俺はスーパーで買い物を済ますと真っ直ぐにゆっくりの住む近くの雑木林へ向かう
すぐ近くに住宅が立ち並び、近い未来この雑木林も次第に伐採されまた住宅が並ぶのは目に見えていた
だが、自然に生きる生物にはそんなことを理解できるわけがない
もちろんここに住んでいるゆっくり達もだ
俺はここで適当なゆっくりを捕まえて少しでも食費を節約しようとちょくちょく通っていた
大体成体ゆっくり1匹か、子供なら2,3匹、赤ゆっくりなら4,5匹居れば4〜6日は持つ
そして何箇所かの巣の位置を記憶しており、そこから大抵赤ゆっくりを拝借させてもらっていた。もちろん親には内緒であることは言うまでもない
だが、一度も親に文句は言われた事はなかった、なぜなら
「よ〜、れいむ達。元気してたか?」
「ゆゆっ?みんなおにいさんがきたよっ!ゆっくりあいさつしてねっ!!」
「「「ゆっきゅりしていってねっ!!」」」
「はっはっは、ゆっくりしていってね。元気な子供達だな、一体何匹いるんだ?」
「ゆゆっ?なんびきだなんてしつれいだよっ!なんにんだよっ!れいむのおちびちゃんは・・・いち、にぃ、さん・・・いっぱいだよっ!!」
「おー、そうかそうか。じゃあこのお菓子をやるよ。」
「ゆゆっ!おかしおかし!うっめ!これめっちゃうっめっ!」
「これはなガムって言ってな味がなくなるまで噛んだら膨らませて遊んで、飽きたら吐き出して捨てるんだ。」
「ゆゆゆ!おにいさんこれっぽっちじゃぜんぜんたらないよっ!はやくつぎのをちょうだいねっ!それとおちびちゃんたちのぶんもだよっ!!」
「お前・・・人の話聞いてないだろ・・・お前はこのペロキャンでも食ってろ。ちび達はこっちにおいで一人ずつあげるからな」
「「「ゆっきゅり〜♪」」」
「おにーしゃん!はやきゅ れいみゅに ちょうらいねっ!!」
「れいみゅも はやきゅ ほちいよ!!」
「まりしゃが いちばん ちゃいしょ なんだちぇ!!」
「ちぎゃうよっ!まりしゃしゃまが いちばんなんだじぇ!!そんなきょとも わきゃらないのかだちぇ!!」
「んー、じゃあこれと、これと、あとこいつだな。タッパに詰めてっと」
「「「ゆ〜、おしょらをとんでるみちゃい〜♪」」」
「「「ゆ?」」」
「「「(おにいしゃん!なんなのきょきょ!!きょんなところじゃゆっきゅりできにゃいよ!!!)」」」
「ゆゆっ?にゃんかまりしゃの いみょうとが すくにゃくなった きがしゅるよ?」
「れーみゅの おねえしゃんも すくにゃくなった きがしゅるよ?」
「んー、気のせいじゃないかな?ほら、お前達お菓子だぞー」
「「ゆゆー、おかしおかし!うっみぇ!めっちゃうみぇぇ!!」
「これはガムといってだな(ry」
「「おにーしゃん。もっとちょうらいねっ!!!」
「お前ら・・・。ところでれいむ、お前のちび達は何匹・・・じゃなかった何人いるんだっけ?」
「ゆ?また?おにーさんもものおぼえがわるいねっ!いち、にぃ、さん・・・いっぱいだよっ!!」
「物覚えが悪くてわるぅございますね、じゃあ俺はもう行くわ、また今度持ってきてやるからよ、またな〜」
「ゆっくりまたねっ!!こんどはもっとおかしをもってきてねっ!!!」
「「「もっちぇきちぇねっ!!!」」」
と、まぁこんな感じで4匹以上子供が残れば子供をくすねても気づかれないのである
ちび達に気づかれた場合もお菓子で簡単に誤魔化せるのでちょろいもんだ
こんな感じで俺は3,4個の巣を回り12〜15匹ぐらいの赤ゆっくりを持って帰る
4,5匹居れば十分じゃないのかって?俺一人ならばそれで十分だが余った分はうまいことおはぎやらお汁粉やら
ゆっくりとわからないように料理して近所にお裾分けする、家によってはゆっくりの姿のままの料理でもいい
するってっと近所の人がお返しにと、また別のものを下さるわけだ
勿論もらえないときもあるが、そこは長い近所付き合いでそのうち何か見返りがあることもある。
そして、うちの家計は近所の貰い物で賄われてるといっても過言ではない!
