○
「ハンナ、痛かったかな」
月明かりの下を飛ぶならやはり満月の夜がいいだろう。夜間飛行を主任務とするナイトウィッチではないエーリカ・ハルトマンに夜間飛行の経験はそれほど多くないが、そのくらいは想像に難くない。日の光りのもとに生きる生物として「明るい方がいい」という、その意識は存在して至極当然のものである。
そんな満月が浮かぶ今宵はひたすらに静かだ。常ならばとっくに微睡みの底に沈んでいる時間に夜天を支配する穏やかな月。当たり前すぎて改まって見上げることもなかったそれも、視界を彩り広がる星空も、粛として、しかしどこか温かみのある月明かりに染め上げられた夜の世界も平時ならば心を乱すような風景ではない。そのはずなのに。
「馬鹿なやつ。わたしとの勝負がかかってるわけでもないのに、あんなに意地張っちゃって」
煌々と途絶えることなく降り注ぐ月光と、それでもなお消えることのない暗闇に沈む木間氏島。諸々に覆い隠されたその中で繰り広げる底意地の悪い催し物。
「ホントに、馬鹿なんだから」
乱れる心を投げ捨てるように、エーリカは拳を傍らの大樹へ叩きつけた。
"From me to you,from you to..."
同じ空を見ていた彼女への、もしかすると友達と呼べる存在であったかもしれないハンナへの哀悼は後だ。エーリカは八つ当たりした拳を摩りつつそう考えた。
「おお、痛ぇ……」
愛らしい外見と普段の彼女のずぼらな生活から想像するなど不可能なことだったが、彼女は歴とした軍人だ。如何なる戦闘においても平常心を保ち、最適な解をもって対処に当たる。このような異常事態に巻き込まれるなどは想定の範囲外だが、それでも思考の優先順位の組み立ては、エーリカにとってさほど難しいことではなかった。
ふうふうと拳に息を吹きかけ、痛みよ飛んでいけと念じながら彼女は呟く。
「まずは501の皆と合流、かな」
マロニーの意図など皆目検討がつかないが、エーリカにはその狂気の催しに乗るつもりは毛頭なかった。それは501以外であれ誰しもがそうだろうが、世の中にはどんな異常を抱えた人間がいるかなんて想像できることではない。
仲間が凶弾に倒れる前に。狂人が怯える一般人を手にかける前に。
自衛と仲間の、そして一般人の保護も考えて、脱出するにせよマロニーにひと泡吹かせるにせよ、今後行動していくにあたっては最も信頼のおける仲間たちと合流することが最善だった。
それに、そう繕わずともただ単純に何が跋扈するとも知れない闇の中を歩くのならば、友達と一緒に歩いた方が不安が少ないに決まっている。一人ぼっちほど寂しいものなんてないのだし。
「サーニャんもエイラも、ミヤフジもいた」
束縛された身体で確認できた限りでは、他にもリーネやシャーリーも。面子からみるに明らかに恣意的な選別がなされている。
もちろん見知らぬ少女も数多くいたが、扶桑人ばかりなことと、同じ制服を着用した集団が複数見受けられたことも併せて、おそらく彼女らも知り合いやそれに類する関係にあるのだろう、というのは誰でも至る発想だ。
そして、様々な関係が混在していたであろうあの教室の中に、もう一人。
エーリカにとって最も忘れられない彼女は――。
あの妹思いでなにかと世話焼きな、堅物で軍人の鑑みたいなあの人。いつもエーリカに呆れているだけのようで、それでも見るべきところはちゃんと見ていてくれるあの人。
単純で照れ屋さんで、なんでもひとりで背負いたがる、優しくて可愛らしい、あの人。
わたしの、大切なトモダチ。
そんな彼女が浮かべた、マルセイユの死を目前にした時の表情。
あなたにはしてほしくない、似合わないと思っていた表情。
妹を失いかけた彼女が浮かべたときに、二度とそんな顔をさせるものかと心に誓ったあの表情――。
彼女のことを考えただけで、心が想いの奔流で荒れ狂う。ぐ、と己の胸倉を掴んで、あらぬ方向へむいた心の手綱を手繰り寄せ、エーリカは大きく息をついた。
「……だーから、そういうのは後でいいんだってば……」
ひと息、ふた息。表面上は凪いだ心を取り戻した彼女は、脱線しかけた思考を再開する。
――ともかく、501の仲間だ。
顔を確認できなかった501隊員もいたが、マロニーと彼女らの確執も併せて考えれば、全員がこの場にいると考えて差し支えはないだろう。
そんな彼女らに再会しさえすれば、この闇に覆われた木間氏島にも一筋の光が差し込むはずだ。
「……なんたってわたしら、ウィッチーズなんだしさ」
ウィッチに不可能はない、なんて、上官の口癖を真似た訳ではないが、自然とこみ上げた考えに思わず笑いが零れる。みんなと一緒ならなんだってできる、あの豪快な笑いにそう保証されたような気がしたからだ。
うん、と頷きエーリカは、思索と並行して進めていた所持品の検分をやめて立ち上がった。武器になるようなものはなかったし、考えようによっては丸腰の方が初見の相手に警戒心を抱かせずに済む。
デイバッグの口を閉じ、彼女が見据えるのは眼前に立ちはだかる山の上方。木々の間からチラチラと漏れるランタンの光から察するに、そこはそう遠くはないだろう。
その光の中に誰かがいる。遠くから伺える山中で明かりを灯す間抜けは501にはいなさそうなものだが、ミヤフジやルッキーニあたりなら話は変わるだろう。
そうであるならその迂闊さを叱ってその場から連れて逃げればいい。一般人であるなら保護し同行させることも吝かでない。
どちらにせよその灯火は、指針として最適だ。
「こわーい人にあれが見つかる前にいっちょ行っちゃいますか、っと」
ニヤリと笑うエーリカ。ミヤフジだったりしたら、トゥルーデに褒めてもらえるかも!
