※変わった虐待お姉さんが出てきます
※お題「森の賢者の敗北」


「キャハハハ、お姉様見て、これ面白いのよ。まだ生きてる」
「あら、遊んでいないで早く殺してしまいなさい。そんなのいくらでも殺せるのよ」
少女が名残惜しそうに五寸釘が何本も刺さったゆっくりありすお地面に捨て、鉈をクルッと返し峰の部分を叩きつける。
それまで、釘を打つ度に悲鳴をあげたり、身震いをさせていたありすが全く動かなくなる。
「あーぁ、死んじゃった。さ、次はどうやって殺そうかしら」


群れは今までに無い被害を出していた。狩りに出ようにも狩りに出たゆっくりまりさが両目を失い木から吊り下げられていた。
それを助けようとしたゆっくりれいむは落とし穴に嵌り、無数の針の上に落ちた。
最初は貫通せず、れいむも頑張れば這い上がれただろうが、痛さのあまり何度も垂直に跳ね上がったため、
針はどんどんとれいむの身体を貫いていく。最後は自重でゆっくりと針の根元まで落ちてしまった。
そのまりさもれいむも未だに生きている。家族は二匹の元に今日も食料を運んでいった。
この群れは長のゆっくりぱちゅりーによって計画的に食料が配分されているため、すぐに食料が尽きる事は無い。
しかし、実りの秋に狩りにも出れず、瀕死の仲間たちに食料を消費されるのは効率的ではない。
長のぱちゅりーは群れの仲間に単独で行動しないように怪しいものに近づかないように伝えた。


「お姉様、お姉様、またアレをやりましょ。前にまりさにやったように両目を抉って」
「確かにアレは群の負担になるわね。でも少し面倒だわ」
「駄目よ、お姉様。SadismのSはSacrificeとServiceのSなのよ」
そう言うと妹は鞄からから飴玉を取り出す、中に小さな鉄の玉が入っていてそこから釣り糸が外へ伸びている。
その先には杭があり、妹はその杭をまた鞄から玄翁を取り出すと、杭を地面に打ち込んでいく。
これでゆっくりの力では飴玉は動かなくなる。もし飴玉を食べようとするならその場で食べるしかない。

飴玉の匂いに誘われ、ゆっくりれいむが一匹、まだ子どもだ。
おそらく親はどちらかがゆっくりれいむ、れいむ種は母性が強い。傷ついた子を見捨てられるわけがない。
妹は茂みから飛び出すと、口にテープを貼り、声を出せないようにする。
「さ、お姉様、畸形偏愛者の出番ですわ」
「私は先天性のが好みなのに・・・じゃあ、れいむちゃん、私が可愛くして差し上げますね」

姉はゆっくりれいむを切り株の上に置き、楽しそうに壊し始める。
まず、解剖用のハサミで頬を切り口を作る。れいむは今まで感じた事のない痛みと恐れに、身体を必死に揺らす。
「あれ、ダメね。手元が狂ってしまうわ」
ハサミがれいむの中身の奥の方に差し込まれる。手元が狂ったのだろう。
「あまり動かない方がいいわ。私も楽しめないし、あなたも可愛くなれないわ」
ハサミが抜き取られると、若干の痙攣こそするもののれいむの動きは殆どなくなってしまう。
それから先鋭ピンセットで左の目玉を抜き、それをハサミで切って広げた右目に納める。
れいむ種の特徴であるもみあげのような髪の部分は両方切り取られ、それが空になった左目に差し込まれる。
まるで眼から髪の毛が生えてきたようだ。

「お姉様、あまりやりすぎると育児放棄してしまうわ」
「あら、残念ね。もっと可愛くできたのに」
姉は口を塞いでいたテープを勢い良く剥がす、そのせいで口の一部が千切れ、
口は変形してしまった。その口に姉は名残惜しそうにキスをすると、そっと地面に転がす。
「じゃあね。続きはまたね。死なないでね。ゆっくりしてね。それから、それから、きっと迎えにいくから」
「お姉様、行きますよ。さ、早く」


「ぱ、ぱちゅりー、これはどういうことなの!ゆっくりせつめいしてね!!」
ゆっくりれいむは自分の娘だろうものを見て、混乱のあまり強い口調で長のぱちゅりーに迫る。
あの姉によって“可愛く”されてしまった子は見るに耐えない無残なものであった。
群れの誰もが眼を背け、もう一方の親であるゆっくりまりさも一度見てそれ以降、直接見ようとはしない。
長のぱちゅりーもこうなったのは単独行動、そして子れいむの傍にあった飴玉、あれに関わったからだろうと考えるが、
泣きじゃくる母れいむの手前、何も言えずただ謝るばかりだった。