そんなわけで、無理やり奪ってここから逃げられるよりも気づかない間に頂くのが一番効率がいいのだ
お菓子の出費も他のご家庭から頂けるものと比べれれば安いものだ
それにこいつら、こうやって減らしてやらないとすぐに赤ゆっくりが増えすぎて餌に困って近所に迷惑かけるのが目に見えている
だって、大体4匹まで減らしても1週間ぐらいでまた7,8匹に増えているのがその証拠だ
まぁ俺が減らしたから、減らした分を本能的に増やしてるってのもあるんだろうけど・・・
あとそんなことするなら家で飼えばいいじゃんって話もしたくなるだろう
だが、俺は自然のゆっくりの味が好きなのだ。これだけは譲れない。
寝てる間に奪っちまえよってのもあるが、夜中にわざわざそんなことしたくないし仕事があるから睡眠優先だ。
まぁ、ここの雑木林が潰れたら飼おうかなとは考えている。
と、そんなわけで俺はこいつらにお菓子を与え続ける生活を送っていた
与えるお菓子はだいたいスーパーの特売品か1個10円ぐらいの(今は11円?20円?)ガムや飴などである
そんな日々を送っていたがある日異変が起こった
いつもの通りに巣へ行くと赤れいむと赤まりさがゆんゆんと泣き喚き、れみりゃが苦しそうに喉を押さえ仰向けに倒れ死んでおり
その近くには親れいむが体の半分を失った状態で死んでいて、その周りに口元を餡子で汚した赤ゆっくり達が口を大きく開け死んでいた
赤ゆっくりの口には何故か餡子が詰まっていた。
何が起きたの全然理解できなかった、れみりゃが現れて親れいむが食われた事ぐらいまではわかるのだが
何故れみりゃが死んでいるのか、そして赤ゆっくり達もみな口に餡子を詰めて死んでいるのかだ
「おにいじゃんんんん!!!おがあじゃんがぁぁぁ!!いみょうどがぁぁぁぁ!!!」
生き残った赤れいむ、まりさの話を要約するとこうだった
その日の夕方、どこからかれみりゃが現れて
「う〜♪た〜べちゃうぞ〜♪」
とお決まりの台詞を言ったあと、親れいむが真っ先に捕まりそのままかぶりと体半分を食いちぎったそうだ
普段なら、そのまま全部食べられ赤ゆっくりも食べられて終わるところだったのが
突然れみりゃが苦しみだしそのまま倒れて動かなくなってしまったそうだ
そして、生き残ったある一匹の赤まりさが動かなくなったれみりゃに体当たりし
れみりゃは自分が倒したなどとのたまっていたそうだ
そんなことはどうでも良かったのだが、こともあろうにその赤まりさは今度は自分の親を食べ始めたらしい
二匹はそれはお母さんだと必死に訴えたらしいのだが、逃げ惑って親の死に際を見てなかったそのまりさと他のゆっくりには
それが甘い匂いを発するお菓子にしか見えなかったらしいそうだ
そうして我先にと親を食い始めた赤ゆっくり達だったが、一斉に「ゆぐっ!?」と声をあげると
皆「きょえが!いきが!」と口をパクパクとさせ皆死んでしまったそうだ
話から察するに皆親れいむの餡子が原因なのはほぼ間違いない
では餡子が毒だったのか?れみりゃや赤ゆっくりが餡子を食べて毒になるわけはないし
別の毒がれいむに含まれていたのだろうか?
だが、他のものが食べたら死ぬような毒を親れいむが体内に貯蔵できるわけない
ならば何が原因か・・・俺は恐る恐る親れいむの餡子を食べてみた
「「おにぃしゃんたべちゃだみぇだよ!!しんじゃうよっ!!」」
「こ、これは・・・!?うえぇぇぇぇぇ!!!」
「「おにいしゃんんんんん!!??」」
俺はすぐに口に含んだ餡子を吐き出した
だが、すぐにわかった。こいつらが死んだ原因が・・・
「あ、餡子味のガムになってやがる・・・・!!!うわぁ、糞まじぃ・・・後味最悪だ・・・。」
親れいむの餡子はかなり粘度の高いガムになっていた、こんな餡子ガムを飲み込んだられみりゃも喉に詰まらせるだろう
赤ゆっくりはきっとこの粘度の高さに口の中にへばり付いたのを飲み込めず、吐き出せずに死んでいったと思われる
そしてこの原因を作ったのは間違いなく俺だ
影響の受けやすい体のゆっくりのことだガムを食わせ続けたせいで
きっと親れいむの餡子がガムのようになったに違いない
「ん?いや待てよ?ってことは飴とか食わせ続ければこの赤ゆっくりも飴になるのか・・・?」
「おい、ちび達良かったら俺の家に来ないか?ゆっくりさせてやるぞ?」
「「ゆっ!?おにいしゃんいいにょ!?ゆっきゅりついていきゅよ!!!」」
俺の思惑を知らずに、赤れいむと赤まりさはとても幸せそうに俺の手のひらに納まるのであった。
おわり
あとがき
下の発言をみてピンっときて書いてみた。 by名乗るのやめた人
274 名前: 名無したんはエロカワイイ [sage] 投稿日: 2008/12/15(月) 16:18:58 ID:VF09/Zq80
268
ガムは吐き出す物だって言っても
そのまま飲み込みそうだなw
最終更新:2022年04月11日 00:07