Dungeons & Dragonsゲームの冒険をプレイするための第1段階は君自身のキャラクターを想像し、作成することである。君のキャラクターはゲーム・データ、ロールプレイ用の手がかり、そして君の想像力の組み合わせでできている。君は種族(人間だとかハーフリングだとか)と
クラス(ファイターだとかウィザードだとか)を選択する。また君は自身のキャラクターの個性、外見、そして背景となるストーリーをも作り上げる。完成したなら、そのキャラクターはゲームにおける君の代理者となり、Dungeons & Dragons世界における君のアヴァター(化身)となる。
下記のステップ1に飛び込む前に、君がプレイしたい種類の冒険者について考えてみること。君は勇敢なファイター、隠密行動をなすローグ、熱狂的なクレリック、あるいは燃え上がるようなウィザードになるかもしれない。あるいは君は型にはまらないもっと興味深い存在となるかもしれない。たとえば、肉弾戦を好む筋骨たくましいローグだとか、遠方から狙い過たず敵を射抜く射手だとかいったものだ。君はドワーフやエルフといったものが登場するファンタジー・フィクションは好きか? ぜひそうした種族のキャラクターを作りたまえ。君は自分のキャラクターを卓において最も強靭な冒険者にしたくはないか? それならファイター・クラスを検討してみるとよい。もし取っ掛かりとなるべきものを持たないなら、何か君の関心を引くようなものがないか、本書のイラストを眺めてみるとよい。
いったん心にキャラクター像を描いたなら、下記のステップを順番にこなしていき、君が望むキャラクター像を反映する決定を行っていくこと。重要なことは、君がプレイしたいと震い立つようなキャラクターの表のところを参照することだ。
本章を通して、君のキャラクターを記録するのに使われるものの意味でキャラクター・シートという用語を用いる。これは形式の整った
キャラクター・シート(このルールの最後に掲載されているものなど)、何らかの電子媒体の記録、あるいはノートの紙片などのいずれかだ。公式のD&Dキャラクター・シートは、君が必要とする情報は何かという事と、ゲーム中にそれをどのように用いるかという事を知るまで、初めに用いるのに最適なものである。
ブルーノーの作成
キャラクター作成の各ステップには、ボブという名前のプレイヤーが彼のドワーフのキャラクター、ブルーノーを作成するという内容の、そのステップの例が含まれている。
1.種族を選ぶ
各キャラクターは、D&D世界にいる数多くの知的人型生物の中の1種族に属している。最も一般的なプレイヤー・キャラクター用の種族は、エルフ、ドワーフ、ハーフリング、そして人間である。またいくつかの種族には、マウンテン・ドワーフやウッド・エルフといった具合に、
副種族も有している。これらの種族については第2章により詳細な情報が掲載されている。
君が選択する種族は、全般的な外見や文化や血統から得られる生来の才能を確定することになり、君のキャラクターの個性に対して重要な影響を及ぼす。キャラクターの種族は、特殊な知覚力、特定の武器や道具に対する習熟、1つ以上の技能に対する習熟、あるいはちょっとした呪文を使用する能力といった、特定の種族特徴を与える。これらの特徴はときに特定のクラスの能力に対してぴったり最適なものがある(ステップ2参照)。たとえば、
ライトフット・ハーフリングは素晴らしいローグになりうるし、ハイ・エルフは強力なウィザードになる傾向がある。ときにはこうした典型に反することも楽しみになりうる。たとえば、ハーフリングのパラディンや
マウンテン・ドワーフのウィザードなどは変わっているが、記憶に残るキャラクターとなりうる。
また種族はステップ3で決定することになる君の
能力値の1つ以上を上昇させる。これらの上昇分をメモしておき、後で適用することを忘れないこと。
種族によって与えられる特徴をキャラクター・シートに記録すること。開始時の言語と基本移動速度も忘れずにメモしておくこと。
ブルーノーの作成、ステップ1
