- オウィディウス『変身物語』巻一に、アポロンに求婚を迫られたダプネが、逃れるため
自らの姿を変えてくれるよう河に願い、その結果として月桂樹に変身したという話が載る。
- プリニウス『博物誌』第十二巻に、プリニウスの時代にも人々がアポロンに月桂樹の木を捧げていた事が載っている。
- プリニウス『博物誌』第二巻によれば、雷は地面に生育している物の中で、月桂樹の繁みには落ちないとしている。
- 同書第十五巻によれば、ティベリウス帝は雷雨が起こると、電光の危険から身を守るために月桂樹で作った花輪を頭に載せたとか。
月桂樹の葉を食べることで食欲不振を治す、という記述がある。
- また、『博物誌』第十五巻によれば、月桂樹は平和の使徒であり、敵対する両軍の間で、この枝を差し出す事は敵対の休止のしるしであったという。
空から一羽の
ワシが彼女の膝に舞い降りたという逸話を紹介している。そのワシは雌で、色が白かったという。
さらにそのワシは嘴に実の付いた月桂樹の枝をくわえており、占い師たちの助言によってこの鳥は捕えられて飼育され、
また月桂樹の枝は地面に植えられ「宗教的な配慮をもって」育てられたという。
以降、皇帝が凱旋行進を行った際は、その原木からとった枝を持ち、その葉でつくった花輪を頭にいただくようになったという。
この森はプリニウスの時代まで残っていたと云々。
- ちなみに、月桂樹の葉はフランス語で「ローリエ」と言い、肉料理の臭みを消したりするのに現在でも使用されている。
参考文献
『変身物語(上)』オウィディウス
『プリニウスの博物誌 Ⅰ』
『プリニウスの博物誌 Ⅱ』
『プリニウスの博物誌 Ⅲ』
『スパイスなんでも小事典』
最終更新:2016年07月30日 00:07