「すーぱーどくしゃさまたいむだからまりさもいけんするよ!
かわいいまりさがおかしをみつけてとっても
ゆっくりするえすえすかいてね!」
「れいむはまりさとふぁーすとちゅっちゅしたいよ!!
だからそういうえすえすかいてね!ゆっくりしないでね!!」
空を見上げると既に太陽が傾きかけている。
その空から目線を下ろすと、そこには誰からも相手にされない二匹のゆっくり。
何やらわけのわからないことをほざいているが、そいつらの周りには俺一人しかいない。
「しかとしないでね!! まりささまをゆっくりさせるえすえすかいてね!!」
「れいむはまりさとふぁーすとちゅっちゅさせてね!! れいぱーありすとちゅっちゅさせるえすえすかいたらころすからね!!」
しかとしないでね、と喚いているがそいつらは俺の方に気づいていない。
まるで何か遠い世界に訴えかけるように虚空を睨みつけながら喚いている。
俺はそんなゆっくりに興味を持ち、話しかけてみた。
「なあ、お前ら何喚いてんだ?」
「ゆゆっ!! ちょうどいいんだぜ!! おにいさんはかわいいまりさがおかしをみつけてとってもゆっくりするえすえすをかくんだぜ!!」
「れいむはまりさとふぁーすとちゅっちゅするえすえすがいいよ!! なっとうくさいゆかりんとちゅっちゅさせるえすえすかいたらぺにぺにをかみちぎるからね!!」
どうやら、自分たちが幸せになる話を書いてほしいようだ。
「仕方無いな」
どうせ暇だったので丁度いい。
それから二時間かけてこいつらの注文通りのSSを書き終わった。普段そんなもの書かないから相当時間がかかったと自分でも思う。
酷い出来であり、ぺにまむ設定で溢れているとんでもないやっつけだ。
出来上がったSSを二匹に見せてやった。
「ゆー………………おにいさん!! まりさはかんじがよめないんだぜ!! おにいさんがえすえすをよむんだぜ!!」
「れいむもかんじなんかよめないよ!! おにいさんがよまなかったらしーしーをおにいさんのかおにひっかけるからね!!」
やはり漢字は読めないらしい。
SSを読みたがるから漢字も読めるのかと少し期待したが、案の定だ。
「仕方無いな」
どうせ暇だったので丁度いい。
俺は自分で書いたSSを声に出して読み上げることにしたのであった。
『おかしとゆっくりとふぁーすとちゅっちゅ』
▼
あるところにゆっくりまりさがいました。
「ゆゆっ! きょうもゆっくりたべものをさがすんだぜ!!」
などと喚きながら、森の中を堂々と闊歩するまりさ。
すると、何やら甘い匂いが漂ってくるではありませんか。
「ゆー! とてもゆっくりできるにおいなんだぜ!!」
なめくじのようにずりずりと這い寄りながら、その匂いの元へと辿り着きます。
黒くて大きな塊であるそれは餡子の塊でした。
まりさは汚らしい涎をまき散らしながら、舌なめずりを始めています。
「ゆゆー!! とってもゆっくりできそうなおかしなんだぜ!! ゆっくりいただくんだぜ!!」
そう宣言すると、餡子をびちゃびちゃと食い散らかしながら餡子にがっつきます。実に汚らしい光景です。
やがて餡子がなくなり、満腹となったまりさはそこで食休みを始めました。
「もうたべられないんだぜ……ここですこしゆっくりするんだぜ……ゆぅ……」
ゆぅゆぅ、と寝息を立てながら、鼻提灯をふくらませて眠りに落ちるまりさ。その寝顔は汚らしい性格のゲスにしてはなかなかかわいらしいものでした。
そう、実にかわいらしい。
かわいらしい寝顔で鼻提灯をふくらますまりさ――それを見つけてしまったら、その一匹のゆっくりは興奮を抑えきれません。
「ま、ままままま、まりざあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!」
それはゆっくりありす。
彼女はまりさが食べた餡子の塊のすぐ側の草むらから、食事を終えて眠りにつくところまでの一部始終をしっかり監視していました。
相手を犯し殺す性癖のある一般的なレイパーありすである彼女は、殺した相手の皮を剥いでそのまま餡子の塊にしてしまいます。
塊となった餡子に引き寄せられるのは、当然甘いものが大好きなゆっくり。
この餡子の塊の匂いで獲物を釣り、ありすはすっきり相手を連鎖的に捕まえているのでした。
「ずっぎりじまじょおねえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
強引にまりさの下顎にぺにぺにをブチ込んだ段階となって、ようやくまりさは目覚めました。