ボブは彼のキャラクターを作成するべく卓についた。彼は自分がプレイしたいキャラクターには無愛想なマウンテン・ドワーフがぴったりだと、そう決定した。彼はキャラクター・シートに、基本移動速度25フィートと彼が習得している言語(共通語とドワーフ語)を含め、ドワーフの種族特徴のすべてをメモした。
2.クラスを選ぶ
すべての冒険者はクラスに就いている。クラスはキャラクターの生業、彼あるいは彼女が持つ特殊な才能、そして枯れあるいは彼女がダンジョン探検やモンスターとの戦闘、あるいは緊迫する交渉などにおいて最も得意とする戦術などを幅広く説明するものである。キャラクター・クラスについては第3章で説明されている。
キャラクターは君のクラスの選択から複数の利益を得る。これらの利益の多くはクラスの特徴という――他のクラスの者と異なる役割を君のキャラクターに与える能力(呪文発動能力を含む)のことである。また君はいくつかの習熟をも得る:防具、武器、技能、セーヴィング・スロー、そしてときには道具に対するものだ。習熟は君のキャラクターが特に上手にこなす多くの事柄について定義するものであり、特定の武器の使用から嘘のつき方までさまざまだ。
キャラクター・シートに、1レベル時にクラスが与えてくれる全ての特徴を記録すること。
レベル
一般的に、キャラクターは1レベルでゲームを開始し、冒険と経験点(XP)を獲得することによってレベルを上昇させる。1レベル・キャラクターは冒険の世界における経験を何も積んでいないが、彼あるいは彼女は。以前は兵士や海賊であったかもしれないし、危険な事柄をなしていたかもしれない。
1レベルでゲームを開始するという事は、君のキャラクターが冒険者人生に入ったこと示す。もし君がこのゲームにすでに慣れ親しんでいるか、あるいは既存のD&Dキャンペーンに参加しているなら、DMが君のキャラクターはすでに若干の苦難の冒険を生き延びてきたものと見なし、より高いレベルで開始するよう決定するかもしれない。
キャラクター・シートにレベルを記録すること。もし1レベルよりも高いレベルでゲーム開始するなら、1レベルより後のレベルで君のクラスが与えてくれる追加の要素についても記録すること。また君の経験点も記録すること。1レベル・キャラクターは0XPである。より高いレベルのキャラクターは、一般的にそのレベルに達するのに必要とされる最少量のXPを有する(本章の後で説明されている「1レベルより後」を参照)。
ヒット・ポイントとヒット・ダイス
君のキャラクターの
ヒット・ポイントは君のキャラクターが戦闘や他の危険な状況においてどれほど強靭かを決定するものである。君のヒット・ポイントはヒット・ダイス(ヒット・ポイント・ダイスの省略形)によって決定される。
1レベル時、君のキャラクターは1ヒット・ダイスを持ち、クラスによってダイス種類が決定される。クラスの説明に記載されている通り、君はそのダイスをロールしたときに出る可能性のある最大値に等しいヒット・ポイントを持ってゲームを開始する。(またステップ3で決定することになる【耐久力】修正値をも適用すること)。これはまた君の
ヒット・ポイント最大値となる。
キャラクター・シートにキャラクターのヒット・ポイントを記録すること。また君のキャラクターが使用するヒット・ダイスの種類と君が有するヒット・ダイスの数も記録すること。休憩を取ったあと、君はヒット・ポイントを回復するためにヒット・ダイスを消費することができる(第8章の「休憩」参照)。
習熟ボーナス
クラスの説明に掲載されている表には習熟ボーナスが示されており、1レベル・キャラクターでは+2となっている。習熟ボーナスは、君がキャラクター・シートに記録することになる数多くの数値に適用される。
- 君が習熟している武器を使用した攻撃ロール
- 君が発動する呪文の攻撃ロール
- 君が習熟している技能を使った能力判定
- 君が習熟している道具を使った能力判定
- 君が習熟しているセーヴィング・スロー
- 君が発動する呪文のセーヴィング・スロー難易度(各呪文発動クラスに説明されている)
