ゆっくりいじめ系1869 ゆぎゃく百景

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注意!  このSSは『[[ゆっくりいじめ系153 ゆっくり調教師 前編]]』  及び  『[[ゆっくりいじめ系154 ゆっくり調教師 後編]]』  の設定を勝手に借りてます。不快だったらごめんなさい。   ---- 夜。人の灯も届かない処に、丸い物体がふたつ鎮座していた。 満月に照らされ青白く輝くそれは不敵な笑みを浮かべており、劣等感などの形而上のことから明日の食事など日常のことにいたるまですべてのしがらみから開放されているように見えた。 それが何か分からなかった私はひとまず家に帰ると、夜が明けるのを待って知人をたずねた。 昨夜見たあれがどうしても気になったのだ。 「ああ、それはゆっくりだよ。別に心配しなくても祟ったりはしないさ。  みんな見かけたら潰してるし、人によっては虐待を趣味にしている奴もいるぐらいだからね」 私は納得した。確かに昨夜見た佇まいはゆっくりしていると言えたからである。 だが同時に疑問も浮かんだ。果たしてあれを虐待しようとする者がいるのだろうか。 理由を聞くと友人は部屋の隅に詰まれた透明な箱を持ってくると私に差し出した。 「一度飼ってみるといい」 釈然としないものを感じたが、目を見るに彼の言葉に間違いはないのだろう。従うことにして、 餌は生ゴミでいい、巣箱に入り口をふさげる箱を置け、貴重品は片付けておけなどの飼いかたの基本を聞き、礼を言って家を出た。 最後のひとつと箱の意味が分からなかったが、私は特に気にせず村にあるゆっくりショップでゆっくりまりさを買った。 値段が他の種類よりも安かったがどれも一緒だろうと考えてのことだ。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 家に帰りまりさを箱から出したところ「ゆべっ!」と顔面から着地し、しばらくぷるぷると震えていた。 ようやく起き上がったかと思うと 「ゆっくりしていってね!」 ぽよんと跳ねて高らかに言い放った。うつ伏せになっていたときは分からなかったが、なるほど昨夜のあれと同じ形である。 私がゆっくりしていってねと返し野菜の切れ端をあげると、よほど美味しかったのかまりさはがっつき、あっという間に食べ終え溶けた飴のように垂れた。「ゆっくりぃ〜」とつぶやくその姿はとてもゆっくりしていた。 そんなまりさと暮らし始めてから1週間後、私はまりさに違和感を覚えた。どこかゆっくりしていないのである。 食べるときには「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!」だったのが「うっめ、メッチャうっめこれパネェ!」になり私のことをおっさんと呼ぶようになり、四六時中内外構わず跳ね回るようになった。 さすがにこのままではいけないと思い、ゆっくりショップに相談することにした。 「それはしつけ不足ですね。ゆっくりはゆっくりできるとすぐに増長するんです。  対処法はお客さんの場合ですと……」 蛇のような目をした店員の話を聞くと、家に帰り、そして愕然とした。 家で私を待ち受けていたのは破れた障子、散らばり踏みつけられた食べカス、畳に入った大きな傷、液体でベタベタした布団、そしてその中央で眠りこけているまりさであった。 耳の奥で心臓が鳴り、腹の底から熱い血液が上って頭がのぼせた私は、まりさとの間合いをつめ そのいやらしい笑みでたるんだ顔を思い切り蹴飛ばした。 まりさは足形の付いたまま壁に当たると、べちゃりと糸を引いて落ちた。あの様子だとしばらくは目を覚まさないであろう。 しかしこれからすることのためには途中で目を覚まして暴れられると困る。そこで友人からもらった箱を思い出し、埃をかぶっているそれにまりさを閉じ込めると、七輪を取り出し火をおこした。 パチパチと炭がはぜだしたところで鉄串を掴み、透明な箱から喚いているまりさを取り出すと、途端に声が聞こえるようになった。 「なにしやがるんだぜくそじじい!どれいのぶんざいでまりささまにたてつくんじゃないんだぜ!さっさとおうちをかたづけてしぬんだぜ!」 どこで覚えたのか罵詈雑言を並べ立て、私の手から逃れようとうねうねと形を変えるまりさ。 手の中で動く感触が気持ち悪く、先ほどの怒りが覚めていないのも手伝って、私はまりさを七輪の網に叩きつけた。 「いだあつっ!くそじ……あづぃ!?あづぃよぉぉおおおお!ゆっぎゃぁぁぁああああああ!  まりざのあんよがぁぁぁああ!やげっ、やげぢゃぅぅうううう!?やめれぇぇええええ!」 このままではどうなるか本能的に分かるらしく、体を滅茶苦茶に動かすまりさの髪を掴み、滑るので何度も落としそうになりながら底面が真っ黒になるまで焼き、背中に鉄串を刺してから解放する。 