小さく身体を揺すってデイバッグを背負い直し、小さく独りごちて彼女は歩き出したのだった。
○
人が死ぬ話は好きではなかった。
人の死に付きまとう悲しみを思うと胸がずきりと痛むし、何より今際の際の苦痛と恐怖を想像してしまうことが何より嫌いだったからだ。
ハッピーエンドが好きなのだ。例え苦難があろうとそれを乗り越え、笑顔を作ることができるような、現実にはあり得ざる物語が。
……そう、“あり得ざる物語”だ。どんなにうまく事が運んだように見えてもどこかに顔を顰める以外叶わぬ所があるなんてざらで、そもそも笑顔で事を終える事自体が珍しい。
綾瀬夕映、早乙女ハルナの二人の親友を筆頭とする温かいクラスメイトに出会ってからは離れていた憂鬱のタネだったが、それ以前の人間関係において、己の引っ込み思案が原因の多分を占めているとはいえその不和はいつでも彼女を苛んでいた。そうして、だからこそ彼女は笑顔とハッピーエンドを好んでいたのだ。
そんな彼女は今、殺し合いなどという訳のわからない状況にその身を置いている。どうあがいても笑顔で終わるはずのない、暗闇そのものの中に、だ。
「嫌だよー……助けてよぉ……」
目の前で死んだ女性の血液はのどかにべったりとこびりつき、健康的な赤色を失って黒々とした染みを作っていた。鼻を幾分薄れた鉄の香りが掠めるたぴ、のどかの目からはとめどなく涙が溢れ出す。
「うああ……嫌だ……嫌だよぉっ……!」
私もいずれああなってしまうのだ。尊厳もなにもあったものではない、十余年あまりの人生をまるごとなかったことにされてしまう掛け値なしの終わり。
図書館で読みふける心が躍るような冒険物語の中でしか見ないような、現実とはかけ離れた光景。フィクションですら眉を曇らせてしまうようなそれが、実体を伴ってのどかの前に立ちふさがっていた。
怖い。死にたくない。誰か助けて。
ランタンの灯りを頼りに持たされた荷物を漁る。鞄の容量を明らかに無視した体積を持つ釘バットに些かの疑問を持つこともなく、暴力、つまり死をそのまま連想させるその姿にのどかは改めて涙がどっと湧くことをどこか冷静に捉えていた。
「誰か助けてよぉ……」
泣きじゃくりその場で蹲る彼女の丸まった背を、ランタンの無機質な光が一切の温かみなく照らしている。
○
十分ほど木々の間を歩いて、エーリカは目当ての明かりに辿り着いた。
森のなかに生まれた樹木のデッドスペースの中心で蹲り声高に泣きじゃくる少女には生憎と見覚えがなかったが、悲嘆に染まりきったその慟哭はエーリカの整った眉を強く歪ませる。
当たり前の反応だ。死体を見ても心の平静を保とうと努力できる人間は多くない。泣き腫らし蹲って動けなくなる、当然のことだった。
「君、大丈夫?」
がさがさと低木の木の葉を揺らしエーリカはその空間に身を進めた。
広々とした場所で月明かりとランタンの明かりがせめぎ合うその様はさながら舞台だ。歩み寄るエーリカは舞台袖から現れる役者で、泣きじゃくるのどかは弱弱しい一般人を演じる役者――それも、とびっきりの悲劇を演ずる役者たち。
「嫌だいやだ嫌だ来ないで来ないで来ないで来ないで」
顔を伏せていたのどかにエーリカを窺うことはできなかった。しかし、その耳は草木を掻き分ける「誰か」を捉えている。――人が近づいてくる。腹に何を隠し持っているのかを知り得ない、一切不明の「誰か」。
「ねえ、君――」
「っ」
枯れ枝を踏む音が舞台に響いた。エーリカがさらに一歩を踏み出した、つまり不安と混乱と恐怖のさなかにあるのどかに一歩近づいたということだ。
それはつまりのどかにとって、「死」が一歩近づいてきたということに他ならず、溜りに溜まって淀んだ恐怖は容易く爆発した。
「いやあああああああああああああああ!!」
夜天の静寂を切り裂く甲高い悲鳴。害をなす意志を持つものが付近にいればそれを誘き寄せる意味しか持たないそれに、エーリカは己の失策を悟って舌打ちを溢した。
「大丈夫だから、わたしは君に何もしない!」
パニックに陥った人間に声をかけても何の意味もないことは百も承知していたが、それ以外にできることがない。せめてもの対策として蹲るのどかのそばに鎮座していたランタンを蹴り飛ばし、その小さな存在の主張を殺す。