君のクラスは武器の習熟、セーヴィング・スローの習熟、そしていくつかの技能と道具の習熟を決定する。(技能については第7章、道具については第6章で説明されている)。君の背景は追加の技能と道具の習熟を与えてくれ、またいくつかの種族はさらに多くの習熟を与えてくれる。これらの習熟の全てを、習熟ボーナスとともにキャラクター・シートに確実にメモしておくこと。
習熟ボーナスは1回のダイス・ロールに対して1回より多く加算することはできない。ときに、それを適用する前に習熟ボーナスが修正されることがある(たとえば2倍とか半減とか)。もし状況によって同じロールに複数の習熟ボーナスが適用されることが示唆されたり、複数回の2倍化が示唆されたりすることがあっても、適用は1回だけ、2倍化は1回だけ、半減化は1回だけである。
ブルーノーの作成、ステップ2
ボブはブルーノーはアックスを持って戦闘に突撃し、ヘルメットの1本の角は折れている姿を想像した。彼はブルーノーをファイターとして作成し、ファイターの習熟と1レベル・クラスの特徴をキャラクター・シートにメモした。
1レベル・キャラクターであるブルーノーは1ヒット・ダイス―d10―を持ち、10+【耐久力】修正値に等しいヒット・ポイントを持ってゲームを開始する。ボブはこのことをメモし、ブルーノーの【耐久力】の値が決定した後(ステップ3参照)に最終的な数値を記録することになる。またボブは1レベル・キャラクターの習熟ボーナス、すなわち+2もメモした。
3.能力値の決定
君のキャラクターがゲーム内でできることの多くは、彼あるいは彼女の6つの能力に依存している:
【筋力】、
【敏捷力】、
【耐久力】、
【知力】、
【判断力】、
【魅力】である。それぞれの能力には値があり、キャラクター・シートにはその数値を記録する。
6つの能力とそれらのゲーム内における使用については第7章で説明されている。「表:能力値概略」は、各能力によって測られる性質、どの種族がどの能力を上昇させるか、そして各能力がどのクラスにとって特に重要であるかを示したものである。
君はキャラクターの6つの
能力値をランダムに決定する。6面体ダイスを4つロールし、その内高いもの3つをメモ用紙に書き留めておく。これをさらに5回行い、6つの数字を得る。時間短縮を望むか、あるいは能力値をランダムに決定するという方法が好きでないなら、代わりに下記の数値を使用することができる:15、14、13、12、10、8。
君はこの6つの数値を、それぞれキャラクターの6つの能力の1つの隣に書き込んでいき、【筋力】、【敏捷力】、【耐久力】、【知力】、【判断力】、【魅力】の値に割り当てる。その後、選択した種族によって生じる能力値の変更について適用する。
能力値を割り当てた後、「表:能力値と修正値」を使って
能力修正値を決定すること。この表を参照せずに能力修正値を決定するには、能力値から10を引き、それを2で割ること(端数切り捨て)。修正値を各能力値の隣に記載すること。
表:能力値と修正値 |
能力値 |
修正値 |
|
能力値 |
修正値 |
1 |
-5 |
|
16~17 |
+3 |
2~3 |
-4 |
|
18~19 |
+4 |
4~5 |
-3 |
|
20~21 |
+5 |
6~7 |
-2 |
|
22~23 |
+6 |
8~9 |
-1 |
|
24~25 |
+7 |
10~11 |
+0 |
|
26~27 |
+8 |
12~13 |
+1 |
|
28~29 |
+9 |
14~15 |
+2 |
|
30 |
+10 |
表:能力値概略 |
【筋力】 |
示すもの:天性の運動能力、身体上の力 |
これを重要とする者:ファイター |
この能力を上昇させる種族: |
マウンテン・ドワーフ(+2) |
人間(+1) |
【敏捷力】 |
示すもの:肉体的な機敏さ、反射神経、平衡感覚、釣り合い |
これを重要とする者:ローグ |
この能力を上昇させる種族: |
エルフ(+2) 人間(+1) |
ハーフリング(+2) |
【耐久力】 |
示すもの:健康、スタミナ、生命力 |
これを重要とする者:全員 |
この能力を上昇させる種族: |
ドワーフ(+2) |
スタウト・ハーフリング(+1) |
