Aerial World内検索 / 「第4話「闇夜の戦い」」で検索した結果

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    ...クロッセルにて」 第4話「闇夜の戦い」 第5話「リックテール」 第6話「祈る者、創り出す者(前編) 第7話「祈る者、創り出す者(後編) 斬鬼伝キャラクター紹介 無風 【著・ガシラの才兵衛(※旧:科学者)】 序章 第1話「無法の雪原」 第2話「雪原の2人」 第3話「烈と空」 第4話「雪に輝くは蛍の光」 第5話「酒と依頼は酒場に限る」 第6話「人の面して獣の心」 第7話「月光絢爛ジャスティスムーン」 第8話「黒い眼鏡は危ない香り」 無風 キャラクター紹介 霧の中 狂犬は夜に泣く 番外編:月光閃華ジャスティスムーン 第1話「ルミナスムーン」 第2話「レッドガール」 竜の溜息 【著・シルフ】 知らない… 雑談 昼食とお手伝い Play tag 【著・シルフ】 捕獲作戦その1 迷惑な魔物 不法侵入 ...
  • 第4話「雪に輝くは蛍の光」
    ????「やっぱり此処に居たんですね空也さん。もう、探しましたよ!!」 空也「おわっ!! ほ、ほたる殿!!」  誰かが入ってきた気配がしたので振り向いてみると、そこには桃色の髪をした可愛らしいお下げの少女が居た。 服装から推測するに何処かの職人っぽい感じがする。多分鋳物師(いもじ)かなんかの類だろう。 しかし、こんな少女が鋳物師をやっているなんて驚きだ。俺の居た世界でもいない訳ではなかったが、殆どが手伝いとかで従事しているだけに過ぎない。 だがこの少女の風貌からすると専門でやっているように伺える。 ほたる「忘れたんですか空也さん! 今日は私の打った作品を見てもらう約束だったじゃありませんか!!」 空也「あ・・・。しまった・・・、すっかり忘れてた・・・!!」 ほたる「もう!! 空也さんったら酷いです!!」  ほたるという少女はどうやら手に持ってる刀を...
  • 第4話「月哮(げっこう)」
    ????『ヌハハハハハ!! ハハハハハハ!!』 奴隷商B『なっ…!! 何だ一体!?』 烈心『誰だ…ッ!?』  俺と奴隷商の男が声の聞こえた方向を振り向いた。 なんと其処には月光をバックにマントを着けた白装束の男が腕組みをして悠々と立ちはだかっていた…。 ????『己が醜い欲望を満たさんとする為に、無抵抗な婦女子を略取する愚か者共よ!! その行いを恥と知れィッ!! 人…それを「下衆」と言うッ!!』 奴隷商B『なっ!? 何モンだてめぇは!!??』  何処かで聞いたような前口上を発しながら悠々と立ちはだかる白装束の男に奴隷商の男が戸惑いながらも啖呵を切る。 ????『我が名はジャスティスムゥゥゥゥゥンッ!!(ビシッ!!) 此の世の悪を滅する正義の剣なりッ!!』 烈心『じゃ………、ジャスティスムーンッ!?』 奴隷商B『まっ、まさか…、最近各地に出没しまくっている自称正義の味方かッ!...
  • ニコニコ動画:らきすた架空戦記各話詳細
    らき☆すた架空戦記 エリアル☆ワールド 現在、ニコニコ動画にてらき☆すたとのクロスオーバーの設定で、RPGツクールによる制作の動画を投稿しています なぜらき☆すたであるかという理由は特にありません 強いて言うなら、イメージしやすかったからと、個人的な趣味です(汗 ここは、各話における登場人物、舞台となった場所などを記載していきます なお、AW本編において二次創作キャラは基本的に主役に据えるのは不可なので(脇役程度なら可だそうですが)、 wiki内の本編でらき☆すたキャラとの関わりを明示することはありません あくまで動画内のみの、パラレル的なストーリーであることを念頭に視聴をお願いいたします ※話数部分をクリックするとニコニコ動画の該当動画に飛びます 制作者:龍獅 第一幕 北部編 第1話 ダンジョン:シュヴァルツヴァルト 浅層  ...
  • -ほ-
    【ほたる】 人物 十六夜の名刀匠の一族の一つとして名の通っている『天乃』の一人娘。 『創りし武器の真髄を知る』という家訓の元に片刃剣を扱えるが、あくまで『扱い方』を知るレベルで、本業と比べると圧倒的に劣化する、そもそも本人が戦いに出る事はまず無いのだが。 性格は真面目で一直線。時折なにかのきっかけで柔軟性を見せる事はあるが、真面目さが災いして普段は頭が固い。 『使い手ありき』の考えの下に打つ剣は、まさにその人間にとって最適の姿に打ち上がるという。 ……が、実際そこまで上手くいくかと言えばそうもいかず、よほど調子がいい時でもなければ”多少馴染みやすい”程度である。 剣を打つ際に、その剣を振るうこととなる使い手の腕、そして可能であればその立ち回りをよく見るようにしている。 ※天乃家・竜泉家・十六夜・空也・無銘の剣・天宮羽 『……先日、魔物と...
  • チャプター11.天の刃
    ―11― 「十六夜を出る前にはまた顔を出すのじゃ」 「―ま、オーロラが見れるまではいつくことになりそうだしな。 それまでは、たまに来てもいいか?」 ディンが天羽々斬を受け取り、数分談笑した後……4人はそろって工房の外へ出て、ディンとエミリアは宿へと、ホタルとクウヤはその見送りという形で、対面するように並んでいた。 「ええ、ぜひ来てください。 お茶くらいなら出しますので」 ホタルはにこりと笑って、目の前の二人に向けてそう口にする。 たったの数時間程度の冒険だったけれど、その中で得たものはなによりも大きいもの。 それだけに、彼女はまるで命を救って貰ったかのような大きな恩を二人に感じていた。 「……エミリアさん、次に会う時は、ホタルと呼んでください。 貴方たちとは、これからも仲良くしたいから」 「ん、そうか。 では、わたしの事もエミィでよいぞ? むしろそっちの方が...