これで遠くから視認される可能性は随分と小さくなったが、もはや問題はそこにはない。
そばに膝をついて手を伸ばすが、のどかの小さな手がその必死の力をもってエーリカを拒絶する。
「いやああっ! 助けて! お父さん、お母さん!!」
「落ち着けって、君! わたしは殺し合いなんか――」
「助けてっネギせんせえええええええ!!」
――ネギ、とやらがいかなる人物なのか、エーリカには知る由もない。だが極限状態にある彼女が助けを求めることから鑑みても、拠り所になるほどにしっかりとした人間であることは窺える。
そんな人間であるなら、確かに頼りたくなるだろう。震える足を支えてくれる人間がいることはきっと幸せなことだ。
普通の人だから「誰かに頼りたくなるのは仕方がない」。
わかりきっていたはずだ。全ての兵士が恐れを捨てて戦えるなどとは口が裂けても言わないが、そのようなことを抜きにして、軍人ですらないただの人のことだから。心が幼い少女であればなおさらのことなのだから。
仕方ないはずなのだ。
――だから。
こんなことに怒りを抱くなんて全くわたしらしくない、とエーリカは胡乱げに頭の片隅で疑問を抱く。
要するに、飄々と振る舞って見せていた彼女自身も確かに混乱していたと、そういう簡単なことだ。戦友の死はどんなに冷静ぶって見せても、しっかりと彼女の心にくさびを打ち込んでいたのだ。それに、彼女への想いを紙クズみたいにぐしゃぐしゃに丸めたまま放置していたこともある。あの時この想いを思い出さずにいれば、もしかしたら……。
もっともそんなことに気付く余裕は、エーリカのどこにもありはしなかったのだけれども。
「――誰も助けになんて来ない!」
「嫌っ」
「立て! 自分の足で立って、歩け! トゥルーデはそうした。わたしにもミーナにも頼らず、強がって立ち上がったんだ!」
「離してぇ! ネギせんせー! 助けてぇぇ!」
「……っ!」
――彼女自身はそれで納得していただろうが、回りの人間はそうはいかない。
妹を守れなかった自分を責めて、強がって、己を誤魔化して、そうして全部背負い込んで。決して誰かに縋ろうとせず、いつも一人で立ち上がって。
そんな彼女を支えたかったのに近寄ることも儘ならず。結局、そこから彼女を救い出したのはあの扶桑の少女。
無論、そのこと自体に対する禍根は一切ない。感謝こそすれ何を怨めばいいというのだろう。
だからこの思いを言葉にするのならおそらく、「どうして“そこ”にいるのが私じゃないの?」という思い、「嫉妬」というそれになるのだ。
そしてその「嫉妬」は、軍人たろうとして何にも頼ることのなかった彼女の辛さを簡単に捨て去ろうとする少女への、歪んだそれとして昇華する――。
「なんで誰かに頼ろうとするんだよ! お前、何にもしてないし、ただ泣いてるだけじゃんか!」
「うああああっ、嫌っもう嫌ぁ!!」
エーリカは暴れるのどかの両腕を己の両腕でそれぞれ掴みあげ無理やりその場に立ち上がらせた。腰が抜けているのか足から完全に力を抜いており、のどかの体重をエーリカは一人で支える。
腕を封じられてなお上半身を揺すり、嫌々と赤ん坊のようにかぶりを振る彼女に、改めてエーリカは胸中にはむかむかとした思いが込み上げてくるのを他人事のように実感した。
もはやのどかの叫びに負けずとも劣らない金切声をあげている己を戒める余裕は全く残っていない。
「泣いてないでなんとか言えよ! どうして……どうしてみんな! トゥルーデもだよ!」
「うああ……っ!」
舞台上で泣きじゃくる二人の少女。片や髪を振り乱して泣き叫ぶ引っ込み思案な恋する乙女、片や涙を見せずに泣くエースパイロット。
そして彼女らの独壇場だったその舞台に、今、新たな役者が足を踏み入れる。
○
「またこんな非現実的なこと……私は夢でも見ているですかね」
ざり、と音を立てて木の根を踏み越え、滲み始めた汗を袖で拭う少女の名は綾瀬夕映。麻帆良学園図書館探検部に所属する、どちらかといえば山歩きにはそぐわない少女だ。
