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エピソードφ-エリアルワールド - (2009/02/24 (火) 00:55:15) のソース

■エピソードφ エリアルワールド
(作品:聖勇者伝記の内容より)

世界は、天空と地上と分かれていた。
天空は光が降り注ぎ、緑豊かな豊穣の地
対し地上は天空の地により光が遮られ。光を求めぬ魔や海中奥深くに住む生物などの白銀世界(フィンブル)

天空には“人”が住んでいた。
――――“現代”では、地方によって呼び方は『ヴァルハラ』『高天原』『ヘブン』などと言われる人々の故郷
人々は、物事の事象を己の“心の力”すなわち『精神(メンタル)』により操ることの出来る力を持っており
その力を魔法―――精神(メンタル)と同じく、魔法(メンタル)と呼んでいた。


※メモ※

天空人の魔法に関しては、←のQ&Aよりエルナ先生の授業から
『生まれもって色能力を持っている~~~』のような質問に詳細が書かれてあります。
概ねエリワーでも一緒と考えて頂くとありがたいですが、エリワーと聖勇者伝記は別物なので、
特にそこまで拘って考えてはおりませぬ

※ここまで※


やがて、一人の幼子が生まれる。
その幼子は、生まれたその時から、天空に住む誰よりも凌駕するメンタルを持っていた女の赤子だった。
その赤子は奉られ、崇められ。
『マージナル オブ マージナルス(魔法使いの中の魔法使い)』という名を与えられ
神とも呼ばれた。
少女の名は“ナミホ(波穂)”。その彼女の持つ力は壮大で、彼女が生きている間は天空は富に栄え、平和と繁栄をもたらした。

だが、ナミホは神と崇められても、一人の親より運命を背負って生れ落ちた“一人の人間”に過ぎない。

立場上、恋も結婚もする事は叶わず、長いとは言えぬ生涯をナミホは閉じる。
だが、ナミホは自らを愛してくれた民達をまた愛し、この栄えが続くよう願い、彼女の『凌駕するメンタル』を死せる際に
分割された形ではあるが、民のこれより生まれし生命達に祝福を齎し、自らの能力を授けた。
それをナミホが死せる時に授けた力として『ロストマナ(Lost of maginal Namiho's power)』と呼ばれるようになる。
祝福を受けた子供たちは『ロストマナ』により繁栄を続けさせた。

だが、人の心には闇が存在する。

長い繁栄に、ロストマナを持った子供たちが成人となり、その強大な力に格差が生まれた。
ロストマナを持つ“選ばれた人間”と自惚れる者達。そして、その強大な力を前に従属せざる終えなくなった者達。
ナミホの恩恵も早数十年の年月で、ごく少ない一部を除き忘れ去られようとしていた。
そして、長き豊穣の時は終わりを告げる。
ロストマナを持つ者同士が、相手の地を奪い。争い。天空の大地を血に染め始めていた。
嘗て、ナミホ一人が神と奉られ、唯一神として君臨していた事を誤解した解釈として受け止め、
我こそが絶対王である事を証明するかのように、自らの軍の強さを見せ付けていた。
その天空での大戦を『天空戦争』と呼ぶ。
ロストマナを持たぬ者が戦力となる為に、ロストマナの力で作られた特殊な武具『天聖宝具』同士がぶつかり合い
ロストマナを持つ者同士の大地を粉砕するかの如く延々と放たれる強大魔法戦。
そこに、嘗てナミホが齎した豊穣と平和の姿は無かった。

そして、この戦は急速に。そして予想外の形で終わりを迎える。
二つの勢力が、強大なロストマナの力同士をぶつけ合い。その二つのぶつかった力が融合し、その場で『神(ナミホ)』の能力が“開花”した。
『神(ナミホ)』の能力は告げた。

