石綿

  • アスベスト。

  • 西洋では、羊毛紡織技術が早くから発達していたため、ローマ時代には既に石綿による貴族向けのテーブルクロスなどが
   製作されていたという。

  • マルコ・ポーロ『東方見聞録』の中で、チンニータラスという地方(恐らくは天山山脈からアルタイ山脈の間であろうという)に
   この石綿と思しい物質が鉱脈から採掘されるという記述がある。
   同書では、この物質をサラマンダーと呼び、しかし彼らが普段この言葉で思い浮かべる火蛇ではなく、
   鉱脈から採れる鉱物であると注記してある。
   また、フビライ・ハーンからローマに送られた立派なサラマンダーの布があり、
   これはイエス・キリスト聖骸布を包むのに使われている、とも記している。


   元々は、源内主催の第五回東都薬品会に武蔵国那珂郡の中村の名主中島利兵衛が出展した「石麺」。
   →火浣布


      参考文献

『平賀源内を歩く』奥村正二
『マルコ・ポーロ 東方見聞録』


最終更新:2015年08月09日 01:35