図書館探検と山歩きのどちらがハードか、という疑問はさておくとして、少なくとも彼女が自発的に山へ赴くことはまずない。止むに止まれぬ事情があってこその現状であり、そしてその“事情”はもはや説明するまでもないだろう。
木間氏島北西部に位置する山にいつの間にやら連れ去られていた彼女は、修学旅行の一件で鍛えられた平常心をもって、取り乱すことなく彼女がなせる最善をなすために行動していたのだった。
「最重要はクラスの皆さんとの合流」
闇夜に紛れて街まで山を下る、それが夕映の選択だ。まず間違いなく人は街を目指すだろうし、合流にあたってはそこを目指すのがもっとも手っ取り早い。殺し合いに乗った危険人物がいる可能性も充分に考えられるが、その程度のリスクは許容しなければ決して友人と再会などできはしまい。
人数が集まれば選択肢も増える。夕映はそうして、スタート地点から歩き始めたのだった。
充分すぎる満月の月明かりとはいえ、完全に足元を照らしきれる訳ではない。まろびそうになりながらも彼女は歩と共に思考を進めていく。
残念ながら一番最初に集められた教室で確認できたクラスメイトはあまり接点のないチアリーディング部の少女らと親友の宮崎のどかの三人だけだった。
しかし少人数とはいえ、おそらく誰もが疑心暗鬼に陥るこの場では元からある程度の信頼関係が築けている集団というのは大きな強みになる。
「楓さんや古菲さんがいてくれれば心強いのですが……」
思考の延長上。危害を働く人間がいることも考慮に含めて、居てくれさえいれば、と、そこまで考えて夕映はハッとなった。
自分は何を望んでいた? このような醜悪な戦いに、こともあろうに「クラスメイトがいてくれれば」と、そう望んだと?
一度助けられた故の甘えがあったとはいえ、とどのつまり、この望みの本質は保身だ。
我が身可愛さで大切な友人を危険に晒そうとしていた自分に、思わず自嘲の笑みが零れた。
「なんと醜い女ですか、綾瀬夕映」
このような事態になど巻き込まれないに越したことはないのだ。友人らの無事を祈って、夕映は小さくため息をついた。
思考の波の合間にひとつ、意図的に目を剃らせていた事がプカプカと浮かんできた。前述のクラスメイト以外にその顔を見ていたもう一人のクラスメイトのことだ。
「超鈴音さん……」
底知れない人間だとは思っていたが彼女もまた大切なクラスメイトだったはずだ。こんな非道を働くなど、考えもしない程度には普通の人間だとも思っていた。それなのに。
黒幕として壇上で微笑む老年初頭といった男性と、幾度となく言葉を交わしたクラスメイト。目の前で胴体と首を断たれた外国人の少女。自身らに課せられた義務??―殺し合い。
程度の低い娯楽小説にしかないような悪趣味極まりない催しを企てるだなんて、信じたくもない。
「……まあ、ここら辺は本人に聞くほかないですね」
机を並べた彼女が極悪人だったなど、ジュブナイルの小説ですら昨今見かけない。まるで寝付きが悪い時に見る悪夢のようだが、これが夢であれ現実であれやることは一つだ。
修学旅行の時も、今も。
「やれることを、やるだけ」
意思の籠った瞳を煌めかせ、夕映は小さく頷いた。
「まずは……」
街を目指し山を下りきる前に彼女にやれることを一つ。
見下ろす山の中腹、木々の間にちらちらと瞬く光。夜の山という本来ならば光の一つも発することのないその中腹でランタンを灯す浅はかな人間に注意を促すこと。そしてあわよくば協力を取り付けること。
すなわち今の彼女には知る由もなかったことだが、それはつまり彼女の親友、宮崎のどかのもとへと向かうことであった。
○
ややあって。
自然が偶然に生み出した木々の間の空間を、夕映は遠巻きに眺めていた。
「どうやら遅かったようですね……」
唇を弱く噛みしめながら小さく零す。一度空き地の脇を通り過ぎ、そこを上方に見る木陰へ姿を隠した夕映はそこに近付くこともできず、出来ることと言えば明かりにつられてやってきたであろう金髪の襲撃者の背を眺めることだけだ
ここは考えどころである。
元より自分と同じように明かりに惹かれて集まる危険人物は考慮済みであった。とはいえそれをどうこう出来るような力はないし――支給品として刃渡り10センチほどのナイフを与えられ、それを握り締めてこそいたが振るう気はない――、何しろ言ってしまえば他人だ。 見捨てて逃げることも、危険人物の情報を遠目から集めるだけでも、良心が許すのであればそれで構わないだろう。
