脱ゆ 2
そして今に至る。
「なあれいむ・・・辛いだろうけどさ・・・見た感じもうこの子れいむも子まりさも長くないぞ・・このままだともって明日か明後日だろうね」
「ゆ゛う!!?」
「この糖分たっぷりのジュースも体に受け付けないほど弱ってる・・もう普通の手段じゃ助からないな・・・食べ物を餡子に変換すらできていないからね・・・
手は無いわけじゃないけど・・でもそれで助かったとしても子供達は成長するのに十分な栄養をとることすら出来ないこの過酷な環境に置かれ続けるんだから
いっそこのまま死なせてあげるってのも愛情だと思うぜ・・・・・・・・れいむには辛いだろうけど子供はその方が楽かもな」
「ゆっぐ・・・ゆっぐ・・・・・そんなことはできないよ・・・・れいむは・・・おちびちゃんたちを・・・・ぜったいに・・・・ゆっぐりざぜるんだよ・・・・
ばりざとやぐぞぐじだんだよ・・・・・」
「じゃあ子供が苦しむのをより長くしてみるか?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
れいむは無言で泣き続ける。そして意を決したように口を開いた。
「ゆう・・・・・おにーさんお願いだよ・・・れいむは・・・れいむはダメな親だよ・・だからおちびちゃんたちをゆっくりさせられないよ。
お願いだよ・・・このおちびちゃんをおにーさんのおうちで飼ってほしいよ・・おにーさんならきっとその子達の病気を治すことが出来るよ・・・
狩りの仕方は教えてあげられなかったけどマナーは教えたつもりだよ・・・・・きっとおにーさんをゆっくりさせてくれるよ・・・だからお願いだよ 」
れいむはその丸い身体をくにっと曲げ土下座のようなポーズをとる。
その目からは涙がぽろぽろと出て、れいむの足元に水たまりを作っていた。
「ゆっくりはいらない。間に合ってるよ」
「おでがいじばず!!おでがいじばず!!でいぶなんでもやりばず!!!」
「ごめんな・・・・・」
「ゆっぐ・・・ゆっぐ・・・・・・・・・・・・おちびちゃん・・・・死なないでよ・・・・・ゆっぐ・・・ゆっぐ・・・ゆぐわあああああああああああああああああん!!!!!」
れいむはそこで泣き崩れた。
俺は飼う気はなかったがさすがにかわいそうだと思った。ここまで関わったのに見捨てるのも忍びない。
「う~ん・・・じゃあとりあえず・・・治るまででいいならうちに置いてやってもいいよ。でも治ったら出て行ってもらうぞ?」
その言葉を聞いてパァッと顔があかるくなる。
「ゆうううう!!!!やくそくするよ!!!ありがとうおにーさん!!!!」
子ゆっくり達を抱え俺の家に帰る。はあ・・結局つれてかえっちまった。
まずゆっくり一家をバスルームに入れる。
「ゆう!!おふろさんだね・・・れいむ久しぶりだよ!!!!」
元飼いゆっくりだったれいむは久しぶりにみるお風呂に目を輝かせる。昔はお風呂で洗ってもらったりしたようだ。その頃は大切に飼われていたのだろう。
「まずはれいむ。お前からな。」
「ゆっくりゆかいしたよ。 ゆっくりあびせてね」
温水のシャワーを冷えた身体のれいむに浴びせる。
「ゆっゆ~♪とっても暖かいよ れいむとっても気持ちいいよ もっと掛けてね!!もっと掛けてね!!」
ゆっくり用洗剤は置いてないので人間用のボディソープを使う。れいむの肌をシャカシャカシャカと手で洗ってやる。
「ゆ~♪ ゆっくり、ゆっくり~~♪ゆ~ゆゆ~ ゆっくゆっくり~~していって~ね~♪」
体を洗ってもらうことが余程気持ちいいのかれいむは歌を歌い始めた。シャワーで泡を洗い落し、れいむの洗浄を終える。
それから弱ってる子まりさと子れいむも洗う。
「ゆう・・!おちびちゃんたち弱ってるよ・・・・やめてあげてね・・・」
とても衰弱してる子まりさと子れいむを洗うのは本来ならしてはいけない。ゆっくり愛護派の人ならこの行為に怒るだろう
しかし俺はこれをしないと家での治療をさせないと条件付けしていたので親は無くなく了承する。
子ゆっくりたちは洗うとすぐにふやけ始めた。だが俺は気にしない。洗浄しても子ゆっくりたちは死ぬことはなかった。