「あやまちゃったダメだよ」
そう言い出したのはゆっくりありす。ありすは続ける。
「そのこはおさのいうことをきけなかったこでしょ?」
「どうじでぞんなごというのぉ!!」
「やくそくごとをまもれないこはゆっくりできないよ。みんなみて、あれがやくそくをまもれないこのまつろだよ!!」
群れのみなは侮蔑の目でれいむの子どもを見る、じっとりとした視線。
子れいむは向けられた事のない視線に怯える。まだ微かに見える右目はその視線と絡む、流れ込んでくるのは慈愛でも労わりでもない。
ぶるぶると子れいむは怯える。壊された口では長い言葉を喋る事はできない。
「きょわい」それだけ言うと、すぐに母れいむの後ろに隠れる。母れいむは怒りに震える。
可哀想な自分の子がどうしてこんな不条理な目に合わなければいけないのか、
それは本来、子れいむをこの姿にした誰かに向けられるものだが、周りからの侮蔑を受けて、同族に向けられる。

「れいむ、ぱちゅりーがもっとつよくいえばよかったね。ごめんね。おうちでこのこをやすませてあげてね」
ありすの言葉を受けてもぱちゅりーは母れいむに謝った。
この親子を切り捨ててしまっては群れ全体に不安感が増す。そうなってしまっては群れは自分の手に負えなくなる。
とにかくこの親子を切り捨てない。それを見せれば無闇に行動する個体も減るし、群れの連帯感は維持される。



「お姉様、ここは群れの長が優秀なのかしら?」
「そうね。すぐに分裂するかと思ったらそうでもないわね」
「そろそろ巣を襲っちゃおうかしら」
「いいえ、ダメよ。長が優秀ならもっと揺さぶりをかけましょ。その方が楽しめるわ」
飴玉の罠にも群れのゆっくりが引っかからなくなった頃、姉妹は別の作戦にシフトする。
別にそんな大層なものではない。妹は自分の目の前に一本の花を見つける、それを踏み潰す。
「私たち二人じゃ秋の山の恵みは多すぎるわ」
「もうすぐ人が森に入るわ。私たちは人は食べないけど、ゆっくりは食べるものだけ潰していけば良いのよ」
「あーぁ、もうこんな森燃やしてしまえば良いのに」
「お姉様、そんなことしては前に壊した子れいむと再会できませんわ」
「壊した?あなたにはあのれいむちゃんの可愛さが分からないのね。まあ、いいわ、火事はみんな困るものね」




「むきゅー・・・ゆっくりできないわ」
群れの備蓄が減る。採集に行くにも人間たちがキノコなどは採ってしまう。
普段なら他の花や木の実を採るが、それも今年に限っては無いに等しい。
「ぱちゅりー、あぶないかもしれないけど、かりにでるべきだよ」
ゆっくりまりさがそう言う。この群れはぱちゅりーとこのまりさ、それと前に母れいむに謝らないように言ったありすの三匹が取り仕切っている。
狩りや外敵に関してはこのまりさが担当になっている。使命感の強いまりさは例え死ぬ事になっても群れに食料を届けたかった。

ぱちゅりーはありすの方をチラリと見る。ありすとまりさは夫婦だからだ。
ありすは“しかたないわ”と笑う。その結論に至るまでにありすは何度も泣いたのだろう。
いつもの綺麗な顔ではなく、今日は少し目が赤く、目元がふやけている。

「まりさ、ぱちゅりーのいうことをきいてね。まず・・・」
まず、3匹1組で動く事、近くに何かが来たら食料を捨ててもすぐに逃げる事、採集するのは1匹、見張りを2匹にする事、
誰かに襲われたら巣に戻らず、別の場所で待機して外敵を巣に案内しない事、助からない負傷者は見捨てる事。
「わかったよ。てっていさせるね!!」
「きをつけていってきてね!!」
「うん、みんなをもっとゆっくりさせてあげるね!!」
ぱちゅりーと約束を交わし、ありすと無言の頬ずりをした後、まりさは狩りの仲間を集めた。


「ふぅ、花を踏むのも飽きちゃったわ。花なんてちっとも綺麗じゃないし、可愛く鳴いてもくれないんですもの」
詰まらなさそうに姉が呟く。妹はそれに何か返答しようとしたが、姉の手で口を塞がれる。
姉はポケットから小さなナイフを取り出すと、茂みの向こうに投げる。

「ゆぎゃあああ!!」
短い悲鳴。
「まりさ、だいじょうぶ?」
「れいむ、ゆっくりしてないでにげるよ」
ずりずりと何かを引きずる音、その音と押し殺したような泣き声、時々漏れる悲鳴。
それを聞けば、どこまで逃げていったかわかる。

「さ、これで巣の場所は分かるわ。私のれいむちゃんをやっと取り戻せるのね」
「じゃ、さっきのれいむ達を追いましょ」
「そうね。嬲るのも良いけど、狩りも良いわ」
姉妹は音を立てずにれいむ達を追う。れいむ達は仲間のまりさが傷を負っているため、後ろに気を配る余裕は無い。
れいむ達が洞窟に逃げ込むと、ナイフの刺さったまりさからそれを抜き、2匹で傷口を舐める。
姉のナイフは赤ちゃんのゆっくりを“可愛く”する為の物で刃渡りも10cmに満たない為、傷はさほど大きいものではない。
「ぺーろ、ぺーろ。まりさ、だいじょうぶ?ゆっくりできる?」
「うん、ごめんね。ゆっくりできてきたよ」
「れいむたちがゆだんしてたよ。ごめんね」

