俺の家にはこんなれいむが居やがりました
●俺設定の暴れ撃ち
●相変わらず虐待成分薄め
●現代設定
●下ネタ(?)注意報
俺が家に帰ってくると、扉が開いていた。
鍵を閉め忘れたらしい。そして、扉が開いているということは誰かが俺の家に入ったということだ。
なるべく音を立てないようにして家に入る。もし空き巣だったりすると襲われる危険もあるしな。
ゆっくり、足音に気をつけて廊下を歩く。すると、台所のほうからなにやら変な声が聞こえてきた。
「ここはすごくゆっくりしてるね!ここをれいむのゆっくりぷれいすにするよ!」
その声を聞いて、俺は音を立てないようにと全身に張っていた気を緩める。
どうやらゆっくりが侵入していただけのようだ。ゆっくりなら別に襲われても問題は無い。むしろ返り討ちだ。
しかし、ここで問題が一つ生じる。よくよく考えてみれば、昨日は友人の鬼意山が来て無理矢理宴会状態に持ち込まれたせいで、食い物がほぼゼロに等しかったのだ。
つまり、もしも冷蔵庫の中の魚肉ソーセージと数ヶ月前のプリンを食べられた場合、俺は今日は晩飯抜きという生き地獄を味わうことになる。
それだけならゆっくりを処理した後コンビニで何か買ってくれば良いと思う人も居るかもしれない。
だが生憎と今日は「怪盗ゆインエンジェル2」というパチンコ台を買ってしまったため、懐は北極よりも寒々しいことになっている。因みに台は後日発送だ。
その為、一刻も早く台所をゆっくりの魔の手から開放する必要性があった。
「というわけでこーーんにーーーっちわぁぁぁあぁぁぁぁぁ!!」
「ゆ゛っ!?」
超ハイテンションで台所に突撃。台所に居たゆっくりは何事かとこちらを振り返る。
赤いりぼんにふてぶてしい笑顔。そこにいたのはゆっくりれいむだった。
「やぁやぁやぁやぁこんにちは!れいむ君!ゆっくりしていってね!!!」
「ゆゆゆ、ゆっくりしていってね!!!おにいさんはゆっくりできるひと?」
「もちろんさ☆」
れいむの言葉に返事をしつつ冷蔵庫の確認。開けられた形跡は無し。どうやら今晩の晩飯はまだ無事だったようだ。
「ゆー!おにいさんきいてるの!?」
と、晩飯の安全に俺が心底安堵していると、さっきのれいむがなにやら足元で身体を膨らませながら文句を言ってきた。
「ああ悪い悪い。で、なんだって?」
「だからここはれいむのゆっくりぷれいすだからおにいさんはでてってね!っていってるでしょ?なんなの?ばかなの?」
ぷすーとか妙な擬音を発しながら俺を嘲笑うれいむ。もちろんこの程度で俺のストレスはマッハになんてなり
「ません!とか言うと思ったの?馬鹿なの?死ぬの?」
自分でも意味不明なことを言いながら足元のれいむを掴む。
「ゆゆ!おそらをとんでるみたい!」
嬉しそうな笑顔ではしゃぐれいむ。もちろんこいつを喜ばせるのが目的ではないので、持ち上げたれいむはすぐさま床に叩きつける。
「ゆびゅっ!!」
ドブチャッ!!とかなんかそんな感じの音を発しながら床に叩きつけられたれいむは、しばらくぷるぷると震えた後、
「どぼじでごんなごどずるのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
「そりゃお前、ここは俺の家の台所だからに決まってるだろ?」
「ごごはでいぶのゆっぐりぶれいずでじょぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?どぼじでぞんなごどもわがらないのぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
「あーうっせ。マジうっせ。近所迷惑だから叩き潰すぞ。良いよな?答えは聞いてないけど(笑)」
と、俺が足を振り上げると、れいむはゆっくりらしからぬスピードでその場を離れた。
「あ、おい逃げんなよ。すぐに楽にしてやっから」
「ゆぎぎぎぎぎぎ…ゆっぐりでぎないじじいはじねぇぇぇぇぇぇ!!!」
そんなことを叫びながらこちらに背を向けるれいむ。
逃げるのか、と思った次の瞬間。
ボッファァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!
という音と共に、れいむのあにゃるの辺りから凄まじい臭気を放つ気体。即ち「屁」が放出された。
「ぬぉぉぉぉぉ!?くっせぇ!!!」
たまらず台所の窓という窓を開き、換気扇の電源も入れる。
どうやらこのれいむ、胴付きれみりゃのように放屁を身を守る手段として身に付けていたようだ。
「げほっ!げほっ!…うあっ、目に!目に染みる!!」
全ての窓を全開にして換気扇をつけても尚臭う屁。これはもしかするとれみりゃのものより強力なんじゃなかろうか?
