注意書き
良いゆっくりが出てきます。
人間がほとんど出てきません。
虐待描写はあまりありません。

少し前にスレで出た話題を使わせてもらいました。

今回追加したところに「☆」を書いています。
前回まで読んだという方は検索で移動してください。



そこには何もなかった。
ほんとうに、何もなかった
ただ単に、土と、砂と、岩と、枯れ木と、小川しかない世界、そんな世界にある日、数万単位のゆっくりが突如として現れた。
彼女らは皆、最初は混乱した。当然だ、家族が、群れが、全員まとめて朝起きたら見知らぬ場所にいたのだから。

「ゆっ、ここはなにもないね!!とてもすっきりしたゆっくりできるばしょだね!!」
「そうだね、おかーしゃん!!」
「ゆっくりできるね!!」
あるれいむ一家はとりあえずゆっくりすることにした。

「ゆ…ここは…なにもないよ!!」
「むきゅ!!むきゅきゅ!?きもはなもちょうちょもないわ!!」
「どうしたのどす、ゆっくりできていないよ!!」
「そうだぜ、こんなことでうろたえるなんてどすらしくないんだぜ」
「たいへんだよ!!まわりになにもないよ!!ゆっくりできないよ!!」
「ぞん゛な゛あ゛ぁぁぁ!!」
「どお゛じでぞん゛なごとい゛う゛の゛お゛ぉぉぉ!!」
「むきゅう…このままじゃみんなうえじにだわ!!みんな!ここはちからをあわせるべきよ!!」
「ゆ、そうだね!!みんなどすのはなしをきいてね!!みんなでまわりをあるいてたべものがあるところをさがそうね!!」
ある群れは食料を求めて移動した。

「ここは…なにもないね…とりあえず」
あるゆうかりんは口の中に有った種とかを植え始めた。

「いやああああああ!!こんなつちいろなところとかいはじゃないわあああああああ!!」
あるありすは都会派じゃないという理由で苦しんだ。

「ゆゆっ!!ここはすごいぜ!!あたりいちめんがまるみえなんだぜ!!こここそまりささまのしろにふさわしいんだぜ!!」
「さっそくみんなにしらしめてやるんだぜ!!まりささまたちがこのゆっくりぷれいすのおうさまだってことを!!」
あるゲスまりさのグループは何もないここを自分たちの縄張りと決め付けた。



ゆっくり達がこの土地に現れて一日たった。
ほとんどのゆっくりは岩の隙間や、枯れ木の根元の空洞等を巣として周囲の探索を行っていた。

「ゆぅ、おかーしゃん、おなかすいたよ…」
「ゆゆっ、じゃあみんなおかーさんといっしょにごはんをさがしにいこうね!!」
「そうだね!!」
「いっしょにむーしゃむーしゃしようね!!」
あるれいむ一家はやっと食料集めに向かった、おそらく今まで豊かな土地に住んでいたのだろう、食糧探しを始めればすぐに見つかると信じていたようだ。
視界には土と砂と岩しか見えないというのに。

「ゆっゆっゆ…」
「おかーちゃん、ちゅかれたよ…」
「しかたないね、ゆっくりくちのなかにはいってね!!」
「れいむ!!いそいでねー!!あしをとめちゃうとみんなにおいていかれちゃうよ!!わかるよねー!!」
「どす、たべものがみつからないんだぜ!!きっとこっちにきたのはまちがいだったんだぜ!!ひきかえしたほうがいいんだぜ!!」
「だめだよ!!ひきかえすということはもといたばしょにもどることだからかくじつにおなじじかんをむだにすることになるよ!!」
「どすのいっていることはよくわからないんだぜ!!これでなにもなかったらぜんぶどすのせいなんだぜ!!」
ある群れは空腹と疲れに耐えながら歩き続けた。

「………」
あるゆうかりんは黙々と近くの川から組んだ水をかけ続けた、自分一匹しかいないので自然と無口になった。

「あっ、あそこにいるのはまりさじゃない!!」
「ゆ!?あ、ありすっ!!」
「すっきりしましょう!!まりさっ!!まりざあぁぁぁー!!」
「いや゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁ!!」
あるありすは自分以外のゆっくりに会えたうれしさから興奮してしまい、そのゆっくりを犯した。

