- 野馬台詩 →『江談抄』に載る、吉備真備入唐の逸話で最後の試練として登場する書物。
神仏の加護で、無事読む事が出来たのち、真備の手で日本に伝えられた。
10世紀前半には実在を確認する事ができる。「日本の未来記として読まれた」
(上島敏昭『魔界と妖界の日本史』)
- 『六韜』「張良一巻書」 →太公望の表した兵法書『六韜』を、その後張良なる人物が
一巻にまとめたもの。『玉葉』治承五年二月三日条によれば、
この書の実在するか否かの議論が、知識人の間で話題に上っていた。
本朝に伝来した後は坂上田村麻呂、藤原利仁、
平将門が
これを読んだとする説もある。
『義経記』での
鬼一法眼の説話もこうした背景から
発想されたのではないかと思われる。
- 『機巧図彙』 → 寛政八年(1796年)刊行。著者は細川頼直。
江戸時代に刊行された、からくり人形などの製作ノウハウが書かれた本。
図版も詳細な斜視図で描かれており、ハイレベルな機械学の本として評価できる。
目次によれば、
首巻 → 掛時計、櫓時計、枕時計、尺時計などの時計類。
上巻 → 茶運人形、五段返、連理返、
下巻 → 竜門滝、鼓笛児童、揺盃、闘鶏、魚釣人形、品玉人形など
最終更新:2010年10月22日 11:26