それからホットカーペットにタオルを敷きそれのスイッチをオンにし、そこに一家をのせる。
「あったかいよ!ゆっくりできるよ~~ゆゆ~~♪」
それから危篤状態の子れいむと子まりさに砂糖たっぷりのほっとミルクをスプーンで口に運ぶ。
しかし、一向に良くなる気配はない。やはりあの手段しかない。
「ゆう・・おちびちゃんたち目をあけてよ・・・・ゆっくりしていってよ・・」
「れいむ。お前のおちびちゃんたちはかなり危険な状態だ。これからする治療はゆっくりのお前には辛いかもしれない。許せないかもしれない。
それでもお前はこの子達を治療するか?」
「もちろんだよ!・・・この子達をゆっくりさせてあげたいよ・・・!」
「じゃあなんでもするな?」
「ゆん・・・どんなことでも・・・するよ!!」
俺はその言葉を聞いて、黙ってれいむを家に残し、家から出て行った。
家から自転車で25分くらいの所にあるゆっくり専用のペットショップに入った。
そこではたくさんのゆっくりを取り扱っていた。そこにある処分品コーナーに向かう。そこには売れ残りのゆっくり達が低下よりも大分割り引いた値段で売られていた。
それでも躾済みのゆっくりは一匹で1万円以上するから驚きである。俺は躾を施していないゆっくりを探した。
するとワゴンセールコーナーと書いてある所に子ゆっくり達が透明のケースの中に所狭しと詰められており、一匹50円で大量に売られていた。
実は子ゆっくりは赤ゆっくりの売れ残りであることが多い。
実際ここにいる子ゆっくり達は赤ゆっくりのとき店頭に置かれていたが売れなくて、子ゆっくりになったしまった売れ残りのゆっくり達であった。
赤ゆっくりはあかちゃん特有の愛らしさが人気で、愛護派や虐待派だけでなく、そのどちらでもないゆっくり初心者にも売れる。赤ゆっくりの魅力というものだろうか。
しかし、赤ゆっくりから成長してしまった子ゆっくりは滅多に売れない。故にワゴンセールコーナーに置いてあるのだろう。
そいつらは俺を見ると一斉に「ゆっくりしていってね!!(ゆっきゅりしちぇいっちぇにぇ)」と言ってきた。
子ゆっくりといってもそこで売られている子ゆっくりは大きな子ゆっくりや小さな子ゆっくり様々であった。どうやら小さめな子ゆっくり達はまだ赤ちゃん言葉が抜けていないようだ。
俺は店員にそのワゴンセールに置いてある小さめな子ゆっくりのうち、れいむ種とまりさ種をそれぞれ10個買いたい旨を伝えた。
店員は笑顔で了承し、それらをビニール袋へ詰めていく。ワゴンセール品のゆっくりは丁寧に包装はしてくれないのが常だ。
ビニール袋に20匹詰めてもらったのを渡してもらい、1000円払い店を出て、家に帰る。
「ただいま~」
「ゆっ!ゆっくりおかえりなさい!」
れいむは俺が外出してからも子供のそばにずっといたようだ。
「れいむ、これからお前にやってもらうことがある。ほらこれ」
「ゆ・・・?なあにお兄さん」
俺はビニール袋に入っている子ゆっくり達をれいむに見せる。
初めてみる人間と初めて見る空間に子ゆっくり達は緊張していた。しかし子ゆっくり達はれいむを見ると、その緊張がほぐれたのか、一斉に「ゆっくちしちぇいっちぇにぇ」と
叫び出す。妙に嬉しそうなのは同族と会えたからか、それともそのれいむにもう二度と会うことのできない母親の面影を重ねたからか。
「おにーさん・・・これどうしたの?この子たちとってもゆっくりできるね!」
「まあちょっと色々と・・な。ここからはお前の仕事だ。辛い事だと思うけど聞いてくれ。お前の子供達は病気によってこれ以上なく衰弱している。だから食べた物をを餡子
に変えることも出来ない状態だ。お前の子供が助かるためには食べた物を餡子に変える必要のないこいつらの新鮮な餡子を子供に食べさせる必要がある。
しかしそれだけではだめだ。たくさん痛めつけてこいつらの餡子を甘くさせないと栄養価が低く効果が薄い。」
「ゆ!!?そ・・・そんなことできないよ・・・・それはゆっくりできないよ・・」
「それはできないか?ならお前の子供達は死ぬことになる。別に俺は構わんさ。(お前が子供達に食べさせないのならおれはこいつらを焼きゆっくりにして食べるだけだ)ボソ」