「ゆっへっへ、ここはまりささまのなわばりなんだぜ!!」
「おいちぇん!!たべものをもっていたらはやくだすんだぜ!!」
「もってないよー!!ちぇんもおなかすいているんだよー!!わかってねー!!」
「ふん!つかえないやつなんだぜ!!」
「に゛ゃべっ!!」
「ふん!まりささまにいかしてもらっているのにしょくりょうをもっていないなんてつかえないやつらなんだぜ!!」
「おいそこのゆっくりたち!!あしたまたくるからそれまでにしょくりょうをさがしてくるんだぜ!!」
「わ…わからないよぉ…」
あるゲスまりさ達は食料を得るため強奪行為を行ったが、成果はなかった。
他のゆっくり達はゲスから逃げたかったが、ここから移動したところに巣にできるところがあるという確証がなかったため、逃げれなかった。



遂に三日たった。
このころになるとほとんどのゆっくりは「もうここの近くには餌がない」と確信し、巣が見つからないこと覚悟で大移動を開始していた。
ほとんどのゆっくりが他の移動するゆっくりを見かけたが彼らもしばらく何も食べていないことは一目でわかった。

「ごはんがみつからないね…」
「おかーしゃん!!はやくごはんをもってきてね!!」
「おかーさんはわざとれいむたちにごはんをたべさせないきでいるんでしょ!!そんなおかーさんはゆっくりしねばいいよ!!」
「どお゛ぢでぞん゛な゛ごどい゛う゛の゛お゛お゛お゛ぉぉぉ!?」
あるれいむ一家は早速家庭崩壊をしていた。

「むきゅー!!どす!!かわがみえたわ!!」
「やったね!!みんな、もうすぐゆっくりできるよ!!」
「さすがどすなんだぜ!!やっぱりむれにはどすがいないとだめなんだぜ!!」
ある群れはついに川を見つけた。
「ゆ…これでゆっくりできるよ!!」
「ごっくんごっくん…しあわせー!!」
「やっと…おみずがのめるよ…」
「ゆ…ゆあ゛あ゛あ゛あ゛!!!れ゛い゛む゛の゛あ゛がち゛ゃん゛じん゛ぢゃっだぁぁぁ!!」
「むきゅー…きっとおみずがのめることにあんしんしてゆっくりしちゃったのね…」
「みずをのむまえにしぬなんておお、わらいわらい」
「そんなこといっちゃだめだよ!!みんな!!このあかちゃんのためにいっぷんかんもくとーをするよ!!」
だが、精神的に弱かった赤ちゃんが何匹か、安心から死んでしまったり気を失い川に落ちたりしてしまった。

「こんにちは…ゆっくりできてる?」
「…あまり、できてない、なんのよう?」
「ゆうかりんのおはなはたべないからあんしんしてね、このちかくにごはんがあったらゆっくりおしえてね…」
「…わたしもなにもたべてないの」
「ゆぅ…わかったよ、れいむはゆっくりごはんをさがすよ、ゆうかりんもがんばってね…」
「…ゆっくり、がんばって」
あるゆうかりんは一匹で旅するれいむに出会った。
このれいむがゆうかりんの花を奪おうとしなかったのはお互いにとって幸運だった。

「ゆっ!?こんなところにごはんがあるわ!!むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!」
あるありすは自分が犯し殺したまりさと、子供になりきれなかった実をゆっくりとは認識できずにそのまま食った、彼女がこの空間で初めて食事をしたゆっくりとなる。

「ゆゆゆゆ…なんでたべものがないんだぜ!!ゆっくりいうんだぜ!!ほんとうはたべものをかくしているんだぜ!?」
「ほんとうにれいむはしらないよ!!ゆっくりはなしてね!!」
「まりさ!!うそをつくようなれいむはまりささまたちのりょうどにはおいておけないんだぜ!!」
「そうだぜ!!れいむ!!かんだいすぎるまりささまもついにきれたんだぜ!!ゆっくりしね!!」
「いだいっ!!れいむをたべないでね!!ゆっく゛り゛や゛め゛て゛ね゛!!」
「うめぇ!!すきっぱらにはこれめっちゃうめ!!」
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!い゛だい゛よ゛お゛ぉぉぉ…」
あるゲスまりさの群れは適当な理由をつけて共食いを敢行した。

そして、五日目。

「おなかすいたよ…おかぁしゃん…」
「おねえちゃん…ゆっくり…したいよ…」
「なにゆっくりしてるの!!はやくたってあるいてね!!ここにはごはんがないからごはんをさがさないといけないんだよ!!」
「おかあしゃんの…せいだ…」
「おかあさんがいつまでも…れいむたちにいじわるするから…ゆっくりしねえぇぇ!!」
「じねえぇぇ!!」
「ゆゆっ!!ゆっくり…ゆっくりやめてえぇ!!」
「むーしゃ、むーしゃ…しあわせー!!」
「ほんとうはごはんをよういできるのにれいむたちにわざとごはんをあげないでゆっくりしていたおかあしゃんがごはんになってとってもしあわせー!!」
おかあさんがわるいんだ
ほんとうはすぐにごはんがよういできるんでしょう?
そんな事をずっと考えていた子供は最期の力を振り絞りこの餌をくれない親に襲いかかった。
「やったね!!あくのおかーしゃんをたおしたよ」
「いっしょにごはんをさがそうね!!」