姉妹は洞窟の前までやってくるが、何処を見渡しても他のゆっくりの姿がない。
れいむ達はぱちゅりーの言いつけを守り、真っ直ぐ巣に戻らず別に用意されている避難所に逃げ込む。
この洞窟は入り口も狭く、野犬に襲われてもしばらくそこで暮らせるだけの食糧の備蓄もある。
それにぱちゅりーが作ったお薬もある。傷ついたまりさの身体にそれを塗り込めば、この危機もきっと乗り越えられる。

「もしかして騙されちゃった?」
「そうみたいね、お姉様。素敵な子達ね。壊す意欲が湧くわ」
「巣の場所を教えてもらいましょ。3匹いたわ。誰が教えてくれるかしら」
妹は適当に木の枝を折り、洞窟の入り口を塞ぐ、姉はマッチで起こした火でそれに火をつける。
「あ、こら、はしたないわよ」
スカートをパタパタさせ、風を送る妹に注意しながら、煙で洞窟の中を一杯にする。
その様子を楽しそうに見ながら妹は提案する。
「別に巣の場所なんてこの子達に聞きださなくて良いわ。このまま燃やしちゃいましょ」
「森は広いわ。時間をかけていると冬篭りで洞窟中に隠れちゃうし。聞き出してから燃やしても損はしないわ」
「もう、お姉様った・・・あの子れいむをよっぽど気に入ったのね」
しばらく話していると洞窟からゆっくりが飛び出してくる。塞いでいた木の枝を押しのけて、
ゆっくりれいむが2匹とゆっくりまりさ、妹はすかさず鉈でれいむを1匹真っ二つにする。
少女の力でも振り降ろせば重さを十分に生かせる。
姉は動きの悪いまりさは放って置き、もう1匹のれいむを襲う。地面に触れている足とゆっくりの底の部分を掴み、適当に引き千切る。
その間に1匹処分を終えた妹がのろのろと逃げるまりさに歩いて追いつき、ゆっくり抱きかかえる。

杭をれいむとまりさの足貫くように地面に打ち込み、逃げれないようにする。
まだ少しは動けるが、大きく動けば足に大きな穴が空く。そうなってしまえば巣に帰ることもできない。
姉は退屈そうに木の根元で座っている。やってきたのは妹の方だ。笑顔で妹は2匹に挨拶する。

「こんにちは」
2匹は返答しない。決まっているこの人間がゆっくりできないからだ。
「お返事しないわ。お姉様」
「したい気分にさせてあげれば良いわ」
「そうね」
2匹に返事をしてもらえるようにするには、ゆっくりを飼った事のある人間ならゆっくりさせると答えるであろう。
無論、その事は妹も知っているが、それだけが正解ではない。
まりさの帽子を取り上げ、踏む。何度も何度も踏む。土で汚れ皺くちゃになるまでそれを繰り返す。
次はれいむだ。リボンを解き、同じようにしてやる。それを2匹にまた返してやる、まりさには丁寧に帽子をかぶせ、れいむにはリボンを結んでやる。
どちらも見るも無残な様で。仲間からはイジメの対象になりそうなぐらいだった。

「こんにちは」
2匹は返事をしない。決まっているこの人間がゆっくりできないからだ。
妹はニコリと笑い。れいむの髪を踏む。そしてその足をポイ捨てしたタバコの火を消すようにグリグリと捻る。
頭皮から髪は抜けそうになり、れいむは何度も悲鳴を上げる。

「やめで!!おねーざん、れいむにひどいごどじないで!!!」
妹は返事をしない。決まっているこのゆっくりが返事をしないからだ。
「ゆぎぃいいい!!・・・・ゆぃぎぃいいい!!・・・・ゆぎゃあああああ!!!」
断続的に続くれいむの悲鳴、痛さで気を失っても次の痛さが意識を覚醒させる。
「やめで、まりさがまりさがかわるよ!!れいむにひどいこどじないでぇえ!!」

それを聞いた姉がクスクス笑う。
「やーね、この子、もしかして自分はやられないと思ったの?」

それを無視して妹のれいむへの虐待は続く。髪の殆どが抜け落ちた頃、
れいむは目を見開いたまま気絶していた。覚醒させようと思ったが、となりでこのまりさのように喚かれると煩いので、わざとそのままにした。
妹はそれまで泣き叫んでいたまりさに馬乗りになる。ポケットから解剖に使うメスを取り出す。
その刃先をだんだんとまりさの右目に近づけていく、まりさは今まで眼に傷を負った事は無かったが、本能でそれはゆっくりできない行為だと感じ、
大きく暴れようとするが、少女の全体重をゆっくりが振り払えるわけもなく、メスは真っ直ぐ目に迫ってくる。
どうにか避けようと、身体を振るが、少女が馬乗りになっているため僅かにしか動けない。目にメスが触れる。運悪くそれは身体を右に動かそうとする動作の途中だった。
目には横に傷がつき、急に右目が痛くなる。今まで見えていた世界に白い線が入り、上手くメスの場所が確認できない。
それでも尚、まりさはメスから目を遠ざけようとするものだから今度は左に身体を動かす。

