※ワンチャン失踪します
ここはある村。それこそ今で言う限界集落である。
ここの住民は9割老人で、若者は滅多に現れない。
唯一いるとすれば、村と街を結ぶ汽車の運転手である。しかしこの汽車、なんと機関士がゆっくりなのだ。なぜゆっくりかは、概ね人件費削減のためだろう。しかし、流石にただのゆっくりには機関士は任せられない。それこそボイラーに転落したり、石炭の中に埋もれたりしてしまうので、しっかりと訓練に励み試験に合格したゆっくりだけがなれるのだ。
そして今のゆっくり機関士は12代目のゆっくりである。1代ごとに、ゆっくりが異なり、11代目のゆっくりはまりさだったが、今はれいむが機関士だ。
しかしこのゆっくり機関士、鬼威参に襲われて死亡という例が何回かある。その為に機関士になったゆっくりはサーベルを渡されるのだ。なので、業務の他に剣術を鍛えないと行けない。
さあ話を戻そう。今回は、この機関士れいむの物語だ。
「れいむ、出発だ。石炭を焚べろ。」「ゆっくりりかいしたよ!…うんしょ!うんしょ!石炭よーし!」「前方よーし。じゃあ出発進行!」ポォォォォーー!!!!
けたたましい轟音を上げて汽車が出発する。
基本この運転手は適当である。何しろこんな田舎に人なんて来ないし、住民もこの駅には全く来ない。
だからこの列車、走るだけ無駄なのだが、たまーに乗客がいるし、何しろこの汽車がないと街まで歩かないと行けない。ちなみにこの村は車すらない。あるとしても自転車ぐらいだ。そのくらい田舎なのである。
だからこの列車は改装こそしないものの廃線にはならないのだ。何しろこの鉄道の持ち主が大金持ちなため、採算が取れなくても別にいいのだ。「おにいさん。相変わらず暇そうだね。」「れいむはおしゃべりより石炭を焚べてくれ。」「おにいさんなんだか冷たいよ!」「じゃあボイラーの近くに行けば熱くなるぞ。」「そう言う事じゃなぃぃぃぃぃ!!!!」「お、もうすぐ次の駅だ。止まらなきゃ。」「どーせ乗客なんて来ないよ!」「わかってるさ。でも止まらなきゃいけないんだよ。決まりだからね。」「ゆっくりりかいしたよ…」「「次はあおうみ、あおうみです。ドアが開きます。」」ドアが開いた。
なんと乗客が乗ってきた。
「ゆ!おにいさん!乗客が!乗客が乗ってきたよ!」
「…まじで?」「まじだよまじ!」「へぇー。この駅で乗客が乗るなんで久しぶりだな。」「すごいね!れいむ初めてだよ!」しかし次の瞬間。
バリン!
「「な、なんだ!?」」運転席につながるドアのガラスが割れる音がした。
そしてこの運転席に何者かが現れた。
「おいくのじじいとくそゆっくり!れいむはしんぐるまざーでかわいそうなんだよ!だからはやくあまあまをよこしてね!たっくさんでいいよ!」「みゃみゃはちゅよいんじゃよ!」「しゃっしゃとあみゃあみゃをよこちぇ!くしょにんげん!」「「???」」いきなり入って来てなんだ?と運転手とれいむは思った。「あ…あの…だれなんだよ?」「いきなり入って来てびっくりしたぞ。お前ら誰なんだよ。」「そんなことより早くあまあまをちょうだいね!早くしないもぷくーだよ!」「ぶきゅー!!」「しゃっしゃとあみゃあみゃをよこしぇ!!くしょじじい!」「…おいれいむ、やれ。」「…ゆっくりりかいしたよ」そう言うとれいむはサーベルを取り出した。「「ゆ?にゃにしょりぇゆっきゅりできりゅ??」」「おちびちゃんたちぃぃぃぃぃ!!!あれはゆっくりできないよ!お母さんのおくちに隠れてね!」「「ゆっくりりかいしたよ!」」そう言うと子れいむは母れいむの口に隠れた。「ゆふん!どう?くそじじいとくそゆっくり。れいむのおくちはてっぺき!なんだよ!!!!!!」
「「そうじゃよ!みゃみゃのおくちしゃんはてっべき!にゃんじゃよ!」」「わかったらさっさとあまあm…いじゃいいいいいいいいい!!!!!!!」
「ゆっ?みゃみゃどうしちゃにょ?」そう、機関士れいむがサーベルで切ったのだ。「ありゃ。1発で仕留められなかったよ。ごめんねおにいさん。うるさくて。」「全然いいよ。」「ちょっとおぉぉぉぉ!!!あやまる物が違うでしょぉぉぉ!!!謝ってね!れいむに謝ってね!」「うるさいよ!」ぐさ…
「もっじょ…ゆっ…ぐ…」「「おかあしゃぁぁぁ!?!?」」「おにいさん、こいつどうするの?」
「あぁ、こいつはこうだ!」
そう言うと死んだ母れいむごと外に放り投げた。
「ああ、やばい、もう発車の時間だ。れいむ、石炭を焚べろ。」「ゆっくりりかいしたよ!…石炭よーし!」「前方よーし!出発進行!」そう言うと汽車は轟音を上げて上げて出発する。
「おにいさん、お腹すいたよ!」「そろそろ弁当食うか。」今日もこの列車は運転手とゆっくりを乗せて出発する。さっきあったことは忘れたように。
終わり。
あとがき
皆さんこんにちはタクアンです。
今回は、私の将来の夢だった機関士の話です。
ちなみに、
ゆもんぐあすに出てくるまりさが11代目の機関士だったことにきずきましたか?
まあそんなことは誰もわかんないと思うけどね。
というわけで以上!
最終更新:2023年06月26日 21:30