  • 第三幕:月無き夜の花と影
    ―第三幕 月無き夜の花と影― この日のお昼は、使うなと言われた衣装の代わりになる冒険用の服と、杖を買いに回っていた。 そして元々持ってきていた服は、下手に売ってしまえばそこから足がつく可能性もあると言って、カギ付きのトランクにつめて、家の奥に隠しておくことになった。 ……それだけの行動を即座にとれるルディは、なんだか逃げるということに慣れているような印象を受けたけど……それは、クレセントだからというわけでは無いような気がする。 もっと、なにか根本的な…… 「こんな時間からお仕事ですか?」 もう日も沈みかけるような時間帯、すでにルディは簡単な支度を済ませていて、ベルと共に出かける準備は万端のようだった。 ……時計が5時を回る少し前辺りに、日が沈むまで寝ておけと言われて眠っていたけど、本当にこんな時間から外に出るなんて…… 「日が沈んでからしか出来ない仕事も...
  • 劇ASSS03.道が変わる日
    ――― そして運命の日。 彼女、シータはというと、言ったからには仕方無く、朝から模擬戦まではパソコンと格闘していた。 途中で息抜きのために部屋の外に出た時、始めて艦内に何か異様な空気が流れていることに気が付いた。 そこでその理由を知るべくそこら辺にいた兵を適当に選んで聞いたが、誰も何か上の方でやるのだろうということしか知らなかった。 ただ、気になる情報をレイヴンから聞いた。 何か新しいものが出来ただか、使うだか。 と、言った文脈が分かりにくいものだったが、とりあえず最小限分かった。 そして、それは恐らくは後者だとも思った。 この頃に対してここ最近という表現を使うと、最近はあまり目新しい物は作られてなかった筈だから、新しく何かを実用化するのだろうと気楽に判断した。 しかし、ことの重大さは模擬戦が始まる前に知ることになる。 ―――もっと早く気付くべきだった...
  • 第1話「爆破したいなーって思う・・・でしょ?」
    <リエステール~ミナル街道> 天気のいい昼下がりのある日のこと ???「まったく・・・どーしてこういう事になるかなぁ」  とぼやくのはクリエイターの少女―エリス。 前方に見える橋の近くにはいわゆるトカゲ男―レムリナムの群れ。 文句が出るのも無理もない。 エリス「せっかく北側での仕事終わって、ミナルでのんびりしようと思ったのにぃ・・・・・・」 ???「まぁ、このあたりはたまに群れを成す事があるからね」 エリス「仕事で使い切ってなければ、全部爆破できたのに・・・・・・」 ???「エ、エリス? そういう物騒な方向へ考えるのはやめようよ!?」  なにやら物騒な考えをしているエリスを静めようとするパラディンナイトの青年―アルハイムことアル。 必死になって考えをやめさせようとする姿から、実際に爆弾があれば実行しかねないこと...
  • 追憶の戦
    「口を開いてから撃つまでの時間がルミナスより短いな。 前と同じってわけにはいきそうにないな」 「あの時は、私は気絶しておったからなぁ……そのあたりは二人に任せるのじゃ」 魔砲を回避した体制から、それぞれ立て直す3人。 エメトキャノン――いや、性質上は模造品であるからゼロキャノンとでも言うべきか――は、膨大な力を放出する分直後からしばらく動力に回るメンタルの出力が落ちるらしく、行動を一時停止するか、極端に動きが鈍くなる。 それは目の前にいるゼロも本来のエメトと変わらないらしく、行動が鈍くなると同時に、常に体全体から発せられているシルバーの光が、より暗くなっているのがわかる。 「まぁ、タイミングは今ので大体わかった。 あとは、もう一発撃ってくれなきゃはじまらないね」 エメトゼロとの戦闘が開始した時点で、ティールはエミリアからひとつの皮袋を受け取っていた。 その中身はいわずもがな、...
  • Inevitable Battle(後) 表面
    最も早く動き出したのはレイヴン。 ルインへ向けて翔け、ブーメラン状のブレード「銀月牙」の切っ先を彼女に向けてつきを繰り出す。 受け流すべく放たれた槍とブレードがぶつかり合い、響きあう。 「ふぅん。やっと吹っ切れたって訳か?」 「いや…正直、抵抗心はまだある。けれども今は…!」 「お前らしくていいって子とよ! そらよ!」 「くっ…」 … ルインとレイヴンが交戦している近くではエミリアとアウルの戦いも始まっていた。 「エミリアさんだったかかな。まずは小手調べで悪いね、詠唱破棄『アイスピラー』」 「ならば此方も詠唱破棄から『アイスピラー』じゃ」 双方が双方の足元へ向けて複数の氷の刃を突き出さす。 そして双方はほぼ同じタイミングで互いの攻撃をかわす。 「続けていくよ。―――我が手に宿りし青の精霊よ、全てを貫く槍となれ―――『アイスニードル』」 「―――我が手...
  • →ヴァイとタキアと戦闘訓練
    「戦闘訓練がしたいだぁ?」  酒場でカウンターの席に座り、冷を飲んでいたヴァイに向かって、マスターはそう声を出した。  その声は酒場の外にまで聞こえたというが、それだけ驚いたということだろうか。 「依頼を受けて仕事をするお前さんが依頼をしたい。と言い出したから何かと思えば…いったいどういうことでぇ?」 「ああ。前々から思っていたんだ。オレは以前、エメトの欠片を集めたネクロマンサから切り札を使われて手も脚も出なくなった。そんな状況で誰がリスティを護る? そういった特殊な状況をある程度予測し、切り抜けられる術を得たいってな。ちょうど運よく連続で貴族出の依頼を達成する事が出来たんだ。実入りがあった以上、この経験は買っておきたい」 「ふむ…」  訓練依頼というのは珍しくはなかったが、ヴァイの口からここまで言葉が出たことに、マスターは感心をしていた。 (やれやれ...