人間(+1) |
【知力】 |
示すもの:精神の鋭敏さ、知識の回想、分析力 |
これを重要とする者:ウィザード |
この能力を上昇させる種族: |
ハーフ・エルフ(+1) |
人間(+1) |
【判断力】 |
示すもの:意識力、直観、洞察 |
これを重要とする者:クレリック |
この能力を上昇させる種族: |
ヒル・ドワーフ(+1) |
人間(+1) |
ウッド・エルフ(+1) |
【魅力】 |
示すもの:自信、雄弁、指導力 |
これを重要とする者:リーダーと交渉役のキャラクター |
この能力を上昇させる種族: |
ライトフット・ハーフリング(+1) |
人間(+1) |
第3章の各クラスの説明には、そのクラスのキャラクターを迅速に作成するための推奨を提示するセクションが含まれており、そこには最も高い能力値をどのように割り当てるか、そのクラスに適切な背景、そして開始時の呪文が含まれている。
ブルーノーの作成、ステップ3
ボブはブルーノーの能力には能力値の標準セット(15、14、13、12、10、8)を用いることに決めた。彼はファイターであるため、最も高い値である15を【筋力】に割り当てた。次に高い値である14は【耐久力】に。ブルーノーはイキのいいファイターではあるかもしれないが、ボブはこのドワーフが年齢を重ねており、賢く、より良いリーダーであることを望むと決めているため、【判断力】と【魅力】にはそれなりの値を割り振る。種族の利益を適用した後(ブルーノーの【耐久力】は2、【筋力】は2上昇する)、ブルーノーの能力値とその修正値はこのようになる:【筋力】17(+3)、【敏捷力】10(+0)、【耐久力】16(+3)、【知力】8(-1)、【判断力】13(+1)、【魅力】12(+1)。
ボブはブルーノーの最終的なヒット・ポイントを書き込む:10+【耐久力】修正値+3であるため、合計13ヒット・ポイントである。
選択ルール:能力値のカスタマイズ
ダンジョン・マスターの選択によって、君は能力値を決定する際にこの選択ルールを使用することができる。ここに説明されている方法は、君が個々に選択した一連の能力値を使ってキャラクターを作成することを可能にしてくれるものである。
君は能力値に費やすために27ポイントを有する。各数値のコストは「表:能力値のポイント・コスト」に示されている。たとえば、14という数値は7ポイントのコストである。この方法を使用する場合、種族による上昇を適用する前の段階では、君が得ることができる最高の値は15である。君は8よりも低い値を得ることもできない。
この能力値決定方法では、君は3つの高い値と3つの低い値の組み合わせ(15、15、15、8、8、8)、平均以上ですべてほぼ均質な値の組み合わせ(13、13、13、12、12、12)、あるいはこれらの例の間に位置するあらゆる組み合わせを作り出すことができる。
表:能力値のポイント・コスト |
値 |
コスト |
8 |
0 |
9 |
1 |
10 |
2 |
11 |
3 |
12 |
4 |
13 |
5 |
14 |
7 |
15 |
9 |
4.キャラクターの描写
君のキャラクターのゲーム的な基本データを知ることができたなら、彼あるいは彼女という人格について描き出すときである。君のキャラクターには名前が必要である。しばらく時間をかけて、彼あるいは彼女はどのような外見をしているのか、また彼あるいは彼女はどのように振る舞うのかを考えること。
第4章の情報を使用することで、君のキャラクターの肉体的な外見や人格の特徴について描きだすことができる。キャラクターの属性(彼あるいは彼女の決断を導くモラル上の指針)と理想を選ぶこと。また第4章は、君のキャラクターが最も親愛感を抱いている事物、すなわち関わり深いものと、いつの日か彼あるいは彼女を害することがあるかもしれない弱味について決定するのに役立つ。
キャラクターの背景は、彼あるいは彼女がどこからやって来たのか、彼あるいは彼女の元々の職業、そしてD&D世界におけるそのキャラクターの立場を説明するものである。DMは第4章に説明されているものの他の追加の背景を提供してくれるかもしれないし、君のキャラクターのコンセプトにより正確に適合する背景を君と一緒に作ろうとしてくれるかもしれない。