「ゆう…なんで川はあるのにたべものがないの…」
川のそばには食べ物がある。これはドスが長いゆっくり生の中で学んだ事だった、だがこの空間でその経験は通用しない。
「む…むきゅ…どす…わたしがしんだら…みんなでわたしやほかのしんじゃったこをたべてね…」
「どおぢでぞんなごどい゛う゛のおおお!?」
「このままじゃ…むれがぜんめつするわ…だから…」
「い、いやだよ!!どすはみんなを…ぱちゅりーをたべることなんてできないよ!!」
「む…むきゅうー!!!あまえないで!!どすまりさ!!あなたのもくてきはなに!!むれのみんなをゆっくりさせることでしょ!!だったらどすとして…さいてきなほうほうをえらびな…げぼっ!!
ゆ…ゆぶふっ!!…ゆ…むきゅうん…」
飢え死に寸前の状態で力の限り叫んだぱちゅリーの体は限界に達し、餡子を口から吐いて二度と動くことはなかった。
「ぱちゅりー…わかったよ、ぱちゅりーやみんなのちからをかりてゆっくりするよ…みんな!!どすのいうことをきいてね!!」
「ゆ…」
「なに…どす…?」
生き残りのゆっくり達が生気のない眼でドスを見た。
「みんな…きょうしんじゃったこをたべるよ…そしてみんなでいっしょにゆっくりできるところをさがそうね!!」
みんなで黙々と死体から飾りを外し埋葬した後、みんなで食べ始めた。
「まりさ…ごめんね、ごめんねえ…」
生まれたときから一緒に過ごした兄弟を食べるもの。
「ちぇん、おいしいよ、とってもゆっくりしてるよ…ちぇんのぶんまでらんはがんばるよ…」
子供のように可愛がっていた相手を食べるもの。
「ぱちゅりー、いままでありがとうね…」
ずっと自分に付き添い、助けてくれた仲間を食べるもの。
みな、涙を浮かべながら仲間を食った。
「うっめ、このれいむめっちゃうっめ!!みょんもこれくってみ?まぁじぱねぇから!!」
唯一、まりさをのぞいて。
この食事で群れは活力を取り戻した、後三日は生きていけるだろう。

「もう…うごけないよ…」
「れいむ…」
「ゆうかりん…?なんでここに…」
「れいむ、ずっとおなじところをまわってた、きづかなかった?」
「ゆっくり…うっかりしてたよ…」
「…たべて」
「いいの…?これはゆうかりんの…」
「わたしもすこしたべた…しにたくないならたべなさい」
「むしゃ…むしゃ…しあわせ…」
ゆうかりんは自分が生きるため、自分の育てた植物に手を出した。
本来も非常食として育てていた側面もあったため、何とか自給自足ができるようになってから食べ始めた。
ゆうかは植物の生産量を増やすため、まえにあったれいむの手を借りようとした。

あるありすはついに死んだ、食われたのでも、飢えたのでもない。ただ、空腹で死にかけてるときに他のゆっくりを襲ったため絶頂のショックで、精子餡子を放出した際に生命維持に必要な餡子を失ってしまった。

「ゆっくりおじゃまするぜ!!」
「ゆっくりさせてもらうぜ!!」
「ゆ…いらっしゃい…でもここじゃあ…ごはんはないからゆっくりできないよ…ゆっくりほかをあたってね…」
「いや、ごはんはあるんだぜ」
「ゆ…どこに…れいむにもたべさせてほしい…な…」
「ざんねんだがれいむはたべられないんだぜ」
「そうだぜ、だってごはんはれいむなんだからな」
「「ゆっくりいただきますだぜ!!」」
あるゲスまりさのグループは飢えで動けなくなったゆっくりの巣を襲撃し、生きたゆっくりを捕食するようになった。ほとんどのゆっくりは悲鳴を上げる暇も体力もなく食われていった。