  • チャプターEX.二人の調律者
    ―EX― 「あら、トゥール。 そっちから出向いて来るなんて、珍しいわね」 ――氷昌宮。 アウドムラは大きな氷の鏡の前で、その中に映る光景を眺めながら、背後に現れた来客に言葉を向けた。 ……鏡の中には、つい先程自らの力を分け与えたエミリアとその仲間達。 そして、『轟雷宮』の加護を受けた少女、リーゼとその姉の姿。 さっきまで正面からぶつかり合うように戦っていた二組が、のんびりと支援士向けの衣装店で服を見繕っている姿は、妙に微笑ましかった。 まぁ、その中で唯一の男性である一人は、満身創痍だったこともあり、先に家に戻っていってしまっているのだが。 「謀らずも我々の加護を受けた者同士の戦いになったわけだが、挨拶にと思ってな」 来訪した男性の名は、トゥール。 世の人に”雷帝”と称される、轟雷宮(ライトニングパレス)のパレスキーパー。 ……そう、リーゼに力を与えた者で...
  • チャプター8.宝刀の悲劇
    ―8― この世で一番性質の悪いもの、と聞かれたら人間と答える。 理性を持つがゆえに欲望ももち、欲望を持つがゆえに秩序を乱す。 その秩序もまた人間が作ったものであり、世界そのものに定められた原初の秩序は忘れ去られていく。 ……そして怨恨を残して死んでいった者は、理という秩序をも超え、生者へ仇なす存在へと変わる。 「はああ!!」 ディンの振るう太刀が、一体の鎧武者の首を刎ね飛ばす。 だが、生ける屍(リビングデッド)に近い存在らしい鎧武者は、何事もなかったかのようにその手に握っている古びた片刃剣を掲げ、斬りつけてきた。 「―全てを貫く槍となれ アイスニードル!!」 だが、刃がディンの身体に触れようとしたその瞬間、後方から打ち出された氷の槍が鎧武者の腹部を貫き、一瞬遅れて、撃ち抜かれたその鎧武者は、空気に溶けるようにして消滅していった。 「ディン、こいつ...
  • →ヴァイと嫁と戦闘訓練
    □リエステール酒場  夜遅く。酒場が店じまいをしている中  カロンと入口の音を立てて一人の支援士が入ってきた。 「ん…? こんな時間に誰でぇ?」 「マスター。夜分にすまない」 「おお、ヴァイじゃねぇか」  磨いていたグラスをテーブルに置き、マスターはヴァイの方を向く。  こんな時間に支援士が来る事は珍しい事ではなかった。 「…ここんとこ夜遅いのが連続だな。大丈夫なのか?」 「ああ…だが仕方ないさ。仕事だしな」  マスターはヴァイに水を差出し、ヴァイは答えてからそれを受け取り、飲み干した。  マスターは目を閉じて考え込み、もう一杯を注いでから、尋ねた。 「…リスティちゃんとは会えてるのか? 時間のズレとかは」 「また余計なお世話だな…」  ヴァイは呆れながら、おかわりの水を受け取って、それも飲み干した。 「まだ遅く...
  • 第二幕:夜の街、悪魔戯れて
    ―第二幕  夜の街、悪魔戯れて― 部屋から家の外へと直接繋がっている隠し穴。 もしもの時のために、とお父様が屋敷の数箇所に設けた避難用の通路だけれど、今までここを通る事なんて無かった。 だって逃げる必要に迫られることなんて一度もなかったし、一人で家を出て行く勇気なんてもてなかったから。 「ついたぞ」 そんな狭い穴を通り抜けた後に向かったのは、リエステールを大きく横切った先にあった、小さな一軒屋。 この家はルディがリエステールに来た時に、拠点にするために買ったと言っていた。 小さくても家を買えるほどのお金は、支援士として稼ぐのは大変だって聞いた事があるけれど、ルディはなんでそれだけのお金を持っていたんだろうか。 ……外を歩く時に、夜に目立つとろくな事が無いとマントのような物を羽織らされていたけど、正直に言えば、夜とはいえ夏場にこの格好は暑かった。 そんな...
  • 疑心暗鬼
    「・・・・」  船の中。ヴァイは一人黙り、窓から外を睨みつけている。  その向こうでは、幾らの人が死んでいるのだろうか。  ・・・敵が死ぬなら、まだ『仕方が無い』で片付けられる。だが、少なくとも味方が死ぬ事を受け入れるのは難しい。  ・・・痛いほど、それは経験している彼だからこそ、これからの戦場(いくさば)には、良い印象を持たない。  なにより、彼は思っていた。 (・・・おかしい)  そう。おかしい。  相手は、一大陸に戦を持ち込む相手だ。それこそ、相応の戦力を以って、圧倒的に潰すと思う。  だが、戦況は敵が徐々に劣勢。しかも、引く様子も無い。  今は、フレイムウォールにより、攻め倦ねいている用では有るが、それも時間の問題。 (・・・切り札でも持っているのか・・・?)  妥当な線とすれば、それだ。  それに、 (・・・助けて。...
  • イベント3 夏の夜の花
     夏の夜の花  〈コンコン!〉 「ジュリアちゃん、こんばんは! …入ってもいいかしら?」 〈ガチャ…〉 「あっ、フェリシアさん、それからみんな! …ちょうどいま部屋片付いたトコだから、入ッてもいいよー☆」 「あ…あの…、お邪魔します、ジュリアさん。」 「そういえば、ロザリーさんはジュリアお姉様のお住まいは初めてですの?」 「は…はい…。 …と言いますか、わたし…誰かのお宅でご一緒するのが初めてなんです。 …教会や宿の外では。」 「なんや、レイチェル。 あんたみたいなお嬢様が、こーんな下々の下宿に出入りして大丈夫なんかいな?」 「言いましたわね、エレニさん! お姉様のお住まい『だけ』は特別ですわ!!」 「あの…、ケンカはお止し下さいっ! 今夜はみんなで、ジュリアさんと仲良く遊ぶお約束なんですから…。」 「…ふぅ、『仲良く』ね。 ジューリアっ、『例の...
  • チャプター9.極みへ至る瞳
    ―9― 「――極意・空牙舞風閃!!」 ホタルの目の前で刀を振り上げていた鎧武者が、矢の様な勢いをもって駆け抜けた一陣の風によって胴斬りにされ、次の瞬間には今まで消えていった鎧武者と同様に、空気の中にかき消えていった。 一瞬遅れて、ホタルはその風が吹き抜けた先に視線を向け……そしてその先に、ある一人の武人の姿をその目に映した。 「ホタル殿、お怪我は?」 振向きざまに間合いの中にいたらしい鎧武者を斬り裂きつつ、そう口にするブレイブマスターの青年。 ホタルは呆然としつつも、一度ごしごしと目をこすり、確認するように改めてその姿を見つめる。 ……幼い頃からの友人にして、自分の剣を使うと約束した『竜泉』の後継者…… 「クウヤさん!」 竜泉空也。 まぎれもなく、その人だった。 「クウヤ? さっき言ってた討伐隊のヤツか!?」 また別の鎧武者を相手にしながら、横目...