「ゆう・・・でも・・・」
「それに治療する気がないのなら出て行ってもらうが?まあ残されたわずかな時間を家族水入らずで過ごすのもいいかもしれないね。れいむ。強制はしないよ、自分で決めるんだ。
痛めつけること事体は俺がやってあげるけどな。でもとどめをさして、餡子を取りだすのは君だ。
なにしろこいつらはお前の子供たちを助けるためだけにこれから理不尽な死を押し付けられるんだからな。
でもそれを自分の手を全く汚さずにやってもらおうとするのはだめだ。せめてお前はこの理不尽な死を与えること対する罪の意識だけは持つべきだ。」
「・・・・・・・」
「どうする・・・?やっぱやめとくか?」
「ゆう・・・れいむ・・・やるよ・・・おちびちゃんはそれでも助けたいよ!!れいむはおちびちゃんを助けるためならどんなことだってするよ!!
こいつらをゆっくり出来なくさせておちびちゃんたち助けるよ!!おにーさん・・・こいつらを痛めつけて殺してあげてね!!!」
「・・・・!!そうか!じゃあここでまってな」
俺は子ゆっくりが入っている袋を持って台所へ向かった。
俺は台所へ行き、袋から今日使う分である子まりさ2匹と子れいむ2匹をまな板の上に置き、残りは冷蔵庫の中へ。
冷蔵庫へ入れておけば子ゆっくり達は寒くてほとんど動かなくなるので餡子の栄養価を下げずに済む。
下手に自由にさせておくとあいつらは勝手にお腹を空かせてしまう。そうすると餡子が減るだけでなく、味と栄養価が下がる。だから冷蔵庫に詰め込むことは理にかなっていた。
入れるとき子ゆっくり達は「くらいよー!しゃむいよー!!」「おきゃーしゃーん!!」などと言っていてうるさかった。
それから換気扇を付ける。この音によってゆっくりの悲鳴は外の人に聞こえなり、俺は虐待鬼意山という見で見られなくて済む。その時まな板に乗せられた子れいむが話しかけてきた。
「おにーしゃんは・・・ゆっくちできりゅひと?」
俺がゆっくりできる人間かどうか知りたいのだろう。ほかの子れいむや子まりさたちも同様に警戒している。それはすぐにでもわかるだろう・・・だから答えない。
俺はワゴンセールでかったバームクーヘンを子ゆっくりが食べるにはちょっと大きすぎるサイズに千切り、子ゆっくり達の足元に置いた。
置いた瞬間れいむは何かされるかと思ったのかビクっとした。
「お前らのご飯だ。残さず食えよ?」
「・・ゆ?」
子ゆっくり達は目の前の生まれて初めて見るバームクーヘンを注意深く観察し出した。これが食べられるものだとは分からないのだろう。
「れいみゅの・・・ごはん?」
「そうだ。」
「たべちぇ・・・いいにょ?」
「残さず食うならいいぞ」
子ゆっくりたちは恐る恐るといった感じでバームクーヘンを齧る。すると
「ゆゆ!!!おいちい!!!!」
「しししし・・・しあわしぇーー!!!!?」
子ゆっくり達は食べ物に対する警戒を解いたらしく、ガツガツと大口で食べ始めた。見る間にその体はよりぷっくりとしていく。
俺が餌を与えた理由は、空腹により減った餡子の補給と餡子の栄養価を高めるためである。いくら甘くなったとしても栄養価が低いスカスカな餡子では効果が薄いと思ったからだ。
子ゆっくり達は与えられたバームクーヘンを食べきった。その目には涙が浮かんでいた。生まれて初めての甘いものだ。さぞ美味しく感じたのだろう。
「ちあわちぇー こんなおいちいのはじめてたべちゃよ」
「おにーしゃんゆっくちちてりゅにぇ!れいみゅおにーしゃんにならきゃわれてあげちぇもいいよ?」
「まりしゃおにゃかいっぱいだよー」
「いや飼うのは辞退させてもらう」
(さて餡子に栄養が回ったところで、さっそく作業を始めますかね。)
俺はまず一番手近にいた子れいむを掴み底部が上になるように持つ。
「なにしゅるにょ!!!?はなしちぇにぇ!!!!?れいみゅおこりゅよ!!?」
そこへ蠅叩きを振り下ろす。
ピシャア!!!「ゆびいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!」
ピシャン!!ピシャアア!!! ピシャン!!!パァン!!!