そして、一週間がたった。

「ゆっくりしていってね!!」
「なんなんだぜおまえたちは、ここはまりささまのなわばりなんだぜ?けがしたくないならさっさとかえるんだぜ!!」
「ゆっくりしんでね!!」
「こどもをゆっくりさせないばかなおやはゆっくりしんでね!!!」
「うるさいんだぜ」
「ゆぎゃあ゛あ゛あ゛あ゛!!」
「どおぢでぞんなごどずる゛のおおお!?」
「そりゃあじぶんがこうげきされたらじはんげきするのはあたりまえなんだぜ?」
「まりささまたちにさからったのがうんのつきだったんだぜ」
あるれいむ一家の子供たちは大人=子供をゆっくりさせないものという幻想を抱きながら大人に挑み死んだ。

あるドスまりさは困っていた。
二日前、仲間の死体を食うことで何とか活力を得た群れ、しかし食欲と睡眠欲が満たされた今、一部がすっきりを行ってしまいにんっしんしてしまったのだ。
ドスは悩んだ、ただでさえご飯が見つからない今、優先すべきはご飯の確保。
しかし子供ができればご飯が見つかったとしても群れを養えない可能性が高くなる。
そもそもそれ以前に身重のゆっくりがいれば移動速度が落ちる、さらに餌にたどりつく確率は減るのだ。
どうすればいいのか分かっている、しかしその命令を下すことを餡子脳のどこかで拒否していた。
「どす、どすもわかっているはずなんだぜ、まりさたちがゆっくりするのにひつようなことが」
「わかってるよ、わかってるけどそんな…どすはやりたくないよ、いきたあかちゃんをたべて、なんて」
「でもこのままじゃむれはぜんめつなんだぜ、たのむんだぜ、どす」
「ゆゆゆ…みんな!!どすのおねがいをよくきいてね!!これからにんっしんしたこひとりにつき、ひとりいがいのあかちゃんはみんなでたべるよ!!」
「どおぢでぞんなごどいうのおおお!?」
「でい゛むのあ゛がち゛ゃん゛がああ゛あ!!」
「あかちゃんがいっぱいつっくいてるとむれのすぴーどがおちるよ!あかちゃんがいっぱいうまれたらただでさえないごはんがもっとなくなってみんなゆっくりできなくなるよ!!」
「さあ!わかったらみんなつたからひとりいがいあかちゃんをきりおとすんだぜ!!」
「そうよ!!どすのめいれいにしたがわないなんてとかいはらしくないわ!!」
「ありずがはらばぜだごなのにいいい!!」
まりさとありすはせっきょくてきに親から子供を取っていった。まりさはまたおいしいゆっくりが食べられること、ありすはすっきり禁止令が出されなかったことがうれしかったのだ。
こうしてこの群れでは自分で作り、自分で消費する少し歪んだ自給自足体制が生まれた。

「ゆっゆっゆ…ゆうかりん、このはっぱさんは?」
「…それはたべないで、こっちをたべて」
「むきゅ、ちぇんがおみずをくんできたわ」
「それはここのおはなにあげてね」
「わかったよー!!」
「ゆうかりんのおかげでたすかったよ!!ゆっくりできるよ!!」
「もうすこしでしぬところのわたしとちぇんをたすけてくれてかんしゃしてるわ」
「わかるよー!!ゆうかりんのおかげでたすかったんだよー!!」
「…わたしもたすかったからいいわ」
あるゆうかりんとれいむは行き倒れたぱちゅリーとちぇんを助け、何とか農園を形成し始めていた。
少し少ないがなんとか食料が取れる、ゆうかりんの糞は良質な肥料なる。4匹で生活していくぶんにはなんとかなるだろう。
ゆうかりんが育てたさつまいもが挿し木出来る事をぱちゅりーが知っていたことも大きかった。さいしょにぱちゅりーが茎を折った時はゆうかりんは鬼のように起こったが。

そして、半月がたった。

「ゆゆゆ…どうしてごはんがないの…」
「さすがにもうしんだゆっくりやあかちゃんをたべるのもあきてきたぜ」
「もしずっとそんなことをつづけたとしてもほかのごはんをみつけないかぎりはいつかむれはみんないなくなっちゃうよ!!」
「ゆうう…しかしどうしてごはんがないんだぜ?まりさもここまでなにもないところにははじめてきたぜ…ゆゆっ」
「どうしたのまりさ、どすのあたまのうえでおおごえださないでね!!」
「どす!!あっちをみるんだぜ!!」
「あっちってどっち?」
「なんかみどりいろのなにかがみえたんだぜ!!」
「ほんとう!!」
「きっとくさなんだぜ!!みんなであっちにいくんだぜ!!」
「ゆゆっ!!くさ!?」
「いそいでね!!れいむのあかちゃん!!くささんをたべにいくよ!?」
「くささん?なにちょれ、ゆっちゅりでちゅるの?ゆっちゅりよりおいちーの?」
「おいしいよ!!だから急いでね!!」
仲間を食いながら生活し、四分の一にまで減った群れ、ここにきてから生まれた子もいたが、彼女らはゆっくり以外のものを食べた事がなかった。
群れの中では誰も口には出さなかったが「だれかはやくしなないかな?」「はやくすっきりしちゃえばいいのに」という考えで満たされていた。