友達が襲われているのならまったく話は違ってくるが、そもそも――。
思案の渦に沈んでいく夕映を遮ったのは、つんざくような少女の悲鳴だった。
「――っ、のどか」
金髪の少女――空き地に向かいつつあるエーリカの姿を先に捉えたことで早めに身を隠し、空き地にを視認しなかったことは最悪の失敗だった。
脅えのあまり襲撃者を寄せ付けることを考えず明かりをつけてしまって、その元で震えていたのは、一番安全なところに居てほしかったはずの少女だったのだ。
「嘘です、こんなご都合主義」
まさか、だった。
自然と荒れ始める息を抑えて、空き地に完全に背を向けて身を隠していた大木にもたれかかる。無意識的にエーリカに襲われている人間が友人であるという可能性を排除していた彼女にしてみれば、これは不意打ちにも等しい衝撃だった。
「馬鹿のどか、こんなところで明かりをつけたらどうなるかなんてすぐにわかるですよ」
平静を保とうと独りごちて見ても鼓動は収まることを知らず、逆に親友が襲われている、という現実が彼女の心を加速度的に蝕んでいく。
ネギ先生に恋する親友、のどか。ハルナとのどか、三人で過ごす時間が夕映の生活で最も充実していたそれだ。彼女らと友達になれてよかったと断言できるし、彼女らがいないこれからなんて想像もできない。
嗚呼、のどか。自信がないから、と前髪で隠された彼女の笑顔の素晴らしさを夕映は知っている。引っ込み思案だけど意思は強い、ちょっと間抜けだけどそれでもめげず、へこたれない強い彼女を夕映は知っている。
世の中に絶望を抱いていた時、それを拭ってくれた彼女の笑顔を夕映は決して忘れてはいない。
だからこそその笑顔を守るために彼女の恋を後押ししたのだし、その想いは今も変わっていないのだ。
それは、「この笑顔が私たち以外に向く」と考えた時に胸の底を走り抜けるズキリとした想いを、理由はわからずとも自覚した今でも同じであり――。
のどかの悲鳴が再びトーンを上げた。
ぐるぐると螺旋を描く胸中の混乱は眩暈にも似た現象となって夕映そのものを揺らす。
「ぐ、う、ぐぐっ……」
何があったのだろう、エーリカの声すら夕映に聞こえるほどの声量となっていたが、その内容は全く頭に入ってこない。彼女の中にあるのは、ただひたすらに「のどかが死にかけている」という“事実”だけだった。
荒い息のまま、姿を隠すという名目すら忘れて木の陰から顔を出す。そしてそのままでは何が起こっているかすらわからないことを思い出して、夕映は歩き出した。
一歩、二歩。自分では慎重に歩を進めているつもりではあったが、その歩みは非常に速い。
猛る心はそのまま全身を急かす加速装置で、そしてそれは、空き地全体を視界に収めた彼女の心臓をひと際強く殴りつける。
「泣いてないでなんとか言えよ! どうして……どうしてみんな! トゥルーデもだよ!」
「うああ……っ!」
「――のどかッ!!」
エーリカに腕を掴まれ無理やり立ち上がらせられている親友を、命の危機に瀕している彼女の“世界”の恩人を目にした瞬間。
夕映は暴発した。
鬨の声すら上げず腰だめにナイフを構え、足場の悪い山の斜面を全速で駆け上がる。
そのさなか、のどかの全身を視認した夕映はまた一段と速度を上げた。
全身べっとりと血に塗れた、麻帆良学園の、私たちを繋ぐ日常の象徴をはっきりと目にしたから。
握ったことすらない人殺しのためのナイフのグリップを確かな感触として手のひらに感じながら、頭のなかで猛る己を冷静に観察する自分がとある疑問を得たことに夕映は気付いた。
例えば友達が犯罪を犯せば、私はそれに怒り、悲しみ、自首を勧めるだろう。決して同じ罪に手を染めることなどない、それは断言できる。
そんな私が、何故「友達」のために人を殺そうとしているのだろう?
友達と言ったって、所詮は他人だ。私が、人類が犯す罪のなかで掛け値なしの最悪である“殺人”を犯そうとする理由には到底なり得ない。
どうして私は、「友達のために人を殺そうとしているのだろう」?