  • 第3話「烈と空」
     八雲と士郎という2人に連れられて、俺は2人の出身地である『十六夜』という町に来た。 見たところ雪原のある山岳地帯だけあって町は雪一色の風情ある町だ。おそらく標高が高い場所にあるか、北国に位置しているんだろう。 しかし、俺の記憶上では俺の居た倭国という国には雪原はおろか標高の高い山に町がある事など聞いた事がない。 おそらく倭国ではなく他の国家であろうと推測してみる・・・が、俺自身他の国の情勢には疎いので断言は出来ない。  十六夜に着いて、八雲は傷付いた子供を救護所へ連れて行き、俺はその間士郎と2人で待つことになった。 烈心「ほぉ、此処が十六夜っちゅう場所か・・・。中々いい場所だな。」  俺は十六夜の町を眺めながら呟いた。町は雪一色だというのに町人たちの活気は目を見張るほどある。 士郎「ええ、この町は他の町とは違って独特の文化を持った町なんです。」...
  • XW:モンスター辞典・改
    一般モンスター(低級) リザードマン 能力:- 武器:爪 所持アイテム:トカゲの鱗 生息地: 初出:第1話 所持能力 なし 所持技 なし 詳細 緑の蜥蜴人間。レムリナルの下位版。 生身でも倒せる数少ない敵。ただし、鱗が硬く、ある程度強力な武器が必要。 さらに爪による引っ掻きは強く、直撃は避けたい。変身後なら雑魚同然。 ウェアウルフXW 能力:- 武器:爪 所持アイテム:魔獣の牙・魔獣の爪 生息地: 初出:第2話 所持能力 なし 所持技 パワークロー:力を溜めた爪の一撃 詳細 狼の頭に人のそれに近い身体をした人狼型の魔物。 知能は低く人語を解す事は無いが、パワーとスピードは高い。 武器は使用せず素手で攻撃するので、十分な武道の心得があれば こちらも武器なしで戦うこともできるだろう。...
  • チャプター7.初心
    ―7― カノンの大魔法を前に、思わず目を閉ざしてしまっていた。 地面に倒れこんでしまった今、もはやその攻撃範囲から逃げ出すような時間は残されていない。 いくら魔法に耐性を持っているマージナルといえども、目の前に迫っていた雷撃はそれすらも貫通する威力がある事は、見るからに明らかな事。 ……結局、最後まで足を引っ張ったまま終わるのか…… そう思うと、悔いても悔いきれない想いで、涙が出そうになるのを感じた。 「―――……ん…?」 ……しかし、目前まで迫っていた一撃は、いくら待てども来る事は無かった。 何事か起こったのだろうか? それだけを思いつつ、恐る恐る閉じていたまぶたを開いていく。 ――そうして最初に目に映ったのは、予想だにしない人物だった。 「やっほー。 エミィちゃん」 「―――あ、アウドムラ!? こ……ここは……」 思いっきり目を見開いて身...
  • アルカナジョーカー
    「なんとか……全部片づけたけど、どうするの?」 52枚のカードが詰め込まれたトランプケースを手にし、それをジッとみつめるアリスにティールはそう呼びかけた。 今までは戦っている最中でもカードの再生は行われていたが、”まとめて全部”修復するには相当の時間がかかるらしく、もはや戦う手段は残されていないだろう。 「……一枚ずつ直すのは出来るけど……一枚づつ出していっても、意味ないよね」 トランプ兵一体と、こちらの前衛一人ではこちらのほうが戦闘力は上。 エミリアが抜けた今、最後の纏めて潰すような事は出来ないが、追いつめようと思えば最低でも20枚近くは同時に出さなければならず、完成した一枚を順に出していったところで結果は目に見えていた。 「アリス様……まだ、私がいます」 「でもアレは……できれば使いたくない……」 しかし、アルが突然動き出し、アリスに耳打ちするように言葉を発し、それを受...
  • XW08:翼のつけた少女 in XW
    彼ら―――クリア一行を乗せた車は目的地である 『ホームセンターいまむら』目指して移動していた。 しかし、今彼らはというと、 「先生! 次は右から来てます!」 「ああ! 解っている!」 空からの襲撃を受けていた。 ―――伝承や物語で語られることもあるそれは――― ガーゴイル。そのものであった。 しかも、三体。 この追撃は、目的地へ行く途中、それも市内地に入った直後、彼らを待ち伏せたかの様に現れた。 まるで、目的地へ行かせまいとするようにだ。 先ほどから、徐々に攻撃が激しくなり、車へ向けた攻撃が当たりそうになっている。 このままでは、言わずもがな。 直撃は目に見えている。 今、空から放たれた攻撃を避け、次の交差点を曲がり、開けた道へと出る。 しかし、攻撃は今にも届きそうでもある。 今の彼らは対空攻撃の手段に乏しく、車から降りての戦いは不利な状況である。 「どうす...
  • →天宮智香とジュリアと犠牲者
    天宮智香とジュリアと犠牲者 ■十六夜・天宮家 『父上・母上へ  智香です。元気にしておりますでしょうか。  私はとても元気にやっております。今はリエステールに向かう途中、依頼を受けてセリスの町に着ております。  とても貴重な『宝石』というキラキラとしたものを守る仕事です。  この手紙を書く昨晩は、盗賊に不意を突かれ逝かされそうになってしまいました。今思い出しただけでも、恥ずかしいです。  このような事を書いては母上は心配をなさってしまうかもしれませんが、ご安心ください。  男の方たちに手を貸していただいて、気持ちよく終えることが出来ました。  依頼の哨戒期間はもう直ぐで終わります。智香もたくさんご奉仕したいと思っております。  追記で申し訳ないですが、十六夜に戻った際、父上には未熟な智香をご指導して頂きたいと思います。   ...