「いぎゃあああああああああああああああああ!!!!!いじゃいよおおおおおおおおおおおおおおお!!!!?
おがーしゃんんおがーしゃああああああんん!!!!」
何度も何度も叩く。叩いているうちに性的興奮に似た気持ちが湧きあがってくる。しかしここは自制。殺さないように注意する。
「ゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛っゆ゛」
れいむは底部は赤黒く腫れあがり、ちーちーとうんうんを垂れ流しながら気絶していた。
同様に残りの子れいむと子まりさ×2にも施す。これだけ底部が腫れればこいつらはもうロクに逃げられない。
れいむをオレンジジュースに浸し、目を覚まさせる。
「ゆぅぅ!!?よくみょあんにゃいちゃいこちょしちゃにぇ!!れいみゅゆるしゃないよ!!」
「ああ・・恨んでくれて結構だ。死ぬ寸前までやるから」
「ゆゆぅうう!!!?」
次は爪楊枝で子ゆっくり達の底部を何度もプスプスと刺す。腫れあがって敏感になっている底部には痛いだろう。
「ゆぴいいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!」
気絶したらオレンジジュースをかけ、目を覚まさせる。
「もうやじゃああああああああああああああああああああ!!!!!おきゃーしゃーん!!!!!!!!!!」
「まりしゃもうおうちかえりゅううううううううううう!!!!」
「お前らのおうちなんてないよ。ゆっくり理解してね」
「ゆううううううううううううううううううううう!!!!!」
それの繰り返しを5回ほど行う。多分良い具合にその餡子は甘くなっていることだろう。しかしまだ足りない。
そいつらの帽子やリボンを取りあげ目の前で破ってあげる。
「まりしゃのおぼうしがああ!!!!」
「れいみゅのかわいいおりぼんさんが!!」
「どぼじで・・・どぼじで・・・・」
「ゆええええええん ゆええええええん おきゃーしゃーんたしゅけちぇよー」
みんな良い感じに泣いている。そして次はまむまむ焼きをする。これはゆっくりに与える苦痛の中でも最上級のものであるとされる。
痛みのあまり餡子を吐かれて死なれても困るのでテープで口を塞ぐ。鉄の串をコンロで真っ赤にし、それをまむまむゆっくりと突き刺した。
「ゆぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!!!!!!!」
同様にほかの子ゆっくりにも行う。子ゆっくりたちのまむまむはみんな黒く炭化していた。
「ゆぅむむ・・・・むむむゆむゅむ・・・・(れいみゅの・・・・・かわいいまむまむが・・・・・・)」
「ゆぅぅぅぅ・・・・・むむむゆむむむ・・・ゆっむむむぃ(まりしゃ・・・・こどみょうめなきゅなっちゃったよ・・・ゆっくちできない・・・・)」
「君たちはもう子供を作ることが出来ないよ。とっても良いことだね。おにーさんはとってもゆっくりできるよ。感謝してね!」
「ゆううううううううううううう!!!」
想像もしたことのない残虐な行為を受けた子ゆっくりたちはちーちを漏らしながら放心状態になっている。もうテープ外しても大丈夫かな。テープを外してやる。
これでこいつらは十分甘くなったはずだ。あとはれいむの仕事。
俺はこの変わり果てた子ゆっくり達をれいむの所へ持って行った。れいむはその子ゆっくりたちをみて目をギョっとさせる
「お・・おにーさん・・・・」
子ゆっくりたちはれいむを見ると助けを求め始めた。
「さあれいむ。ここからは君の仕事だよ。君がこいつらから餡子を抽出して、子供達に与えるんだ」
「ゆう・・・でも・・・」
れいむは少し考え込む。そしてようやっと覚悟を決めたようにして。
「おにいさん・・・れいむやるよ!!」
