アクロティリ遺跡


  • 紀元前十七世紀後半のサントリーニ島大爆発直前まで繁栄していたと見られる。

  • 厚い火山灰層から、噴火直前までの都市の様子が見て取れる豊富な遺物が出土しており、
   場所によっては建物の三階部分まで残っているケースもある。
   現在、都市の全体を発掘し終えてはいないが、非常に多くの民家、公共建築、工房などが見られる。
   またクレタ島で宮殿建築を中心とする文化が栄えた時期だが、この遺跡からは
   同様の宮殿と見られる遺構は発見されていない。

  • 特に、壁面に多数のフレスコ画が残る事で知られる。絵はボクシングに興じる子供たちや、サフランを摘む少女、
   魚の束を両手にぶら下げた青年、傷ついた足に手を添える若い女性など、庶民的な絵が多い。

  • また「西の館」と称される遺構の2階5号室に、一団の船がアクロティリやクレタの宮殿を訪れたり、
   海戦を行ったりしている細密フレスコ画が発見されている。部屋の四面の上部欄間にあり、
   何か物語を描いたものではないかと言われているとか。


      参考文献

『図説ギリシア』周藤芳幸


最終更新:2014年11月29日 04:46