孤独な大学生77
サエグサ・プラトはそんなわけでフエフキ・ユウジとホシマチ・セセラに出会った。
「アンタの兄貴のホシマチ・ミツヤに会いたいって?
私まだ5歳だからよく知らんけど無理だよ。その人幹部の一人だもん。」
「5歳なのになんで軍隊に入ってんだ?」
「強いから。」
「・・・兄さんは・・・元気・・・?」
「元気ないよ。最近戦況芳しくないからね。」
「会わせて。」
「駄目。隊長は最終決戦に備えて精神修養の期間に入っています。
隊長の操縦する『雷馬(ウルトラ・ザウルス)』には相当の精神集中力が必要なんだから。」
「そんな・・・。」
「最終決戦の最中に会いに行けば?」
「何・・・?」
「それなら私協力してやっても良いよ?」
「・・・あっそう。じゃそうする。最終決戦の日時は?」
「明日。明日です。」
「あっそう。」
「[[プラト]]!練習しよう!」
後ろから声がした。
少年が二人と少女が一人立っている。
「[[ムスイ]]!アゲハ![[ナナセ]]!分かった!じゃあ明日ね!オジサン達!」
4人は矢のような速度で走り去っていった。
「だってさ。どうする?」
フエフキは言った。
「私のアレクサンダーなら雷馬(ウルトラ・ザウルス)にも追いつけるかも。
あの娘アレでかなり強いと見たわ。あの娘が協力してくれるならどうにかなるかも。」
「まぁ、どっちにしろ俺は役に立たんだろうからな。あとはテメェで頑張れよな。」
「えっ、帰るの?」
「いや、最後まで見届けるよ。」
「本当?」
セセラの顔がパッと明るくなった。
フエフキは紫煙を燻らせながら暁の方角を見ていた。
己の死が容易に想像できた。
「悪くない。」
フエフキは呟いた。