エーリカは夕映に気付いてもすぐには振り向かなかった。彼女とて必死なのだ。
白銀の凶刃が走り寄る。
泣き叫ぶのどかを支えたまま、エーリカはほんの少しだけ視線を後ろに向ける。
歯を食いしばって、およそ人間に作れる表情ではないそれを携え、夕映は走る。
そうして、エーリカには知る由もない……否、もしかしたら共有できたかも知れない疑問を刃に替えて。
その問いはエーリカ・ハルトマンに吸い込まれるように、彼女の背中に深々と突き刺さった。
●
「……あっ」
その感嘆は誰が零したものだったか。
少なくとものどかではない。目をきつく瞑った彼女は、今以って夕映の存在にすら気付いていなかった。
ならば夕映かエーリカ、そのどちらかということになるが、そんなことは実に些細なことだ。
「のどかをっ」
「ふっ」
「離せっ」
「ん、ぐっ」
「のどかを離せっ」
「ぎぃっ」
ぐちゃ、ぐちゃ。生理的な嫌悪感を催す水音が数回、エーリカの身体から響いた。
惚けていたエーリカの顔が四度目の問いでようやく痛みに歪む。たまらずのどかを突き飛ばし夕映に向かい立つが、その間にも夕映は止まらない。角度が悪くなり幾度か刃が突き刺さることなくエーリカの体表を削るにとどまったが、それでも夕映はナイフを振り続けた。
「あああっ」
「きゃっ」
エーリカが夕映の手首を捉えた。その痛みにたまらずナイフを取り落とす夕映。
「い、たい。ごほっ。痛いだろ……っ」
「……のどかっ! 早く逃げるです!」
「何するんだよぉぉっ!!」
エーリカの絶叫。力任せに夕映を押し倒し、エーリカは縺れた足をそのままに夕映の上へとのしかかる。
「なんで、っ、何でだよぉ」
「のどか! のどか、しっかりするで――ぐっ」
「何でみんな、どうして!!」
痛みを感じていないかのように、エーリカは倒れた夕映の胸倉をつかみ上げた。息苦しさに夕映は締めあげるエーリカの手を握るが、魔女の力には敵わない。いつの間にかエーリカの可愛らしい金髪の間からは犬耳が、夕映には伺えないがその腰部後方からは犬の尻尾がぴょこんと生えていたのだった。
「トゥルーデも! お前も! お前も!」
「は……なせ……っ、ですっ」
「なんで! なんでなんだよっ!?」
エーリカの吐血によって夕映の視界が塞がれる。それを拭って、後を追うように降る透明な血の雫を頬に感じながら、夕映は己の目じりからも温かい何かが流れ出すのを感じた。
「のどかを守らなきゃ! あなたが! あなたのせいで!!」
「わたしだって! わたしだってトゥルーデを守らなきゃいけないんだ!」
二人分の涙が混じって地面に滴り落ちる。温もりはあっという間に消え去り、後に残ったのは血と、それと区別のつかない涙の染みだけだ。
「知りません知りません知りません! あなたなんか! 離せですっ!」
「おま――がっ!」
支離滅裂な舌戦は、突然エーリカが崩れ落ちたことで終わりを告げた。襟元を握っていた彼女の手から力が抜けたことで、これ幸いと彼女を押しのけて夕映は転がるようにして立ち上がる。
その先にあったものは――。
「……のどか!」
「夕映ぇ……っ」
震える手は、しかし釘バットを離すまいと握りしめている。本来ならば暴力などとは一切関わりがないはずの彼女の姿に、夕映はどうしようもなく胸が潰れるような感覚を得た。
「のどか――」
「ダメッ!」
のどかが弾かれたように動き、その手の得物を振りおろした。のどかを凝視していた夕映には気付きようもなかったことだったが、エーリカが震える手を夕映に伸ばしていたのだ。
細く女の子らしい指が、振り下ろされたそれによって盛大に弾ける。獣じみた悲鳴が響くが、それはすぐに途切れ途切れの悲鳴へと転じた。
理由は単純。
のどかがエーリカの身体めがけて、滅多やたらに釘バットを振り下ろし続けたからだ。
「ぎゃっ」「夕映に……っ」「あぎっ」「触らないでぇっ!」「があっ」
ぼけっとその光景を眺めていた夕映も、首を振って動きだす。弾き飛ばされたナイフを拾い上げ、エーリカの傍らに膝をついてそれを振り下ろした。
「「ああああああっ」」
夕映とのどかは狂気を振り下ろす。
口から零れる叫びは呪詛そのもので、空き地はあっという間に地獄の底と変貌を遂げた。
何度も、何度も、何度も何度も。
最早目的と意味すら見失った鉄槌が、幾度となく振り下ろされる。
恋も未来も全てを置き去りにした、歪んだ熱狂の元に――。
――そうして、舞台に最後の役者が現れた。
「……ハルトマン?」
●
ぽかん、と口を開けていたのは一瞬だった。凄惨なリンチの光景、暴力とは無縁そうに見える幼い少女らの狂気に歪んだ表情。そして、その中心で横たわる金髪の小柄な少女。
