※ドロワの中設定あり
大通りに面した場所に、小さなお好み焼き屋があった。
プレハブ建築の一階建て、おそらく近年できた店なのだろう。
こじんまりとした建物のなかに、客は一人だけだった。
時刻は午後5時。
夕食時には、まだまだ早い時間だった。
閑散とした店内で、一人の少女が鉄板に向かっていた。
少女はお好み焼きの生地を、熱心にかき混ぜている。
理知的だが、どこか勝気そうな表情。
まっすぐに伸ばした背筋に、きっちりと着こなした制服が似合っている。
きびきびと動く仕草は小気味良いものだったが、一見すると小学生に間違えるほど少女は小さかった。
彼女の名前は極楽いちご。
私立ゆっくり学園に通う、17歳の高校3年生だ。
「ゆぽ・・・・・・こぽぷっ・・・・・・」
生地の中から、声が聞こえてくる。
大きな飴玉くらいの大きさの生物が、箸の動きに合わせて循環している。
生地の中に入っているのは、ゆっくり種と呼ばれる生物だった。
ゆっくり種は人間の生首を模した生物。
人間の頭部を切り取ったような身体は、バスケットボール程度の大きさまで成長する。
下膨れの顔面をした、巨大な蛭を想像すれば、わかりやすいだろう。
人語を理解し話すこともできるが、その性格は傲慢にして無知。
傍若無人に振舞う態度に、嫌悪感を抱く人間も多かった。
ゆっくりたちの中身は、餡子やカスタードといった、生物の存在に真っ向から挑戦するものだ。
学者たちはゆっくり種の存在に頭を悩ませていたが、食用となる中身は甘味料の代用品として、
安価に出回っていた。
極楽いちごのいるお好み焼き屋も、ゆっくり種を使用している。
通常メニューに加えて、ゆっくり種を使用した料理もあった。
プチゆっくりの入ったスイーツメニュー、「ゆ好み焼き」である。
餡子、カスタード、生クリーム種のゆっくりを生地に混ぜ、ソースは水あめの混ざったメイプルシロップで食べる。
女性向けとして作り出された一品だったが、生きたままのゆっくりを使っているため、嗜虐嗜好全開のグロテスク料理だった。
珍しさから注文する一見の客もいるが、もがき苦しむ赤ちゃんゆっくりがあまりに無残なため、リピーターは少ない。
日常的に消費するのは、酔っ払った男性客か、特殊な趣味を持った者だけである。
極楽いちごは後者の人間だった。
捕らえた獲物をなぶり殺す猫のように、いちごは生地にまみれた赤ちゃんゆっくりを弄んでいた。
一度かき混ぜてしまえば、生地に飲まれた赤ちゃんゆっくりたちは、穏やかに窒息死する。
料理用に使われる赤ちゃんゆっくりは、ごく小さな個体が多いので、一度生地に埋もれてしまうと自力では這い上がれなかった。
苦しみの声を聞きたくない人間であれば、窒息死させたあとで鉄板に流し込むだろう。
だが、いちごはわざわざ箸で助け起こしていた。
すぐに生地を焼くのでもなしに、呼吸困難のさまを観察している。
「えにゅ・・・・・・がっふぇ・・・・・・」
「エ゛エ゛・・・・・・ごぼぼ・・・・・・」
狭い店内に、酸素を求める赤ちゃんゆっくりの悲鳴が響く。
だがその声に応えるものはいない。
苦痛を与える当事者だけが、その声を堪能しているのだ。
季節外れのセミのように、赤ちゃんゆっくりは無意味な泣き声をあげていた。
いちごはゆ好み焼きが好きだった。
虐待嗜好を満たされることもあるが、なにより料理内容が気に入っていた。
生地の中には、さまざまな種類のゆっくりがいる。
身体が弱くて物静かなゆっくりパチュリーも、自分勝手なゆっくり魔理沙も、感情的なゆっくり霊夢も、みな平等に苦しんでいた。
髪飾りを取られ、髪の毛を削ぎ落とされたゆっくりたちは、声だけが種類の違いを認識する手段だった。
その声も、激しい攪拌で区別がつかない。
ゆっくりたちの個性は、生地の中で溶け消えようとしていた。