「我が民の子達にこの力を授けたのはこのような結末を迎える為では無い。
 そんなにもお前たちが絶対王として土地が欲しいのであれば、幾らでもくれてやろう」

神(ナミホ)がそう告げるや否や、好戦派の者達に変化が訪れた。
そう、今まで息をするほど当たり前のように使っていた“魔法”を使うことが一切出来なくなってしまったのである。
それは、“選ばれた人間”と自惚れていた“ロストマナ”を持つ者達も同様。そのロストマナの力は一切消え去ってしまったのである。
それだけではなく、天空は大地がボロボロと崩れ始め、人々を飲み込んで光当たらぬ白銀の地上(フィンブル)へと突き落としたのだ。

天空の大陸は、わずかに残った。穏健派の者達は事前にお告げを受け、避難を済ませていたのだ。
彼らは“魔法”を使う事は出来るが、リーダー格の者達から、ロストマナの力は一切消え去ってしまう。
混乱する天空の中で、穏健派の中で最も高いロストマナ“星”の能力を持っていた女性は皆を励まし、リーダーとして天空を統治する事となった。
これが、初代“天空の巫女(星の巫女)”の誕生である。
天空の巫女は落ちた地上の人々にも光が届くよう、その天空の地を次元の狭間に隠し、簡単に行き来が出来ぬようにした。
その行為は地上に落ちた者達が自らの故郷を遠ざける行為として妬まれたが、そんな暇も無く人々はこの白銀の地上を生きる事にただ必死となった。

それから長い年月が過ぎ、地上では天空の存在が忘れられ、もともと“魔法”というモノは存在しないかのように生活を行っていた。


※メモ※

天聖宝具とは、上にも記したようにロストマナの力で作り上げられた兵器。
神の能力によりロストマナの能力が消え去ったが、神が直接手を下したワケではない“天聖宝具”達の力は消し去ることは出来なかった。
多くの天聖宝具は、この天空戦争により損壊しているだろうが、ひょっとしたらまだ損壊していない天聖宝具も散らばり存在するのかもしれない。

※ここまで※



(ここまで聖勇者伝記の設定より)
(以後、エリワー世界のお話に)


しかし、地上に落ちた人々に対し、悲しみを持った人物が居た。
それは、嘗てロストマナ“世界(ワールド)”の能力を持っていた穏健派の人物だった。

『彼らの中にも、本当は戦を望んで居なかった人も居たかもしれない』

ロストマナという能力を持つだけで、選ばれた人物だと呼ばれた。戦などしたくないのに、周りの期待に巻き込まれ
リーダーとして戦わざる終えなくなった好戦派のリーダーとかも居たかもしれない。
それらを巻き込んで突き落として何が神の能力か。ロストマナ“世界”の能力を持っていた人物はそう皮肉った。

『せめて、そんな彼らには地上は無理でも、不自由の無い“世界”を与えたい』

そんな願いから、世界の能力を持っていた人物は『地上に落ちた全人々』の想いを把握する空間・精神絶対把握能力(エレメントシーカー)を用いて
選んだ人々に語りかけ、自らの身の内に、強引に、そして僅かに燻らせた“ロストマナ”の能力から“神(ナミホ)”に自らの願いを伝えた。
ナミホは、願いを受け入れた。だが、それでも条件付きではあったが。

人として、全ての英知を“イドゥンの林檎”に封じ込め、天空に存在していた魔法の使える状態で新世界へ渡る事を許すというもの。

新しく出来た世界に、いきなり天空と同様の技術や知識を与えては、それは再びその世界での『絶対王』となろうとする者を助長し兼ねない。
故に、『全ての人間が平等に始まる』事で、どう世界が変わっていくのか。
ナミホの願う豊穣と平和の世界が築かれるのか。それとも時が流れるにつれて再び過ちが繰り返されるのか。
“世界”の能力を持っていた人物は、そのナミホの出す条件を飲んだ。