「ゆー……ゆっくりおはよう………………ゆげえええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇ!! あでぃずうううぅぅぅぅぅぅぅぅ!!」
「んほおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! ねおきでいきがくさいまりさもかわいいよおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「やめてねええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!! やべでねえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「ばでぃざああああああああぁぁぁぁぁぁぁ!! もうずっぎりじぢゃうぅぅぅぅ!! あでぃづずっぎりじぢゃうううううううううううううううう!!」
「「んほおおおおおおおおおおおおおおおおお!! ずっぎりいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♪」」
十分後、そこには頭からたくさんの茎を生やして衰弱死するまりさの姿がありました。
すっきりが終わったありすは、「ゆーゆゆーん♪」と鼻歌を唄いながらまりさの顔面の皮を剥がし始めます。
こうしてまりさはおかしをみつけ、おかしからもみつけられ、おかしてもらい、とってもゆっくりすることができました。
▲
「ゆ……ゆぶぎぇ……」
ふと気がつくと、そこには餡子を吐き出してとってもゆっくりとしたまりさの姿が!!
「どぼじでごんなえずえずがくのおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!? まりざをゆっぐりざぜであげでねえええぇぇぇぇぇ!!」
わけのわからない汁をくしゃくしゃに歪めた顔面から撒き散らし、体当たりをしてくるれいむ。
「待て待て。この話にはちゃんと続きがあるんだよ。実はまりさは生きているんだ」
「ゆっ! ほんとうなのおにいさん!?」
「ああ、本当だとも。ちゃんとれいむはまりさとふぁーすとちゅっちゅできるし、何も問題はないよ。まだお話は起承転結の起の段階だからね」
「それならそうとはやくいってね!! れいむったらはやとちりしちゃったでしょ!! ぷんぷん!!」
うぜえ。
うざったらしい動きをするれいむとは対照的に、まりさときたらぴくぴくと小刻みに痙攣するだけである。
こういう謙虚な姿勢をれいむにも見習ってほしいものである。
「さてさて、それじゃあ続きを読もうかな」
「おにいさん!! れいぱーありすのこえまねをはりきるのはやめてね!! こんどきもちわるいこえだしたらうんうんをはなのあなにつっこむからね!!」
「わかったわかった。ではお話の続きを読むよ」
「ゆっくりよんでいってね!!」
▼
あるところにゆっくりれいむがいました。
成体になる一歩手前であるれいむは、すっきりもふぁーすとちゅっちゅも経験していない純潔ゆっくりでしたが、既に将来を約束したまりさがパートナーとなっていました。
れいむは今日も巣穴の中で、狩りに行っている夫のまりさの帰りを待っていました。
しかしいつもなら帰ってくるはずのまりさが今日はなかなか帰ってきません。
このままではもうすぐ夜になってしまい、れみりゃやふらんが徘徊するゆっくりできない時間帯となってしまいます。
「ゆゆー!! しんぱいだからまりさをゆっくりさがしにいくよ!!」
意気揚々とした様子で巣穴から飛び出したれいむは、特にアテもなくふらふらとその辺りを跳ねまわりました。
すると、どこからか甘ったるい匂いが漂ってきます。
「ゆっ? なんだかゆっくりできるにおいがするよ!! ゆっくりしたおかしさんのにおいだね!!」
何の警戒もなくその方角へと跳ねていったれいむは、その匂いの元へと辿り着こうと必死です。普段使っていない嗅覚を最大限に活用します。
「ゆんゆん!! ゆんゆん!! こっちからゆっくりできるにおいがするよ!!」
狩りに慣れていないれいむの嗅覚は鈍いものでしたが、しばらくするとその甘い匂いの元へと辿り着くことができました。
草むらから飛び出し、甘い匂いを漂わせるものに向かって元気に挨拶します。
「ゆっくりしたおかしさん!! れいむにたべられてゆっくりしていってね!!」
挨拶されたおかしさんはぴくりとも動かず、至る場所からたくさんの茎を生やしてゆっくりしていました。
その茎を生やしたおかしさんはあちこちの皮を剥がれて餡子を露出させていましたが、それがゆっくりの死体であることは判別できます。