そういってまず子まりさのところへ近づく。
「ごめんね・・ごめんね・・・・ごめんね・・・・」
「ゆ・・・?おきゃーしゃん・・・?たしゅけちぇ・・・まりしゃ・・・・体がいじゃいよ・・・・くるしいよ・・・・・たしゅけちぇにぇ・・・」
れいむは俺に言われたようにまりさの頭部にのしかかる。
「ゆびいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!??」
頭に掛かった圧力がのしかかられていない下半身に向かう。そのため子まりさの下半身は圧力によりパンパンになる。
「ゆびゅううううううう「ブチュ!!」」
子まりさのあにゃる無残に裂け、そこから大量の餡子が噴き出す。
「ゆう・・・これでまりさは助かるよ・・・・」
親れいむはその餡子を舌でからめ捕り、我が子である子まりさの口へ持ってゆく。
親れいむは子れいむにも同様の事をし、出てきた餡子を我が子である子れいむに与える。
餡子を体内に取り込んだれいむの子ゆっくりたちは意識を取り戻した。
「ゆ・・・ゆぅ・・・?ここどこ・・・?」
「まりさあああああああああああああれいむううううううううううううう!!!!よかったよ!!!よかったよ!!!!ゆっくりしていってねええ!!!!」
「おきゃあ・・・しゃん・・・?」
「ここ・・・どきょ・・・?」
「れいみゅ・・・ゆめにょ中で・・・おかーしゃんの夢みちぇちゃよ・・・」
あの子ゆっくり達の餡子は特効薬的効果を示した。しかしまだ病気は完治したわけではないので、子ゆっくり達の体温は高く、離す言語も赤ちゃん言葉になっている。
完治するまでの間、俺とれいむはこの子ゆっくり達に先の方法で作った餡子を食べさせ続ける。
子ゆっくり達はちゃんと食欲もあるようなのでとりあえずこれでこのれいむの三匹の子ゆっくりは死ぬことはないだろう。
その時の治療から1週間後。
3匹の子ゆっくり達は完治した。しかし一家はまだ家にいた。俺はこの寒く、餌がろくに取れない状況下でまた市街に放すのは酷だと考え家での滞在を許可した。
しかし、俺はゆっくりが取り分け好きというわけではない。かといって嫌いでもないが。そんな俺が今回れいむ一家を助けたのは「なんとなく」だ。
もし、このれいむ達が飼われるのならゆっくりを好きな人に飼われるべきだと俺は思う。俺みたいなどっちつかずの人よりもいいはずだ。
だから俺は里親を見つけるまで家に居ていいと言った。それを聞いたれいむは涙を流して喜んでいた。なにしろこれで野生での生活をしなくても済むのだから。
「ゆ~ゆゆゆ~ゆ~ゆゆ~ゆ~くりゆっくり~~ゆゆ~♪ゆっくりしていってねえ~~~~♪」
れいむは俺のつくったチャーハンとプリンを食べた後、ソファでくつろぎながら歌を歌っている。酷い歌だがそれは人間視点。俺は気にせずれいむの隣でテレビをみる。
子ゆっくり達はれいむの髪の中に入ったり、頭の上に乗ったりしてじゃれていたが、それに飽きると俺の所まで寄ってきた。
「おにーさんおにーさん!一緒に遊ぼうよ!!」
「なんだまりさ。また遊んでほしいのか」
俺は末娘まりさを掴み、空中に投げては受け止める。この行為をすると子ゆっくり達はとても喜ぶ。
「ゆ~~~♪おそらをとんでるみたい~~~」
「おちびちゃんばっかりずるいよ~~れいむにもやってよ~~」
「まりさにもやってね!!」
子ゆっくり達はかつての衰弱していた頃よりも大分重くなった。餡子がぎっしり詰まっておりハリもある感じでさわり心地もよい。
子ゆっくり達はとっても我がままだ。遊ぶのをせがまれた時「ちょっと忙しいから後でな」とか言うと、怒った末に拗ねてしまう。
しかし、人間も子供のころは我がままだ。そう思うと子ゆっくりのわがままも気にならなくなる。
このれいむを飼う以前ならわがままを言った時点で子供を殺していたかもしれない。