平等に苦しみ、平等に溶けている。
日常生活の鬱憤をぶつけるように、いちごはくるくると生地を混ぜていた。
中にいるゆっくりたちは、ほとんど溺れ死んだような状態。
ゆ好み焼きはクライマックスを迎えようとしていた。
いちごはおもむろに、生地を鉄板の上に流し込んだ。
焼けた鉄板が、ゆっくりたちを焼いていく。
「がばぁ! ひぎゃぁぁぁぁぁっ!! あぢゅいよおぉぉぉ!!!」
「むぎゅうう! むぎゅぅぅぅぅぅうぅぅ!!!」
「だぢゅげでえぇぇぇぇぇぇ!!!」
くすぶり続けた枯れ木が一気に燃え上がるような、絶叫の渦。
生きたまま焼かれるゆっくりたちの、断末魔の悲鳴だった。
熱せられた鉄板はゆっくりたちの体内を凝固させる。
生命活動に必要な熱量を超えた高温が、ゆっくりたちの生命を急速に奪っていった。
いちごは食い入るように、赤ちゃんゆっくりを見つめていた。
薄く張り付いた微笑。
哀れみの混ざった表情だった。
「やめちぇ・・・・・・ひいぃ・・・・・・ひぃ・・・・・・」
「ゆぶ・・・・・・・ぶ・・・・・・」
悲鳴は次第に小さくなっていき、やがて聞こえなくなった。
もはや小さなふくらみがあるだけの、至って普通のお好み焼きである。
いちごは自分の成し遂げたことに、充足感を覚えていた。
じっくりとかき混ぜていたぶった後、一気に鉄板の上で昇華させる。
職人顔負けの、見事な仕事だと自負していた。
満足のいく虐待に、ゾクリとした快感が、いちごの身体を貫いた。
熱で当てられたように顔が熱くなるのを感じる。
苦痛の表情で固まったゆっくりたちが、いちごの視界を刺激し続けていた。
極楽いちごは自分の子供っぽい本名を、嫌っていた。
小柄な体型も相まって、必要以上に子ども扱いされることが多かった。
同級生に優しく扱われることは不快ではなかったが、食事中に生暖かい視線を感じることがある。
それは小動物を見るような視線。
入学した当初は同級生と親しむために甘んじて受け入れていたが、その扱いは次第にいちごにとって不快感に変わっていった。
可愛いという言葉は、己を侮辱する言葉だと思う。
年相応の扱いを受けたいいちごにとって、軽視は自分の人間性に対する挑戦なのだ。
もっとも、一度固定した扱いを変えることは難しい。
いちごの友人たちはそれほど悪い人間ではなかったため、なかなか言い出しにくかったのだ。
そのままずるずると月日が経ち、いつの間にか1年以上経っていた。
いちごが日常的に屈辱感を感じることは多々あった。
高校生になった今でも、私服で出歩いたときなどは、小学生に間違われる。
小柄な肩幅が、年齢以上にいちごを幼く見せていた。
たとえば友人たちと映画館に行ったときなど、毎回のように問答があった。
「『ゆヒドゥン』、高校生一枚ください」
「えっ? ・・・・・・学生証をお願いします」
わざわざR15の映画を見るほうも悪いのだが、毎回恒例のやりとりにいちごは辟易としていた。
友人たちは、学生証など確認されていない。
いちごだけが、提示を求められていた。
苦笑する受付のお姉さん。
ニヤニヤ笑う友人たち。
屈辱的な自分。
いちごは自分の扱いを、不当に感じるのであった
ストレスがたまると、校内で飼われているゆっくりたちを虐待するのだが、
それでも足りない場合は、ゆっくりを取り扱う料理屋に行き、たまった鬱憤を晴らすのだった。
ゆ好み焼きは小麦色に焼き色が付き、甘い匂いが店内に広がっていた。
いちごはへらをつかい、生地に埋まったゆっくりを真っ二つにした。
大きく口を開けた赤ちゃんゆっくりが、二つに分かれてへにゃりと崩れた。
###
少し早い夕食を食べ終わったいちごは、料金を支払うと、寮へを帰っていった。
校門で外出証を見せ、当直室に向かう。
これから外出するのであろう2、3人のグループが、楽しげに談笑しながら脇を通っていった。
