- 『ホメロス風讃歌』中の「デメテル讃歌」では、デメテルは
「黄金の剣を振るい輝く実りをもたらす」という尊称をつけて呼ばれている。
この秘儀の祭礼内容は絶対に門外不出の秘密であるとされており、
ヘロドトスやパウサニアスなどもこの秘儀の内容については「あえて記さない」という態度をとっている。
- 『ホメロス風讃歌』所収「デメテル讃歌」に描かれている、プロセルピナを求めてさ迷うデメテルが
(9日間にわたり)断食をしたこと、水浴びをしなかったこと、
イアンベの「ふざけた言葉」によって
沈黙していたデメテルが初めて心を和ませほほえんだこと、葡萄酒を断って飲まない事などは
この秘儀の内容を反映した縁起になっていると考えられているとか。
- ヘロドトス『歴史』巻五によれば、カドモスと共にボイオティア地方に渡来した
フェニキア人のなかの一部であるゲピュライオイ人は、後にボイオティア人に追い出されて
アテナイに条件付きで定住し、そこに自分たち独自の聖所を建立したという。
その中でも「デメテル・アカイア」の神殿と秘儀が著名だったとのこと。
これら聖所は、他のアテナイ人たちは関与する事を許されなかったという。
参考文献
『四つのギリシア神話』
『歴史(中)』ヘロドトス
最終更新:2015年11月01日 02:50