バルクホルンが訪れる前まで生えていた耳と尻尾は消えていた。しかし、魔女の特徴でもあるそれらがなくとも、彼女は見間違えるはずがなかった。
嘘だ、と言外に含めて名前を呟いてみる。それでも「それ」がエーリカであると確信してしまった己を騙すこと叶わず、バルクホルンの顔からはさっと血の気が引いた。
「貴様ら」
いち早くバルクホルンに反応し、叫びと共にナイフを突き出してくる長髪の扶桑人をマーシャルアーツで地面に叩き伏せる。肺腑の空気を押し出され喘ぐ少女の首を握り締めて、バルクホルンは片腕の腕力任せでその身体を持ち上げた。
「かふぁ」
気道を完全に塞がれた少女の口から掠れた呼気が漏れる。年の頃はクリスと同じか、それより上といったところだろうか。頭の片隅でそんなことを思った。
「貴様ら、どうして」
「ふぐっ……のど、かを……っ、守っ」
「どうして……、エーリカを……!」
「ぐ、かっ」
魔力の助けがなくとも成人男性、それも軍人を下すその腕力は一切の容赦なく少女の喉を締め付ける。
ナイフを失った手がバルクホルンの力強くも女性的な腕に食い込むが引き剥がすことはできない。少女の爪がバルクホルンに食い込んで、赤い血の筋をいくつか作った。
「貴様は……!」
短髪の少女は既に影も形もない。だがバルクホルンはそれにも気付かずひたすら少女の首を締めあげる。
少女の整った顔はあっという間に紫色になった。目玉が飛び出さんばかりにひん剥かれたその瞳は、それでも変わらずバルクホルンを睨めつける。
程なくしてぶちぶちと、何かが千切れるような音が響いた。少女の身体が痙攣し、股間のあたりに血とは違う染みが広がる。足を伝って地面にそれが滴り落ちるころ、少女の腕が力なく垂れ下がり、同時にバルクホルンの手の中で血のしぶきが弾けた。
喉を握りつぶされ確実に絶命した少女を放り投げると、バルクホルンはそれを投げ捨てエーリカに駆け寄った。
膝をつきエーリカに寄り添う。いたるところの肉が捲れ、えぐられ、ズタズタになっているエーリカだったが、残酷なことに彼女にはまだ息があった。
私刑の最中、必死に腕で顔を隠していたのだろうか、その幼い相貌に傷はなく、血にまみれた表情は実に皮肉な光景だった。
「ハルト、マン」
「……あ……、トゥルーデ……」
震えながらも笑顔を作るエーリカの顔から、バルクホルンは袖口で血を拭う。あっという間に鮮血を吸いハンカチとしての役をなさなくなったそれで、彼女は必死にエーリカの顔を拭い続けた。
「ハルトマン、しっかりしろ」
「よかった……来て、くれたんだ……」
「ああ、来たとも。もう大丈夫だ。すぐに衛生兵を、いや宮藤を呼んでくる。だから、だから」
喉が詰まって言葉が思うように出てこない。無理やり絞り出す言葉は、ひどく寒々しかった。
「あのね、トゥルーデ」
「もういい、喋るな」
「わたし、ね」
「頼むから、喋るな!! もうたくさんだ、こんなの! クリスだって助かったんだ、お前だって」
零れる言葉は用を成さず、バルクホルンの焦燥は深まっていく一方だ。
「帰ろう、ハルトマン。ミーナも待ってる。そうだ、クリスもウルスラも連れて遊びにいこう。きっと楽しいぞ。お前が――」
「トゥルーデ! お願い、聞いて!」
エーリカ本人は怒鳴ったつもりだった。しかし喀血と共に吐きだされた言葉はもはや単なる掠れた音でしかない。「聞こえない、聞こえないよ」とうわ言のように呟きながら、バルクホルンはエーリカの口元に耳を寄せる。
「お願い。エーリカって、呼んで」
「何? なんだって? エーリカ、頼む、返事をしてくれ!」
「……はは、やっぱりトゥルーデには、ハルトマンって呼ばれた方が、嬉しいかも……」
――起きろ、ハルトマン。部屋を片付けろ、ハルトマン。カールスラント軍人の誇りを忘れたか、ハルトマン。
――プライベートならバルクホルンはわたしを名前で呼んでくれた。でもそう呼ばれるより、いつも呼ばれてる姓で呼ばれる方が、今はなぜか嬉しい。
――変かな。変でもいいや。
――ちょっと悔しいのは、やっぱりトゥルーデが私のことを、「手のかかる妹」のようにしか思っていないこと。
――トゥルーデ、わたしの大切なトゥルーデ。
――わたしはきっと、あなたの事が――……。
「……エーリカ?」
エーリカの腕がふるふると震えた。持ち上げようとして力尽きたのだろうか、どさりと崩れ落ちる。
慌ててそれを握り締めて、エーリカの顔を見て、苦しかったはずなのに安らいだ表情のままあらぬところを見つめる彼女を見てしまって、バルクホルンは知った。
「エーリカ? フラウ? ……ハルトマン?」
起きろ、ハルトマン。肩を揺する。起きろ、ハルトマン。ぴしゃぴしゃと頬を叩く。