「ゆぎゅうううぅうう!!!」
視界に入った線は右に伸び、右目の視界のほとんどを奪う。とっさにまりさは右目を閉じ、左目だけでものを見るようにする。
すると、右側は全く見えないが、白い線は消えてしまう。その判断も妹の行為の前ではあまり意味を持たなかったが、
妹はぎゅっと閉じた右目のまぶたをメスで切り取っていく。目だけではなく目周辺の激痛とともに視界に入っていた白い線が再びまりさの目の前に現れる。
「ど、どうじでぇ!!なにごれ、ゆっぐりでぎないよぉおお!!!」
妹は馬乗りをやめ、れいむを蹴り飛ばし目を覚まさせる。
そして2匹に「こんにちは」と挨拶をした。





「むきゅー・・・」
ぱちゅりーは巣で一番高い岩場に登ってはきょろきょろ辺りを見回している。
狩りに出て行った5組の中で1組だけがまだ帰っていない。
その組には自分を補佐してくれているありすとまりさの子であるゆっくりまりさがいるのに。
2匹は自分には言わないが、きっととても心配しているだろう。
捜索隊を出すのは危険すぎるし、ぱちゅりーができる事といえばその組が向かった方角への狩りを禁止することだけだった。
補佐役のまりさは今日も仲間を率いて狩りに出かける。ありすは残った仲間と協力して冬篭りの準備をする。
後ろ髪を惹かれる思いでぱちゅりーは岩場を降り、ありす達に合流し冬篭りの準備を手伝いに行く。
「ぱちゅりー、わるいんだけど。あのれいむがきてないのよ」
ありすはぱちゅりーにそう告げる。あのれいむとは前に子をボロボロにされた母れいむの事だ。
あの事件以降、パートナーのまりさは子に愛想を尽かし、狩りに出かけてはすぐ寝る生活を繰り返し、殆ど子に構っていないらしい。
その為、今は母れいむが1匹で傷ついた我が子を育てている。
次第に母れいむは巣から出てこなくなり、群れからも孤立していく。
最初は仲間がぱちゅりーの声を受け、助け合おうとしたが、一度受けたあの侮蔑の眼差しを母れいむも子れいむも忘れられずにいる。
ぱちゅりーはみんなの作業している所からビワのお団子をひょいと咥えると、れいむ達の巣へ向かった。
後ろから「それはごちそうなのよー」というありすの声がしたが、ぱちゅりーは聞こえないフリをした。

「むきゅー、れいむ、いるかしら。ゆっくりさせてね」
巣の中は暗い。本来ヒカリゴケや光の取り入れ口で巣の中は適度に明るい状態が保たれているが、
自分の姿を見られることを嫌がった子れいむの為に母れいむが一切の光を遮断してしまったのだ。
暗闇の奥から声がする。
「ぱちゅりー?」
この親子が唯一信じられるもの、それが群れの長のぱちゅりーだった。
一度も侮蔑する態度をとらず、過ちを犯した子を責めず、労わりの心を持って接してくれた。
「そうだよ。ゆっくりさせてね」
「ゆっくりしていってね」
母れいむが入り口近くまで出てきて出迎える。子れいむはまだ光のある場所には来れないらしく。
うしろから「ゆっくちしちぇいっちぇね」という可愛い声だけが聞こえる。
「れいむ、おチビちゃんのようすはどう?」
「うん、おくちはもうすっかりなおったけど、おめめは・・・」
口の傷は舐めれば簡単に治った。左目の髪の毛は取り払われ、右目の傷も癒えたが、
右目に残っている左目と、失った左目は簡単には再生されない。
時間をかけたり、大きな怪我でも治療してくれるゆっくりえーりんを探せば良くなるのだが、
冬を目の前にしてはのんびり治療も言っていられない。