「ゆゆっ!!ゆっくりしていってね!!」
「むきゅん!?ゆっくりしていってね!?」
「ゆっくり…していってね」
その緑色の場所はあのゆうかりん達が頑張って作った農園だった。
「ゆうかりん、ぱちゅりー、れいむ、ちぇん!!まりさたちにゆっくりおやさいをわけてね!!」
「ま、まってね!!おやさいをあげるのはいいけどまだたねのしゅうかくがすんでないんだよ!!さんにちくらいまってね!!」
れいむがドスに待ったをかけた、本来なら少しずつ食べていって残った植物からできた種をすぐに植える予定で、四匹だけなら少しづつ規模の拡大もできた。
だがこれだけの群れに植物を分け与えるとなると農場の拡大以前にすべて食いつくされてしまう、ドス達には悪いが今生えているすべての植物から種を取るまで待ってもらおうと思った。
「どす!!こいつら、へんなこといってまりさたちをまたせているあいだにおやさいをぜんぶたべるきなんだぜ!!」
「それはゆっくりしていないね!!いまならゆるしてあげるからおやさいをわたしてね!!」
「むきゅ、それはむりなの、いまおやさいをたべてしまったらあしたみんながたべるぶんをかくほできなくなるわ、でもさんにちまってくれたらなんとかわたしたちもどすもたべれむぎゅう!!」
「ああっ、ぱちゅりー!!」
いっぴきのみょんがぱちゅりーを突き飛ばした。
「どうしてこんなことするの!?わからない!?わからないよー!!」
「いってることがわからないんだみょん!!そんなぱちゅりーがこんないいところでゆっくりしてるなんてゆるせないちーんぽ!!」
「そうだね!!ころしはしないけどここでまりさたちもゆっくりさせてもらうよ!!」
どすのお家宣言とともに群れのゆっくり達が野菜に食らいついた。
「そうときまればごはんだぜ!!」
「むーしゃ、むーしゃ、しあわせー!!」
実も、葉も茎も根もすべてを無残に食い散らかしていくどすの群れ、更に種までぼりぼりと食い始めた。
「ゆっぐ…ゆっぐりじねええぇ!!」
怒りに堪えかねたゆうかが飛び出したがすぐにドスに防がれてしまった。
「むきゅう~!!おねがい、おねがいだがら゛あ゛!!」
「はんぶん!はんぶんはのごじでぐだざびいぃぃぃ!!」
せめて半分、それ以上食べられたらもうこの人数で食べていける農園を作ることはできない。それを知っていたぱちゅりーが泣きながらドスに頼みこみ、れいむとちぇんも続いた。
「なにいってるの!?いままでおやさいたべてしあわせしてたぱちゅりーたちはいちにちぐらいたべなくてもへいきでしょ!!」
「ちがぶんだよ!!ぜんぶだべじゃっだらおやざいがはえでごなぐなるんだよ!!わがっでね゛!!!」
「なにわけのわからないことをいってるの!?おやさいはかってにはえてくるんだよ!!おやさいをひとりじめにするゆっくりできないゆっくりはそこではんせいしててね!!」
「どす!!ここにでっかいおいもがあるんだぜ!!ほりおこしてほしいんだぜ!!」
悲しいことに、このドスは野菜のできる仕組みを理解ししてはいなかった、しばらくすれば勝手にできるものと思っていた。
「じね!!じねえぇぇぇ…」
「ゆうかりん…べつのゆっくりぷれいすをさがそう、もうここじゃあゆっくりできないよ…」
「でもあいづらわたしのものを!!だねまで…だねまで!!」
「…むきゅう、たねもなくなったのはくるしいけど…きっとどこかでほかののうかりんがのうぎょうをしているはずだわ、それをさがしましょう…」
「じね…ゆっくりうえてしんでじまえ…」
ゆうかりんたちはしあわせそうなドス達を尻目にそこから離れた。
ドス達は種から根っこに至るまで食べ尽くしたあと、やっとそれに気づいたが気にとめるものはいなかった。





タグ:

+ タグ編集
  • タグ:
最終更新:2022年05月03日 16:48