見開いた瞳はバルクホルンを写すことはなく、ただ虚空を見つめている。
「ハルトマン」
……戦友が死んだ。こんな訳のわからないところで、訳のわからない連中に、何の意味もなく殺された。
「……ハルトマン」
エーリカのひどく安らかな、まるで世にある至福を一身に受けたかのような幸せな顔に、なんとなく501の皆を思い出した。
あそこに帰りたいと、そう思った。
隣に誰かに居てほしいと、とても強く思った。
一番始めに思いだしたのが幾多の戦場を共にしたミーナでも、妹のように思っている宮藤でもなく。
……まるで空のようにどこまでも深く澄んでいて、何にも縛られない蒼色の瞳――リベリアンの彼女だった理由は、バルクホルンにはよくわからなかった。
●
小さな犬が一匹、バルクホルンを見つめていた。一声鳴いて、それは深い森の中へと消えていく。――宮崎のどかを追うように。
●
「はっ、はっ、はっ」
運動がからっきしなのどかがここまで疾走を続けることはそう多くない。ともかくあの地獄から離れたい一心で、親友も襲撃者も、後からやってきた女性も置いて走った。
「はっ、はっ……ふぅ、はぁ」
段階的に足を緩める。それでも歩みを止めることはせず、のどかは歩き続ける。
「ネギせんせー」
助けて下さい。怖いです。
わたしはここにいます。あの時、階段から落ちる私を救ってくれた時のように。
まるで小説のなかのヒーローのように現れて、また私を救ってください。
「ネギせんせー」
きょろきょろとあたりを見回す。誰もいない森を、誰かを探すように歩き続ける。木の根に毛躓いても制服が草木に引っかかっても、決して足を止めずに歩き続ける。
彼女は何も考えていなかった。
置き去りにした親友のことも、振り下ろしたバットの感触も、返り血に染まった全身も。全てを忘れて、ただひとつ心に燦然と輝くのは、自分より年下の教師の、あの眩しい笑顔だけだ。
「あ。……犬」
そんな彼女の視界に転がり込んできたのは、山の風景にまったくそぐわない愛玩犬の姿だった。犬種はダックスフント。ミニチュアでこそないが、その愛らしさは実に心を和ませる。
のどかは思わず頬を綻ばせ、その犬に手を差しのべながら近づいていった。しかし犬は小さく吠えて、彼女に背を向けて走り出す。
「あ、待ってー……」
のどかは慌ててかけ出した。低木をすり抜け倒木を飛び越え、尻尾をふりふりと手招きするように振るその犬を、のどかはえっちらおっちら追いかける。
場所はB-2、その北西部。
何が待つのか、それを考えることなくのどかは駆けた。
「もー、どこいくのー」
突如、視界を覆っていたはずの森が開けた。それでも犬は走り続ける。誘うような尻尾の仕草は、ひどく愛らしい。
「待ってよ、あ――」
――踏みしめていたはずの大地が、突然なくなった。
B-2はそのほとんどを山岳地帯が占めているが、島の街々を繋ぐ街道がある部分――平地の部分の海抜はほぼ0メートルと言っていい。
だから、なのか。そのせいで、なのか。それはわからないが、ともかく。
山岳地帯と平地部分は、相当な高度のある崖で接しているのだった。
――回転する視界のなか、己が足を踏み外した崖の淵を見つける。その上からは、小さなダックスフントがこちらを見下ろしていた。
一度、二度、三度。踊るように落ちるその身体の視界で、のどかを見つめる犬を捉える。
何か言おうと口を開いたその瞬間、絶壁から大きくせり出した岩の部分に全身を強打。
宮崎のどかは、そうして死んだ。
【綾瀬夕映@魔法先生ネギま! 死亡】
【エーリカ・ハルトマン@ストライクウィッチーズ 死亡】
【宮崎のどか@魔法先生ネギま! 死亡】
【一日目・深夜】
【B-2/山中の開けた場所】
【ゲルトルート・バルクホルン@ストライクウィッチーズ】
【状態】健康、精神疲労(大)、返り血で全身血塗れ
【装備】なし
【所持品】基本支給品、ランダム支給品0~2
【思考・状況】
1.…………
2.エーリカを殺したのは、あの臙脂色の制服の女だった
3.501の皆に会いたい……あの瞳を見たい
【備考】
※バルクホルンはのどかの顔を覚えていません
※周囲に基本支給品×2、ランタン以外の基本支給品×1がそれぞれデイバッグに、ダガーナイフ@現実(綾瀬夕映の支給品)、釘バット@現実(宮崎のどかの支給品)、デイバッグにしまわれたままのランダム支給品×1(エーリカ・ハルトマンの支給品、武器ではない)、壊れたランタン×1が落ちています
※B-2の山岳部分とメインストリートのある平地の部分は崖で接しています
※平地部分と山岳部分がどのあたりまで崖で接しているかは後続の書き手さんにお任せします
最終更新:2012年05月24日 04:38