背景は君のキャラクターに背景特徴(一般的な利益)と2つの技能への習熟、そしてまた追加の言語や特定種類の道具に対する習熟をも与えてくれる。キャラクター・シートにこの情報と、君が決めた人格に関する情報を記録すること。
キャラクターの能力
キャラクターの能力値と種族を決めることで、彼あるいは彼女の外見や人格を描き出すとっかかりになる。非常に強力だが低い【知力】しか持たないキャラクターは、低い【筋力】しか持たないが頭の良いキャラクターとは非常に異なる思考と振る舞いをするだろう。
たとえば、高い【筋力】は、通常は頑丈で運動能力の優れた体格に該当している一方で、低い【筋力】のキャラクターは痩せこけているか、まるまると太っているだろう。
高い【敏捷力】を持つキャラクターはおそらくは柔軟でスリムな体型だが、低い【敏捷力】のキャラクターは背が高くて不器用であるか、鈍重で太い指を持つであろう。
高い【耐久力】のキャラクターは、通常は健康的な外見であり、明るい目と有り余るエネルギーを持つ。低い【耐久力】のキャラクターは病気がちであったり、もろくはかなかったりする。
高い【知力】のキャラクターは非常に好奇心が高く、勉強好きであるが、低い【知力】のキャラクターはしゃべり方が単純で物事の細かなことをすぐ忘れてしまうかもしれない。
高い【判断力】を持つキャラクターは思慮分別に優れ、共感力があり、発生する出来事全般に注意力が高い。低い【判断力】のキャラクターはぼんやりしていたり、無鉄砲であったり、うっかりしていたりする。
高い【魅力】を持つキャラクターは人に信頼感を抱かせる雰囲気をにじみだしており、通常はそこに優雅さか威圧的な存在感が混在している。低い【魅力】のキャラクターはイライラさせ、意見をはっきり言わず、臆病な様子であるかもしれない。
ブルーノーの作成、ステップ4
ボブはブルーノーの基本的な詳細情報のいくつかを埋める:彼の名前、性別(男性)、身長と体重、そして彼らの属性(秩序にして善)だ。彼は高い【筋力】と【耐久力】を持つので、健康で運動神経に富んだ肉体を持ち、低い【知力】であるため、忘れっぽいところがあることが示唆されている。
ボブはブルーノーが貴族の系譜に連なっているが、彼の氏族はブルーノーが非常に若かった頃に故郷から追放されたことに決めた。彼はアイスウィンド・デイルの辺境の村で鍛冶師としての仕事をして成長した。しかしブルーノーには英雄として運命―すなわち故郷を取り戻すという運命―が待ち構えており、そこでボブは彼のドワーフには地元の英雄の背景を選んだ。彼はこの背景が与えてくれる習熟と特殊な特徴をメモする。
ボブはブルーノーの人格に関してかなりはっきりした様子を思い抱いているため、地元の英雄の背景に示唆されている人格の特徴の項目を飛ばし、代わりにブルーノーは思いやり深く、友と仲間たちを深く愛する感受性に富んだドワーフであるが、そうした心の動きは大きなドラ声と振る舞いの中に押し隠している。彼は自分の背景のリストから公正の理想を選び、ブルーノーは法の上では何人たりとも平等であるとい信じていることとした。
彼の経歴を与えるうえで、ブルーノーの関わり深いものは明白である:彼はいつの日には故郷のミスラル・ホールを、ドワーフたちを追い出したシャドウ・ドラゴンの手から取り戻したいと熱望している。彼の弱味は彼の親切で感受性が高いことと結びついている―彼は孤児やきかん気の者に好意を持ち、たとえそれが真っ当な場合でなくても、慈悲を示してしまう傾向にある。
5.装備の選択
君のクラスと背景はキャラクターの開始時装備を決定する。そこには武器、鎧、その他の冒険用装備が含まれる。この装備をキャラクター・シートに記録すること。それらのアイテム全てが第5章に説明されている。
