靴や履物を片方だけ残す

  • ヘロドトス『歴史』巻二
  →エジプトケンミスという都市があり、そこにペルセウスの神殿がある。
    この神殿にはたびたびペルセウスが姿を現すとされ、その時には履いていたサンダルが片方残っているのだという。
    このサンダルは長さが2キュペスもあり、このサンダルが出現する時はエジプト全土が繁栄するのだとか。

  →恋するアイネイアスが去った事を悲観し死を決意したカルタゴの女王ディードー
   神前に立つ際に、聖餐を捧げ持ち、片足のみサンダルをはき、衣の帯を外してはだけつつ祭壇の席についたとある。

  • 『グリム童話集』「灰かぶり」〈KHM21〉
   →舞踏会のたびに立ち去ってしまう美しい女性の正体を知るため、王子は階段一面にチャン(というべたべたしたもの)を
    塗っておいたので、灰かぶりの左の靴がくっついて置き去りになってしまう。
    この靴がぴったり合う者と結婚する、と王子が宣言する。
(zsphereコメント:絵本とかだと靴がうっかり片方脱げてしまうという筋だが、本家ではまさかのトラップで
          能動的に靴をゲットする王子様であった……w)



      参考文献
『歴史(上)』ヘロドトス
『アエネーイス(上)』ウェルギリウス
『完訳グリム童話集(1)』



最終更新:2016年01月25日 03:22