  • SS3.図書館の一角にて
     僕は強くありたかった。  亡くなった幼馴染の少女のためにも  その少女を失い。自らの腕の未熟さに怯えた友人のためにも  そしてなにより、  尊敬と同時に、愛しさを覚えた師のためにも―――――   ~大図書館~  リエステールで一般公開されている大図書館。  その静寂の中、一角で机に向かい本を読んでいる青年が居る。  ケルトである。  ただし、彼の広げているものはおおよそ教会の優等生が見るものとは思えない児童向けの絵本。  歴史を物語りになぞらえた話や、童話の類まで机の上に乗っている。  ただし、“占領する”。という事は無い。あくまで常識的な数である。 「あ」  ふと、ケルトは聞きなれた声にそちらへ向き直り、微笑をかけた。 「やあ、リスティ。今日は聖術の勉強かい?」 「あ、はい!」  リスティの抱えていたのは、図書館で管理されている本ではなく...
  • Wonderland of Alice
    ―Wonderland of Alice― 「なっ…!?」 床に降り立った4枚のトランプが突如光を放ち、次の瞬間には手足と兜を被った頭のようなものが現れ、丁度人間と同じサイズにまで巨大化。 スペードのAは刀身にスペードのマークが刻印されたロングソードを、クローバーのJはクローバーマークが刻印された長槍を、ハートのQは先端がハートの形をした杖を……そしてダイヤのKは、ダイヤマークが刻印された戦斧を構え、アリスを守るような布陣でティール達の前に立ちはばかった。 「武器から察するに、Aがブレイブマスター、Jはパラディンナイト、Qがマージナル、Kがベルセルクといったところですか」 周囲が驚く中、カネモリは冷静に現れた敵のいでたちを分析する。 「……しかし、チェスボードの舞台にハンプティ・ダンプティの椅子、そしてウサギとにやついたネコ、トランプの兵士……『不思議の国』に迷い込んだ...
  • 第1話「ルミナスムーン」
    ????「でひゃひゃひゃひゃ~!! 待てまてぇ~!!」 ????「えひゃひゃひゃひゃ~!! 逃がさないぞぉ~!!」 ????「ハッハッハ・・・ッ、って!! なんであたしが追われなきゃならないのよ!!」  夜もかなり更けたリックテールの街。そこでは一人の少女が複数人の男に追われていた。 少女は懸命に走って逃げるが、男達は気味悪い笑顔を浮かべながら女性を追いかける。 そしてその距離は徐々に縮まり、少女は前からも来た男達に行く手を遮られ、取り囲まれてしまった。 おかめ面の男「ほぉらちゅかまえた~!!」 少女「ああっ!! こら!! 放せって!!」  にじり寄って来たおかめ面の男が女性を羽交い絞めにする。少女は必死に抵抗するが、 悲しいかな体格差のせいですぐに取り押さえられてしまった。 ひょっとこ面の男「うえへへへへ、近くで見るとガキのくせにめん...
  • 第3話「獣隷」
    烈心『畜生…!! こんな所で吹雪に巻き込まれるなんてよ…。』  俺は猛吹雪の山の中を一人彷徨っていた…。辺り一面は吹雪の所為で完全なる白一色になっており、どちらが北か南も判別できないほどだ。 烈心『…ったく!! これじゃあ動こうにも動けねえや…。取りあえず一時凌ぎしゃなきゃな…。』  そうボヤきながら俺は吹雪の中、周囲の雪を高く盛り上げて『かまくら』なるものをこさえた。 北国の国で子供たちが挙って作る秘密基地みたいなものだが、意外と保温効果があり、一時凌ぎにはうってつけの代物だ。 烈心『ふぅ…、これで何とか冷凍食品になっちまう事だけは免れたか…。』  俺はかまくらの中で漸く安堵の一時を味わった。そして中で火を熾して暖を取る事にした。 此処まで読んでいる人には俺が何でこうなったか解りゃしないだろうな…。何で俺が遭難する羽目になったのは昨日に遡る…。 烈心『さて...
  • それぞれの過去
    ティールの放った2発の魂の槍、その二つは、真っ直ぐにアリスの座る浮遊椅子に向かって走っている。 トランプ兵士を間に召喚して防ごうにも、今の位置からではその一歩前に二つの槍は到達するだろう。 座っている浮遊椅子も、移動速度は全くもって期待できない。 「――!」 ここに来て、今まで終始寝惚け眼だったアリスの瞳が、大きく見開かれる。 「アリス様……」 アルの声が聞こえると同時に、魂の槍は宙を舞う椅子……その浮遊ユニットである両脇の翼を貫き、なお勢いを残したまま飛んでいき、そのままホールの天井の一部を破壊していた。 その一瞬の後……浮遊能力を奪われた椅子は急激に落下を始め、ティールはその着地点となるであろう場所に走り出す。 「―ブレイブフィスト―」 そのままハルバードを左手に持ち替え、開いた右手に全身を駆ける魂の炎を集める。 そしてそれを青白く光るグローブのような形状で固定し、...
  • セリフ集
    個別 ヴァイ 戦闘開始 「敵か!?」 「・・・負けはしない。絶対に」 「死にたくなければ失せな」 戦闘終了 「貴様等とは、覚悟の度合いが違う」 「もう。後悔はしないからな」 与ダメ 「せっ!」→「せぃ!!」→「せぁ!!」→「トドメ!」 被ダメ 「くっ・・」 「ぐっ・・」 「ちっ」 「しまっ・・!!」 戦闘不能 「スマン・・」 「まだ・・!!」 奥義 「これが見切れるか! 襲破死点突!!」 「(止水カウンター解除)明鏡止水に揺れる波紋・・・・止水、天翔ぉ!!!」 「天に舞い行け!! 翔天脚天駆!!」 「もはや後悔する暇も与えん・・・・我流氷晶秘奥・冥氷剣!!」 逃走 「退くぞ!」 「命の方が優先だろ」 名言 「オレがただ護りたかったのは――――たった一つの・・・約束だ!!」 リスティ 戦闘開始 ...