クラスと背景によって与えられる装備を得る代わりに、君は開始時装備を購入することもできる。君は第5章に示されているように、クラスに基づいて、支払いに使うことができる金貨(gp)をいくらか有する。またその章には、装備品に関する幅広いリストが、価格とともに示されている。もし望むなら、君はコストを支払うことなく、1つの装身具をも有することができる(第5章の最後にある「表:珍品奇品」参照)。
君の【筋力】の値は君が持ち運ぶことができる装備の量を制限する。装備品の合計重量(ポンド数)が、君の【筋力】の値の15倍を超えないようにすること。運搬能力に関してのより詳細な情報については第7章参照。
アーマー・クラス
アーマー・クラス(AC)は君のキャラクターが戦闘において負傷をどれだけうまく回避できるかを表している。君のACに寄与する要素としては、着用している鎧、持ち運んでいる盾、そして君の【敏捷力】修正値が含まれる。しかしながら、全てのキャラクターが鎧を着用したり盾を持ち運んだりしているわけではない。
鎧や盾を持たない場合、君のキャラクターのACは10+彼あるいは彼女の【敏捷力】修正値に等しい。もしキャラクターが鎧を着用しているか、盾を持ち運んでいるか、あるいはその両方であるなら、第5章にあるルールを使ってACを計算すること。君のACをキャラクター・シートに記録すること。
それらを効果的に使用するためには、キャラクターは鎧や盾に習熟している必要があり、君の鎧と盾への習熟はクラスによって決定される。もし必要とされる習熟を欠いている場合に鎧を着用したり、盾を持ち運んだりする場合には、第5章に説明されている通りの不利益を被る。
ある種の呪文やクラスの特徴は、君のACを計算する別の方法を提供してくれる。もし異なるAC計算方法を与えてくれる複数の特徴を君が有するのであれば、君は使用するものをいずれか1つ選ぶこと。
武器
君のキャラクターが振るうそれぞれの武器について、その武器で攻撃するときに使用する修正値と、それが命中したときに与える
ダメージを計算すること。
武器で攻撃を行なうとき、君は
d20をロールし、習熟ボーナス(ただし、君がその武器に習熟している場合のみ)と、適切な能力修正値を加算する。
- 近接武器での攻撃については、攻撃とダメージ・ロールに【筋力】修正値を使用する。レイピアなど、妙技の特性を持つ武器は代わりに【敏捷力】修正値を使用することができる。
- 遠隔武器での攻撃については、攻撃とダメージ・ロールに【筋力】修正値を使用する。ハンドアックスなど、投擲の特性を持つ武器は代わりに【筋力】修正値を使用することができる。
ブルーノーの作成、ステップ5
ボブはファイター・クラスと地元の英雄の背景から得られる開始時装備を書き留める。彼の開始時装備にはチェイン・メイルとシールドが含まれており、合算するとブルーノーには18のアーマー・クラスが与えられる。
ブルーノーの武器については、ボブはバトルアックスと2本のハンドアックスを選んだ。バトルアックスは近接武器であり、ブルーノーは攻撃とダメージに【筋力】修正値を使用する。彼の攻撃ボーナスは【筋力】修正値(+3)に習熟ボーナス(+2)を加えて、合計+5である。バトルアックスは1d8[斬撃]ダメージを与え、ブルーノーは命中させたときにダメージに【筋力】修正値を加算するため、合計で1d8+3[斬撃]ダメージとなる。ハンドアックスを投擲するときには、ブルーノーは同じ攻撃ボーナスを使用し(投擲武器であるハンドアックスは攻撃とダメージに【筋力】を使用する)、命中させたときには1d6+3[斬撃]ダメージを与える。
6.仲間を集める
ほとんどのD&Dキャラクターは一人では行動しない。各キャラクターは、共通の目的のために集まって行動している冒険者グループである、パーティの中で1つの役割を果たす。チームワークと協力によって、Dungeons & Dragons世界における多くの脅威をパーティが切り抜ける可能性が大きく向上する。仲間のプレイヤーとDMと話し合い、君のキャラクターたちが互いを知っているかどうか、どうやって出会ったのか、グループが従事しているかもしれない探索行はどんなものかといったことを決めること。
出典:『Player's Handbook』
最終更新:2016年09月12日 22:45