Massage
◆yuri0euJXw
「あれ~?」
雪乃は奏より先に着替えを終え,まだ着替え途中の奏を何気なく見た。
何気なくというか,本当はそうした奏を何事もないようにしげしげと見つめるのが秘かな雪乃の日課なのだ。
その甲斐あってか,雪乃はあることに気付き,そっと奏に近寄った。
「うわぁっ!何すんのよ。いきなり。」
「かなちゃん,胸大きくなった?」
背後から密着して,雪乃は奏の胸を鷲掴んでもぎゅもぎゅとその大きさを確かめている。
「体重維持するのに必死で,それどころじゃありませんよ~だ。」
「でも体重そのままなのに,かなちゃんのおなか‥‥。」
雪乃は胸を揉んでいた手の一方を奏での腹部まで滑らせ,くるくると撫でた。
臍のあたりをなぞるように指を滑らせ,くすぐるように素肌に触れた。
「ほら‥‥ちょっと細くなってる。」
「っ‥‥そんなこと分かんないでしょーに。」
奏は,雪乃の行動にどぎまぎしながらも平静を装っていた。
脱ぎかけた服は肌蹴たまま,手に握られたパジャマはそのままで小刻みに震えていた。
「じゃあじゃあ,胸が大きくなるマッサージしてあげるね。」
「へ?うわぁ。」
言うが早いか,奏のブラのホックを外し,零れ落ちた双丘を再び包み込む。
そしてその手は,奏の膨らみを下から掬いあげるように揉みほぐしていった。
「っあ。ゆき‥‥ちゃん?!ふざけないでよ。」
「かなちゃんは,おっきくしたくないの?」
「いや,だからって。ぁ‥‥ふ‥‥ぅ。」
「低反発クッションのお返し。」
巧みな雪乃の手技は,徐々に奏の息を荒げていく。
奏は雪乃の手に性的な刺激を感じていることがわかり,居た堪れない気分だった。
罪悪感と背徳感と‥‥,体の奥の方まで響く‥‥恍惚とするような刺激。
吐息を必死に堪え,なんでもない風を装い続けていたが,それも限界に近かった。
「どう‥‥?解れてきた?」
「ほ‥‥解れてぇ?」
「かなちゃん美術部だから,お肉硬いんじゃないかと思って。でもねでもね‥‥。」
雪乃はそのままきゅっと奏を抱きしめる。
「私は今のかなちゃんが大好きだよ。ぷにぷにしてて抱き心地いいし。」
さらに雪乃は自分の胸を奏の背に押し付けるようにさらに強く抱きしめる。
「っ‥‥ゆきちゃん‥‥。」
奏は決壊寸前の自分を雪乃にさらけ出してしまおうかと一瞬思う。
でもためらいを持ったまま,そのまま激しく鳴り響く鼓動を胸に立ち竦んでいた。
コンコン,おーい。
ドアの向こうから忙しいノックと聞きなれた隣人の声が聞こえた。
応答に応えようと雪乃は奏を解放してドアへ向かう。
一方奏は雪乃の腕が離れたことと,急に現れた音に冷静さを取り戻しつつあった。
「おう,片割れ。赤い顔してどうした?」
「ちょっと行ってくるね,かなちゃん。」
来客はいつものように奏に声をかける。それに続いて雪乃が部屋を後にした。ドアがしまる音が部屋に響いた。
奏は力が抜けたのか,かくんと姿勢を崩し,カーペットにへたり込んでしまった。
誰にも聞こえないような声で,奏は呟く。
「ゆきちゃんの‥‥‥ばかぁ‥‥‥。」
未だに体に残る雪乃の感触が奏の体を駆け巡る。
熱くなりかけた熱は,体の奥深くで燻っていた。
きゅっと膝の上でこぶしを握り締める。
雪乃が帰ってくる前にこの悶々とした気分を一掃したかった。
何かを振り払うように立ち上がると,奏はさっさと着替えを済ませ,先にベッドへ入って,目を瞑った。
「雪ねぇの‥‥ばか‥‥。」
結局悶々としたまま寝付いて眠れなかった奏は,翌朝,雪乃がすやすやと奏の胸に埋もれて,というか触りながら寝ていたのにキレて得意の「頬っぺたつまみ」を炸裂させたそうです。
「ゆきちゃん。あたしの寝込みに何してんのよ~っ!(人の気も知らないで!)」
「いひゃいひゃいひゃいよ~,かなひゃ~ん。」
最終更新:2010年11月18日 22:53