あたりに焼き饅頭の香りが漂う中、ようやく人心地ついたまりさに話しかけてみた。 「なにじやがるんだぜぐぞじじい!」 答えを返すまりさにため息をつき、顔面を掴むと背中の串をそのまま七輪の小窓に差し込み「ゆぎぃぃいいい!」また話しかける。 そんなことをたっぷり十回は繰り返した頃だろうか 「ごべんなざいぃぃ!まりざがぜんぶわるがっだでずぅぅぅうう!  ぜんぶぜんぶ、はねることすらでぎないぐずまりさのせいでずぅううう!」 まりさ地面に額をこすりつけて謝罪した。 ゆっくりショップの店員が言うにはゆっくりというのは学習能力が著しく低く、一度痛い目にあわせてもすぐに忘れて同じ事を繰り返すという。 そこで一度体内に棒を入れて外側からそれ刺激するという方法がどこかのブリーダーによって編み出されたらしい。 これはその方法を改造したもので、大体のゆっくりは2、3回で言うことを聞くようになるそうだ。 荒療治を終えたまりさは、長時間加熱された上に涙を流したことにより、触ると崩れそうなほどに乾燥していたので、オレンジジュースでとりあえずの治療をすることにした。 焦げたまりさはそのままに食料庫に入ると、いつもの場所にオレンジジュースがなかった。どうやら荒らされたとき飲まれたらしい。 仕方なく村まで行って買って帰ると、まりさがいたはずのその場所には何もなかった。 ―――――――――――――――――――――――――――――― 七輪を片付け、汚れた布団を洗い、部屋をあらかた片付けた私の目の前にゆっくりが現れた。 「ゆっくりしていってね!  ゆっ?おにーさん、ここでゆっくりしたまりさみなかった?」 頭から茎を生やしたそのゆっくりは、ゆさゆさと揺れながら話しかけてきた。 まりさを自分の過失で失った私はちょうど良いと思い、まりさは知らないがこの家にいればごはんをあげると誘って、まりさ種とは別のゆっくりを飼う事にした。 そのゆっくり、れいむを飼うのにさしあたっての問題は、野生ならではの汚れと栄養不良による形の悪さであった。 まずは前者を解決するため、桶に半分ほど水を張るとれいむを呼び、髪の根元までしっかりと洗うことにした。 強めに髪をこする指が太い茎の根元に当たるとれいむが反射的に飛び跳ねた。 「ゆひゃあっ!?おにーさん、ゆっくりれいむのあかちゃんにきをつけてね!  くきがおれちゃうとあかちゃんがゆっくりできなくなっちゃうよ!」 どうやら茎に生えてるのはゆっくりの子供らしく、茎はれいむが膨れると根元がつっぱり僅かに傾いだのだが、れいむはそれに気づいていない。 そのままでは茎が取れそうだったのでほっぺたを押して空気を抜いてやると中身が偏ったのか、中央部分がへこんでいた。 まあこれに関しては食事の量を増やせば何とかなるだろう。 一緒に暮らすとれいむはまりさよりもゆっくりしているようだった。 まりさほど跳ね回ったりしない上、しつけもちゃんとしているので言葉遣いも悪くない。 ただ稀に変な声を出すときがあったが、注意すれば静かになった。 そんなれいむと暮らし始めてから3日後、ぽとりと茎から実が落ちた。 「「「「ゆっくちちちぇっちぇね!」」」」 「ゆっくりしていってね!おかーさんだよ!ゆっくりしていってね!」 いつもは温厚なれいむも、このときばかりは抑えられなかったのか大音量で挨拶を返すと、頭の茎を柱で叩き折ってグチャグチャと噛み砕くと畳の上に吐き出した。 「むーしゃむーしゃ、ゆぺっ!  さあ、おちびちゃんたち!ゆっくりむーしゃむーしゃしていってね!」 「むーちゃ、むーちゃ、ちあわちぇぇ!」 赤ゆっくりたちはただでさえ食べ方が汚いのに、食べながら喋るために口から茎を噴き出し、 噴出された茎は周りの畳に緑色の染みを形作っていた。 そのときは赤ちゃんが生まれたときぐらい仕方ないと思い放っておいた。 しかし、これは一向に直らず、それどころか新たな問題まで生まれたのである。 これまでれいむは注意されればやめた。だが、赤ゆっくりが生まれてからはそちらの言うことを聞くようになったのだ。 変な声を出す癖もますます酷くなり、赤ゆっくりまで揃っていた所を問い詰めると、それはゆっくりのおうたらしく、寝る前にはれいむ一匹が、朝起きると家族揃って歌うのだと言う。 あまりにも喧しいため何度もやめるように言ったがれいむは決して歌うことをやめなかった。 ついには、夕食の席で一匹の赤ゆっくりが歌いだしたところ、家族皆が口に食べ物が入っているのも構わず歌いだした。 「ゆ〜ゆ〜ゆゆゆゆ〜」 「「「「ゆっゆっゆゆっ!ゆゆゆゆうっ!」」」」 奏でられる不協和音と飛び散る野菜に耐え切れず、私は全ての赤ゆっくりを掴むと透明な箱に放り込んだ。 