「これ、ビワのおだんごだよ。おチビちゃんにどうぞ」
「ゆ?ありがとう。ゆっくりできるよ」
「ありがちょー」
奥からも感謝の声が聞こえてくる。
「れいむ、そろそろふゆごもりのきせつだよ。ごはんはある?」
「まりさがもらえるぶんだけだと・・・」
母れいむはこの所、群れの作業に参加していない。そのため食料はまりさが狩りに出る報酬分しか貰えていない。
子れいむの分は怪我をしているという事でいくらか支給されるが、冬篭りとするとなると心細い。
「れいむ、ひろばでありすたちとおだんごをつくろ。おチビちゃんはぱちゅりーがみてるから」
それはぱちゅりーにしては卑怯とも取れる提案だった。
ぱちゅりーは群れの長だから、作業の指示だけでも十分に食料が貰える。
このぱちゅりーはそれでも尚、作業に参加するから強い求心力を持っていたのである。
しかし、母れいむは何もしないでいては食料を貰う事はできない。
群れの約束を変えずに、母れいむに食料を渡すには代わりに子れいむを見てやり、働きに行って貰う他無い。
自分は作業をしなくても食料が手に入るのだから、
母れいむも言葉に詰まる。自分に親切にしてくれたぱちゅりーを悪者にしてまで。
その沈黙を破ったのは子れいむだった。
「おかーしゃん、れいみゅ、おすちゅばんしちぇるよ。おささんといっしょにおしごちょいっちぇきっちぇ」
母れいむは子れいむに何度も確認する。お昼にどのご飯を食べれば良いか、
夕方には帰ってくる事、まりさが先に帰ってきたら自分が作業していることを伝える事、
ぱちゅりーも何度も母れいむに確認した。別に自分を悪者にしても良い事を。
それでも母れいむはぱちゅりーの提案を断り、子れいむの言ってくれた様に作業に出かけた。





「お姉様、お姉様!」
いつの間にか木に凭れ掛かって寝ている姉を妹が起こす。
「あら、寝てしまってたの?で、巣の場所は分かったかしら?」
「それがね。強情なの、この子達」
姉は妹の向こうにいるゆっくりを見る。
れいむの方は髪を全て抜かれ、両方の頬はパンパンに腫れあがっている。
空気を取り込んで膨らんだのではなく。注射器で空気を注入したのだろう。口が開いていても頬は膨らんだままだ。
よく見ると膨らんでいるのは頬だけではない。額も目元もまるで全身蜂に刺されたようだ。
まだ「やめで、やめで」と喋っているので生きているのだろうが、
まりさの方は身動き一つしない。両目の目蓋は切り取られ、目はギョロリと天を見つめている。
頬には何本も針が刺されていて、激しく動いたのだろう。足にはぽっかりと大穴が開いている。
れいむに比べ傷は少ないが、それが致命傷になったのだろう。その大穴からは餡子が漏れ出している。

「そっちのれいむ、まだ生きているんでしょ。開放してあげればきっと巣まで逃げるわ」
「また騙されちゃうかも」
「そこまで理性が残っているかしら?それに避難場所を潰しておくのも一つの手よ」
姉はれいむを固定していた杭を抜くと、れいむは自分が自由になったと分かったのか、ずりずりと何処かへ向かう。
「あれ飾りが無いと困るでしょ」
そう言って姉はまりさの帽子をれいむにかぶせてやる。
れいむはそんな事気にもせず「いだいいだい」と逃げていった。




群れは大混乱だった。今まで出一番酷い状態のれいむが巣のすぐ傍で倒れていた。
それも補佐役2匹の娘のゆっくりまりさの帽子をかぶってだ。
「こんなことゆるさないよ!!」
群れの誰かが言う。それに同調するように反抗と怒りと憎しみの声が湧く。
それを補佐役と長のぱちゅりーが必死に宥める。今出て行っては相手の思う壷だと、

ぱちゅりーの予想は当たっていた。姉妹は巣を確認できる場所からずっとゆっくりが飛び出してくるのを待っていた。
巣の周りは何処からでも逃げられる。ゆっくりが一目散にさっきれいむの逃げてきた方向に向かうなら一網打尽にできるが、
姉妹が踏み込んでいって散り散りに逃げられては逃げ延びるゆっくりの方が多いだろう。
ぱちゅりーは必死に考える。他に冬篭りをできそうな場所に移動するのは時期的にももう無理だ。怪我をしているものも多い。
人間をやっつけるなんて考えは論外だ。勝てるわけが無い。そこでぱちゅりーはみんなに提案した。

「みんな、このあきはゆっくりできなかったね。つぎのはるにゆっくりするためにみんなはやくふゆごもりをしようね!!」
少し食料に不安は残る。しかし、洞窟の奥に隠れてしまえば人間の手は届かない。煙も光の取り込み口から抜けていく。
群れの仲間はぱちゅりーの言葉を聞いて、落ち着きを取り戻す。




「お姉様、どうしましょ?」
「んー、ゲームはあのぱちゅりーの勝ちかしら」
「負けるのは嫌だわ」
「仕方ないわ。さ、帰りましょ」
晩秋、姉妹達は森を去る。冬になれば人間とて森で活動する事は簡単ではない。
ぱちゅりーの群れは冬を越す。不安があるとすれば秋にいた外敵がまた現れないかという不安、
春になったらすぐにでも巣を変えよう。

春が来る。備蓄がギリギリの状態で冬篭りを始めたため、いつもより早く外に出る。
まだ少し肌寒いが春の息吹を感じる。みんなで食料を集める。秋の事があったから、秋と同じ約束事を徹底させて。




