- 18ヘクタールほどの居住地区が確認されているが、周辺が小麦の耕作地帯であり、
農業のため大きなダメージを受けていて遺丘や街を囲む防壁などは確認できない。
- この遺跡における最大のトピックは、インダス文明期の大規模な墓地が発見された事であり、
計73基の墓が見つかっている。現在、インダス文明の遺跡でこれほどの規模の墓地が見られるのは
ハラッパー遺跡とファルマーナー遺跡のみであるという。
- 見つかった墓は長方形をしており、遺体は伸展葬で葬られている。
遺体の頭の側に副葬品が配置されていたという。
- 副葬品で多かったのは土器で、その他貴石や貝、銅製の腕輪などが見られるという。
(ファルマーナー遺跡が所在するのはインドの内陸部であるため、副葬品の貝はおそらく交易によって得た物と考えられる)
- また、出土した副葬品にはある程度の格差は見られるが、特定個人が極端に他と差のある顕彰がされた事例は見当たらない、
という報告もある。
- このファルマーナー遺跡では4つのインダス印章が見つかっているが、
うち二つが
一角獣の絵柄、他二つはスイギュウとコブ牛の絵柄であるという。
- このファルマーナー遺跡の墓地に残されていた遺骨の、歯の部分に残された歯石を分析したところ、
ターメリック(
ウコン)、ジンジャー(
生姜)などの香辛料が発見されたという。
この事から、インダス文明期のファルマーナーの人々が
カレーに近い食品を食べていた事が推測されるとか。
またその他に、
ナスや
マンゴーも検出されている。
参考文献
『インダス文明の謎』長田俊樹
最終更新:2014年07月25日 04:17