ローグは技能、隠密、そして敵の弱点を使って優位に立とうとする。ローグは冒険者パーティに多才さと臨機応変さをもたらし、いかなる問題についてもほぼ解決方法を見つけるコツを持っている。
またローグは罠を取り扱う達人でもある。盗賊道具に対する習熟によって、彼らはそうした脅威を発見し、無力化する際にボーナスを与える。多くの罠は盗賊道具の使用なしでは無力化することが不可能である。
ローグの作成
最初のクラスをローグとするキャラクターを作成するとき、これらの利益を得る。またこの項ではローグのキャラクターを素早く作成する助けとなる提言も提示している。
レベル |
攻撃ボーナス |
クラスの特徴 |
1 |
+1 |
ローグの体系、急所攻撃(1d6) |
2 |
+1 |
妨害 |
3 |
+1 |
急所攻撃(2d6) |
4 |
+1 |
直感回避 |
5 |
+2 |
急所攻撃(3d6) |
6 |
+2 |
― |
7 |
+2 |
急所攻撃(4d6) |
8 |
+2 |
身かわし |
9 |
+2 |
命取りの攻撃(2回ロール)、複数回攻撃、急所攻撃(5d6) |
10 |
+2 |
非視覚的感知、身かわし移動 |
11 |
+2 |
窮地の決め手1日1回、急所攻撃(6d8) |
12 |
+2 |
― |
13 |
+2 |
急所攻撃(7d8) |
14 |
+2 |
窮地の決め手1日2回 |
15 |
+3 |
急所攻撃(8d8) |
16 |
+3 |
― |
17 |
+3 |
窮地の決め手1日3回、急所攻撃(9d8) |
18 |
+3 |
― |
19 |
+3 |
命取りの攻撃(3回ロール)、急所攻撃(10d8) |
20 |
+3 |
窮地の決め手1日4回 |
能力値調整:【筋力】、【敏捷力】、あるいは【知力】の値に+1。隠れ身をしたり、攻撃を回避したり、妙技武器や多くの射撃武器を使って攻撃する際には【敏捷力】を使う。ローグの中には、近接戦闘を重要視するがゆえに、【筋力】を好む者もいる。罠を発見することに集中しようとするローグは、高い【知力】を必要とする。
開始時のヒット・ポイント:6+【耐久力】修正値。
鎧と盾の習熟:軽装鎧、中装鎧
武器の習熟:単純武器、ハンド・クロスボウ、ライト・クロスボウ、ロング・ソード、レイピア、ショート・ソード
道具の習熟:盗賊道具
お勧めの背景:ギルド盗賊
お勧めの専門:専門家
開始時の装備:レザー・アーマー、レイピア、ダガー2本、ショートボウ、アロー20本入りの矢筒、冒険者キット、登山家キット、盗賊道具、26gp
クラスの特徴
ローグは下記のクラスの特徴を得る。
ヒット・ダイス:ローグ・レベルあたり1d6
ヒット・ポイント:1レベルより後に獲得するローグ・レベルごとに1d6(あるいは4)+君の【耐久力】修正値
レベル1:攻撃ボーナス
Attack Bonus
広範な訓練によって君は戦場において大きな脅威を持つ存在となっている。また君は他の多くの戦闘参加者よりもはるかに的確かつ致命的である。
利益:君が習熟している武器を使用しているとき、攻撃ロールに+1のボーナスを得る。このボーナスはレベルを獲得するに従って、“ローグ”の表に記載されている通り、向上していく
レベル1:ローグの体系
Rogue Scheme
君に対する勝率がどれだけ高く積み重ねられたかに関わらず、君は成功するための計画ともいうべき策を持っている。君の“ローグの体系”は、君が行うこと、有している利点、そして君の前に立ちふさがる者に打ち勝つ方法がどのようなものであるかを説明している。
利益:君は“ローグの体系”の選択肢から1つ選んで獲得する。ここには、軽業から財宝荒らしまで、いくつかの選択肢が紹介されている。
君の体系は、君にいくつかの技能の訓練、ボーナス専門特技、そして特定の種類の判定を行う際の何らかの特殊な利益を与えてくれる。
レベル1:急所攻撃
Sneak Attack
君は最も苦痛を与えるところを攻撃する技を持つ。
利益:ターンに1回、君が攻撃を行うときに“不利”を持たないなら、“急所攻撃”を試みることができる。そうするとき、君はその攻撃に“不利”を得る。もし攻撃が命中したなら、それは1d6の追加ダメージを与える。