「あーあ、掃除もこれで終わるわ」
妹の右手には胴付きゆっくりふらんの手が握られている。
ふらんは嫌そうにジタバタする。
「しね、しね」
「私が一杯可愛い子を生ませてあげたのにどうしてこんな普通のが生まれてくるのかしら」
別段、そのふらんはブサイクな形はしていない。むしろ、数日間、食事をしていないためほっそりとして、
人が見ればとても形が良い。姉が妊娠しているふらんに劇薬を与えて生ませたが、この1匹だけはそれ以前に形を形成していたらしく。
畸形として生まれなかった。他のふらんの姉妹達は腕が無いもの、目が飛び出ているもの、喋れないもの、耳が聞こえないものなど、
何かしらの障害や畸形があった。そのため姉によって大変可愛がられたが、このふらんだけは姉妹のれみりゃ、ふらん狩りを手伝わされ、
そして、協力したにもかかわらず、その命を今ここで終えようとしている。

「しね!しね!!」
姉はふらんを仰向けに寝かし腹を何度も踏む。
「う゛っ、う゛っ、う゛っ、う゛ぎゃああああ!!!」
4度目の踏み付けでふらんは口から中身である餡子を吹き出し、それが姉の靴にかかる。
「汚した・・・フフフ、コイツ、私の。フフフ」
「あーあ、怒らせちゃった。ふらん、お姉様のお怒りが静まるまでは生きていてね」

「おい!おい!」
呼びかけるたびに姉はふらんの腹を踏む。それまでの押さえる程度ではなく踏み潰すような勢いだ。
「汚れた。汚い、お前の、中身で!!」
ポンプの様にふらんは餡子を吐き出す。
「いだぁい、じね、じねぇ!!」
「うるさい、この、ハハッ、おい、死ねよ」
足、腕、首、羽、姉はそこを何度も踏む。次第にふらんの体は中身の餡子が減りぺしゃんこになってくる。

「キャハハ、ぺしゃんこー、お姉様ったらエグーイ」
キッと姉に睨まれると、何も言ってないよという風に妹は視線をそらす。
また姉の責めが再開され、それはふらんが死ぬまで続く。


「紙ナプキンを持ってきて良かったわ。あんなのの中身で汚れちゃうなんて」
姉は鞄から取り出した紙ナプキンで靴に付いた汚れを拭う。
「落ち着きました?」
「元から私は冷静です。少しあなたより綺麗好きなだけよ」
「そうですね。さ、参りましょ。ぱちゅりーが待っていますから」





「ゆゆっ?ぱちゅりー、もういっかいいってね!」
「むきゅん、いいわ。みんな、ここをひっこそうとおもうの」
群れの仲間達はざわつく。このゆっくりプレイスを捨てる。
でも、秋の事だってあるし、ふらんやれみりゃがいないわけじゃない。
ここは果物も取れてとてもゆっくりできるのに。意見は分かれる。
ぱちゅりーも無理強いをするわけではない。多数決を採って反対が多ければここに残るつもりだ。
結果は反対がやや優勢、ぱちゅりーはここに残る事を決定する。

そこから梅雨まではゆっくり達にとってじっくり食料を集める期間だ。
梅雨になれば、冬ほどでもないが外出できる機会は減る。今のうちに備蓄をしておかないと少し辛い。
最悪、出さなくて良い被害を出してしまう可能性もある。
ぱちゅりーは狩りの決まり事を3匹1組から2匹1組に切り替え、残ったゆっくりに子ゆっくり達の狩りの教育を任せた。
教育係には補佐役のまりさや母れいむのパートナーのまりさもいる。
補佐役のまりさは秋に子どもを失っている為、子ども達の教育には熱心で少し厳しかった。






「あーあ、とりあえず梅雨を明けないと繁殖が始まらないからどうしようかしら」
暇そうに妹はソファーにごろんと転がる。姉はその向かいにある1人用のソファーで紅茶を楽しんでいる。
「私のふらん達と遊ぶ?みんな可愛いわよ」
妹は姉の飼っている胴付きふらんの姿を思い出すと、ブンブンと首を横に振った。
「あ、そうよ」
姉が何か思い出したかようだ。
「ふらんに玩具が欲しかったの。1匹ぐらいで良いからゆっくりを捕まえに行かない?」
「・・・私も紅茶を頂いてからで良いかしら」
「勿論、さ、どうぞ」


「ゆゆっ、みんなしずかにしてね!!」
子どものゆっくりを連れて先頭を歩いていた補佐役のまりさがみんなに言う。

「お姉様、別にわざわざ森に入らなくても」
「野生の方がふらんを怖がるのよ」

「おチビちゃんたち、あのまりさについてゆっくりにげてね」
母れいむのパートナーのまりさが指名される。そのまりさも頷くと「いくよ。そろーりそろーり」と静かに人間の声から遠ざかる。
そして、ある程度子ども達が離れたのを確認すると、補佐役のまりさはわざと音を立てて人間たちの方に飛び出す。