  • 黒の剣第一話
     いつからこの剣は、赤黒く染まってしまったのだろうか 「ひっ…!ひっ…!!」  男は走る。何故自分がこんな目に逢うのかと呪いながら。  ザリ。ザリ。と、粗い土を蹴る音がやけに響く。 「なんだよ。なんなんだよ…! う、うわっ!!」  男は振り返りながら走り、追跡者からの距離を確認した。  だが、それが命取りになった。  くぼみに足を取られ、もつれ転ぶ。  追跡者は、すぐに男に追いついた。 「何だよ…! オレが何をしたっていうんだよ!!」 「…貴様の胸に聞いてみるが良い」  黒い髪の追跡者は、北方の業物『片刃剣』を手に、男に詰め寄る 「強盗殺人の話しか…!! それなら、服役してナイト共から正式に出所を貰った!! オレは罪を償ったんだ!!」  そう。男は数年前に、女性の家に強盗目的で進入し、殺害をした過去を持って...
  • 第2話「雪原の2人」
    ????「くそっ、この吹雪じゃ見えやしない!! 何処に人影があるんだ!!」 ????「前方約10mぐらいですよ八雲さん!! ほら、すぐ目の前じゃないですか!!」 ????「馬鹿! あれは岩陰だろ!! どう見てるんだ!!」  ・・・。どうやら前方にいる人影の主たちはこの視界の悪さで思いっきり迷っているみたいだ。 どうみても5m足らずの距離だというのにおめでたい連中だ。 っと、そんな事を考えている暇は無い。この子は今にでも寒さと傷で弱り切っている。 此処はあちらさんが俺を見つけるのを待つよりこっちから向かった方が賢明だ。 あちらさんのあのような状況だと何時になるかわかったものじゃない。 烈心「こっちが待っていても埒があかねぇ・・・。こっちから行くしかないか・・・。」  俺は傷付いた子を抱きかかえ、声のする方へ向かって歩き始めた。 ...
  • Inevitable Battle(前)
    … 彼ら先発隊一行は、エメトゼロの戦いを終え、その後現れた闖入者を送り出して、再び進行している。 途中、何度かアイズとの光線もあったが、難なく撃退して、今の道を進んでいるわけだ。 しかし、艦内に今まで住んでいた彼女たちには、今、通過している通路が妙に見えている。 いや、そこに住んでいなくても気がつくかもしれない。 そこでついにティールが切り出した。 「ねぇ、ルインさん」 「何? いや…何が言いたいかは何と無く分かるけれど…」 「うん。この通路って、普段こんなにシャッターが多いの?」 ここまで通ってきた殆どの通路にシャッターが下りていた。 そして、実質一本道を彼らは進んでいた。 「いいえ、普段は殆ど下りてないわね」 「じゃあ…」 「…罠、と言うよりも、こんなまどろっこしいことするのは彼らしかいない筈だから…」 「?」 「いや、こっちの話し。そうよね…私も踏...
  • 第五幕:暗闇の戦慄
    第五幕    暗闇の戦慄 世の中いい人ばかりじゃない―― それは最初に教えられた事であり、確かにそうかもしれないとも思う。 そうでなければ盗賊と呼ばれるような人達がいたり、少し前に聞かされたようなニセモノの薬草を持ちこんでお金を貰おうとするような人もいないはずだから。 これまで、そんな悪い人と出会った事は無いのは運がよかっただけなのかもしれない。 最初に外の世界を教えてくれた人がルディで、本当によかったと思う。 ……この日は、心の底からそれを実感させられた一日だった。 「わぁ、気持ちいいですねー」 たくさんのお客さんをのせて街道を走る馬車から身を乗り出すようにして、遠ざかっていくリエステールを見つめながらそう口にする。 これまで、町の間の移動は護衛やアイテムの採取などの依頼をかねた徒歩ばかりで、こうやって馬車を利用して外を走るのは始めてだった。 ...
  • 鏡合わせの少女―夢の国より―:9
    ブレイブ・チャリオット。 全体重を乗せた突撃と、全身を駆ける炎の力を重ねた一撃。 ティールにとっては、彼女が”あのひと”と呼ぶ男性が使うブラスト・チャリオットという技を自分なりの力で再現したものに過ぎないのだが…… 直撃を受けたベティは猛スピードで突進する馬車にでも跳ねられたように吹っ飛び、そのままその直線上にあった大木に激突して倒れていた。 「容赦ないわねぇ。 木槍とはいえ、アレは運が悪かったらただじゃすまない威力よ」 もはや続ける力はないと判断したエルナは、即座に駆け寄り彼女の治癒を始める。 「あれは手加減する空気じゃないよ」 自ら切ったものといえ、気にはなるのか髪の先をいじりながらそう答えるティール。 しかしその態度は平静そのもので、特に悪いことをしたなどという感情は感じ取れなかった。 ……むしろ手加減は失礼に値するというのは、横で見ていたエミリアも理解はしていた。...
  • 第1話「無法の雪原」
    ????『ぶえっくしょいっ!! なんてこったい…。一体何処なんだよ此処は…。』  俺、磐野烈心は、雪山の中を一人彷徨っていた。  俺が当ても無く彷徨っていた時、突然どこからともなく謎の声が聞こえてきて、気が付いたら雪山の中にブッ倒れていた…。 その時の声はあまり覚えてはいないが、「貴方の行くべき場所云々~」と云っていた事だけはなんとなく耳の中に残っている。  俺の行くべき場所…。俺はそれを何なのか考えながら雪山を歩いていたら案の定迷ってしまったという訳だ…。 烈心『グハクションッ!! 畜生!! 何の恨みがあってこんな所に放り出されなきゃならないんだ…。ん?』  俺が震えながら雪原を歩いていると、何処からともなく叫び声のようなものが聞こえてきた。 烈心『なんだ一体…。こんな所で叫び声って…。』 位置は俺がいる場所からそう遠...
  • →ヴァイと愛と正義の使者ジャスティスムーンと戦闘訓練
    「御免!」  1人の男がリエステールの酒場に訪れ、誰もが振り向くような大声で入ってきた。  無論マスターもそちらに目を向け、人物を見て声を上げる。 「おお! アルラシード様じゃねぇですか!!」  その人物は、豪商ハートゥーン・アルラシード。  ミナルにて、発火しやすくエネルギーを持った『黒水』というものを発掘し財を成した、ハートゥーン家の当主である。  豪商。という言い方をすれば金にがめつく、強欲なイメージがあるかも知れないが、彼の場合は180度違う。  一切の贅沢を嫌い、黒水による収入の全てを基金として振り込むとんでもない性格の持ち主である。  だが、その気持ちの良いまでの清清しさ。裏表の無い豪快な性格から多くの人から慕われ、  老若男女問わず、人気が高い人物として有名だった。 「マスター殿お久しゅう!! いや、とある人物より、ヴァイ・リューク...
