ひとつは獅子、ひとつは牝山羊、ひとつは竜蛇であったとする。
また(この部分は後世付け足された記述と目されるが)前は獅子、後ろは竜、真ん中は牝山羊で
燃え盛る火をすさまじく吐く、とされる。
- ティルベリのゲルウァシウス『皇帝の閑暇』に、この逸話は詩的な誇張であり、
実際にはキマイラは山腹に
ライオンと山羊を宿し、別所では炎があがり、ヘビも住んでいるキリキアの山を表しており、
こrを
ベレロポンが退治したとはつまり彼がこの山を居住可能にしたことを指している、と主張する人々がいる事を記している。
- なお、ウェルギリウス『アエネイス』第五巻にて、船競争をする場面で用いられた船の名前の中に
「キマイラ号」が見られ、こうした怪物の名前を船につけていた事が知られる。
(詳細は
アイネイアスの項目参照)
- ギンザメの属名キマエラ(Chimaeridae)はこの名にちなむ。
参考文献
『神統記』ヘシオドス
『ギリシア神話』アポロドーロス
『アエネーイス(上)』ウェルギリウス
『西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇』ティルベリのゲルウァシウス
『世界大博物図鑑2 魚類』荒俣宏
最終更新:2016年11月20日 03:06