俺はこのれいむを飼うまではゆっくりに大してこんなに甘くはなかった。
この子想いで周りの事も考えられる優しいれいむは俺の中にあるゆっくりに対する印象を大きく変えたと思う。
だから俺は子ゆっくりの多少のわがままにも嫌な顔一つせず、対処した。それにこのれいむの子どもたちだけあって利口で聞き分けがよかった。
「そうだ。今日はプレゼントがあるんだった。ちょっとまってな・・」
子ゆっくりの完治祝いのために作ったショートケーキとペットショップで買ってきたゆっくり用の服を見せてあげる。
子ゆっくり達は初めて見るイチゴが乗る真っ白なショートケーキに興味を示す。
「ゆ・・・ゆう!!!?あれはケーキだよおちびちゃん!!!!」
「ケーキ?なにそれ?ゆっくりできるの?」
「れいむ前の飼い主さんの所で一回だけ食べさせてもらったことがあったよ!とってもとってもゆっくりできるよ!」
「ゆゆ!それは楽しみだよ!ゆっくりできそうだよ!」
ケーキを食べた後幸せいっぱいの一家に俺はゆっくり用の服を着せてやる。その服はゆっくりの底部から履かせるように服を引き上げて着せる、人間でいえば
パンツのようなものだった。そしてストッキングのように適度な力で締まるので、ずり落ちる心配がない。
「ゆう!服なんて初めてだよ!!」
「とっても暖かいね!おちびちゃんたちも似合ってるよ!!」
「とってもゆっくりできるよー ゆゆゆのゆ~♪」
「これがあったら外出ても寒くないね!ゆっくりできるよ!」
それはとても着心地がよく、通気性・保温性がよく、さらに歩くにも跳ねるにもまったく邪魔にならないと噂どおりで、れいむ一家はそれをとても気に入ってくれた。
ただこの服の欠点はゆっくりだけでは着れないし脱げないという事、うんうんやしーしーをする時邪魔になるという事、つまり必ず人の手が必要になるということであった。
「おにーさん・・まりさうんうんしたいよ」
「ちょっとまってな・・ほら・・」
まりさの服を脱がしてやる。するとまりさはゆっくり用トイレで用を足す。用を足したあとは服を着せる(はかせる)。
服を一家にあげて以来、俺はゆっくり達がトイレに行く時、うんうんやしーしーで汚さないように毎回着脱させてやる。
たまに買い出し中に末子まりさが俺が返ってくるのを待てずにうんうんをしてしまい、お気に入りの服がうんうんで膨らみ汚れる様を見て大泣きしていた。
仕事があるときは服の着脱はさせてあげられないので予めゆっくり達の服を脱がしてから仕事に出た。
手間は掛かるが、仮にも飼っているのだからこの位の世話は当然だと思い行った。
ゆっくりが服を着ているということは飼い主に愛されている証拠でもある。
俺は今まで意識はしていなかったが外で見かけた服を着たゆっくりたちはみな飼い主に愛されていたのだと思い返す。
それから三週間後の間、何事もなく俺とれいむ一家はゆっくりとした生活を送る。その間に新年を迎え、一緒にお餅も食べた。
子ゆっくり達は栄養一杯のゆっくりした食事のおかげでソフトボールサイズにまで成長した。
俺は子ゆっくり達が成長しても大丈夫なように大きめな服も買ってあったのでそれを着せてあげる。
雪の降る1月の上旬、俺はあることを一家に打ち明ける。
「れいむ、おちびちゃんたち、ちょっと今から大事な話があるんだ。」
「ゆ?なあにおにーさん?」
れいむはちは普段とは違う俺の神妙な雰囲気を感じ取る。
「前から探していた君たちの里親見つかったんだ。是非君たちゆっくりをゆっくりさせてあげたいって言ってきてな。それでまずその人のおうちに行ってみて数日間
そこで滞在してみてから、お前たちがゆっくりできると思ったらそこに住んでほしいってさ。
まあ仮滞在期間が終わったら俺が迎えに行くからその時答えを出してもらえばいい。」