「うあ゛ーー…くっせぇ……こりゃ当分ここで飯なんざ作れねーな…」
と、そこで気付く。
「ぎょ、魚肉ソーセージ!無事か!?」
慌てて冷蔵庫に飛び付く俺。しかし、冷蔵庫の中は…
「~~~~~~~!?」
どうも隙間からあの臭いが入り込んだらしく、それはもう凄まじい臭いが充満していた。これはもう無事とか以前の問題だ。
「あの糞饅頭…ぶっ殺してやる!!」
と、意気込んでれいむの方を向くと
「ゆがががががががががががががががががががががががががががががががが」
白目を剥いて泡を吹くれいむが居た。
「って、自分の屁で気絶すんなよ!!」
とりあえずまだ死なれると困るので、水道水に数ヶ月前のプリンを溶かして喉に流し込む。
「ゆ…ゆぅぅぅ…」
流石に数ヶ月前+屁の臭いの染み付いたプリンだとあんまり回復しないのか、れいむは意識はなんとか取り戻したが、ぐったりしたままだった。
「おーいれいむさーん?生きてますかー?」
「ゆぐ…じじいは……じねぇ…」
悪態を吐くほどの体力があるなら大丈夫だろう。そう判断した俺はしっかりとマスクを着用すると、冷蔵庫から今晩の晩飯になる予定だった魚肉ソーセージを取り出す。
「れいむさんにプレゼントです!この魚肉ソーセージを食べて、ゆっくり元気を出していってね!」
「ゆぅ…!?」
れいむは一瞬、嬉しそうな顔をしたが、魚肉ソーセージを突きつけられた瞬間、かっと目を見開いて叫びだした。
「ゆがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!ぐざいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」
「そりゃあ密閉空間であの屁の臭いをもろに浴びてたんだもん。相当臭いが移ってるだろうな」
しかし、そんなことはこちらの知ったことではない。俺はれいむを掴んで持ち上げると、防音性に優れた透明な箱を取りに居間へ向かう。
「おねがいじまずぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!なんでもじまずがらゆるじでぐだざぃぃぃぃぃ!!」
居間へ向かう足を止めて、俺はれいむを見る。
「本当に、なんでもするのか?」
「なんでもじまずがら!なんでもじまずがらどうがゆるじでぐだざいぃぃぃぃ!!」
俺は、掴んだれいむを床に降ろし、優しく頭を撫でてやる。
「それじゃぁ…」
「ゆっ!おにいさん!ありがとう!!」
れいむは、心底救われた笑顔で俺に礼を言う。しかし、そんなれいむの髪を掴むと、れいむを俺の顔の高さまで持ち上げる。
「人の話は最後まで聞けよ。まだ何をしてもらうか言ってないだろ?」
髪を掴まれ、痛そうな表情をしているが、れいむは何も文句を言わなかった。
「ゆ!そうだね!ごめんねおにいさん!じゃあ、れいむになにをしてほしいかゆっくりおしえてね!!」
「あぁ、教えてやるよ。そうだな…」
ニコニコと、俺の言葉を待っているれいむの顔面に、さっきの魚肉ソーセージを突き刺した。
「それ、全部食えたら許してやるよ」
「ゆぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!いだいぃぃぃぃ!!ぐざいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」
顔の真ん中に魚肉ソーセージが突き刺さり、不細工なピノキオみたいになっているれいむを放っておき、俺は居間へと箱を取りに向かう。
「おにいざぁぁん!!おねがいでずがらごれぬいでぐだざいぃぃぃぃぃぃぃ!!いだぐでぐざいよぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ぎゃあぎゃあと騒ぐれいむを、箱に放り込んでしっかりと蓋をする。
手が無いゆっくりではあのソーセージは抜けないだろう。
しかも、この箱は完全に密閉されているから臭いが外へ漏れることも無い。もちろん、防音性も抜群だから音漏れも無い。
これからこのれいむは、誰も助けてくれないこの箱の中であのソーセージが刺さったままどう生活するのか。
それを毎日観察できることを思うと、俺は顔がにやけるのを止められなかった。
あちょがき
睡魔と闘いながらシリーズ第三弾。
れみりゃ以外のゆっくりってうんうんやしーしーはしても屁はこかないなーと思ったので書いてみたけど何かが違う。
相変わらず後悔はしても反省はしていません。次回もゆっくり読んでいってね!
これまでに書いたもの
●~プロローグ~
●ゆっくりハッキング
●俺のちぇんに手を出すとは良い度胸だ改
●耳の聞こえない僕とゆっくり
最終更新:2022年05月04日 00:12