  • チャプター7.魂の戦士
    ―7― 盗賊のねぐらは、モレクの町から見て鉱山の裏側の、天然洞窟を利用して作られていた。 天然洞窟と言っても鉱山や『巣窟』とはつながっておらず、完全に独立した、ただの空洞である。 が、広さだけならそれなりのもので、数十人の集団戦闘も充分に行える広さだった。 ねぐらにたどり着いて、盗賊への投降指示を出す間もなく戦闘が開始する。 盗賊団の頭は数十人の部下に守られるように奥にある岩に腰かけて、その戦闘を余裕の表情で眺めているようだった。 ―なんだかんだといって自警団が長期にわたって苦戦してきた相手である、末端の兵士でもそれなりに力を持っているのだろう。 「アルはそのまま後方援護! クーは左へ!!」 「レオン、私は?」 「ティールは俺と中央だ!!」 ティールと共にいたチームのリーダー、セイクリッドのレオンは、戦場全体の様子と状況を見極め、時々自分のチームメンバー...
  • チャプター10.天乃 蛍
    ―10― クウヤの途中参戦もあり、鎧武者の一団をなんとか退けた一行。 撃退後に本来町から出る事の無いクリエイター系列であるはずのホタルがあの場所にいた経緯も話し、その後はクウヤも交えてオーロラの発生を待つ事となった。 ……しかし、その日はオーロラそのものを見る事は叶わず、一旦十六夜へと帰還することとなり、町へついた後にもエミリアとディンは少し残念そうな表情を見せており……特にエミリアの方はかなり露骨な溜息を交えていた。 ただ、その横で非常に充実した表情を見せるホタルの姿もあったことを、クウヤは見逃してはいなかった。 ……そして、その2日後の早朝。 十六夜のはずれにある、どんな寒さでも凍らず流れ続けるという霊水の池に、ホタルは一人向かっていた。 昨日一日を使い天衣岬で見えた『答え』の意味を考え……今、戒めと決意の意味を込め、禊を行う。 今すべきは、剣を打つ...
  • プロローグ:いつもの邂逅
    「待機を駆ける風精、ここに集いて流るる不可視の翼を我に――」 シュヴァルの門の前で、乗馬用の馬につけるような鞍と、足掛けのようなものが取り付けられた箒にまたがり、その目にゴーグルを取り付ける青年が一人。 始めてこの光景を見る人がいれば、”何をしているんだ?”とばかりに一瞬足を止めてしまうだろうが、この町……いや、大陸北部においてその姿はそれほど珍しいものではなく、周囲の人間達は特に関心を示す様子は無かった。 「エアリース・グライド」 詠唱を終えた青年が、最後のその一言を口にした瞬間、周囲の空気の流れが変わる。 彼自身から、いや、彼の足元から吹き上がるような風が巻き起こり、その身体を箒ごと重力の束縛から解放し――地面から数十センチという高さではあるが、確かに彼は宙に浮いていた。 「《始動(イグニッション)》」 そして第二の掛け声と同時に吹き上がる気流がさらにその姿を変え、その場...
  • 劇ASSS04.命が繋ぐ道
    …その頃大部屋の中では、 「…ルイン分かっているわね、だから止められないのよ」 彼女もまた、こちら側で納得できないルインに説明を終えていた。 「でも…!」 「くどい! 行かないなら私から行くわよ!」 納得出来ないルインに、ついに焦れてシローネが先手をとる。 彼女の武器は双剣『ジェミナイ』その剣を構え、狼狽から立ち直っていないルインに向けて斬りかかる。 立ち直ってはいないものの、ルインは一先ずその攻撃を大槍でガードする。 (う…殺気が…シロ姉…本気ね…) 刃にその気迫も直接乗せられ感じざるをえなかった。 初撃の後も一方的にシローネが攻め、ルインがガードするという構図は暫く変わらず数分が経過。 「シロ姉! こんな無益な戦い、止めるべきよ!」 と再度、ルインは最初に言ったことを再び言う。 「例え無益であろうと…」 そのように言うシローネの目を漸く間近で見て...
  • 第3話「しっかりと覚えておくように」
    <リエステール~ミナル街道―橋付近> ―ガゥン!!! 爆発にも似た轟音と同時に巨大レムリナムの体が大きく揺らいだ。 空砲弾―専用の弾倉内で空気を圧縮して生成した弾丸を打ち出す物である。 ドレッドノートの弾種では短射程であり威力も最も低いものであるが、それでもなお十二分の威力を誇るものであった。 しかし、それを受けてなお巨大レムリナムは踏みとどまる。 ショコラ「まだ、終わりじゃないですよっ!」 即座にショコラは撃鉄を起こし、弾倉に残っている二発も連続して発射した。 二発目は体勢を立て直そうとしている巨大レムリナムの左肩に、三発目は二発目で体勢を完全に崩した状態の胴体へ叩き込まれた。 それにより巨大レムリナムは仰向けに倒れこんだ所へ、アルが飛び掛る。 アル「これで、終わりだ!」 大剣で胴体の急所を貫くのと同時に、巨大...
  • 03:-Wish-
    3 -Wish- 「えっと熱は……」 「無いから」 先程の一言から数秒 いきなり何を言い出すのかとキョトンとしていたリオナのその表情に気がつき、ティールは改めて自分が今置かれている状況を話した。 すなわち、『一生に一度のチャンス』というものについてということになるのだが。 やはりと言うべきか、普通に聞けば夢物語のような話ということだろう。 「ふーむ、どんな願い事でも、ねぇ……」 まあ冗談言ってる目じゃないか…… とボソボソ小声で口にしているところを察するに、ひとまず信用はしてくれたと考えていいかもしれない。 しかし今しがた異世界から飛ばされてきた相手にリレーが回ると言うのも変な話ではある気がする。 「……それとも、私が願ったから……?」 小さく、ポツリとそう呟く。 ナビである間は、対象者以外に“会う”ことはできない。 ではすぐにでも会いたいという願い...