そのままの勢いで親ゆっくりを掴むと瞬間接着剤を取り出し、驚きで開かれた口に薄く塗り、箱のゆっくりにも同じ処理をした 何事かと言葉を発しようとれいむは口を閉じ、そのまま開かない自分の口に戸惑った。 赤ゆっくりを見回し自分と同じような状態だと気づくと、私に抗議するようにその場で跳ね、 赤ゆっくりを安心させてあげようと舌でなめようとし、口が開かないことを思い出して、潰さないよう優しく頬をこすりつけた。 れいむは普段、その体格差から舌で触れ合うことが多く、もし頬を使うとしても触れるか触れないかの軽さであり、自分の不注意で潰してしまわないよう非常に気をつけていたのである。 そんな家族の悲しみとは対称的に、私は久々に得た、静かな中に虫の鳴声が澄み渡る食卓に満足していた。 翌日目覚めると、ゆっくり達の姿はなく、穴の開いた障子から風が吹き込んでいた。 ---- 障子の補修を終えた私が縁側で一息ついていると、今度はゆっくりが二匹連れ立ってやってきた。 二匹は揃って挨拶をすると尋ねてきた。 「おにーさんはじめまして、ありすはありす。こっちはぱちゅりーよ。  さいきんここからとかいてきなうたごえがきこえたんだけど、しらないかしら?」 中々に都会的な話し方である。捜し求めていたゆっくりに最も近いのではなかろうか。 聞くと歌も頼まれれば歌うものの、自分から進んで歌うことは滅多にないという。 そんな二匹に飼いゆっくりにならないかと聞いたところ、迷惑がかかると断られたが 最近飼いゆっくりが逃げ出してしまい寂しいのだと告げると、そう言った私の目を10秒間じっと見つめた後にそれならばと頷いてくれた。 それから、ありすとぱちゅりーは私と一緒に暮らした。 晴れた日は縁側で陽をあびて湯気が出るほどぬくもり、雨の日は頬ずりでいつもよりもちもちとした感触を楽しみ毎日欠かさずかわりばんこに毛づくろいをして水浴びをする。 ごはんを食べるときは都会派らしく静か、かつきれいに食べる。少々遅れたりしても文句を垂れたりしない。 そんなとてもゆっくりした日々を送り、季節は春から夏を過ぎ、秋へと変わろうとしていた。 その日私はぱちゅりーの隣でありすを膝に乗せ、いつものようにのんびりしていた。適度な重みが心地よいのだ。 しかしさすがに夏も終わりなのか、日がかげると肌寒く、突然吹いた風のあまりの冷たさに私はありすを抱きしめ震えた。 すぐに風はやみ、そろそろ部屋に戻るかと立ち上がろうとして、ありすの異変に気づいた。 下を向き何かを必死に耐えるかのように小刻みに震えているのだ。ぱちゅりーはそんなありすを気遣うような目つきで見つめていた。 どうかしたのかと問いかけ手を伸ばした瞬間、ありすは跳ね起きぱちゅりーに跳びかかった。 「んっほぉぉおおおおお!ぱちゅりぃぃいいいいっ!  すっきり、すっきりしましょうねぇぇええええ!?」 「むっきゅーー!?」 ぱちゅりーにのしかかるありすの目は限界まで見開かれ、眼球が左右別々にギョロギョロと飛び出さんばかりに動き、口角は吊りあがり、さらにいつもはしもぶくれのその体が縦に伸びて顔のパーツが上半分に集中していた。 何とか引き離して話を聞こう。私は部屋から透明な箱を手に戻ってくると 「すっぎり!すっぎり!すっっぎりぃぃいい……ゆげっ!?」 ありすを叩き潰した。見た目が生理的に耐えられなかったのだ。 ぱちゅりーは頭から茎を生やしつつ口からクリームを吐き出し、徐々に黒ずんでいった。 残ったのは透明な箱をめり込ませ中身のカスタードがよく見えるようになったありすと、クリームの海で茎を生やす黒ずんだ塊だった。 ---- ゆっくりは私には飼えない。おそらくあの夜に見たのは幻だったのだろう。 そう考えた私は透明な箱にぱちゅりーだったものとありすの形見のカチューシャを入れると再度友人を訪ねた。 彼は二匹のゆっくりに向かい合う形で座っており、私がこれまでのことを説明し、この子供達を預かってくれないかと頼んだ。 彼はああ、と半ば呆けた返事をすると、呟いた。君の探していたゆっくりはこれかもしれない、と。 驚く私の目の前で彼は右手を振り上げると、れいむを叩き潰した。 ぺしゃんこになったれいむはしかし、数秒すると突然ポコン、と間抜けな音を立てて元の形に戻った。 まさしくそれは、私の捜し求めていたゆっくりであった。 「持って行ってくれ。そいつはぎゃk……ゆっくりできない」 ゆっくりのようなことを言う彼に礼を言うと、私はそのゆっくり、れいむとまりさを両脇に抱えて家に帰り、ならべ置いた。 全てを食ったかのような不敵な笑み、一点の曇りもない瞳、もちもちの肌、風をはらんで揺れる髪、ゆったりとした体の曲線。 ゆっくりとした二匹が縁側で並んで、日の光を存分に浴びていた。 ああ、やはり。 ゆっくりには、ゆっくりが良く似合う。

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