「「「ゆ!!!!」」」
「気に入らなかったら俺が迎えに行ったときに帰ってこれるんだから気楽だろ?」
「ゆう・・・おにーさん・・・・れいむ行きたくないよ・・・ずっとここにいたいよ・・・」
「そうだよ!!まりさおにーさんといたいよ!ずっとずっといっしょにゆっくりしたいよ!!!」
「ゆええええええええん れいむおにーさんと離れたくないよーーー ゆえええええええええええええええんゆええええええええん」
「おにーさんはまりさたちのこと嫌いなの?まりさ、おにーさんのこと大好きだよ・・離れたくないよ・・・」
「おまえら・・・・俺はもうすぐ仕事の関係で遠くの地にいかないといけなくなってな。そこはペットは飼っちゃいけないという決まりなんだ。
だからお前らと一緒に居ることは出来ない。ごめんな・・・俺もお前らと一緒に居たいが・・・俺だって辛い・・わかってくれ」
俺は必死に一家を説得した。子ゆっくりたちは最後まで泣いて嫌がったが親れいむは「気に入らなければ帰ってこれる」という事で納得してくれた。
「次の飼い主さんは、ゆっくりを長く飼っていて、詳しいからお前たちにたくさんゆっくりさせてくれるはずだよ。それにその人が
気に入らなかったら帰ってこれるんだから心配するな。」
それから末子まりさは俺が話しかけても無視をする。拗ねているのだろう。
そのまりさを膝の上にのせ、そのまるい頭をゆっくりとなでる。
「おにーさん・・・ほんとうに・・・そのうち・・・とおくにいっちゃうの・・・まりさをおいて・・・・・・・いかないでよ・・・まりさ・・・まりさ・・」
「まりさ・・・幼い君にはまだ理解できないかもしれないけど、人間もゆっくりもいつかはみんな離れ離れになってしまうんだよ。
お前の親もいつまでも君たちと一緒にいられるわけじゃない。親だって君より生きられるとは限らないからね。
だから別れというのは誰にでも平等に、必ず訪れるんだよ。それが遅いか速いかしか変わらない。」
「ゆう・・・わからないよ・・・」
まりさは結局分かってはくれなかった。しかしいつの間にか俺の胸の中で泣きながら寝ていた。
三日後、俺は家にまでゆっくり一家を取りに来た里親さんとあいさつをし、ゆっくり達を引き渡す。
「あのこれ・・こいつらの換えの服です。可愛がって上げてください。じゃあこいつらのことよろしく頼みます」
俺は里親の車の後部座席に乗っているれいむ達に別れをする。
「じゃあお前ら・・とりあえず数日間だがお別れだな」
「ゆあああああん!!!おにーさあああああああん!!!!!」
「ゆぴいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!」
子ゆっくりたちは涙で後部座席を濡らす。
「大丈夫だって、またすぐ会えるよ。向こうでもゆっくりしていってね!!」
俺はれいむ一家に対して「最後」のゆっくりしていってねをする。
「ゆっくりしていってね!!!!おにーさん絶対迎えに来てね!!!」
「やじゃああああああああ!!まりざおにーざんとわがれだぐな゙いーーーー!!!!」
「おにーさんのおかげでおちびちゃんたちをゆっくりさせることが出来たよ!ありがとう!!いつまでもゆっくりしていってね!!」
「俺も忘れないよ。じゃあ・・・元気で」
そしてれいむたちを乗せた車は行ってしまった。
俺は家に帰り扉を閉めた。罪悪感が体を支配する。
気に入らなかったら帰ってこれるというのは実は嘘だ。しかし親れいむだけは俺の嘘を気がついていたみたいだった。
しうかこうでもしないとあいつらは俺と居たがるだろう。
きっと次の飼い主のところでゆっくりさせてもらえるはずだ。そう自分に言い聞かせる。
俺とれいむ達の生活は今日終わった。
まだ続くよ
by洗脳君
最終更新:2023年09月08日 08:48