3レベルおよびそれ以降の奇数レベルになると、“ローグ”の表に記載されている通り、この追加ダメージはダイス1個分ずつ上昇する。また、11レベル以降は、この追加ダメージにd6ダイスではなく、d8ダイスをロールするようになる。
レベル2:妨害
Distract
君はまばたきするほどの間、気を散らさせることができ、決定的な瞬間に目標から敵の注意を惹きつけることができる。
利益:君の姿を見ることができるか、君の声を聞くことができる5フィート以内にいるクリーチャーが攻撃を命中させたとき、君はリアクションを使ってそのダメージが引き起こすダメージを半減させることができる。
その後、君は次のターンにおいて何らアクションを取ることができない。
レベル4:直感回避
Uncanny Dodge
君は特別に素早く、罠や呪文を回避するときに特に素晴らしさを発揮する。
利益:君は【敏捷力】セーヴィング・スローに対して“優位”を得る。
レベル8:身かわし
Evasion
君は危害を避ける才覚を持っている。爆発から身をよじってかわしたり、落下してくる岩を紙一重でかわしたり、酸の噴出をぱっと飛び退いてかわしたりできる。そして、これらは君のあらゆる術策の中でも、まさに最上級のものである。
利益:その効果から半分のダメージを受けるだけで済むようにするための【敏捷力】セーヴィング・スローを行うとき、そのセーヴィング・スローに成功したなら、君は一切のダメージを受けずに済み、失敗しても半分のダメージを受けるだけで済む。
レベル9:複数回攻撃
Multiattack
君は同時に複数の敵を攻撃することができる。
利益:“束ね射ち”と“機動戦闘”のどちらかを選択すること。君はその特徴を獲得する。
束ね射ち
Barrage
アクションとして、君を起点とする15フィートの円錐状の中にいる2体の目標を選択し、彼らそれぞれに対して別々に遠隔攻撃を行うことができる。これらの攻撃は“命取りの攻撃”から利益を得ることはできない。
19レベルになると、君はこの円錐状の中の3体に攻撃できるようになる。
機動戦闘
Skirmish
アクションとして、君は自分の移動速度まで移動できる。この移動の間に2体までの目標に対して、片方の手で握っている1つの武器で別々に近接攻撃を行うことができる。この移動は機会攻撃を誘発しない。これらの攻撃は“命取りの攻撃”から利益を得ることはできない。
19レベルになると、君はこの移動の間に3体に攻撃できるようになる。
レベル9:命取りの攻撃
Deadly Strike
君は非常に優れた戦闘能力者で、敵により致命的な負傷を与える攻撃を行う。
利益:1ターンに1回、攻撃でダメージをロールするとき、武器のダメージ・ダイスを2回ロールし、そのロール結果を合算することができる。
19レベルになると、このダメージのダイスを3回ロールできるようになる。
レベル10:非視覚的感知
Blindsense
すぐ周辺の出来事に対する君の知覚力は君の持つ最も偉大なサバイバル能力の1つである。
利益:もし君が意識を保っており、聴覚喪失状態ではないのであれば、君の25フィート以内にいる限り、クリーチャーは君から隠れることはできず、君はこの距離内にいる不可視状態のクリーチャーの位置に気づく。
レベル10:身かわし移動
Defensive Roll
有害な呪文の進路を回避したり、罠を回避するために横っ飛びに跳んだりするとき、君はより安全な位置へと転がりこむことができる。
利益:【敏捷力】セーヴィング・スローに成功し、その結果として一切ダメージを受けなかったとき、君はリアクションを使って移動速度に等しい距離まで移動することができる。この移動は機会攻撃を誘発しない。
レベル11:窮地の決め手
Ace in the Hole
最も危険な作業においてでも、君が成功への糸口を見出す。
利益:1日1回、君は失敗した自分の攻撃を成功に変えるか、君がアクションを取ることができるのであれば、失敗した能力判定やセーヴィング・スローのロールの出目を20に変えることができる。
14、17、20レベルにおいて、君はこの利益の1日の使用回数を追加で1回分獲得するが、1ターンに1回までしか使うことはできない。