「ゆ……?」
しかし、れいむはそんなおかしさんの方を見ておりませんでした。
おかしさんのすぐ側で繰り広げられるその光景が、なんだかとても珍しいものだったからです。
「んほおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!! もっとおおぉぉぉぉぉ!! もっどづいでええぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「すっきりしていってね!! すっきりしていってね!!」
どう見てもただのすっきり行為であり、すっきり未経験のれいむにとっては少し気恥ずかしい光景ではありました。
しかし、そのすっきり行為をしている内の一匹のゆっくり――それは見たことのないゆっくりでした。
いつもなら相手をひたすらすっきりさせる側のありすが、その見慣れない赤髪のゆっくりのぺにぺにを咥えて善がり狂っているではありませんか。
「ずっぎりー♪ ずっぎりいいいぃぃぃぃぃぃ♪ ずっぎりいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ♪ ずっぎりいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ♪」
「すっきりしていってね!! すっきりしていってね!! すっきりしていってね!!」
「ずっぎりー♪ も、もういいわ!! もうありすはまんぞくしたから、ずっぎりー♪ もう、やべでずっぎりー♪ んほ、んほおおおおおおおおぉぉぉ!! ずっぎりいいぃぃぃぃぃ♪」
「まだおりんがすっきりしてないよ!! ありすはゆっくりするまですっきりしていってね!!」
「いやああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! ゆっぐりずっぎりじだぐないいいいぃぃぃぃぃぃぃぃずっぎりいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ♪」
あへあへ喘ぎながら、ありすの顔色はみるみる青ざめていきます。
それに反して、ゆっくりおりんの顔色はみるみる紅潮していきます。
れいむはその光景を見ていてもひたすら呆然とするばかりで、何も考えることができませんでした。
「ゆー……?」
レイパーありすが逆レイプされているという光景は理解し難いものがあったのでしょう。
れいむは性的に興奮することもなくまじまじと見入ってるだけです。
そうしている内に、やがてありすは度重なるすっきり行為に疲弊していき、その生命を終わらせる段階にまで到達しました。
「ゆ……ゆゆ…………もう……ありず…………ゆっぐ…………………………ずっぎり………………♪………………………」
すっきりによる過労死でありすがゆっくりした途端、おりんは全身をぶるぶると震わせました。
「ありずううううううぅぅぅぅぅぅ!! ゆっくりしたんだねえぇぇぇぇぇぇぇ!! おりんもやっとずっぎりできるよおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!! んほおおぉぉぉぉずっぎりいいいいぃぃぃぃぃぃ♪」
死んだありすのまむまむにどろりとした赤い液体――チリソースのようなもの――を注ぎ込むと、おりんはぺにぺにを引き抜いてれいむの方に向き直りました。
「じゃじゃーん!! ゆっくりしていってね!!」
ありすをすっきり死させたことに一切の気遅れを感じてないらしく、おりんは堂々と挨拶しました。
「ゆ……ゆっくりしていってね!!」
れいむは頭の切り替えができず、遅れて返事をしました。
そのまま二の句を継ぐことができず、おりんが先に質問します。
「れいむはここでなにをしているの?」
「ゆー、れいむはだーりんのまりさをさがしているよ!! おりんはだーりんがどこにいるかおしえてね!!」
質問されることで普段の調子に戻ったれいむは、すぐに目の前の見慣れないゆっくりに対して傲慢な注文をします。
そんな傲慢さが今まで許されたのはれいむが群れの中でも有数の美ゆっくりだったからでしょう。だーりんのまりさもその美しさに惹かれたゆっくりの内の一匹でした。
「ゆゆっ? おりんはれいむのだーりんをしらないけど、まりさならそこにいるよ!!」
おりんが視線を向けたのは、れいむを誘いこんだ甘い匂いの元であるおかしさんでした。
れいむもその方向に視線を向けますが、すぐにおりんの方に向き直り、頭を傾けてこう言います。
