- 大阪府堺市の妙国寺に「宇賀徳正竜神」を祀る堂がある。
同寺に「霊木大蘇鉄」があり、
織田信長がこれを
安土城へ移植した際、
泣き声を発するなど怪異を起こし、さらに激怒した信長が切らせようとすると
鮮血が切り口より流れ、悶絶の様は大蛇のごとくであったという。
信長がさすがに恐れて妙国寺に返すと、同寺の日珖上人は枯死寸前の蘇鉄を憐れみ、
法華経一千部を誦し、鉄屑を与えて供養したところ、上人の夢に
人面蛇身の神が現れ、
「供養かたじけなし、この後は報恩のため、女性には産みの苦しみを和らげ、
苦難には災厄を逃れさせ、福運とぼしきものには福運を授けん」と請願したという。
これが「宇賀徳正竜神」であると「本山妙国寺縁起」にあるという。
最終更新:2010年11月01日 10:22