M:世界の純金製遺物に関するメモ

たまには俗な関心を全開にしてみたり。
インディ・ジョーンズ気分で世界の純金製のあれこれを見つけたら書きつけるメモ。



      現存
   全294基ある墓のうち金細工が出土したのは62基、その総重量は約6kgにのぼる。
   金製の腕輪や円形飾り金具など。

   ヴァルチトラン遺宝と呼ばれた。発見者によって遺棄されたり分断されたりしたものもあるが、
   現存するだけで12.425kg、金の純度は88.15%。年代は中期青銅器時代(紀元前二千年紀)から
   民族大移動時代(5世紀から6世紀ごろ)まで諸説ある。器や蓋のようなもののほか、
   三つの卵型容器が管で接続されていて、液体を三つの器に注ぐことが出来る三連容器などもある。

  • また、同じブルガリアのパナギュリシュテ南方2kmのところにあるメルルという土地から、
   パナギュリシュテ遺宝と呼ばれる総計6.1kgの金製食器セットも出土している。
   こちらは紀元前4世紀後半から3世紀前半にかけて製作されたもので、ギリシャ神話などのモチーフが
   複合的な形で組み合わされた食器類。


   高さ3m、重さ5.5t。
   ビルマ軍の略奪から逃れるため漆喰で上塗りされた状態で、バンコク港拡張工事の際に取り壊された廃寺から発見された。





      文献情報

  • ヘロドトス『歴史』に、バビロンの神殿には最高神の黄金の坐像と、黄金製の大テーブルおよび椅子があり、
   またそのほかにも12キュペスもある黄金の像があったという。
   後者の像は、クセルクセスが手に入れ、その際に像を動かすことを制止しようとした祭司を殺したとか。

   献上された旨が記されている。


      参考文献
『歴史(上)』ヘロドトス
『歴史(下)』ヘロドトス

国立西洋美術館企画展『黄金伝説』図録

『週刊世界遺産 No.80』



最終更新:2015年11月06日 21:47