「これはただのおかしさんでしょ? まりさはこんなおかしさんじゃないし、だーりんもこんなおかしさんなんかじゃないよ!! おめめがおかしいの? それともあたま? ゆっくりりかいしてね!!」
「ゆゆっ!!」
罵られたおりんはその傲慢な発言に少し腹を立てながらも、れいむに証拠を見せようと“あること”をしました。
「じゃじゃーん!!」
そう叫ぶと同時に“あること”をされたおかしさんはもぞもぞと動き出し始めました。
「……ユっぐりじデいっでね……」
その呻き声を聞いたれいむは、ハッとした表情で振り返りました。
「だ、だーりん……?」
汚らしい濁音と見当違いの発音ではありましたが、その声はだーりんに似ていました。
そしてよく観察してみれば膨大な数の茎の合間から見える帽子は、間違いなくれいむのだーりんであるまりさのものでした。
「じゃじゃーん!! そのまりさはおかしさんじゃなくて、れいむのだーりんだったでしょ!! おめめとあたまがおかしいのはれいむのほうだよ!! ゆっくりりかいしてね!!」
ざまあみろと言わんばかりにけらけらと笑いだすおりん。
しかし、れいむはそんなものに気を配るほどの冷静さを失っていました。
「ゆぎゃあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! れいむのだーりんがあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「……はニー、そんなにオどろいてどうじだノ? ゆっグりできてナいね!!」
皮が剥がれて餡子がむき出しになり、至る所から茎を伸ばしたまりさ。
顔面の皮をまるごと剥がされたまりさに、もはや生前の面影はありません。それでもおりんの力を受け、ゾンビとなることで蘇ることができたのです。
幸いにも移動するために不可欠な底部の皮はほぼ無傷で、跳ねまわることも支障はなかったようです。
いとしのはにーであるれいむの周囲をぴょんぴょん跳ねまわります。
「なカないではニー!! ゆッぐりジでいってネ!! ユっグりできナいはにーのスがたはミたくなイよ!!」
「いやああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!! びょんびょんじないでねえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
ゾンビとなっただーりんにすっかり怯えているれいむ。
そんなれいむの姿を見ても、おりんは微笑ましく見守るだけです。
死体を操り、死体を好むという性質故に他のゆっくりと仲良くできないおりん。
そのおりんから見れば、ゆっくりの死体と戯れているように見えたレイパーありすは死体好きな自分と仲良くできるゆっくりに見えたのでしょう。
そういう理由からおりんはありすに近づき、ありすはおりんに発情し、やがてすっきり行為に至ったことは簡単に想像できます。
そしてそこに居合わせてしまったれいむは――レイパーありすに犯し殺される以上の地獄を味わうこととなりました。
「びょんびょんじないでっでいっでるでじょおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉ!? ゆっぐりでぎないいいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
「ゆー? れいむはゆっくりできてないの? それならおりんがれいむをゆっくりさせてあげるね!!」
「ゆギっ」
おりんの宣言に呼応するかのように、まりさの体が震えました。
れいむは白目を剥きかけて気絶しそうになっていましたが、一刻も早くこの場から逃げようと意識を強く持ち直しました。
「ゆ……ゆっくり逃げるよ……?」
遠のいていた意識を戻した途端――目の前には顔面がぐちゃぐちゃになったまりさの姿がありました。
「ゆびいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
れいむは涙目になりながら、そのぼろぼろに崩れかけたまりさの体を払いのけようとします。
しかし、ゾンビとなったまりさの身体は表面部分を除けばほとんど無傷に近く、普段巣穴で食っちゃ寝をしているだけのれいむの力では敵う相手ではありませんでした。
「ゆぎゃ――」
悲鳴をあげかけたれいむに覆いかぶさるように、かろうじて残っているまりさの唇が押しつけられました。
それは念願のれいむのふぁーすとちゅっちゅ。
誰にも奪われることのなかったその純潔は、ちゃんと自分の愛するまりさへと捧げることができたのでした。
「やだあああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!! でいぶごんなふぁーずどぢゅっぢゅはいやなのおおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉ!!」
「ユ……いやガるはニーもがわいイんだゼ!! ばでぃザざまがハにーのはじめデをもラってあげるんダぜ!!」
「じゃじゃーん!! れいむがゆっくりできるまでだいすきなまりさとすっきりさせてあげるからね!! めでたしめでたし!!」
「ごんなのめでだぐないいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ!! ぜんぜんゆっぐりできないいいいいいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃ!!」
こうしてれいむは、だいすきなまりさとぶじにふぁーすとちゅっちゅをとげることができたのでした。
そのまま初夜を迎えた二人は、死ぬまですっきりし続けました。
もちろんゾンビに種づけされて子供が生まれることはありませんでしたが、それ故にれいむは妊娠による衰弱死もできずにじわじわと嬲り殺され続けました。
「ゆ、ゆぐっ……ゆ……ゆゆ……ずっぎりー♪……ずっぎりー♪……」
「んホおおおおおおオおおおぉぉぉォぉぉぉぉ!! はニーのマむまむサいこうのシめつケだよおおおオおおおぉぉぉぉォ!! ズっぎりー♪」
それから三日が経ち、体力を消耗しすぎたれいむはようやく死ぬことを許されました。
「……ゆっぐり……じだが…………よ」
「じゃじゃーん!!」
しかし親切心から定期的に二人のすっきりを見届けていたおりんが、れいむをゾンビ化させることで生命を定着させました。
やっと死ねたと思ったれいむはたまったものではありません。
声にならない悲鳴を上げて、自分の運命を呪いました。
「ゆ……ユ…………ドぼじデごんなゴ……ずる……………おおおおおぉォぉぉぉぉ………もおイやアあああぁぁァぁぁぁぁ……ずッぎ……じダぐない…………」
「は、ハにー、まだマだずっぎりずるンだぜ……ずっギり…………♪」
二人のすっきりは半永久的に続き、やがておりんが見回りに来なくなった半年ほど後。
レイパーありすの大量発生による被害に対し、重い腰を上げた東のドスはレイパーありすの殲滅作戦を展開しました。
ゆっくりの群れらしからぬ圧倒的戦力により、レイパーありす、その子供を身ごもってると思しきゆっくり、時には全く関係ないゆっくりさえも根こそぎ始末されました。
殲滅と殺戮の果てに、やがて一匹のありすもいなくなったその森には平穏が約束されます。
その殲滅戦に巻き込まれ、いとしのだーりんと一緒に粉々の餡子の欠片に変わることで、れいむもまた平穏な心を取り戻すことができたのでした。
「……ヤっど……ゆ……グり…………デぎ……よ…………」
めでたしめでたし。
▲
「めでたしめでたし――っと」
読み上げたSSから目線を外してれいむ達の方を向くと、そこには汚らしい餡子の塊がぶちまかれている。
少し離れた所には薄っぺらい皮で出来たデスマスクと、ちんまりとした髪飾りが二つ転がっていた。
どうやら中身の餡子を全部吐き出してしまったらしい。
「仕方無いな」
やれやれ、と肩をすくめると、いつの間にか鼻の穴につっこまれていたれいむのうんうんを鼻息で吹き飛ばした。
その場で軽く伸びをすると、足元で二匹のゆっくりがぶちまけられた餡子を貪り始めていた。
「うー♪ おいしいあまあまがおちてるんだどぉー♪」
「うー、ゆっくりしんだあまあま、おいしい」
体つきのれみりゃとふらん。
にこにこと笑いながら、泥んこ遊びでもするかのように餡子を両手で掬い取って貪る。
そんな微笑ましい光景を少し観察し、俺は立ち上がった。
「さて、帰るか」
「うー♪ まつんだどぉー♪」
振り返ると、二匹ともにこにこ笑いながら顔を餡子だらけにしている。
「何か用かい?」
「うっうー♪ おぜうさまはぷっでぃ~んをたくさんたべるえすえすがよみたいんだどぉ~♪」
「うー、ふらんはあまあまをたくさんころすえすえすがよみたいの」
予想通りの返答に呆れながらも、俺は仕方なくその場に留まることにした。
「仕方無いな」
ふと空を見上げると、太陽は沈んですっかり夜になっていた。
あとがき
とある二匹のゆっくりの注文に応え、なおかつ東のドスの名前を出すためのSSが書きたかっただけでした。
東のドスのカリスマは異常です。
本当にありがとうございました。
最終更新:2008年11月08日 12:24