知らない顔ぶれ。
下級生たちなのだろう。
いちごは当直室のドアの前に来た。
学園の寮内に住むものは、人員把握のために外出証が必要だった。
門限も厳しく定められているため、深夜外泊など当然できない。
もし規則を破ろうものなら、連帯責任で寮内の全員があおりを食うため、表面上規則は守られていた。
いちごはドアをノックして返事を待つ。
応答の声。
いちごは当直室に入った。
「失礼します」
「おかえり。極楽はやいねぇ、もう帰ってきたの?」
「はい。外出許可、ありがとうございました」
当直室のソファにもたれかかって、雑誌を読んでいるのは、本日の当直教師、千夜先生だ。
いちごは軽く会釈すると、外出証を機械に通した。
小さな札が吸い込まれ、機械がカリカリと音を立てる。
いちごは機械を見つめながら、ゆっくりたちの叫びを思い出していた。
機械のように無反応なら、虐められることもないのに。
いちごは機械を見つめながら、さきほどの料理を思い出しているのだった。
どこかぼんやりとしたいちごの動作に、千夜は思い当たる節があった。
教師としての感性が反応する。
「・・・・・・お前、またやっただろう?」
「何がですか?」
「とぼけちゃって。コノヤロウ、またゆっくりを虐めたんだろ? 私には判るんだよ」
校外でのゆっくり虐待は禁止。
生徒たちの表情を見慣れている千夜は、敏感にそのことを読んだのだ。
いつの間にか千夜は、いちごのそばに立っていた。
意地悪な微笑を浮かべて、いちごを見下ろしている。
その身長差に、いちごは本能的に反発心を感じた。
「何もしてません。ちょっと外の空気を吸いたくなっただけです」
「へぇえ」
一物含んだ千夜スマイル。
おもむろに立ち上がった千夜は、いちごの背後に回ると、小さな身体を両腕で抱え込んだ。
「ちょ・・・・・・先生!?」
「ウソばっかり。ほんとはやったんだろ?」
「やってませ・・・・・・あっ、何を」
がっしりと身体をつかまれたいちごは、動こうにも動けない。
逃れようと抵抗するが、その体格差は絶望的。
ライオンとシマウマの戦いのような、一方的な蹂躙なのだ。
耳元にかかる千夜の吐息に、いちごはゾクリとしたものを感じた。
「せ、先生、やめてください」
「先生嘘つきは嫌いだよ。正直に言いなさい」
「だ、誰が・・・・・・あっ」
いちごの薄い胸元から降りていった千夜の手が、スカートのなかに潜り込んでいく。
太ももを撫でるようにつたっていき、布で隠されたいちごの敏感な部分に触れた。
「いい加減に、してく、ださい」
「ダメだね。悪い子にはお仕置きだ」
捲り上げられたスカートが、いちごの下着を晒している。
股間に添えられた手が、ゆるやかに移動していた。
指先が、柔らかい丘陵に触れる。
「くぅぅ」
「あれあれ?」
千夜が触れた布地は、じんわりとした湿り気をもっていた。
汗とは違った、特定部位にしかできない染み。
千夜はにんまりと笑った。
「何かしら? 変な湿り気があるわね」
「!?」
いちごは身体を硬直させる。
ゆ好み焼きでの遊びは、確かにいちごに興奮を与えていた。
精神の快感は、無意識のうちに肉体にも及んでいたのだ。
「お前、高校生にもなって、お漏らししたの?」
「ち、違います・・・・・・そんなこと・・・・・・」
「ふーん、じゃあこれはなんなのかな? ・・・・・・まったく、お前は仕方ない奴だよ」
「あ! ああぁ!」
獲物を絡め取った蜘蛛のように、千夜の手はいちごの身体をまさぐっていった。
胸をまさぐり、股間に添えた手をぐりぐりと動かす。
下着の染みは、徐々に大きさを増していった。
羞恥の色に染まったいちごの顔。
気づかれてしまった恥ずかしさからか、抵抗力は次第に小さくなっていく。
いまや千夜の両腕を握り締め、真っ赤になってうつむいている。