「ゆ、ゆっくりしていってね!!」
姉妹はキョトンとし、顔を見合わせる。
こんな警戒心のないゆっくりがこの森にはいたのか、あのぱちゅりーの群れのゆっくりじゃないのだろうか、
「ゆっくりさせてもらっているわ。あなた、どこから来たの?」
「あっちだよ」
わざと巣とは別の方向を向く。ゆっくりは自分のゆっくりプレイスを守るために無闇に人に教えないのだが、
このゆっくりまりさはよっぽどバカな個体なのだろうと妹は笑いそうになった。姉も笑っていたがそれは別の意味でだった。
「あなた、私達のお家に来ない?とてもゆっくりできるわ」
有無を言わさず捕まえれば良いのに、姉はそんな質問をしてみる。
「ゆ?・・・まりさは・・・おうちがすきだから、いけないよ」
バカなゆっくりではない。
「みんな、そろそろ逃げ切ったかしら?あなたも大変ね。仲間を逃がすために犠牲になって」
「あら、そうだったの?」

「ゆゆっ?!おねーさんたち、なにいってるの?ゆっくりせつめいしてねー」
姉はゆっくりまりさを意図も簡単に捕まえる。
死ぬ覚悟はある。時間稼ぎはできた。何も怖くない。
まりさは怯えながらも満足感で一杯だった。殺されても本望だと思った。
「じゃあ、行きましょうか」

姉妹たちの屋敷に帰る道中、森を抜けたあたりで姉は急にまりさに喋りだした。
「別に子を殺す為に来たわけじゃなくて、ふらんの遊び道具が欲しかっただけよ」
「あなた達の巣はもうバレてるし、あなたはあそこで逃げても良かったのよ」
「あなたはむしろ、生き残って逃げてこの事実を知らせるべきよね。ぱちゅりーに」
姉の腕の中で急に暴れだすまりさ、こいつらが自分の娘を、群れの皆を苦しめた奴らだ。
しかし、せっかく聞けた情報も持ち帰れず、まりさは姉のふらんの玩具になった。
腕のないふらんに蹴られ、耳の聞こえないふらんには何を言っても通じない。
ふらん達は初めての獲物に興味心身だ。ある程度いたぶられるとまりさは玩具から食事になった。



「ま、まりさが?!」
補佐役のまりさが捕まった事はもう1匹の補佐役のありすに重くのしかかる。
娘だけでなくパートナーまでも失う傷心のありすを母れいむのパートナーであるはずのまりさが慰める。
このまりさは補佐役のまりさとの姉で狩りの腕も群れの中では1番だった。
それが優しく熱心だからという理由で妹のまりさが補佐役になり、群れで一番美人のありすと番になった。
本来、狩りの腕では自分が上なのに。自分のパートナーはただのれいむ、それも傷だらけの子に愛情を注ぐ、
このまりさにとっては理解したがたいれいむだった。
すっきりを求めても断られ、新しく子を望んでも今の子で手一杯というれいむにまりさは次第に不安が溜まっていく。
しかし、チャンスが来た。ここで補佐役のありすを射止めれば、れいむなど捨ててしまえる。
補佐役のありすの口添えさえあれば、自分を新たな補佐役にし、あわよくばれいむを追放してしまえる。
ありすを慰める裏で黒い思惑がぐるぐると渦巻いていた。

梅雨が明けるとゆっくりにとっての恋の季節が始まる。
母れいむは次第に回復していく子れいむの姿に喜んでいた。
しかし、一方でお家に帰ってこないパートナーのまりさの事を心配していた。
近頃、補佐役のありすの所に行っているらしい。ありすはまりさからすれば義理の妹で、
娘とパートナーを立て続けに失い、心配なのは分かるが、昨日今日と帰ってこない。
その事をたまたま遊びに来ていた長のぱちゅりーに相談する。
「むきゅー、それはたいへんね。わかったわ。ありすやまりさにそれとなくきいてみるわ」
「おねがいね。ぱちゅりーだけがれいむのみかたよ」

その夜、ぱちゅりーは問題のまりさとすれ違う。
「あ、まりさ、ちょっといいかしら」
「どうしたの?」
「ぱちゅりーのおうちにこない?」
まりさはきっと補佐役になって欲しいという長からのお願いなんだとすぐに思った。
「いいよ」
気を良くしたまりさはぱちゅりーの巣に入っていく。
しかし、切り出されたのは最近、母れいむが心配しているという話だった。

「まりさはれいむのパートナーでしょ。おチビちゃんのこともあるからきょうりょくしてあげてね」
「・・・おさ、おさはれいむのことがすきなの?」
「むきゅ?どうして?」
「おさはれいむのことをきにかけすぎだよ。おさ、とりひきしない?」
「とりひき?」
「れいむをあげるから、まりさをありすのパートナーにしてね!」
「むきゅ?!ダメだよ。なにいってるの?!」
あまりに身勝手な提案にぱちゅりーもつい声を荒げてしまう。
「まりさ、ぱちゅりーはれいむのことだけがしんぱいなんじゃないよ。まりさのことも、ありすのこともしんぱいなんだよ」
「・・・」
「まりさにはあたらしいほさやくをやってほしいの。だから、まずはれいむとおチビちゃんに、つぎにみんなにやさしくしてあげてね」
「・・・ぱちゅりー」