  • —砂上墓所4—
    《BACK》  砂上墓所・地下2階。 〈コツ コツ コツ…ザッ……〉 地上に近い地下1階とは異なり、獣の気配はほとんど感じられない。 それに代わり… 「この階では死臭が感じられますね? 死した人間が発する、独特の腐臭が…。」 「…ここからは不死魔(アンデッド)が出没するんだ。 かつて愚王の道連れにされた沢山の可哀想な人々の怨念が、その屍を突き動かすんだって…。」 「『死んでも死に切れない』とは、正にこのことですね。」 「カネモリ、…実はボク、弱点を突いて倒せない不死魔がちょっと苦手なんだ。 不死魔との戦いは少し長引くから、その間の護身はしっかりしておいて欲しいよ。」 「…分かりました。」  ふたりは墓所の回廊や小部屋で、「グロリム」と呼ばれる不死魔に何度か遭遇した。 グロリムたちは手にしたボロボロの剣や杖を振り上げて襲いかかるが… 〈トスッ!〉 ...
  • セーVS店長
    「いいなぁ、変身能力~・・・」  セーがうらやましそうに目を輝かせて三人の妖精たちを見つめる。 最も、そのうちの一人は12歳ぐらいの人間の少女の姿に変身しているのだが。  しかし、先ほどの妖精たちの戦いを見て、あることに気づくセー。 「あ、なるほど、太陽と月と星の妖精かぁ~、どうりで・・・、 上位能力の匂いがすると思った。」 「うん、まあ、隠すつもりはなかったんだけどね。」  ヒミンの言葉に嘘、偽りはない。 確かに「ただの通りすがりの妖精」だったことに変わりはないから。 とはいえ、既に通りすがりでは済まないほどにまで、深く関わってしまってはいるけど。  笑顔で返すヒミンだったが、眼前のセーが「しししっ」と何かを思いついたように笑うと、胃の痛みがこみ上げてくる。 自分たちの正体を、たとえ少しとはいえ知られた以上、このネタ妖精にどんな悪戯を仕...
  • チャプター7.答えは…
    ―7― ―その夜は、レイスの工房には泊まらず、いつも通りに適当な宿の二人部屋をとって、レイスの工房から荷物を運び込んだ。 そもそも、工房に止めて貰ったのは日が落ちてきたので宿も埋まっているかもしれない、という推測の元にした事だったので、宿がとれるならムリに泊まる必要は無い。 ……もっとも、レイスはあの服のネタを仕込むために自分達を泊めたと言う可能性も否定はできないのだが。 宿に入り、すでに二日分の宿泊費を払っているので、シアの忠告通り、今日を含めた三日後までは泊まる場所の心配をする必要は無い。 「レイスには悪いが、やはり広い部屋でベッドの上で寝るのが一番じゃのぉ」 「まぁ…昨日のは本来泊まるための部屋じゃなかったからな」 レイスが用意した部屋は、いわゆる客間ではあったが、工房の一部を改装したような場所という事で、二人泊まれないことは無いが、狭い事は確かだった...
  • DC4:空間異常
    人 写せ身 理 知る者―――  綺麗な歌声がリエステールの町にやわらかく広がる  私は道の端で耳を傾け、一時の楽しさに身を委ねていた。  待ち合わせはこの場所。やがて、駆け足の音が聞こえてくる。 「歌声。広場だったわよ」 「本当?」 「ええ、一度見てきたから間違いないわ」 伝記の姫が 邪な我欲の者に捕らわれ そして今旅出つ 後の勇者―――― 「ほら、判ったならさっさと行くわよ」 「ま、まってよぉ~!!」 幾千の道と 幾百の敵と されど 彼らの 道は未だ続く  そして、友人に手を引かれ、中央広場に来れば――― 「剣を携え 氷を放ち  だけども 辿るは 時の終わり―――」  ――――水芸。水を小さめにデフォルメされた人形とし、涼やかな人形劇を送りながら、歌を歌い魔力で動かし続ける。 「強い意思も 己が...
  • 第6話「人の面して獣の心」
    烈心「ぶへくしょいっ!! 本当にえらい寒い場所だな此処は・・・。何か防寒具でも借りてくればよかったな・・・。」  強烈なくしゃみを出しながら、俺は白羅雪原を散策し、依頼品の『氷華水晶』なるものを探していた。 聞いた限りでは氷の塊のような形らしいが、輝きの具合や硬度が段違いだとの事だ。 しかし俺は水晶の類を扱った事は少ないので区別のしようが無い…。 烈心「とりあえず・・・、そこらへんにある氷の塊をしらみつぶしに探すかね・・・。グハクショイッ!!」  俺は寒さに震えながらそこら辺に転がっている氷の塊を調べ始めた。しかしそう簡単に見つかるものではなく、 あちらこちら探している内に日が暮れ、辺りは薄暗くなっていた。。 烈心「あらま・・・、もう夜かよ・・・。仕方がねぇ、何処か寒さを凌げる場所でも見つけるかね・・・。」  その時、前方に明かりのよ...
  • トラブル×トラブル:8
    エピローグ 「今日も張りきってるな」 リエステール近郊。 魔物もそれほど強くはなく、数もあまり沸いてはこないはずの平原で、ある一団がコボルトの集団を相手に戦っていた。 ――いや、正確にはまともに戦っているのはその一団の中の二人だけで、他のメンバーは自分たちに迫ってくる分だけ叩いている様子だった。 「自分のスタイルを考えなおしてるんでしょ」 そう言いながら、傍観組の一人――リフルが、フレイムを付与したメイスで間近まできたコボルトの一匹の脳天を叩き割る。 将来的に剣中心のフルーレティを目指しているという殴りウィッチの彼女だが、そろそろメイスを練習用の剣に持ち替えてもいいころではないかとささやかれているのはまた別の話。 とりあえず町周辺の魔物相手には苦労もしないようである。 「スタイル、ねぇ」 ”ヴィオ”は、ブレイブマスターで『刃』の特性持ち――つまるところ、若干で...
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