テンプレートファイルについて
テンプレートファイルは、YY-CHRでの編集を補助するための、編集対象のROMファイルのために用意した各種設定ファイルのことです。
YY-CHRを起動してROMを開くたびにパレットを編集したり、設定を変更したりしなくていいように、
一度作成した設定はファイルに保存して、次回からはそのファイルを読み込むことで手間を省くことができます。
ROMとして開くファイル名に設定ファイルの拡張子を追加したファイルを用意しておくと、ROMを開いたときに一緒に読み込みます。
対象拡張子:.adf/.dat/.pal/.JumpList/.setting
例1)gamename.nes を開くとき、 gamename.pal、gamename.dat、gamename.adf、gamename.jumplistなどがあれば読み込みます。
例2)gamename.nes を開くとき、 gamename.nes.pal、gamename.nes.dat、gamename.nes.adf、gamename.nes.jumplistなどがあれば読み込みます。
例えば
ファミコンではDATパレット(パレットセット)やADFパターン(表示パターン)、ブックマーク(ジャンプリスト)が有効です。
スーパーファミコンではPALパレットやジャンプリスト(アドレスのお気に入り機能)を使うのがおすすめです。
テンプレートの種類:PALパレット (*.pal)
パレットの色をRGBで定義するファイル。
スーパーファミコンなどはゲームのプログラムからパレットの色をRGBで指定する。
パレットの色をRGB指定するゲームでは、PALパレットファイルを用意するのが良いです。
※ファミコンはハード固有のパレットがあるため、プログラムではハードのパレットの番号を指定して、RGB指定はしない。
ファミコンのエミュレータなどでハードのパレットを再現するためにパレットファイルをRGBで定義することがある。
YY-CHRも同様にハードのパレットを再現するためにRGBで定義した*.palファイルを読み込むことができる。
テンプレートの種類:DATパレット (*.dat)
ファミコンなど、ハードウェアにパレットがある場合、ゲームのプログラムはRGBではなく、ハードウェアパレットの番号で色を指定する。
ファミコンのゲームのパレットをテンプレートにするときはDATファイルを作るのが良いです。
テンプレートの種類:表示パターン (*.adf)
256キャラを16x16キャラで表示するときに、並べる順番を定義します。
ゲーム上のグラフィックが四角い領域の場合、表示パターンを指定することで、多くのデータを見ることができます。
(例えばファイナルファンタジーのキャラクターなど)
キャラクターが手足を大きく動かすような不定形なグラフィックのゲームはYY-CHRではゲーム中のように表示できないことが考えられます。
(例えばロマンシングサガのキャラクターなど)
テンプレートの種類:画像のアドレスのリスト (*.jumplist)
お気に入り機能です。ROMの画像のアドレスをリスト化してあれば、次回から探す必要がなくなります。
お気に入りには名前を付けられるので、一部だけ形式が違う場合や、アドレスが分かりにくいデータは
わかりやすい名前でアドレスを登録することで、アドレス合わせが楽になります。
例えば、キャラクターやモンスターの名前で登録してあると便利です。
BG用グラフィックなら、表示パターンと組み合わせることで簡単にゲーム内のグラフィックを再現できます。
テンプレートの種類:データ読み込み設定 (*.setting)
開いたROMから「パレットや表示パターンなどのテンプレート情報を読み込む方法」を設定ファイルとして定義します。
外部ファイルを使わないので、しっかり解析して定義すれば、ゲーム内の正しいデータを使ってROMを開くことができます。
テンプレートファイルの作成方法
1.設定ファイルを作成する
ゲームを開発するときにはこちらの方法で作成したファイルを使います。
ステートファイル対応エミュレータ:VirtuaNES、ZSNES、SNESGT
【対応エミュレータ上でROMが動作する場合】
YY-CHRのステート読み込みに対応しているエミュレータで動かしてステートセーブすることで、
YY-CHRでステートファイルを読み込んだときに、セーブした時のパレットを読み込むことができます
【非対応エミュレータ上でROMが動作する場合】
セーブしたステートファイルに格納されているデータのアドレスが判明している場合、
Resources/yychr.StateSettingにステートファイルの拡張子と、読み込むアドレスの設定を追加することで、YY-CHRでステートファイルからデータを読み込むことができます。
読み込んだ設定をファイルとして保存する方法は、手動作成時と同じです。
2.設定ファイルのファイル名を一般的なものにする
ゲーム名の正式名称や、略称で対象のゲームが判別できるファイル名を付けます。
また、複数の設定ファイルがあるときは拡張子以外が共通のファイル名になるにしてください。
テンプレートを使って編集するROMファイルも、同じファイル名に合わせる必要があります。
例) Final Fantasy Vの場合、ff5.pal、ff5.jumplistなどでテンプレートを作成。
テンプレートを使うときに、ROMをff5.smcなどにリネームして、テンプレートファイルを同じフォルダに配置し、ff5.smcをYY-CHRで開く。
共通テンプレート
特定のゲームではなく、共通で使いたいテンプレートがある場合、YY-CHR/CommonData/ディレクトリにファイルを置いてください。
パレットメニューの(CommonData)の付くサブメニューに置いたテンプレートが表示され、選択することで読み込みます。
ゲーム機ハードに合わせた設定(ファミコンやMSXのパレットなど)を使い分けるときに便利です。
また、特定ゲーム用のテンプレートファイルだけど、バージョン管理などの理由で複数ファイル名で使いたい、ファイル名に縛られたくないといった場合もここに置いておくと簡単に開くことができるので、ファイル名管理が省けます。
YY-CHRのテンプレート
YY-CHR.netは起動時に、YY-CHRの初期設定として、YY-CHR/Resources/yychr.*のテンプレートを読み込んでいます。
ゲーム別の設定ではなく、YY-CHRの起動時の設定を変更したい場合、これらのファイルを編集してください。
最終更新:2019年10月21日 20:17