「良い天気だわ。ゆっくりが死ぬには勿体無いぐらい」
「さ、行きましょ。みんな子作りの頃だから巣にいるし、動きが鈍いわ」
早朝、姉妹達は出発する。まだ空は薄暗い。用意したのは沢山の爆竹。
開いている巣の中に入れて、導火線に火をつける。しばらくの沈黙の後、堰を切ったような爆音が森に響く。
逃げ出てきたゆっくりから足に杭を打たれその場に固定されていく。
中には妊娠しているものも多く。仲の赤ちゃんの事を思ってかそろりと逃げる者もいたがすぐに捕まってしまう。
一つ目の巣が終わったら次の巣に、中にはまだ爆竹を使っていない巣から飛び出してくるのもいたが、
姉妹はそれらも上手く、地面に貼り付けにしていく。

「ぱちゅりー、ぱちゅりー」
姉妹の隙を見て逃げ出した新しい補佐役のまりさは長のぱちゅりーを起こす。
何が起きているかを説明すると、ぱちゅりーにありすや母れいむ、子れいむを連れ逃げるよう言った。
「おねがい。まりさはすこしでもみんながにげるじかんをかせぐよ。い、いもうとがやったように」

しかし、ぱちゅりーが連れ出せたのは母れいむとそのおチビちゃんだけ、ありすはもう姉妹に捕まっていた。
「あら、れいむちゃんが・・・あら、あそこにいるわ。ここはお願いね」
「ええ、先に楽しませていただくわ」
姉は駆け足でぱちゅりー達を追いかける。

妹は。
「や、やめてね!!」
勢い良く妹に体当たりをするまりさ、妹は少しよろける。
「イタッ、もー、あなたね。さっき体当たりしたのは」
鉈の刃ではなく峰の部分をが獲物に向くように持ち替え、妹は笑う。
「お姉様が戻るまで少し遊んであげる」

軽く鉈を振る。まりさが後ろに打ち飛ばされる。
手加減をしているから致命傷にはならない。致命傷にはならないからまりさは痛いのにまだ立ててしまえる。
逃げれた仲間は3匹だけ、その3匹のために、いや、この人間を殺せば、みんなを救える。
その一心でまりさは戦った。妹はというとまるでワルツでも踊っているかのように遊んでいた。






「さ、私のれいむちゃんを返して」
子れいむはスッと母れいむの後ろに隠れ、ぱちゅりーが母れいむを守ろうと立ちはだかる。
「やめてね。こわがってるよ!!」
「むきゅん、ゆっくりしてないでもりからでていってね!!」
姉は仕方無さそうに、腰に提げていたククリナイフを鞘から抜く。
妹の鉈とは違い、鋭利なナイフの刃先はぱちゅりーの横をすり抜け、母れいむの頬を切り取る、
さらに湾曲している刃を使い返す力で、頭頂部を切る。ぱちゅりーは動きにやっと反応できたのか一歩遅れて母れいむの真正面に立つが、
すでに母れいむは致命傷を負っていた。

「どいて」
足で、ぱちゅりーを払いのけ、ナイフで母れいむを突き刺し茂みに放り投げる。
「迎えに来たわよ」
子れいむは何もかもがグニャリと折れ曲がったような感覚に陥る。
「ゆけっけっけっ」
楽しそうに笑う子れいむ、
「フフフ」
姉もとても楽しそうだ、ナイフを鞘に戻し、手に子れいむを乗せる。
そして、ぱちゅりーの髪を掴むと妹の所までゆっくり歩いていく。
ぱちゅりーは群れの仲間全員が解体、破壊されていく様を見せ付けられ、とうとう。

「むきゅ、む、むきゅきゅ。むきゅきゅきゅきゅ」
それから子れいむとぱちゅりーは姉妹の屋敷で一生ゆっくり過ごせました。
















~あとがき~
あ、長っ、今回長っ?!
今回はシンプルなアレな女の子達を書いてみたかったのと麻雀のお題消化です。
「赤姫」「狂い花」と違い特にネガティブな感情もなくポジティブに虐待を楽しむ女の子達です。
姉は面倒臭がりの畸形偏愛者で多少潔癖症で“可愛く”ないもので自分の何かが汚れると酷く怒るようです。
妹はマメなサディスト、ただやり過ぎる癖があり、拷問は下手なようですね。
どちらかというと「人間」に近い作品だったんじゃないでしょうか?
避妊ありすの人さんが今回、子どもをSSに出していましたが、あー、書き手によって子どもってこんなに変化するもんですね。
もう一個の麻雀お題を消化しつつ、実験シリーズやこの姉妹の別のSSなんかもかけていけばいいな。

by118

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最終更新:2022年04月14日 23:43