は祈りじゃなくて筋トレしかしないのか?」 敵に囲まれているのを忘れて口げんかをし始める彼ら。 「も、もういい!やっちまえ!」 自分達の存在を忘れ去られていた異人達は、一人と一羽に襲い掛かる。 「カラス…叩き潰してあげるよ。それを後でシーにあげちゃおう。」 そういい、神父が鉄球のついた鎖を振り回す。 「何処狙ってんだ、全然あたっちゃいねーぞ。バーカ!」 「くそ…こいつらふざけてんのか?!」 神父の鉄球は周りの異人達を一掃し続ける。 「…はぁ、はぁ。つ、疲れた。」 「そりゃ流石に重いからなそれは。とりあえずお疲れ。」 そういうと神父の頭上を旋回してから肩にとまった。 「ロード、君も戦えるんじゃないのか?」 「疲れるからな。本当にやばい時は手伝ってやるよ。 ほら、さっさと道聞いちゃえよ。棒倒しで進むのは流石にまずいぜ。」 船の中に入ってから、道のわからない彼らはひたすら棒倒しで進んでいた。 いきなり神父が「そうだ、道を聞けばわかる。」とか言い出したため、 先ほどの戦闘が余儀なくされた。 「さて…君、ちょっと起きて。痛くって仕方が無いところ申し訳ないんだけど。」 近くに倒れていた異人の兵士を揺さ振る。 「おいおい、逆に死に近づくってそんなに揺さ振ったら逝っちまうって。」 「あ、起きた。大丈夫?ダイジョーブだね。」 「自分で怪我させたくせに…。」 ロードが呟く。 「道を教えてもらいたいんだけど?」 「き…貴様らなどに教えてたまるか…っ!」 「何でさ?」 「神父、そりゃ俺達が侵入者だからに決まってんだろ。 答える奴なんかいねぇんだってば…それくらい気付けよ。」 「それじゃあ仕方が無い、棒倒しで行こうか。」 「だから棒倒しじゃいつまでたっても追いつけねえって!」 「じゃあ、どうするの?」 「………あのな、神父。俺はアイツに首輪なんていらねぇと思うんだ。」 「何さ、急に。」 「アイツには腕輪がある。それはアイツの親父が作ったものだ。 あの腕輪は、アイツの本来の能力を抑えるためにつくられた物。 だからこんな首輪なんていらねぇんじゃねえのか?」 「君が言ってることは正しい。私も彼にこんなものはいらないと思ってる。」 「なら、捨てちまおうぜ。」 「いや、念のため私が取っておく。あとで副船長に小言を言われるのはイヤだから。はい、あっち。」 神父は棒を倒して倒れた方向へと進んでいく。 「…だから、それじゃあ一生つかないって言ってるだろ。ったく…」

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