そして、世界の能力を持っていた人物が、自らの能力の限界に及ぶまでの世界創造を行い、
“条件”を飲んだ者達は、その新世界へと渡った。
世界の能力を持っていた人物は、“天空”と、その新世界を呼ぶ事は出来ずとも、自ら作り上げ愛した島大陸にせめて少しでも彼らの故郷である“天空”の意味を含ませたかった為。
浮遊した世界“エリアルワールド”と名づけた。

死せるその時まで、その人物は“エリアルワールド”に他の世界より、妖精や精霊。そして“世界の理”を護る者―――魔物。様々な種族を呼びこんだ。

※メモ※

イドゥンの林檎とは、“神器”と呼ばれるマジックアイテムの一つで、
そこには天空人の持っていた英知と技術。魔術の能力。様々な“知識”が全て刻み込まれたモノ。
林檎とついているけど食べ物じゃないんだよ

※ここまで※

補足:“世界の理”って?
世界は『文明』と『自然』により成立している。
『文明』が発展する事はつまり、その世界を成長させる事である。
しかし、『文明』の急速な発展は、『自然』を崩壊させる。
その為、文明の発展を抑える為に、人間の敵対位置に存在し、文明を壊す者達。つまり“魔物”が存在する。
魔物は無条件で人間の敵対位置に存在するため。常に人間の脅威となる点が融通が利かないのだが
それでも彼らは文明を壊す事で『自然』を守護している。
つまり、後に語られるエリワーの大戦時代での魔物が急に勢力を伸ばし人間を襲い始めたのは
この『世界の理』により、急速な文明の発展の抑制の為に“世界”が魔物を強くさせたのだ。
しかし、魔物が強いままでは、今まで築き上げてきた『文明』の崩壊。それどころか、文明を作る『人間』が崩壊してしまう。
その為に、調整された『文化』を今度は護る為に、世界はその魔物を倒す『勇者』を用意する。(※アルティア)
これは、聖勇者伝記と共通の『世界の理』である。


※注意:“世界の理”の話は、エルナンの理論。“輪廻の均衡”とはまた違います。




-まとめ-

つまりまあ何が言いたいのかというと、こういう背景の元にエリアルワールドがある=エリアルワールドは聖勇者伝記の設定を大きく取り込んだアナザーワールドである。という事です。
未設定の部分は急遽後付けしましたが、概ね言いたい事は、エリアルワールドと天空が密接な関係を持っている事と、聖勇者伝記での地上人は『魔法が使えない』けれど、エリワーの人々が『魔法が使える』理由もこれになります
が、ぶっちゃけ公開もしていない内輪の話になってしまう聖勇者伝記の事なんざぶっちゃけ知らねーよ。と思うのが正解だと思うので、
こんな背景があるからと言って、あまりに昔話すぎて作品になんの影響も出ないと思います・・・きっと

要するに、エリワーの基本設定を肯定する為の創世エピソードなので深く考えないでくださいませ

しかし・・・コレ、あと『渡来人とイドゥンの林檎』『三国戦争編(ユグドラシアのティコ族崩壊もここ)』『中央王都。アルティア(聖十字騎士団)と魔族の大戦』『グランドブレイカーの真理と教会が出来た本当の意味』『各々の街実装』『風の短剣と支援士の流行』とか残ってるんダヨネ
死ねる;;

あ、上の仮タイトルとか、ある程度歴史順に書いてるのでご参考に


※現状で言える事

・十六夜は、三国戦争編の時代から小さな集落として存在していた歴史の深い街
・リリア・ミースレッタが天使に捕らわれたのは自分の中ではそんなに昔の話ではない(一応、リリアの妹が教会のクリシュナとして勤めている設定がありますゆえに)
・レア・リズリッドがプリズムヒルズを造り始めたのが三国戦争中のティコ族崩壊~グランドブレイカーと地味に長い。その間、彼女は“魔女”として際立って表沙汰には出ていない

というか、DOP系モンスターは結構歴史の浅いのが殆ど;;(歴史の深いDOPはレア・ジャン・ミナルくらいじゃないかな?)