「あれ、大人しくなっちゃった。観念したの?」
「・・・・・・」
「正直に言いなさいよ。でないといつまで経っても終わらないよ?」
「・・・・・・」
いちごは答えたくなかった。
力で相手に言うことを聞かせようとする人間に、克己精神が反応したのだった。
とにかく反発してやろうと思う。
「意地っ張りね」
「んんッ」
千夜の指が、布地のスキマからしっとりと濡れそぼった中に潜り込んだ。
下着の中はヌラヌラとした愛液が溢れ、千夜の指に絡み付いてくる。
力を加えなくても、どこまでも入っていきそうだった。
「こんなに濡らして、そんなに楽しかったのか?」
「やあぁ・・・・・・やめ・・・・・・て」
未だ男を迎え入れたことのない部分を弄られ、恐怖と快感の混ざった感情がいちごの中を蠢く。
潤滑された千夜の指は、コリコリとした陰核を押しつぶした。
「くぅ・・・・・・んっ・・・・・・あぁん」
緩急をつけた指使いは、強制的に快感を引きずり出す。
いちごは口に手を当て、声が漏れないようにしていたが、与えられる快楽の大きさは、
自制心を上回りつつあった。
千夜の指がいちごの秘所をこね回すたび、口元から声が漏れる。
狭い当直室内に、淫靡な声が響いた。
いちごの声を堪能した千夜は、次の場所目掛けて指を動かした。
粘液にまみれた千夜の指は、陰部を通り過ぎ、肛門をまさぐった。
きっちりと閉じたつぼみの中に、愛液に濡れた千夜の指が潜り込む。
驚くほどの締め付けが、千夜の指に伝わってきた。
「あ、あ、あ」
いちごは太ももを締め付けて必死に抵抗していたが、腰に力が入らない。
体内に潜り込んできた指に、激しい恐怖感を覚える。
慌てて千夜の腕を戻そうとしたが、少しも動かない。
先ほど感じた反抗心はすでになりを潜め、いちごは許しを求めるようになった。
「ひいぃ・・・・・・ごめん、なさい。ごめんなさいごめんなさい」
「謝らなくてもいいわよ。ほんとの事を聞きたいだけ。・・・・・・ゆっくりを虐めてきたんでしょ?」
「あう、ううう、し、しました。ゆっくりを、やうぅ、虐めました。虐めましたぁ」
「やっぱりね。最初から素直に言いなさいよ」
千夜はようやくいちごの身体を解放した。
へたり込んだいちごは、当分の間、立つことができなかった。
自分自身を抱きしめて、座り込んでいる。
千夜は興味をなくしたようにソファにもたれると、雑誌を読み始めた。
「これからは気をつけること。さ、戻ってもいいわよ」
「・・・・・・」
身体が動くようになったいちごは、逃げるように部屋を出て行った。
乱暴に閉められたドアが背後で大きな音を立てる。
いちごは階段を一気に駆け上がり、自室に飛び込んだ。
荒い息をついている。
いちごはベッドに飛び込むと枕に顔を埋めた。
握り締められた拳が、大きな枕を叩く。
生まれて初めて、他人から与えられた快感に対する屈服。
少しでも快感を感じてしまった自分の精神が恨めしかった。
果てしない屈辱感がわき上がってくる。
絶対に、絶対に許さない。絶対にだ。
ギラギラした瞳のなかには、怒りの情念が宿っていた。
夕焼けの寮内に、今一人の復讐者が誕生したのだった。
おわり
次回予告
復讐に燃えるいちごだったが、火照った身体を沈めるため、イケナイ一人遊びを行った。
突然開くドア。好奇と軽蔑の瞳がいちごを貫く。
次回ゆっくり学園
「大ピンチ! 同級生の甘い罠
禁断の同時絶頂(ダブルフィーバー)!!」
どうぞお楽しみに。
あとがき
お読みいただきありがとうございました。
チル裏で出ていたゆ好み焼きネタを使わせていただきました。
TRPGのロールプレイをしている感覚で書いたのですが、途中で死にたくなったりも。
ガープスでサディストのキャラを使ったら、物語が破状しそうになった極楽151号でした。
最終更新:2008年09月30日 23:47